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心に残った音楽♪

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音楽愛好者が10分で学ぶ能・狂言の世界!

Nou Kyougen_pic1  この前、と狂言に行ってきました。狂言は爆笑、あんなに面白いものだとは思わなかった(^^)。能は言葉が難しいし、発音が独特でなに言ってるのか聴き取れないレベルなので、予習して行ってよかったっす。そして、色々ジーンと来ました。感動というのとはちょっと違うけど、深くて唸らされる…。主人公が死人だったりするんですよ、すごくないですか?というわけで、予想以上に素晴らしかったもので、能・狂言の基礎知識をまとめておこう、そうしよう。

■能とは
 能楽は、普通はひとつの演目をやるだけでなく、長い時間をかけて能や狂言をやるのが普通。能と狂言を合わせて「能楽」といい、能の台本でもある楽曲を「謡曲」という。

■番組
 能はシリアスなメインディッシュで、狂言はコメディみたいな前菜。僕が見たプログラムは、能と狂言のほかに「舞囃子」というものもやってました。舞囃子は、能のクライマックスの舞踊部分だけをやる感じでした。これら全部を、能楽堂で、長い事やってるのが能の舞台の基本構成で、この構成を「番組」というそうです。音楽でいうタイバン制のライブやフェスティバルみたいなもんですね。伝統的な番組は、「翁」(おきな)を冒頭に置いて、能5曲、狂言4曲という番組構成を作る「翁付き五番立」というものだそうですが、この通りになるとは限りません。僕が観たのは、舞囃子1曲、狂言1曲、能1曲という番組でした。そしてこの能楽の翁付き5番立は、それぞれ名前がついていて、演目の傾向が決まっています。

翁(式三番):能・狂言のルーツとも言われ、祝言性に満ちた儀式的な芸能。

初番目物(脇能物):神社仏閣の縁起を語ったり、神を主人公として平和や幸福を祈る作品群。主な曲目に、嵐山・絵馬・高砂・鶴亀・養老など。

二番目物:言辞や平家の武将を主人公に、死後も修羅道で苦しむ姿を描いた作品群。世阿弥が確立したジャンル。主な曲目に、敦盛・清経・実盛・田村・頼政んど。

三番目物:源氏物語や伊勢物語などの王朝文学の登場人物を中心に、優美な女性たちを主人公とする作品群。幽玄な美は、三番目物に多い。主な曲目に、井筒・江口・小塩・芭蕉・二人静・松風・羽衣・草紙洗・桧垣など。

四番目物(雑能):物狂いの能をはじめ執心、怨霊、人情など、他のジャンルに属さない能を総称している。人気のある演目が多く、のちに文楽や歌舞伎にとりいれられたものも多い。主な曲目に、葵上(あおいのうえ)・阿漕(あこぎ)・道成寺・安宅・砧・蝉丸・橋弁慶・藤戸・花月・恋重荷(こいのおもに)など。

五番目物(切能):鬼や竜神などを主人公に、派手な演出のものが多い。主な演目に、土蜘蛛・殺生石・鞍馬天狗・船弁慶・鵜飼・小鍛冶・石橋(しゃっきょう)・融(とおる)など。

 能は200曲ほどがスタンダードになっていますが、実際には2000曲ほど作られてきたとのこと。また、他流にあって時流にないレパートリーをやったりするのを「復曲能」、明治以降に作られた新作を「新作能」というそうです。

Nou Kyougen_pic3■能楽の役柄
 番組は、演劇みたいに、すべてひとつの劇団がやるのではなく、チーム分担制になってます。特に、メインになる能は、3チームがひとつになって成立させる舞台です。そのくせリハーサルは1回しかしないんだそうです。大昔から演目が決まってるので、リハなんてしないでも合わせられちゃうみたい、すごい。その役柄は、以下の4つです。

シテ方:能の主役を務めるチーム。主役の「シテ」、シテのパートナーの「ツレ」、8人ぐらい正座して横で歌う「地謡」(じうたい)がシテ方。能楽は、シテ方が他の役柄チームに声をかけて舞台を構成する。

