真正面からモダン・ジャズをやっていた頃のハービー・ハンコックの代表作と言えば、やっぱりこれでしょう、1965年発表『処女航海』!メンバーは、Herbie Hancock (p)、Freddie Hubbard (tp)、George Coleman (ts)、Ron Carter (b)、Tony Williams (dr)。というわけで、マイルスのバンドで、トランペットだけフレディ・ハバードに差し替え。マイルス怒りそうです。 このアルバムは、処女航海がテーマとなった一種の交響詩になっていて、曲タイトルで言うと、「Maiden Vovage(処女航海)」→「The Eye Of The Hurricane(台風の目)」→「Little One」→「Survival Of The Fittest(適者生存)」→「Dolphine Dance(イルカの踊り)」みたいにアルバムは進んでいきます。…「Little One」ってなんだ?(^^;)
続く「The Eye Of The Hurricane」は、タイトルほど激しい曲ではなくて、あくまで軽快なジャズ。この時点で、標題音楽とは言えゴリゴリに標題を音で表現しているわけじゃなく、小粋なジャズとして処理してるんだな、みたいな。最後の穏やかな「Dolphine Dance」で、やっぱりハンコックさんは50年代にいたとしてもジャズ・ピアニストとして一線級で活躍できただろうと確信。それにしても、「Dolphine dance」というタイトルだけで、この曲の価値が3割増しになっている気がします。ハンコックさんて、曲のタイトルをつけるセンスがあるんですよね。「Speak like a child」とかもそうですが、メッチャいいタイトルだと思います。
Jazzを聞き始めたかなり早い時期(おそらく高校生か大1の頃)にこれを聞いて、最初のコードがいいなあ、一体なんというコードだ?とギターで一生懸命コピーした記憶があります。
3度を抜いているのが、不思議な響きの原因ではないか、というのが当時の結論で、それからはとにかく、なんとかのomit3、という3度抜きのコードをやたら使ったっけ。