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心に残った音楽♪

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『The Modern Jazz Quartet / DJANGO』

MJQ_DJANGO.jpg モダン・ジャズ・カルテットの始まり、僕はちょっとよく分かってません。最初はミルト・ジャクソン・カルテットだったのにそれがモダン・ジャズ・カルテットのレコードにカウントされたり、最初の頃はメンバーもけっこう違ってたりするので、「これもMJQに入るのかな?」と曖昧。のちのモダン・ジャズ・カルテット的なクラシック・アンサンブル的なアレンジ&ハードバップ的なアドリブではないものもあって、50年代初頭にヌルッと始まった印象なんですよね(^^;)。でも、1956年発表のこのアルバムあたりにくると、音楽的にもそろそろMJQになってます。それでも、ドラムが長年固定メンバーになるコニー・ケイではなく、ケニー・クラークなんですけどね(^^;)。

 綺麗にアレンジされたアンサンブルと、そこに組み込まれたジャズ的なアドリブ演奏という意味では、このへんから立派なMJQ。でもこのアルバム、音楽がちょっと保守的すぎて、若い頃の僕には刺激が足りませんでした(^^;)。MJQ の音楽っていい方に出ると、とっても創造力あふれたアンサンブルが描き出されて素晴らしいと思うんですが、悪い方に出ると退屈なシャンパン・ジャズになる危険も。結局、アンサンブルの美しさと同時に、退屈しない程度には創造的で刺激的な事をすること、音楽ってこのへんのバランスが重要なのかも。MJQ は創造的な音楽も作りだすけど、一方でプロ楽団として音楽でメシを食う所にも力が注がれていて、たぶんある所より先に進む事は自分たちでセーブしてると感じます。ましてこの1枚はレーベルがAtlantic ではなくジャズ超保守のPrestige。セッションでスタンダードをサクっと録音して膨大なタイトル数を生み出していたレーベルでは、冒険もあまり許してくれないし、時間がかかる事も許してくれない、スタンダードも何曲かは要求される、という事なのかも(^^;)。

 というわけで、僕個人としては真ん中よりちょい下ぐらいなMJQのアルバムでした。でも、仕事のBGMに流すなら、うるさくないし、気持ちよくていいかも。


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『The Modern Jazz Quartet / Concorde』

MJQ_Concorde.jpg 室内楽っぽい落ち着いたアンサンブルが最高に気持ちいいグループ、モダン・ジャズ・カルテットが1955年に発表したアルバムです。僕が持ってるMJQのアルバムでいちばん古いのがこれなんですが、いちおうこれが最初の作品なのかな?「いちおう」というのは、この前にMilt Jackson QuartetというMJQがあるからなんですが(^^;)。

 最高に気持ちいいです、テーマメロが輪唱で演奏されるとか、色んな工夫がさりげなく施されているんですが、そういう所よりも音の気持ち良さがとにかく最高!仕事でクタクタに疲れて帰ってきても、家でこんな音楽を聴いたら、疲れなんか吹っ飛ぶ心地よさ (^^)。若い頃、MJQの音楽は、すこし挑戦的な事をやってるアルバムの方が好きだったけど、いま聴くとリラックスしたこういうアルバムもメッチャクチャ好き。大人にならないと分からない音楽かも。

 音楽のための音楽じゃなくて、日々の生活の中で、緊張した心を解くためにあるレイドバックミュージックのよう。それでいて、ガーシュウィンの曲のメドレーやってたり、たんなる環境音楽じゃなくて、衒学になりすぎない適度な知的さもすごく好き。40歳も過ぎたら、こういう音楽を楽しめるようになりたいですよね(^^)。


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簡単アーリー・ミュージック入門!

