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心に残った音楽♪

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『Music of Serbia | Folk Dance Ensemble Vila』

Music of Serbia_Folk Dance Ensemble Vila Ocora 盤のセルビアの音楽CDが、農村のアマチュア音楽家による素朴な民謡や舞踊音楽やバルカン・ブラス・バンドだったのに対して、こっちのCDはプロの民族舞踊団が演奏したセルビアの音楽。民族音楽としてどっちが説得力があるかは考え方次第と思いますが、こっちのCDの方がメッチャうまいのは確か。しかも、録音もメッチャクチャいいです。。

 このCDは、セルビアの音楽の中でも民族舞踊の音楽のみを取りあげていて、バルカンブラスや民謡は入っていませんでした。編成はけっこう大きく、ヴァイオリン、クラリネット、アコーディオン、ギター、ベース、打楽器(ダラブッカ?)の音なんかがきこえました

 どんどん速くなっていくし、手拍子が入って明るかったりして、複雑なステップを踏むんだろうなといういかにも東ヨーロッパの舞踊音楽でした。これ、踊りきれたら爽快だろうな、ムッチャクチャ難しそうだけど(^^)。そうそう、このCD、フルカラーで28ページのブックレットが付いてるんですが、アルプスかブルガリアみたいな民族衣装を着て踊っている人の写真がいっぱい出てるんですが、女性がみんな美人。紛争地域で怖いけどセルビアに行きたくなったぞ。
 たま~に他の文化が入り込んだような音楽が入ってきて、これがけっこう面白かったです。たとえば強烈にアラビア音楽っぽいものまではいってるのです(例えば3曲目)。東ヨーロッパはどこにでもジプシーが入り込んでいて、プロ音楽家はジプシーの専門だった地域もあるそうなので、これはジプシーが持ち込んだのかな?一方7曲目は、まるでユダヤのクレズマーのよう。これって、セルビアにはそれなりにアシュケナジムが入り込んでたって事でしょうか。ジプシーにしてもアシュケナジムにしても、音楽の中にその地域の歴史を感じる事ってありますよね。

 バルカン半島ってスラヴ民族の土地というイメージでしたが、その中にジプシーやアラビアの文化も混じってるんだなと、ちょっとした発見がありました。日本と違って、大陸で繋がってるから色々と混じってくるんですね。たしかに、セルビアはバルカン半島のど真ん中で、四方八方が他の国に接してますもんね(^^)。


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『ユーゴスラビア セルビアの音楽 楽園の蝋燭 Yougoslavie serbie orientale Les bougies du paradis』

Yougoslavie serbie orientale Les bougies du paradis フランスの民族音楽レーベルOcoraがリリースした、セルビア音楽のCDです。録音が1980年から85年までと、ユーゴスラビアという国がまだあった頃なので、CDタイトルにその名残が残ってます。ところで、ユーゴ分裂後、今はいくつの国に分裂したんでしょうか。セルビアとモンテネグロは一緒の国になったんでしたっけ?あとは、クロアチア、アルバニア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、マケドニア…コソボは国でしたっけ、都市名でしたっけ?いやあ、覚えきれません(^^;)。

 このCDに入っている音楽は、セルビアの東に住んでいるヴァラキア族の音楽でした。ヴァラキアといえばルーマニアですが、このCDに入ってるセルビア居住のヴァラキア族は、ルーマニアとは関係がないそうです。演奏の大半は農民によるもので、例外的に職業音楽家であるジプシーの演奏も入ってました。音楽はいかにも東ヨーロッパ的なフィドルで演奏される舞踊音楽、無伴奏で歌われるこれまた東ヨーロッパの農村地方っぽい民謡(そういえば、ルーマニアの民謡に似たようなものがあったな…)、東ヨーロッパに万遍なく広がっているバグパイプの演奏、マーチングバンド風のバレル・ドラムと金管楽器の音楽、などでした。ブラスバンドの音楽は、いわゆるバルカン・ブラスという事になるのかな?セルビアは本場のはずなので、きっとそうですね。そうそう、バルカン・ブラスというのは、バルカン半島にはブラスバンドの伝統があって、なかなか派手な感じです。