ワキ方:能で、脇役を務めるチーム。脇役の「ワキ」、脇役のパートナーの「ワキツレ」などがこのチーム

囃子方:音楽チーム。大鼓(おおつづみ)、小鼓(こつづみ)、笛で構成され、演目によってはこれに太鼓が加わる

狂言方狂言は、すべてこのチームが行う。

 そして、ワキ方、囃子方、狂言方を総称して「三役」という

■能の流儀

・シテ方の流儀:
能で「○○流」という時は、だいたいシテ方の流儀を指す。シテ方には5流あって、観世(かんぜ)流、宝生(ほうしょう)流を「上掛かり(かみがかり)」、金春(こんぱる)流、金剛流、喜多流を「下掛かり(しもがかり)」という。喜多流以外は室町時代の大和猿楽四座(やまとさるがくよざ)が源流、喜多流だけは成立が遅くて、江戸時代の二代秀忠にとりたてられて一流を興した。

・ワキ方の流儀:
 下掛かり宝生流、福王流、高安(たかやす)流の3つがある。

・囃子方の流儀:
 笛方、大鼓方、小鼓方、太鼓方の4つのそれぞれが、複数の流派を持っている。

・狂言方の流儀:
 和泉流と大蔵流があり、それぞれの家ごとに芸風が異なる。

Nou Kyougen_pic2■その他、舞台上の役割

子方:子供役者が演じる役を子方という。
後見:舞台上の役者の後見役。紋服を着て後ろに座っていて、シテの服の乱れを直したり、持ち物の出し入れなどを行う。
地謡(じうたい):シテ方の担当する斉唱隊。リーダーを地頭(じがしら)という。

■能舞台の名称

・メインステージ周辺:本舞台、地謡座、アト座、切戸(きりど)、鏡板、シテ柱・目付柱・ワキ柱・笛柱
本舞台はヒノキで出来た「檜舞台」。うしろに松が書いてあるのが鏡板、あの松は「老松(おいまつ)という。切戸は、後見や地謡の出入り用。

・橋掛かり周辺:橋掛かり、一ノ松・二ノ松・三ノ松、揚幕、鏡ノ間
 3つの松は、ステージに近い方から1~3。鏡ノ間は揚幕の向こうで、楽屋はもっと奥にある。

■客席の名称
 正面、中正面、脇正面。

 いちおう全部覚えたつもりなんですが、1年経ったら忘れちゃうんだろうな(^^;)。というわけで、きっとこのメモは、僕や僕みたいな能の初心者を救うはず(^^)。また観に行きたいですが、次に能楽堂に行けるのはいつになる事やら…すっごくよかったんですけど、チケットがかなり高額なんですよね。。


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簡単アーリー・ミュージック入門!

 アーリー・ミュージックは僕の中でまとめきれていない部分が多いので、ルネサンス音楽をきいたついでに、自分の頭を整理しておこう、そうしよう。

(アーリー・ミュージック)
 まず、アーリー・ミュージックについて。西洋音楽というと、今だとバッハがいる18世紀バロックという音楽以降に注目が集まる事が多くて、クラシックの教科書でもバッハより前にさかのぼる事は珍しいです。そして、バロックの前の16世紀は、いわゆるルネサンス音楽の時代。このルネサンス音楽以前の西洋音楽を、まとめてアーリー・ミュージックと呼びます。

(グレゴリアン・チャント)
 そして今、西洋のアーリー・ミュージックをどこまでさかのぼる事が出来るかというと、9~10世紀ごろに出来たといわれるグレゴリアン・チャント(グレゴリオ聖歌)まで。グレゴリオ聖歌はローマ・カトリック教会で歌われる聖歌なので、カトリック系の教会ではなんと今でも歌われ続けてます。1200年も歌い継がれてるって、すごくないですか?!というわけで、アーリー・ミュージックというと、だいたい9~10世紀のグレゴリアン・チャントから16世紀のルネサンス音楽までを指す事が多いみたいです。

(世俗歌曲)
 ヨーロッパの5~15世紀は中世と呼ばれてますが、中世ヨーロッパの音楽が宗教曲ばかりだったわけでもなくて、世俗音楽もいっぱいあったんじゃないかと。ただ、教会音楽は歌い継がれ書き記されてきたから、残りやすかったんでしょうね。でも世俗音楽の中にも現代にまで伝わったものがありました。吟遊詩人たちが歌い継いだ曲がそれです。中世の吟遊詩人は名前がついているものがあって、中でもトルバドゥール、トルヴェール、ミンネゼンガーと呼ばれる吟遊詩人が有名です。いちばん古いのがトルバドゥールたちで、11世紀ぐらいが起源で、南フランスで活動。次がトルヴェールたちで、12世紀後半ごろに北フランスで活躍。最後がミンネゼンガーたちで、12~14世紀のドイツで活躍。これらの世俗歌曲はつながりがあります。音楽の形式にもそれぞれ特徴がありますが、まあそんな事より歌を楽しむところから始めるのがいいんじゃないかと。今とはぜんぜん違う生活風景なんかが歌われてて面白いです(^^)。そして、グレゴリアン・チャントとトルバドゥール~ミンネゼンガーまでの歌は単旋律であるのが共通した特徴です。