 アーリー・ミュージックは僕の中でまとめきれていない部分が多いので、ルネサンス音楽をきいたついでに、自分の頭を整理しておこう、そうしよう。

(アーリー・ミュージック)
 まず、アーリー・ミュージックについて。西洋音楽というと、今だとバッハがいる17世紀バロックという音楽以降に注目が集まる事が多くて、クラシックの教科書でもバッハより前にさかのぼる事は珍しいです。そして、バロックの前の16世紀は、いわゆるルネサンス音楽の時代。このルネサンス音楽以前の西洋音楽を、まとめてアーリー・ミュージックと呼びます。

(グレゴリアン・チャント)
 そして今、西洋のアーリー・ミュージックをどこまでさかのぼる事が出来るかというと、9~10世紀ごろに出来たといわれるグレゴリアン・チャント(グレゴリオ聖歌)まで。グレゴリオ聖歌はローマ・カトリック教会で歌われる聖歌なので、カトリック系の教会ではなんと今でも歌われ続けてます。1200年も歌い継がれてるって、すごくないですか?!というわけで、アーリー・ミュージックというと、だいたい9~10世紀のグレゴリアン・チャントから16世紀のルネサンス音楽までを指す事が多いみたいです。

(世俗歌曲)
 ヨーロッパの5~15世紀は中世と呼ばれてますが、中世ヨーロッパの音楽が宗教曲ばかりだったわけでもなくて、世俗音楽もいっぱいあったんじゃないかと。ただ、教会音楽は歌い継がれ書き記されてきたから、残りやすかったんでしょうね。でも世俗音楽の中にも現代にまで伝わったものがありました。吟遊詩人たちが歌い継いだ曲がそれです。中世の吟遊詩人は名前がついているものがあって、中でもトルバドゥール、トルヴェール、ミンネゼンガーと呼ばれる吟遊詩人が有名です。いちばん古いのがトルバドゥールたちで、11世紀ぐらいが起源で、南フランスで活動。次がトルヴェールたちで、12世紀後半ごろに北フランスで活躍。最後がミンネゼンガーたちで、12~14世紀のドイツで活躍。これらの世俗歌曲はつながりがあります。音楽の形式にもそれぞれ特徴がありますが、まあそんな事より歌を楽しむところから始めるのがいいんじゃないかと。今とはぜんぜん違う生活風景なんかが歌われてて面白いです(^^)。そして、グレゴリアン・チャントとトルバドゥール~ミンネゼンガーまでの歌は単旋律であるのが共通した特徴です。

(アルス・アンティクヮ)
 そんな西洋にも多声楽が生まれ始めます。初期の多声楽は「アルス・アンティクヮ」といいます。アルス・アンティクヮは、オルガヌム、モテトゥス、コンドゥクトゥスという様式が3本柱です。
 オルガヌムは、グレゴリアン・チャントを斉唱してるだけではつまらなくなってきて、度数を変えて2つの旋律にしたのがはじまり…な~んて何かの本で読んだ記憶があるんですが、何の本だったか覚えてない(>_<)。まあ2声の多声楽である事は間違いないんですが、これがカノン状になっていくものまであってメッチャ素晴らしい!今の歌謡音楽よりよっぽど高度でしかも美しく、未体験の人にはぜひ聴いてみて欲しい声楽です。オルガヌムの中では「ノートルダム楽派」が有名で、これはノートルダム寺院で発展したオルガヌムなんですが、実に見事。

 モテトゥス(モテット)は、用法によって意味合いが変わるややこしい言葉ですが、ここではアルス・アンティクヮやアルス・ノーヴァの時代の世俗ポリフォニーをモテトゥス、ルネサンス音楽以降の教会ポリフォニーをモテットと呼ぶ方法で紹介。オルガヌムが長大なものになりやすいのに対して、モテトゥスは短め。でも、3声のモテトゥスの中には、上部2声が別の詞を歌ったりしたものもあって(これ、『十字軍の音楽』というCDなんかで聴く事が出来ますが、同時に違う詞を歌ってるのに、ちゃんと聴き取れるんです、すげえ!)、これがバッハまで連なる対位法音楽の基礎になったように感じます。

