心に残った音楽♪

おすすめCDの紹介のほか、本や映画の感想などを (*^ー゜)v

 

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『ラフマニノフ / ラフマニノフ自作自演~ピアノ協奏曲全集』

Rachmaninoff plays Rachmaninoff 前回、「ラフマニノフの曲の演奏は、ラフマニノフ本人よりもアシュケナージの演奏の方がしびれる」なんて書いてしまいましたが、そのラフマニノフ本人の演奏というのがこれです。作曲家としてだけでなく優秀なピアニストでもあったというラフマニノフの自作自演の録音。時代もラフマニノフぐらいまで来ると、録音がギリギリで残ってるんですね(^^)。いちおう、「パガニーニの主題による狂詩曲」も、ピアノ協奏曲あつかいで収録されてます。ラフマニノフはピアノ協奏曲を4番まで書いてるので、5曲収録ということですね(^^)。
 しかし、録音が古いし、またマイクもけっこう遠くに置かれてるみたいで、僕の耳では和弦の音もピアノの1音1音もぜんぶ聴き取るのは不可能。でも逆にいうと、オーケストラって和弦に関してはそういうふうにひびかせたいと思ってると思うので、声部書法以外のところはむしろこのムードの方がいいんじゃないかとも思ったりして(^^)。なんといっても、ラフマニノフ本人のピアノが聴けるというオマケまでついてますしね。

 さて、そのラフマニノフ本人のピアノですが…ピアノ協奏曲だというのに、けっこうスコアからはみ出た自由奔放な演奏。チェロのカザルスなんかもそうですが、昔って演奏がかなり個性尊重というか、場合によってはスコアの指示をさえ乗り越えて自由に演奏しちゃうことが多いみたいです。作曲家本人ですらこうなので、当時はそういう風潮だったんでしょうね。そしてラフマニノフ先生、それなりにミスがあります。ラプソディの例の場所でも隣の鍵に触っちゃってますし(^^;)。でも、音楽はすごくいい歌い方をしてるんですよ…これは勉強になったというか、今が音楽性よりも間違えない事、スコアの指示と違わない事、怒られない事に神経質になりすぎなんじゃないかと思いました。それって演奏家や音楽家の問題だけでなく、聴く側の態度がそうだからそうなるという問題でもある気がします。
 歴史的録音って、やっぱり録音のまずさが一番のネックだと思いますが、歴史的人物の演奏ばかりは変わるものがないので、歴史録音に頼るしかないですよね。その中で、ラフマニノフの自作自演なんて、素晴らしい遺産じゃないかと思います。今のラフマニノフ演奏との違いも色々と分かって、ラフマニノフの研究をしたい人にはマストアイテムじゃないかと(^^)。


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『アシュケナージ(pf)、プレヴィン指揮ロンドン響 / ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番、パガニーニ狂詩曲』

Rachmaninov_PianoConcert2_Ashkenazy_Previn.jpg さて、ラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲」の名演をひとつだけ推薦するとすれば…やっぱりアシュケナージの演奏のものになるんじゃないかと。指揮者でなくピアニストとしてのアシュケナージはこれまでに何回も取りあげて来てますが、エスプレシーヴォな超絶的なピアニストのひしめく現代の中では、めっちゃくちゃうまいけど表現がちょっと控えめ過ぎるというか、機械的すぎる…みたいに思ってるんですが、ラフマニノフを演奏した時のアシュケナージは特別。アシュケナージはラフマニノフ協会の会長を務めていたと思うんですが、それだけラフマニノフへの傾倒も演奏も多くって、全集ものも出してます、しかも2回(!)。全集の1回目はアンドレ・プレヴィンと共演したもので、こっちはアナログ盤では出てましたが、全集としてCD化されたかどうかは不明。貧乏学生だった僕は、当然のように目玉であるピアノ協奏曲2番とラプソディがカップリングされて分け売りされたこの1枚を買ったわけです( ̄ー ̄)。
 ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番は、ラフマニノフ最高傑作であるばかりか、すべてのロマン派の協奏曲の中でもかなり上位に来るんじゃないかというほどの大傑作。テーマを聴いたら、クラシックを聴かない人でも「ああ、この曲か」とみんな分かるほど有名なんじゃないかと。パガニーニ狂詩曲とは比べ物にならない完成度。そして、アシュケナージだけでなくってロンドン響がこれまた好演、素晴らしい…。ラフマニノフのレコードを1枚だけ選べと言われたら、僕はこれですかね(^^)。