(アルス・アンティクヮ)
 そんな西洋にも多声楽が生まれ始めます。初期の多声楽は「アルス・アンティクヮ」といいます。アルス・アンティクヮは、オルガヌム、モテトゥス、コンドゥクトゥスという様式が3本柱です。
 オルガヌムは、グレゴリアン・チャントを斉唱してるだけではつまらなくなってきて、度数を変えて2つの旋律にしたのがはじまり…な~んて何かの本で読んだ記憶があるんですが、何の本だったか覚えてない(>_<)。まあ2声の多声楽である事は間違いないんですが、これがカノン状になっていくものまであってメッチャ素晴らしい!今の歌謡音楽よりよっぽど高度でしかも美しく、未体験の人にはぜひ聴いてみて欲しい声楽です。オルガヌムの中では「ノートルダム楽派」が有名で、これはノートルダム寺院で発展したオルガヌムなんですが、実に見事。

 モテトゥス(モテット)は、用法によって意味合いが変わるややこしい言葉ですが、ここではアルス・アンティクヮやアルス・ノーヴァの時代の世俗ポリフォニーをモテトゥス、ルネサンス音楽以降の教会ポリフォニーをモテットと呼ぶ方法で紹介。オルガヌムが長大なものになりやすいのに対して、モテトゥスは短め。でも、3声のモテトゥスの中には、上部2声が別の詞を歌ったりしたものもあって(これ、『十字軍の音楽』というCDなんかで聴く事が出来ますが、同時に違う詞を歌ってるのに、ちゃんと聴き取れるんです、すげえ!)、これがバッハまで連なる対位法音楽の基礎になったように感じます。

 コンドゥクトゥスは、それぞれの声部が違う動きをみせるモテトゥスと違って、すべての声部が同じリズムで動くので、声部音楽というより和声音楽のように聴こえます。でも、コンドゥクトゥスが発生的にはいちばん最後だし、これが現在のホモフォニーな合唱曲や、和声音楽の基礎になったのかも(あくまで僕の見解なのであまり信じないでね^^;)。

GyaumeDeMachaut_NotorudamuMissa_Parrott_TavenerConsort.jpg(アルス・ノーヴァ)
 アルス・ノーヴァは、アルス・アンティクヮからルネサンス音楽への橋渡しになった音楽で、フィリップ・ド・ヴィトリーという司教が書いた「アルス・ノーヴァ」という音楽理論の本が最初。それまでノリで書いて発展してきた多声楽が、これで一気に理論的にまとまり、ノリや経験だけで作ってきた音楽と違って理論から音楽を生み出せるようになったもんだから、新しい音の組み合わせやリズムのかみ合わせがブワッと出てきた、みたいな感じ。そんなアルス・ノーヴァの代表的作曲家が、ギョーム・ド・マショーです。マショーの作品で、そういうアルス・ノーヴァ的な技巧があらわれた傑作が「ノートルダム・ミサ」というミサ曲で、この曲は連作ミサ曲をひとりの人が作った最初の曲だといわれます。ここで使われているイソリズム(アイソリズム)というリズム面での技巧が使われていて、以降のカノン系の音楽を生み出す大発明…だそうですが、実は僕、この「イソリズム」というのがよく分からない…。
 このへん以降のヨーロッパ音楽は、世俗音楽以外のものはかなり高度で、プロの音楽家でないととても作る事が出来ない高度なものの連発。そんなわけで、作曲家の名前が残っているものが一気に増えます。