 コンドゥクトゥスは、それぞれの声部が違う動きをみせるモテトゥスと違って、すべての声部が同じリズムで動くので、声部音楽というより和声音楽のように聴こえます。でも、コンドゥクトゥスが発生的にはいちばん最後だし、これが現在のホモフォニーな合唱曲や、和声音楽の基礎になったのかも(あくまで僕の見解なのであまり信じないでね^^;)。

GyaumeDeMachaut_NotorudamuMissa_Parrott_TavenerConsort.jpg(アルス・ノーヴァ)
 アルス・ノーヴァは、アルス・アンティクヮからルネサンス音楽への橋渡しになった音楽で、フィリップ・ド・ヴィトリーという司教が書いた「アルス・ノーヴァ」という音楽理論の本が最初。それまでノリで書いて発展してきた多声楽が、これで一気に理論的にまとまり、ノリや経験だけで作ってきた音楽と違って理論から音楽を生み出せるようになったもんだから、新しい音の組み合わせやリズムのかみ合わせがブワッと出てきた、みたいな感じ。そんなアルス・ノーヴァの代表的作曲家が、ギョーム・ド・マショーです。マショーの作品で、そういうアルス・ノーヴァ的な技巧があらわれた傑作が「ノートルダム・ミサ」というミサ曲で、この曲は連作ミサ曲をひとりの人が作った最初の曲だといわれます。ここで使われているイソリズム(アイソリズム)というリズム面での技巧が使われていて、以降のカノン系の音楽を生み出す大発明…だそうですが、実は僕、この「イソリズム」というのがよく分からない…。
 このへん以降のヨーロッパ音楽は、世俗音楽以外のものはかなり高度で、プロの音楽家でないととても作る事が出来ない高度なものの連発。そんなわけで、作曲家の名前が残っているものが一気に増えます。

DUNSTABLE motets(ルネサンス音楽の夜明け:ブルゴーニュ楽派)
 ルネサンスというと14~16世紀のヨーロッパのアレの事だと思いますが、ルネサンス音楽というと15~16世紀のヨーロッパ音楽のアレの事。作曲家の柴田南雄先生は、『西洋音楽の歴史 上』の中で、「ほほ1430年の頃が音楽史上アルス・ノーヴァとルネサンスとの交替期」と書いてます。理由はいろいろですが、たとえば和声の整備。ちょっと前までは1・4・5・8度以外の音程は全部不協和音程だったものが、長3・短3・長6・短6が不完全協和音程になり…みたいに、ほぼ現代と同じように整備された事などなど。これに伴って、15世紀に入るといきなりすぐれた作品がどんどん生まれてきたのでした、ルネッサ~ンス!
 そんなわけで、ルネサンス音楽がついに咲き乱れるわけですが、さっき書いた3度と6度の発展で重要な役割をしたのがイギリス人ダンスタブル。ダンスタブルはイギリスから大陸に3度と6度を持ちこんだのでした。イギリスは音楽不毛の地なんて言いますが、要所でいい仕事をするんですよね(^^)。

 そして、初期のルネサンス音楽は、ベルギー・オランダ・フランス東北部あたりのブルゴーニュ地方で花を開かせます。ダンスタブルはアルス・ノーヴァの作曲家に見なされる事もあるし、最後はブルゴーニュ公国の宮廷と関係を持ってたのでブルゴーニュ楽派に数えられる事もあるみたい。ほかにブルゴーニュ楽派で有名な作曲家は、デュファイバンショワ。デュファイのミサ曲はドミナントとサブドミナントがはっきりしていて、声部書法優勢だった多声楽に、思いっきり和声法が食い込んでます。もうこのへんの西洋音楽の精密さは、今のアマチュア音楽家の延長程度のポップスの作曲家では太刀打ちできないレベルです。すごい。

