心に残った音楽♪

おすすめCDの紹介のほか、本や映画の感想などを (*^ー゜)v

 

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コミック『のだめカンタービレ』

NodameCantabile.jpg 指揮法の本の紹介が続きましたが、指揮について知りたければ、まずはこれ!「のだめカンタービレ」、クラシック音楽をテーマにしたラブコメディな漫画です!クラシックを題材にした漫画って、僕はこれしか知らないです。

 この漫画の魅力は、主人公の野田恵・通称「のだめ」のほんわかした天然キャラの魅力と、クラシックや音大の内情を描いた2点じゃないでしょうか。のだめは、先輩のエリート音大生・千秋にひと目ぼれして、マンションの隣の部屋に住んでいるのをいい事に、ずうずうしいぐらいにアプローチします。それで、先輩のシャツの匂いを嗅いだり(^^;)。まあ色々とこの天真爛漫で天然なキャラを活かしたギャグがあちこちに散りばめてありまして、これが最高に面白い!
 もうひとつの魅力は、音大やクラシックの内側の描写が秀逸な点です。専門性の高い分野って、外から見ているだけでは分からない事って、あるじゃないですか。僕は、テレビのドキュメンタリーなんかを見ていてそれを感じる時があります。どんな専門分野でもいいですが、「うわあ、こんなことまでやってるんだ」みたいなのってあるじゃないですか(^^)。それのクラシック版を漫画でやったのがこれです。音楽を好きな人って少なくないと思いますが、それでもクラシックをやってる人はそのうちの100分の1にも満たないんじゃないでしょうか。だから、オーケストラ団員の実情とか、オペラのリハの進め方とか、読んでいて「へえ~」って好奇心をくすぐられる事が多いと思います。あと、音大の内側、これが良く書けていて、決して荒唐無稽じゃないです。大学のランクにもよるけど、音大って、卒業まで行く人なら、平均点ぐらいの人でもロックやポップスのメジャーバンドよりうまいレベルです。サザ〇オ〇〇ス〇ーズみたいなバンドよりは、卒業どころか入学時点で確実にうまい人が大半です。でも、与えられた4年間の間で上達したりコンクール入選とかをバンバンしないと、卒業時点でクラシックの道は閉ざされてしまい、子供のころから目指していた旅はそこでオシマイ。その世界に残れるのは、本当ににわずかです。その実情が描かれていて、当事者だった僕には胸が痛い所もありました(ノ_・、)。

 作者はクラシックをほとんど知らないとの事でしたが、そうとは思えないほど良く出来ている漫画です。めちゃくちゃ取材に力を入れたんじゃないかな。漫画としても爆笑ものの面白さ、ついでにクラシックを知らない人には、この専門性の高いジャンルに入るに絶好の入門書にもなって2度お得の漫画じゃないでしょうか。おススメ!!


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書籍『指揮法』 マックス・ルードルフ著、大塚明訳

Sikihou_Rudorff.jpg というわけで、学校の授業で買った『指揮法教程』だけだと「フェルマータはどうやって振るんだ?」とか「パウゼ(休符で止める所や曲の最後で音を切る所)はどうやるんだ?」とか「左手はどうやって使うんだ?」とか、疑問点満載で不完全燃焼でした。そこで僕は、音大の図書館に直行、指揮法の本を片っぱしから見たのでした。そして、その中でいちばん分かりやすかったのがこれ、マックス・ルードルフという人の書いた指揮法の本です!これは『指揮法教程』の教科書でも推薦されていた本で、海外だと、かつてはこれが指揮法のバイブルだったらしい(今はどうか知りませんが…)です。

 まず、図が見やすいです。言葉だけの説明じゃなくって、指揮棒を振る軌道がぜんぶそのまま書いてある!独学にはこれほど助けになるものはなかったです(^^)。あと、「あとは各自でご自由に」と突き放す事がなく、細かいことも全部書いてあります。『指揮法教程』ではざっとっしか書かれてなかった疑問点の数々が、この本でぜんぶ解消されたのでした!スタッカートはどうするか、マルカートはどうするか、アインザッツ(キュー)はどう出すべきか、クレッシェンドとデクレッシェンドやアゴーギグの振り方、アウフタクトからの開始はどうするか、パウゼの止め方、フェルマータの指揮棒の軌道、変拍子の振り方…もう全部書いてありました、完璧です。古い本なので言葉づかいとかが分かりにくいんじゃないかと心配でしたが、全然大丈夫、むしろすごく分かりやすかったです。指揮法の教科書っていっぱい出てますが、指揮に関してはこの一冊さえ持ってればあとはなんにもいらないんじゃないでしょうか。ただし、370ページほどでそれなりの分量があるので、中学生ぐらいまでだとちょっと厳しいかも。でも高校生以上だったら問題なく読めると思います!日本で指揮を学ぶなら斉藤秀雄先生の『指揮法教程』は避けられないかも知れませんが、それで分からない所がいっぱい残る人はけっこういる筈。そういう人には、ぜひこの本を推薦したい!

 あ、あと…音楽之友社さんって素晴らしい本をたくさん出してますが、すぐに絶版にしちゃいますよね、これは残念。この本もメッチャすばらしいのに今は絶版、欲しい人は古本があるうちに買っておきましょう(^^)。


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書籍『指揮法教程(改定新版)』 斎藤秀雄

ShikihouKyoutei_saitou.jpg 指揮の教科書です。たぶん、日本で「指揮法」というと、まずはこの本なんじゃないかと思います。指揮法を学ぶと、それがナンチャッテでも、オーケストラの演奏を見たり聴いたりしながら指揮者ごっこが出来てメッチャクチャ楽しいです(^^)!