 バルカン半島って、「ヨーロッパの火薬庫」なんて言われるほどに紛争の絶えない地域。特に、セルビアとクロアチアは普通に今も戦闘機や爆撃機が飛び交っているような土地ですからね。セルビアとクロアチアの仲の悪さは、ドイツとフランスや日本と朝鮮なんてもんじゃなくて、インドとパキスタンレベルのやばさ。そりゃ優雅に音楽やってる場合じゃないですよね。。実際、音楽は非常に素朴で、プロ音楽家が存在したりエンターテイメント性豊かな楽しませる感じはなくて、素朴なものが多かったです。でもそれがいいんですよね。ギリシャ、マケドニアアルバニアの音楽と、トルコ方面からの音楽の中間という感じがしました。


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コミック『ルーズ戦記 オールド・ボーイ』 原作)土屋ガロン、作画)嶺岸信明

LooseSenki OkdBoy 原作者の土屋ガロンさんは、狩撫麻礼さんの別のペンネーム。『迷走王ボーダー』『ハード&ルーズ』が愛読書だった僕は、狩撫麻礼さんの漫画を見つけるたびに買って読んでいたのですが、別名で書かれると分からん。この漫画が狩撫麻礼さんの本だと知ったのは最近で、慌てて読んだのでした(^^)。サイコ・サスペンスな映画の原作だったんですね。

 東京の下町出身のある男が、まったく身に覚えがないまま10年間も監禁生活を強いられます。そして10年が経過したのち、突然解放されます。男は自分を監禁した人物が誰かを探り、また監禁犯も男に接触してきます。そして、なぜ10年も監禁したのか、その理由をめぐって男と監禁犯の間で駆け引きが始まります。

 犯人は誰なのか、またなぜ監禁したのか。ここはサスペンス・タッチに描かれていて漫画的に面白かったです。でもこの話の主旨はサスペンスではなく、犯人の犯行動機の裏にあるアウトサイダーの問題なのだと思いました。実際、この漫画の中にも「アウトサイダー」という言葉が出てきていましたし、狩撫麻礼さんはコリン・ウィルソンの『アウトサイダー』を読んでいて、自分の苦しみはこれなのだ、と思っていた人なんじゃないかと。
 ただ、アウトサイダーがどういう問題なのかという点については、狩撫さんは自分の中で上手く整理できていなかったのではないかと感じました。『迷走王ボーダー』も『ハード&ルーズ』も、それがテーマでありながら、またそれでは駄目だと強く感じながら、ではどうすればいいのかは見えず、間接的あるいは詩的な表現でしかそれを言い当てられないんですよね。『ハード&ルーズ』だと、夢の中に暴れ馬が出てきて幻視するとか、どうしてもそういう表現になっちゃう。この漫画の場合、犯人が「お前さえいなければ、俺は社会的な成功をおさめる事で人生に納得することが出来た。しかし、お前が俺のある一面を看過したことで、それで納得する事が俺は出来なくなってしまった」と感じたという、非常にまわりくどい表現になっていました。