DUNSTABLE motets(ルネサンス音楽の夜明け:ブルゴーニュ楽派)
 ルネサンスというと14~16世紀のヨーロッパのアレの事だと思いますが、ルネサンス音楽というと15~16世紀のヨーロッパ音楽のアレの事。作曲家の柴田南雄先生は、『西洋音楽の歴史 上』の中で、「ほほ1430年の頃が音楽史上アルス・ノーヴァとルネサンスとの交替期」と書いてます。理由はいろいろですが、たとえば和声の整備。ちょっと前までは1・4・5・8度以外の音程は全部不協和音程だったものが、長3・短3・長6・短6が不完全協和音程になり…みたいに、ほぼ現代と同じように整備された事などなど。これに伴って、15世紀に入るといきなりすぐれた作品がどんどん生まれてきたのでした、ルネッサ~ンス!
 そんなわけで、ルネサンス音楽がついに咲き乱れるわけですが、さっき書いた3度と6度の発展で重要な役割をしたのがイギリス人ダンスタブル。ダンスタブルはイギリスから大陸に3度と6度を持ちこんだのでした。イギリスは音楽不毛の地なんて言いますが、要所でいい仕事をするんですよね(^^)。

 そして、初期のルネサンス音楽は、ベルギー・オランダ・フランス東北部あたりのブルゴーニュ地方で花を開かせます。ダンスタブルはアルス・ノーヴァの作曲家に見なされる事もあるし、最後はブルゴーニュ公国の宮廷と関係を持ってたのでブルゴーニュ楽派に数えられる事もあるみたい。ほかにブルゴーニュ楽派で有名な作曲家は、デュファイバンショワ。デュファイのミサ曲はドミナントとサブドミナントがはっきりしていて、声部書法優勢だった多声楽に、思いっきり和声法が食い込んでます。もうこのへんの西洋音楽の精密さは、今のアマチュア音楽家の延長程度のポップスの作曲家では太刀打ちできないレベルです。すごい。

Lassus_Motets et Chansons(ルネサンス音楽:フランドル楽派)
 ブルゴーニュ楽派に続いて、フランドル楽派なんてものも出てきます。昔はこのふたつを合わせてネーデルランド楽派と呼んだそうです。フランドル楽派は、ルネサンス音楽の大本命オケゲムジョスカン・デ・プレラッススなどの錚々たる作曲家ぞろいです。
 この中でオケゲムは発明家的な才能があって、カノンの中に拡大・反行・逆行なんていう、後のシェーンベルクにまで繋がってくる書法を開発します。すげえ。
 そして、ジョスカン・デ・プレ。ルネサンス音楽でひとりだけ作曲家を挙げろと言われれば、たぶんこの人。洗練というヤツですね、色んな技法を見事に使いこなしてる感じ。そういう意味でいえばラッスス(ラッソ)も同じで、ラッソはモテットのような宗教曲ばかりでなく、マドリガル、シャンソン、リートなんていう世俗音楽も大量に書いていて、こんな作曲の達人に曲を量産されたら、アマチュア音楽家なんて曲を書けなかったんじゃないかと。ベートーヴェンが歌謡曲も大量に書いちゃうようなもんですからね。フランドル楽派、おそるべし。

Palestrina_Missa to motetus_Turner(ルネサンス音楽:ローマ楽派)
 というわけで、ルネサンス音楽は不思議な事にルネサンスの震源地イタリアでなくてネーデルランド周辺で大爆発だったわけですが、とうぜんその音楽はローマ・カトリック教会にも飛び火。ローマ楽派なんてものも生まれますが、その代表選手がパレストリーナです。ローマ・カトリックの肝いりという事もあるのか、パレストリーナの方が厳格で様式美的、ラッススの方が遊び心あり(なんせシャンソンまで書いてますからね^^;)、みたいな感じ。パレストリーナの作った聖歌はいまでもカトリックの総本山バチカン宮殿のシスティーナ礼拝堂で歌われてます。CDでは、前に紹介した『システィーナ礼拝堂の音楽』なんかで聴く事が出来ます。あともうひとり、ローマ楽派で僕が聴いた事があるのはカヴァリエーリ、これも素晴らしい作曲家でした。僕が聴いたのは預言者エレミアを扱ったポリフォニーでしたが、素晴らしかった(^^)。