Lassus_Motets et Chansons(ルネサンス音楽:フランドル楽派)
 ブルゴーニュ楽派に続いて、フランドル楽派なんてものも出てきます。昔はこのふたつを合わせてネーデルランド楽派と呼んだそうです。フランドル楽派は、ルネサンス音楽の大本命オケゲムジョスカン・デ・プレラッススなどの錚々たる作曲家ぞろいです。
 この中でオケゲムは発明家的な才能があって、カノンの中に拡大・反行・逆行なんていう、後のシェーンベルクにまで繋がってくる書法を開発します。すげえ。
 そして、ジョスカン・デ・プレ。ルネサンス音楽でひとりだけ作曲家を挙げろと言われれば、たぶんこの人。洗練というヤツですね、色んな技法を見事に使いこなしてる感じ。そういう意味でいえばラッスス(ラッソ)も同じで、ラッソはモテットのような宗教曲ばかりでなく、マドリガル、シャンソン、リートなんていう世俗音楽も大量に書いていて、こんな作曲の達人に曲を量産されたら、アマチュア音楽家なんて曲を書けなかったんじゃないかと。ベートーヴェンが歌謡曲も大量に書いちゃうようなもんですからね。フランドル楽派、おそるべし。

Palestrina_Missa to motetus_Turner(ルネサンス音楽:ローマ楽派)
 というわけで、ルネサンス音楽は不思議な事にルネサンスの震源地イタリアでなくてネーデルランド周辺で大爆発だったわけですが、とうぜんその音楽はローマ・カトリック教会にも飛び火。ローマ楽派なんてものも生まれますが、その代表選手がパレストリーナです。ローマ・カトリックの肝いりという事もあるのか、パレストリーナの方が厳格で様式美的、ラッススの方が遊び心あり(なんせシャンソンまで書いてますからね^^;)、みたいな感じ。パレストリーナの作った聖歌はいまでもカトリックの総本山バチカン宮殿のシスティーナ礼拝堂で歌われてます。CDでは、前に紹介した『システィーナ礼拝堂の音楽』なんかで聴く事が出来ます。あともうひとり、ローマ楽派で僕が聴いた事があるのはカヴァリエーリ、これも素晴らしい作曲家でした。僕が聴いたのは預言者エレミアを扱ったポリフォニーでしたが、素晴らしかった(^^)。

Monteverdi_Poppea no taikan_Gardiner(ルネサンスからバロックへ:モンテヴェルディ)
 そんなルネサンス音楽も、バロック音楽へと移行していく時が来ました。そこで活躍したのがモンテヴェルディ。ルネサンス音楽末期には、オペラがずいぶんと盛んになっていて、フィレンツェには「カメラータ」というグループがオペラを生み出します。そんなオペラを一気に芸術的レベルまで持って行ったのがモンテヴェルディ。彼の『オルフェオ』は、本格的なオペラ最初期の作品として有名、なんと今でもその中の曲は演奏され続けています。また、モンテヴェルディがすごかったのは、けっこう野蛮ギャルドなんですよね、不協和音なんて全然気にしないというか、オペラで緊張感のあるシーンになると不協和音を平然と鳴らします。これは、あのどこまでも整合性のとれた調和を聴く事が出来るパレストリーナの音楽とは大違い。ぶっ壊して次の時代への道筋をつけたとも言えそう(あくまで僕の見解なので、あんまり真に受けないで下さい^^)。

 お~、書いてみたら、グッチャグチャだった自分の中でのアーリー・ミュージックが整理できた気がするぞ…あ、マイスタージンガーとか書いてないや、どうしよう(^^;)>。次のバロックへの道はドイツのオルガン音楽の歴史についても書かないと…まあいいか、ここまで整理出来ていれば、あとはいくらでも深く入っていけそうな気がします。
 アーリーミュージックで僕が特に好きなのは、オルガヌムと後期フランドル楽派の音楽。このへんの音楽を聴いてると、昔の作曲家ってべらぼうに頭が良かったんだろうな、と感じます。中世~ルネサンス期の音楽を聴いてみたいけど何が何だかわからないという人は、どうぞ参考にしてみてくださいね(^^)/。


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『カヴァリエーリ:エレミアの哀歌とレスポンソリウム ハリー・ヴァン・デル・カンプ音楽監督、ジェズアルド・コンソート・アムステルダム』