 アウトサイダー問題は、要するに20世紀の実存主義を分かりやすく再解釈したもので、それについて回ったペシミズムの問題の超克にあるのだと思います。狩撫麻礼さんもアウトサイダーであって、でもその解決策が見えないまま作家という人生を歩むことになったんじゃないかと。物語であれば、アウトサイダーについて回るペシミズムの解決策を提示する必要はなく、その物語を書けばいいんですものね。
 ちなみに、この漫画と似たような物語を狩撫さんは既に書いています。アウトサイダーとそれに敵対するものの対決という物語は、要するに現状の社会通念と「より正しいだろうあり方」というふたつの論理のアウフヘーベンであって、これは『ボーダー』の中の超金持ちとの対決そのもの。唱歌「花の街」が幼少時のアイデンティティとなり、その歌の中で自殺していくというプロットは、『ハード&ルーズ』の中にまったく同じ形で登場しています。つまり、過去作品の焼き直し。『リバースエッジ 大川端探偵社』も過去作品の焼き直しでしたが、どこかで狩撫さんは挑戦を諦めて、職業的な漫画原作者になったのかも知れません。この漫画も全巻読むほど面白かったですが、やっぱり狩撫さんは『ハード&ルーズ』と『ボーダー』がベストだなあ。そうそう、この感想がチンプンカンプンな人は、コリン・ウィルソンの『アウトサイダー』や『宗教とアウトサイダー』あたりを読んだらちょっと分かるかも(^^)。


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小説『定本 ラヴクラフト全集1』 H.P.ラヴクラフト

TeihonLovecraft Zenshu_1 ラヴクラフトはクトゥルー神話系の話と、初期のポーの影響があったらしい短編をいくつか読めれば良いと思っていたのですが、全集の2巻でチョロっと紹介されていた「アウトサイダー」がクソおもしろそうだったもんで、全集1巻も読みたくなったのでした。しかしこの全集は絶版だった上に古本屋でなかなか見つからず、見つけても結構いい値段。ようやく入手できたのは最近でした。というわけで、読みたいと思ってから20年越しぐらいに読むことが出来た1冊で、感慨深いものがありました(^^)。

 国書刊行会が出したこの全集は編年体となっているので、1巻はラヴクラフトの初期作品集ということになります。いちばん古いものは、なんと15歳の時の作品!やっぱり天才は若い時から才能を発揮するものなんだな。。

 この本を求めた一番の理由は小説「アウトサイダー」でしたが、これが絶品で面白かったです!アウトサイダーの筋はひとつ前の日記で書いたので省略しますが、つまり自分が死体であるという物語なので、それを伏せながら物語を書く技術が必要。これが見事なのです。また、巨大な城から出ることが出来ないとか、まわりの森の外に行くことが出来ないとか、そういう情景の描写が目に浮かぶように生々しくて素晴らしかった!ラヴクラフトさんは怪奇小説ではなく、純文学に取り組んでも名を残せる人になれたんじゃないかなあ。

 初期の作品は、SFっぽい作品、幻想的な作品、ポーみたいな不思議な作品、クトゥルー神話につながるような怪奇作品など、バラエティに富んでいました。「アウトサイダー」以外で個人的に惹かれたのは散文詩のような幻想文学作品で、これが何とも言えない味わい。たとえば「白い帆船」。灯台守の一家に生まれた主人公が、今はなかなか通らなくなった白い帆船に誘われ、その船に乗り込んでこの世のものとは思えないような世界を垣間見ます。しかし、いざ旅行から帰ってくると、出発した時と同じ日づけのまま、みたいな。なんか、子供の頃に見た白昼夢のような、臨死体験で見る世界のような、何とも言えない幻想がありました。もしかすると、死を意識しつつ、ロマン派のように死後の世界を求めるのではなく、死の後には何もないという恐怖を日々感じながら生きていた人なのかも。
 ところでこの全集、今は文庫化されたみたいですね。クソ高いお金を出さずにラヴクラフトが読めるようになるとは、いい時代になったもんです(^^)。


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小説『定本 ラヴクラフト全集2』 H.P.ラヴクラフト

TeihonLovecraft Zenshu_2 若い頃から一貫して貧乏で、「本は古本、LPやCDは中古」という態度で生きてきたもので、興味ある本や音楽に優先して触れられているとは限らず、好きな作家の本ですら読み抜けがけっこうあります。いちばん困るのは全集もので、ラヴクラフト全集は完全な歯抜け(^^;)。これはラヴクラフトさんがクトゥルー神話系の話を書き始める前の短編小説集。クトゥルー神話以前と言っても、ヌメヌメした気色悪い生命体とか(「名伏しがたきもの」)、怪物系の小説は普通にあるんですけどね(^^)。