 アシュケナージ2回目のラフマニノフ全集録音はハイティンクとのものですが、ピアノ協奏曲とラプソディだけを対象に、ハイティンク指揮盤とこのプレヴィン指揮盤を比較すると…ハイティンクと共演したものの方が新しい録音だし、デジタル録音っぽくてひとつひとつの音がしっかり聴こえて一般受けがいい気がするんですが、個人的にはアナログ録音のぶっといストリングスの音が好きということもあり、また「パガニーニ狂詩曲」のD♭Majorに転調した瞬間のピアノ独奏パートのアシュケナージの独特のタメが泣きそうになるほどゾッと来るので、個人的にはプレヴィン盤を推薦したいです。D♭Major に抜ける瞬間のピアノ演奏の鳥肌具合がとんでもないんですよ。僕はラフマニノフのラプソディを他にもたくさん聴きましたが、いつも知らず知らず比較対象にしてしまうのは、プレヴィンと録音したこのアシュケナージの演奏なんですよね。これを超えるピアノ演奏に僕は出会った事がないです。ラフマニノフ本人の演奏ですら、これを超えるものではないというのがすごい。というわけで、CDでアシュケナージ&プレヴィンのラフマニノフ全集が出ない以上、アナログで買ってしまうか、CDをバラで揃えるのを推奨!…って、ダウンロード版が出てるじゃないか!う~んこれは欲しくなっちゃうなあ。。



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『Somewhere In Time – Original Motionpicture Soundtrack』

Somewhere In Time – Original Motionpicture Soundtrack 映画「ある日どこかで」の音楽にあれほど感動したわけですから、劇音楽好きの僕がサントラを買わないわけがありません。しかも中古で安かったので、すぐに飛びつきました。この感想文だけを読んでも意味が通じないと思うので、まだ読んでいない人は、映画の感想文を先に読んでいただけると嬉しいです(^^)。

 というわけで、このサントラで重要なのは、僕的には2曲。ひとつは、劇中で使われるラフマニノフの「Rhapsody on a Theme of Paganini」。変奏のくりかえされるピアノ協奏曲ですが、劇中で使われるのは第1主題ではぜんぜんなくって、曲の前半のクライマックス部分のモチーフ。劇的に展開されてきたドラマが、アレグロなB♭minor からアンダンテのD♭Major へとなだれ込むように解決されていく瞬間です。ラフマニノフというのは時代が近現代でロマン派崩壊の時期の作曲家ピアニストでしたが、最後までロマン主義音楽を貫いた人で、このピアノのモチーフに追従していく管弦の響きの美しさ。これはまずい、涙が…。このサントラに感動した人は、ぜひフルで演奏されたピアノ協奏曲版をお聴きする事をおすすめします。ものすごいドラマがあった末に、ここに抜けた瞬間の感動は半端じゃないです。

 そしてもうひとつヤバいのが、この映画のために書き下ろされたテーマ曲。作曲はジョン・バリー。劇伴作曲家としては、007の作曲家としてもっとも有名でしょうが、個人的な彼のキャリア・ハイはこのサントラです。あとは、「コットンクラブ」とか「ダンス・ウィズ・ウルヴス」もこの人かな?この曲、僕的にはラフマニノフのラプソディの中間部をさらに変奏したものに聴こえます。中間部をメインテーマに置き換えて小交響曲を再編成した、みたいな。ラフマニノフの切り抜きと逆の配置にしてあって、管弦のテーマモチーフをピアノがなぞり、そしてアルトフルートが奏でるBセクションへと橋渡しし、管弦へ戻します。このメインテーマ、劇中で色々な形で変奏されますが、ほとんどこの音楽の響きが映画のノスタルジックなムードのほとんどを作りだしてるんじゃないかと思うほどです。めっちゃロマンチックでいい曲、やばい涙が…。

 というわけで、この映画の雰囲気は、すべてアダージョ、そして後期ロマン派音楽のあの響きに支配されたこの音楽にあると僕は思っています。映画自体が今ひとつヒットしなかったのであまり見向きされないかも知れませんが、ロマン派音楽系統の映画音楽の中ではトップクラスに位置する大傑作と思います。