Cavalieri_Eremia no aika パレストリーナと同じローマ楽派の作曲家をもうひとり。エミリオ・デ・カヴァリエーリです。カヴァリエーリはルネサンス音楽からバロックへと変化していくその瞬間、つまり作曲技法がポリフォニーからモノディへと変化するその瞬間を生きた作曲家で、カヴァリエーリ自身は自分が新様式の生みの親だと主張したそうです。でも、カッチーニも同じ主張をしたので、言い争いになったそうです(^^;)ミニクイネ。そうそう、オラトリオを最初に書いたのもカヴァリエーリと言われていますこれは、当時のローマ・カトリック教会の復活祭(イースター)に先立つ3日間に詠まれるようになっていたエレミア(旧約聖書に登場する紀元前7~6世紀に生きた預言者で、バビロン捕囚を実体験している)の哀歌を教会音楽化したものです。

 まず、ジェズアルド・コンソート・アムステルダムの合唱が見事!完璧で、ため息が出てしまいました。優れた西洋の声楽でいつも驚くのは、これが当たり前と思って聴いてしまうのですが、よく考えたら、これ、ピアノやオルガンじゃなくって人の声なんですよね…。なんでこんなに正確なピッチで音を出し続ける事が出来て、しかも一糸乱れずに合わせられるのかと驚いてしまいます。そしてこのアンサンブル、マドリガルを中心に歌うようなのですが、ミサ曲やカンタータやモテットという宗教曲も得意なんだとか。録音もメッチャクチャ綺麗で、非の打ちどころなしといった感じです。

 そして、「エレミアの哀歌とレスポンソリウム」。音楽的には、通奏低音の使われた初期の作品のひとつで、正規の典礼音楽に数字つき低音が使われた最初の作品だそうです。このCDでは、チェンバロやチェロ(ヴィオラ・ダ・ガンバ?)や古楽フルートみたいな音も聞こえて、なるほどバロック音楽という感じ。このCDは2枚組なんですが、1枚目が1600年版の「エレミアの哀歌」とその「レスポンソリウム」。2枚目が1599年版のそれでした。
 テキストですが、哀歌が3日分(イースターの前の木曜、金曜、土曜。1599年版は木曜と金曜の2日分だけ)と、それに対するレスポンソリウム(応唱)がつけられてました。レスポンソリウムの方はイエスが出てくるので、「ん?旧約なのにイエスが出てくるの?」と思ったら、レスポンソリウムというのは、新約聖書の観点から歌われる応答なんだそうです。へ~、おもしろいなあ。内容は、旧約の方の哀歌が、本当にバビロン捕囚とかエルサレムの腐敗とかが歌われていて、エレミアという人が架空ではなくて、本当に生きていた人だというのが驚き。

 旧約聖書に出てくる人が、本当に詩を書いていて、それが今も残って、いまだに謝肉祭の前にこの曲が歌われてるって、すごくないですか?いや~、口承じゃなくて書いて伝えたのが、ヨーロッパ文化の圧倒的な強みだったんだろうなあ。そして、僕はローマ楽派というとパレストリーナとカヴァリエーリの音楽しか(たぶん)聴いた事がないんですが、ルネサンスからバロックにかけてのこの人たちが作った音楽が、今もローマカトリックで歌われ続けているところに歴史の重厚さを感じて、グッときました。素晴らしかったです!