 僕がこの本を読んで面白いと感じたのは、数々のラヴクラフトの短編小説ではなく、ラヴクラフトのかつての奥さん書いたラヴクラフトの素描と、ある評論家が書いたラヴクラフトの小説「アウトサイダー」評でした。

■ラヴクラフトの素顔
 まず、元妻ソニアさんの文章。これが、1次大戦前後の合衆国の空気感や、その時代のアメリカ人作家の生活模様が分かって面白かった!ラヴクラフトって1890-1937年まで生きた人なので、小説のいくつかはフィッツジェラルド『華麗なるギャツビー』ヘミングウェイ『老人と海』あたりのアメリカ文学より古いんですよね。
 ソニアさんは実業家で実入りが良く、ラヴクラフトを経済的に援助していたそうです。なぜそこまでしたかというと、ソニアさんが人生で出会った人の中で、ラヴクラフトは信じがたいほどに知的だったものだから、魅了されたんだそうです。でも食うや食わず…まあ、そんなもんですよね。で、ラヴクラフトが他の作家にアドバイスした言葉というのが僕の記憶にずっと残ってまして、「ポーだって、どんな雑誌にも書いていたはずだ。だから、ポルノ雑誌だろうが低俗雑誌だろうが、書かせてもらえるなら選り好みせずに書いた方がいい」みたいなことを言っていたみたい。この文章で、なんでこれだけの文章が書ける人が、低俗と言ってもいいような怪奇小説ばかりを生み続けたのかという理由が分かった気がしました。音楽もそうですよね、プロミュージシャンは食うために作曲や演奏をするけど、大衆に合わせたらわかりやすいものを作ることになるのでその世界の究極なんて出来るはずがない。どこかで意地を通さないとこうなっちゃうんだよな…みたいな。

■アウトサイダー評
 もうひとつ面白かったのが、ウィリアム・フルワイラーという人が書いた、ラヴクラフトの初期小説「アウトサイダー」評でした。僕、ラヴクラフトは1~2冊読んだらもういいや、と思ってたんです。でもこの評論を読んで、がぜん「アウトサイダー」に興味が出ました!「アウトサイダー」は、映画で言えば『The Others』みたいなからくり。湖上で孤独に暮らしている主人公が、ある日ついに意を決して塔を昇りつめたのだが、たどり着いた先は地面のすぐ下の地下室。つまりこの城と主人公というのは…。まあそんなわけで、ものすごく謎めいていて、これは何かを伝えたい小説なんじゃないのかと興味を持ったのです。でも、「アウトサイダー」はこの第2集には収録されておらず。僕は古本屋で第1集を探し続ける事になったのでした(^^;)。

*****
 国書刊行会はアメリカの読み捨て三文雑誌に掲載されていた古いハードボイルド小説を発行したり、セリーヌ全集や幻想文学をシリーズ化して発行したりと、マニアックな世界文学を紹介してくれるので、僕は大好きだったんです…売れそうにないものばかり出すから高かったですけどね(^^;)。このラヴクラフト全集も、単にラヴクラフトの小説を集めているだけでなく、共作の小説や、いろんな人が書いたラヴクラフト評なども各巻に収録しており、ラヴクラフトをきちんと読みたいならこの全集以外にはないといった作りの良さです。訳者は小説によって違うんですが、とても高尚な訳が多くて僕は好き。ラヴクラフトを読んでみたい方は、ジュニア向けの軽薄な訳ではなく、この全集を読もうではありませんか!


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プロフィール

Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです。音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度ですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

最近気になってるCDとか本とか映画とか
intoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!!
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