
ひとつ前の日記で紹介した
エリザベス・コットンさんみたいに、アメリカ黒人のギター弾き語りなのでブルースといわれる事もあるんだけど、 実際には白人のカントリーミュージックみたいなアルベジオ主体のアコースティック・ギター音楽です。ミシシッピ・ジョン・ハートさんです。このレコード、僕は若い頃にはすっごくつまらなくって、それでも貧乏なのに買ったもんだから何度も何度も繰り返し聴いて良さを分かろうとして、それでもダメだったという、僕にとってはいわくつきのCDです。そしてこの前、30年ぶりぐらいに聴いたら…よかった(^^;)!!いや~、売らずに取っておいてよかったです。。
このレコード、ヴァンガードというアメリカのフォーク系のレーベルから出た一枚で、フォークリバイバルの波に乗って、久々にジョン・ハートさんに注目が集まった時に出されたみたい。レーベルの色そのままの内容で、
ブルースというイメージとは全然違って、すごく落ち着いていて、心地よいギター弾き語りのアメリカン・ルーツ・ミュージック的なフォーク。エリザベス・コットンさんみたいな超絶なギターじゃないけど、歌はジョン・ハートさんのほうがいいなあ。歌も叫んだり張ったりする事がなくって、すごく落ち着いていて気持ちいい。。牧歌的、レイドバック、リラックス系。あと、詞も飾ってなくっていいです。歌って、やっぱり舞台や商売のために言葉の上っ面ばかり体裁を整えたものじゃなくって、洗練されてなくても大した話題じゃなくっても、人が本当に考えたり思ったりしたと思えるようなことを歌ってくれる方が心に響くなあ。
でも、なんで若い頃の僕が、これを良いと感じなかったのかも、なんとなくわかります。当時はブルースにハマっていたので、ブルースのあのアクの強さを求めてしまっていたんでしょうね。
ジョン・リー・フッカーの唸り声&ガツガツ刻むギターとか、
ライトニン・ホプキンスの酒やけした声&独特のタメとか、ハウリン・ウルフのだみ声とか。そういう強烈さといぶし銀の混じったようなブルースを期待して買ったものだから、このあまりにも牧歌的な音楽に「これはブルースじゃない!」と思っちゃったんでしょう、きっと。あと、まだ英語がよく分からなかったのも痛かったかも。ほら、ウディ・ガスリーとかもそうですけど、フォークって、詞が分からないと魅力半減じゃないですか。そんなわけで、ブルースと思って聴くと外すかもしれませんが、牧歌的なアメリカン・ルーツミュージックと思って聴くと、とつぜん魅力ある1枚に感じるんじゃないかと(^^)。
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前回の記事といい、なんだか気になります。そのうち聴いてみたいです。
私の知らない分野の音楽の情報がたくさんあって、とても参考になります。ありがとうございます!
大した話題じゃなくっても・・・自分が好きと思える音楽を私も探していきたいです。