Monteverdi_Poppea no taikan_Gardiner(ルネサンスからバロックへ:モンテヴェルディ)
 そんなルネサンス音楽も、バロック音楽へと移行していく時が来ました。そこで活躍したのがモンテヴェルディ。ルネサンス音楽末期には、オペラがずいぶんと盛んになっていて、フィレンツェには「カメラータ」というグループがオペラを生み出します。そんなオペラを一気に芸術的レベルまで持って行ったのがモンテヴェルディ。彼の『オルフェオ』は、本格的なオペラ最初期の作品として有名、なんと今でもその中の曲は演奏され続けています。また、モンテヴェルディがすごかったのは、けっこう野蛮ギャルドなんですよね、不協和音なんて全然気にしないというか、オペラで緊張感のあるシーンになると不協和音を平然と鳴らします。これは、あのどこまでも整合性のとれた調和を聴く事が出来るパレストリーナの音楽とは大違い。ぶっ壊して次の時代への道筋をつけたとも言えそう(あくまで僕の見解なので、あんまり真に受けないで下さい^^)。

 お~、書いてみたら、グッチャグチャだった自分の中でのアーリー・ミュージックが整理できた気がするぞ…あ、マイスタージンガーとか書いてないや、どうしよう(^^;)>。次のバロックへの道はドイツのオルガン音楽の歴史についても書かないと…まあいいか、ここまで整理出来ていれば、あとはいくらでも深く入っていけそうな気がします。
 アーリーミュージックで僕が特に好きなのは、オルガヌムと後期フランドル楽派の音楽。このへんの音楽を聴いてると、昔の作曲家ってべらぼうに頭が良かったんだろうな、と感じます。中世~ルネサンス期の音楽を聴いてみたいけど何が何だかわからないという人は、どうぞ参考にしてみてくださいね(^^)/。


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DSDってなんだ?

DSD.jpg ハイレゾ音源にDSD なる規格があります。録音の記録方式の事らしくて、SACD なんかで採用されているらしいですが、これって何なんでしょう。

■ビット数を減らし、かわりにサンプリング周波数を多くとる事で、音が良くなる…らしい

 CDなど多くのデジタルオーディオはPCM方式というのを使ってます。CDだと、16bit44.1kHzがレギュレーション。一方、DSDはビット数を1bit固定にして、代わりにサンプリング周波数を多くとるんだそうな。何故これで音が良くなるかは、色々調べたけど理解できませんでした(^^;)>。

■長所と弱点

 いい点は、周波数帯域を100kHzまでカバーするところ。悪い点は、主に3つ。1.高周波になると量子化ノイズが増える、2. 1ビットを高速伝送できるケーブルが必要、3.ミキシングやイコライジングが出来ない、みたい。

■サンプリング周波数のバリエーション

 PCMと同じように、サンプリング周波数を変えられるようで、以下が主なバリエーションです。うしろに、PCM録音のどれぐらいに相当するかを書いておきます。

DSD64 DSD 2.8MHz PCM変換176.4kHz(192kHz対応DACが必要)
DSD128 DSD 5.6MHz PCM変換352.8kHz(384kHz対応DACが必要)
DSD256 DSD 11.2Mhz PCM変換 705.6kHz(768kHz対応DACが必要)

■DSD をアナログまたはPCMに変換する方法

 DSD は(少なくとも今は)一般的でないもので、PCM 変換できないか…そう思って、色々調べてみました。すると、TEACが「TEAC Hi-Res Editor」なるものを無料で配布していました。ありがとう、TEAC!
https://teac.jp/jp/product/teac_hi-res_editor/top
 また、PCM とDSD の双方に対応したレコーダー/プレイヤー/AD-DAコンバーターとしては、TASCAMのDA-3000 というマシンがあるみたいです。おおーこれは凄い!
https://tascam.jp/jp/product/da-3000/top

 DSD というものを、同じ録音でDSDと、それをPCM化したもののふたつを機比べさせていただく機会がありました。あーんるほど、上の方がすごくきれいなんですね。で、それでどう感じるかと言うと、実際の音により近い感じ。でも、実際の音に近いとどうなるかというと、音楽に使っているだけのを抽出してなくて、余計なものも全部入ってる、みたいな。これは「DSD の方が音が良い」というより、「DSD の方が実際の音に近い」という所が正解なのかも。


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ギターを演奏すると左手が痛くなる問題の解決方法!

Guitar ensouhouno genri あるブロ友さんが、「いままでギターを何度もやって何度も挫折してきたけど、その理由は左手が痛くなるからだ!」な~んておっしゃってました。わかる、わかります、僕もそうでした!フェンダーのストラトみたいなエレキギターならまだいいんですが、フォークギターやクラシックギターになるともうお手上げ。バレーコード多用の曲があると、10分か15分弾いたぐらいでもう激痛、弾けなくなってました。
 でもその問題、僕はある時にかなり解決できてしまったんです。きっかけは、クラシック・ギター。というわけで、全国に100万人はいるだろう、左手が痛くなってギターに挫折した人に贈る、その解決方法です!