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『パレストリーナ:ミサとモテトゥス《バビロンの川のほとりに》 ブルーノ・ターナー指揮 プロ・カンティオーネ・アンティクヮ』

Palestrina_Missa to motetus_Turner ローマ楽派パレストリーナの作品では、こういうCDも聴いたことがあります。すべてパレストリーナ作品で、しかもミサ曲とモテトゥスの両方が入ってるので、パレストリーナの作曲技法を色々と聴けるんじゃないかと思いまして(^^)。ルネサンス時代の作曲家にとってのミサ曲は交響曲みたいな一面があるので、やっぱりミサ曲を1曲ぐらいは聴いておきたかったのが大きかったです。ちなみに、大バッハもパレストリーナのミサ曲に影響を受けたと言われています(^^)。ちなみに、このCDに入ってた曲は以下の通り。

・ミサ曲「エテルナ・クリスティ・ムネラ」
・予言者エレミアの言葉
・モテトゥス「谷川慕いて鹿のあえぐごとく」
・モテトゥス「バビロンの川のほとりに」
・モテトゥス「おお、慈悲深きイエス」

 ライナーを開いてみると…うわあ、パレストリーナはミサ曲を104曲も書いてるのか?!小曲のシャンソンやモテトゥスなら分かりますが、ミサ曲104曲っていったいどういう事でしょう、人間にそんな事できるのか。。
 このCDに貼っていたミサ曲は「エテルナ・クリスティ・ムネラ」で、パラフレーズ・ミサ曲だそうです。パレストリーナは5種類のミサ曲を書いているそうで、これがミサの種別の勉強になったのでまとめると…

① 定旋律ミサ曲:グレゴリオ聖歌などで使われた旋律をある声部に置いて(だいたいテノール)、あとは新たに作曲する
② パラフレーズ・ミサ曲:聖歌なんかから取ってきた旋律素材を自由に変形して作るミサ曲
③ パロディ・ミサ曲:世俗曲から素材を持ってきて作るミサ曲
④ カノン・ミサ曲
⑤ 自由モチーフのミサ曲

 へ~、定旋律ミサはいろいろ聴いてきましたが、パラフレーズ・ミサっていうのがあるんですね、勉強になりました(^^)。ちなみに、ミサ曲「エテルナ・クリスティ・ムネラ」の旋律素材になっているのは、使途と福音史家共通の朝課で歌われるイヌムス「キリストの永遠なる贈り物 Aeterna Christi munera」の冒頭部分だそうです。このミサ曲、厳かで静謐というより、どこか爽やかで明るい曲調でした。5つの楽章すべてでこの素材を使っていたので、循環ミサという事にもなるのかな?

 「予言者エレミアの言葉」は、旧約聖書に出てくる予言者エレミアの言葉に音楽をつけたもの。エレミアはバビロン捕囚を実際に経験した預言者で、それが詩にも出ていました。「われらが家は異邦人のものとなれり」みたいな。それでいて、暗く重い音楽にならず、どこか清々しいのはパレストリーナの音楽の特徴なんでしょうか。ちなみに、パレストリーナと同じローマ楽派の作曲家にカヴァリエーリという人がいますが、この人もエレミアを題材にした巨大な哀歌を書いています。これも聴いた事があるので、次回にでも書きますね(^^)。

 モテトゥスは3曲入ってました。CDのタイトルにもなっていた「バビロンの川のほとりに」は、日本でも良く歌われる有名なモテトゥス…だそうですが、キリスト教徒ではない僕は知らなかった(^^;)>イヤア。このCDに入っている曲では珍しい短調系。詩編第136(プロテスタントでは137)を声楽曲化したもので、「バビロンの川のほとりにわれら座し、シオンを思って涙する」みたいな詩なので、これも旧約の世界かな?

 ブルーノ・ターナー指揮プロ・カンティオーネ・アンティクヮの合唱は、外したことがあったもんでちょっと怖かったですが、このCDのパフォーマンスは素晴らしかったです。曲によって人数が変わって聴こえたんですが、男声合唱でカウンター・テノール、テノール、バスを、曲によりますがだいたい4コースに振り分けて歌ってました。録音がじゃっかんモケモケなのは74年録音だからでしょうが、ARCHIVがリリースした古楽CDは、古楽リバイバルで超重要な仕事をしていて、しかもこれが基準になっているようなところがあるので、今でもパレストリーナ演奏の手本となっている1枚じゃないかと!


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プロフィール

Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです。音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度ですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

最近気になってるCDとか本とか映画とか
intoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!!
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