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『Cannonball Adderley / Know What I Mean?』

Cannonball Adderley Know What I Mean キャノンボール・アダレイがリバーサイドに残した1961年のアルバムです。あのファンキーなキャノンボールのリーダー作とは思えないメンバーで、ピアノがビル・エヴァンス、そしてリズムセクションのふたりがMJQからで、コニー・ケイ(b)とパーシー・ヒース(dr)。キャノンボール以外はクラシックの室内楽やってもおかしくないようなメンツ、優雅な音楽になってます。キャノンボールの作品というよりも、ビル・エヴァンスmeets MJQ みたいな音楽。1曲目がいきなりビル・エヴァンスの18番「Waltz for Debby」ですしね(^^)。

 曲全体に起承転結を作れるピアニストがひとりいるだけで、垂れ流しのジャズ・セッションじゃなく、みごとな室内楽になってしまうのがすごいです。そして、やっぱりMJQのリズム隊のふたりはめっちゃめちゃセンスがいい!いつぞや紹介したポール・デスモンドのアルバムでもとんでもなくセンスのいいバッキングをしていましたが、このふたりは優雅なアンサンブルもののジャズをやらせたら最強ですね。パーシー・ヒースなんて、絶対クラシックやってたよな…という演奏をします(^^)。このサイドマンたちの上に乗るキャノンボールの演奏も、いつもよりエレガント。空気を読んで吹きすぎないし、かといってうまい人たちの前で萎縮しないし、さすがはフロントマンという感じ。

 あの大道芸的なイケイケのアルト・サックスではなく、みごとな室内楽を演奏するキャノンボール・アダレイを聴く事の出来るアルバムです。これはいい!!



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『The Cannonball Adderley Quintet / at the Lighthouse』

The Cannonball Adderley Quintet at the Lighthouse キャノンボール・アダレイのアルバムって、有名な『Somethin’ Else』こそブルーノートですが、あとはRIVERSIDE です。やっぱり『Somethin’ Else』はマイルス・デイヴィスとブルーノートの契約でされたレコーディングなんだろうなあ、と思ってみたり(^^)。

 さて、これは『Somethin’ Else』の2年後となる1960年に発表されたキャノンボールのクインテットのライブアルバム。メンバーは、キャノンボール(altosax)、ナット・アダレイ(cornet)、ヴィクター・フェルドマン(p)、サム・ジョーンズ(b)、ルイス・ヘイズ(dr)。この顔触れを見ただけでもなんとなく音楽がイメージ出来そうですが、そのイメージ通りの音楽だと思います(^^)。かなりオーソドックスなハードバップ。

 アップテンポの曲の突撃感は、キャノンボール・アダレイのクインテットやジャズ・メッセンジャーズを聴くと、「ああ、ファンキーだなー」と思いますが、このアルバムはその典型じゃないかと。ラストの曲なんてものすごい勢いの演奏!でも…ちょっと思ったのは、当時のジャズの録音って、えらくデッドじゃないですか。いかにも50~60年代のジャズのレコードって感じの音で、渋くて大人なサウンドだとは思うんだけど、生で聴いたらもっとライブで派手な音だったんじゃないかと。だから、当時のブルーノートやリバーサイドのジャズのレコードだと、バップやハードバップみたいな熱くてどろくさい音楽は実際よりも地味に聴こえて、割を食ってるんじゃないかという気がします。こういう突貫系のハードバップだと、ジョニー・グリフィンの『Little Giant』あたりは燃えたぎる音な録音ですが、ああいうふうに録音に何かの工夫が必要だったんじゃいかという気がしなくもないです。って、録音はぜんぜん詳しくないのでなにをどうすればいいのか、ぜんぜん分かりませんが(^^;)。というわけで、実際はもっと派手だったんだろうけど、レコードで聴くと渋めで大人な音楽に聴こえてしまうレコードでした(^^;)。



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プロフィール

Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです。音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度ですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

最近気になってるCDとか本とか映画とか
スゴイのが出る!King Crimsonの1970-1972年の間のスタジオとライブ音源!21CD+4BD+2DVD!リハーサルテイクとか、メッチャ聴いてみたい!2万円か、また貯金しないと。。 今月号のintoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 少し前に取りあげたエリザベス・コットンですが、ライブ盤なんてあるのか?!これは聴きたい… オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!!
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