●奥義その1:左手をギターを支える視点にしない
 第1は、左手をギターを支える視点にしない事です。バレーコードを多用していると、親指の付け根が痛くてたまらなくなったりするじゃないですか。あれは、左手でギターを支えているからです。
 ギターを右腹、右腕、左ひざの3点でしっかり支えられていると、左手は親指で握りこまないで指を乗せるだけでも、ギターはまったくぶれません。左手親指で支えを作るのは、ギターがぶれないようにするのではなく、ほかの指がぶれないようにする程度で済むんです。こんな単純な事に気づくのに、僕はものすごく時間がかかりました(^^;)。たぶん、クラシック・ギターを習っていたら、子供でも知ってる常識なんでしょうね。独学はつらいよ。

●奥義その2:左腕の関節部分をなるべく曲げないフォームにする!
 第2は、左腕の関節部分をなるべく曲げないフォームにする事です。方法は二つで、ひとつはギターをなるべく立てる事、もうひとつは左ひじをなるべく開く事です。
 手首が曲がると手首より体に近い方の筋は使えなくなります。指が曲がると指より体に近い方の筋は使えなくなります。逆に、一直線になっていると、体に近い方の筋の力も借りることが出来るのです。指でギターを弾くより、腕でギターを弾いた方が、疲れないわけです。腕から指までで曲がっている部分を作らないフォームで演奏すすればするほど、指の力だけでなく、腕の力なども活用して使えるようになります。腕の力を使っているというわけでなく、筋のメカニズムの関係で、勝手に指への負担が軽減される感じです。
 そうするためには、ギターが立つ形になればなるほどいいし、肘が広がれば広がるほどいいです。チェリストの左肘が広く開いている絵を見たことがあると思いますが、あれは手首に角度を作らないようにするためだと思います。

●奥義その3:そもそも、セーハを多用することが間違っている
 その3は、そもそもセーハなんて、プロだってそんな多用していないという事です。高度なギター音楽ほどそうで、クラシックでもフラメンコでもジャズでも、よく見てみると「あ、セーハを長時間なんて、こういう人でもやってないんだな」とわかるし、よく考えたら西洋音楽をやるなら、6つの音をジャンて鳴らすのが一曲のうちでずっとあるなんて、それ自体が音楽的にも素人くさい気がしたりして(^^;)。
 例えば、プロのジャズ・ギタリストの演奏を見ていると、バレーコードを長時間押さえるフォームでなんて演奏してません。同時に演奏する弦は多くてもせいぜい4本で、普通はそれ以下です。フォークギターをジャカジャカ演奏しようと思うとそれは無理かもしれませんが、長時間コードをジャカジャカ演奏するフォークシンガーだって、よく見ると実はカポを多用してバレーコードを長時間押さえるなんてしてなかったりします。ジョン・バエズさんとかサイモン&ガーファンクルとか長渕剛さんとか、ギターにカポがついている絵が浮かびませんか?あと、フラメンコも、間違いなくカポを使ってますよね。そもそもセーハを多用するなんてことがおかしいのです!

 というわけで、私的「ギタリストの左手痛いぞ問題の解決方法」でした!あ、でもこれらの知識は我流ではなくて、ちゃんとしたギター教本をミックスしてます。カルレバーロ『ギター演奏法の原理』は、クラシック・ギターの教本ですが、左手痛い問題に悩んでいるギタリストの皆さんは、ぜひ一度読んでみるべしです!!


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絶対音感を身につけよう、そうしよう

 あくまで冗談ですので、あんまり真に受けないで下さい(゚∀゚*)エヘヘ。でも、絶対音感を身につけるのに、ちょっとは役立つんじゃないかと(^^)。出来れば、子どもの頃から何十回も聴いて、音自体が体に入ってしまってるような、大好きなテレビドラマの主題歌なんかがいいんじゃないかと。僕は調子に左右されるところがありまして、そういう時は本当にウルトラマンの主題歌を思い出してドを思い出してます(^^)。
 音感は、ある音を基準にして他の音を特定できる相対音感というものと、ある音それだけで「これはドだ!」とズバリ特定できる絶対音感があります。自分で音楽やるときは、ジャンル問わず多かれ少なかれ、ないとかなりしんどいことになると思います。ジャズやポップスみたいなアドリブがある程度入る音楽を長年やってるのに、なかなかうまくならない人は、演奏技術の前に音感や最低限の理論の知識を疑ってみると、いきなり問題が解決するかも?!
  • C(ド):ウルトラマンのAメロ「むね~えに~つけ~てる~」の最初の音がC4です。
  • C♯ :お、おもいつかない…
  • D♭:
  • D(レ):探偵物語「Bad city, bad bad city」。工藤ちゃんと服部さん良かったなあ。
  • D♯
  • E♭:ウルトラセブンのイントロ
  • E(ミ):スーパーマリオの最初の音。最初のキノコにやられる俺って(^^;)。
  • F(ファ):アントニオ猪木の入場テーマのAメロ。名曲です。
  • F#(ファ#):ウルトラマンA「とお~くか~がやくよ~ぞらのほしに」。
  • G♭:
  • G(ソ):スーパーマンのイントロの最初の音。ウルトラセブン「は~るかな星が~」
  • G#:
  • A♭:八代亜紀「舟唄」イントロのオーボエ。
  • A(ラ):オーケストラのリハーサルトーン。
  • A♯:
  • B♭(シ♭):帰ってきたウルトラマンのイントロ!
  • B(シ):ルパン三世「足~元に~絡み~つく~」。初期ルパンの不二子は永遠のアイドルです。そして、ブッチャーの入場テーマはずっとHのベース音。

 なんでこんな事やったかというと…私、たまにバイトで音楽教室に行って、ピアノやソルフェージュや作曲を教えるんですが(ポンコツな先生ですみません^^;>)、ジャズの生徒さんで、「○○スケールはこの形、○○スケールはこの形で…」と、頭で考えたり形ばかり覚えようとして、かんじんの音を聴いていない生徒さんがけっこう多いんです。野球で、「カーブはこう打つ」といくら座学で勉強しても、実際に打つ時にボールの曲がる軌道を見てなかったら打てないじゃないですか、それと同じだと思うんです。それの何が問題かというと…
 たとえば、ドミナントのトライトーンの動きを耳で聴けてないと、いくら理論ばかりやっても、それを演奏に反映させることが難しいと思うんですよね。コードをジャン!と弾く場合は勝手にうまくいく場合もあるでしょうが、メロディーにした場合はそうは行かないです。ドミナント7thの増5度音程がトニックの長3度に半音下から繋がる…というのを、理屈で分かっているのは最低限ですが、それを音で捉えられてないと、実際のメロディに反映させられないですよね。というわけで、音楽は、音をそのまま音として捉えているのが先で、理論はなぜそれが気持ち良く聴こえるのかの補足説明ぐらいなもの…と思っておいた方がいいです(ある種の作曲は別です)。
 音感さえ鍛えられてしまえば、ジャズを含めた西洋のポピュラー音楽は、スケールや理論を一生けんめい覚えて何年もウンウンうなっている人が思っているよりも、ぜんぜん簡単なものだと思います。ソルフェージュは音程差(完全5度の響きとか、長3度の響き)から始めると楽ですが、それを始めるためにも、絶対音感として、せめてC,F,G,A,E ぐらいは分かるようになっておくと、あとがものっすごい楽です。
 というわけで、音楽教室の生徒さん向けに作ってみたのがこれでした。問題は…これは昭和40年代生まれにしか通用しないだろうなあ(^^;)。
 そうそう、歯抜けになっているところ、いい曲を知っている方はぜひ教えてください!


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プロフィール

Bach Bach

Author:Bach Bach
狭いながらも居心地のいい宿で、奥さんとペット数匹と仲良く暮らしている音楽好きです。若いころに音楽を学びましたが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたレコード/CDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度のものですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば嬉しく思います(ノ^-^)ノ

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ロシアとウクライナがほぼ戦争状態に入りましたが、僕はソ連解体後のウクライナについて本当に無知…。これは2016年にオリバー・ストーン監督が作ったウクライナのドキュメンタリー映画。日本語字幕版が出たらぜひ観たい このブログをYoutube にアップしようか迷い中。するなら作業効率としては早いほど良いんですよね。。その時にはVOICEROIDに話してもらおうかと思ってるけど、誰の声がいいのか考え中
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