 僕は指揮者になりたかったわけじゃないんですが、いちおう指揮の授業も履修しました。大ホールでオーケストラを振るなんていう大それたものじゃなくって、合唱やブラスバンド部ぐらいは指揮できるようになれたらな、ぐらいの軽い気持ち(^^;)。本格的な指揮者志望の人はどうなのか分かりませんが、僕みたいなライトな人は、この本の著者の斎藤秀雄先生の指揮法をベースにしたものを教えられることが多いと思います。というのは、日本で指揮法を授業として最初にちゃんと教えてメソッド化した人が斎藤先生らしいので(^^)。あ、そうそう、斎藤秀雄先生というのは、東京フィルの指揮者やったり、桐朋学園の音楽クラスの設立に関わったりした人で、レジェンドらしいです(^^)。最近(2016年)出たアルテスパブリッシングの指揮法の本も、斉藤メソッドの流れにある指揮法なんじゃないかと。というわけで、「ちょっと指揮の勉強してみたいな」という人は、最初に手にするべき本はこれなんじゃないかと(^^)。

 ただ…物わかりの悪い僕には、ふたつ不満がありました。
 ひとつは、指揮棒の運動が分かりにくい事です。指揮って運動じゃないですか。これを文章で書かれても分かりにくい、もう少し気の利いた図を入れて欲しかった。。この本の図って、他の指揮に関する本に比べても、わかりやすい方じゃないと思います。たとえば「撥ね上げ」とか「先入」とか「ひっかけ」というタクト捌きなんか、もしこの本だけで学ぼうと思ったら、ここに書かれている文章と図だけでどういう運動なのかを理解するのは至難の技なんじゃないかなあ…。
 もうひとつは、ちゃんとぜんぶ書いてない事です。初心者向けの本でも、いちおう指揮が出来るところまでは全部書いてないとダメだと思うんですよね。上級者テクニックとかは書かなくていいけど(というか、この本にはたぶん書かれてないです)、いちおう1曲通して問題なく指揮できる、ぐらいまでは書いて欲しかったです。。たとえば、指揮を始める最初って、アウフタクトでなければ4拍目から振りはじめると思うんですが、それって最初の一振りはどうやって始めればいいの?というのが、「一拍前から振る」みたいにひと言書かれてるだけで、その軌道が書かれてないです(+_+;)。。あと、左手の使い方とかも、さいごに「附記」としてちょっと書いてあるだけ。つまり、せっかくこの本をひと通りやっても最初の出始めのタクトの振り方の時点で戸惑ってしまう、ディミネンドの左手で戸惑ってしまう…などなど、学生の合唱の指揮ですら満足に指揮できない可能性があるんじゃないかと。う~ん、僕の理解が浅いだけなのかなあ…。

 というわけで、かゆい所に手が届く本とは言えないとは思いますが、弱点があろうがなかろうが指揮を学びたければ何はともあれこの本から!ああ、あと、独学の人のために、この本の補助としてDVDも出てるみたいです。DVDの方はボクは見てないんですが、たしかにタクト捌きに関しては映像で見ればものすごく分かりやすいんでしょうね(^^)。


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小説『異邦人』 カミュ

Ihoujn.jpg フランスの思想家であるアルベール・カミュが、1942年に発表した小説です。当時のフランスの小説家って、小説を書くだけでなく、哲学者や思想家である人が多いですよね。サルトルもそうだし、バタイユもそう。
 主人公のムルソーは、ある事件に巻き込まれて人を殺してしまいます。相手が悪いやつだったし不幸な事故みたいなところもあったので、それ自体はそこまで問題じゃなかったのですが、彼が母親の死に際して涙ひとつこぼさなかった事や、殺人の理由を問われて「太陽がまぶしかったからだ」なんて答えちゃったもんだからさあ大変、彼は死刑宣告を受けてしまいます。そして彼は最後に、「自分が孤独でない事を感じるために、自分の処刑の日に大勢の見物人が俺に憎悪の叫びをあげる事を望む」と夢想、物語は幕を閉じます。

 この小説、フランスの熱い太陽光線を浴びて、日常生活がまるで白昼夢のように描かれている印象を覚えました。なんで自分への憎悪の叫びが、自分が孤独でない事に繋がるんでしょうか。私の解釈は的はずれかも知れませんが…それって、ママン(窪田啓作さんの訳では、母親をこう書いてあります^^)の死に対する、主人公の受け取り方に理由があるんじゃないかと。なぜママンは養老院から出なかったのかとか、なんで死ぬ前に許婚を持ったのかとか、そういう色々な事を考えて、ムルソーは(死を目前に控えた人生の)夕暮れは有終に満ちた休息のひとときであって、ママンはあそこで解放を感じたのではないか、そういう感覚にあるママンの気持ちをさておいて勝手に死を悲しい事として決めつけて泣く権利は誰にもないのではないか、と感じたんじゃないかと。だからママンが死の目前に感じたような感覚に同調するという事は、ひっくり返すとそういう所への無関心さにあふれている社会を拒絶しておきたいという意味で、だからそういう人たちからの「憎悪の叫びを望む」なんじゃないかなあ。この小説のテーマって、もしかしたら社会よりも正しい考え方や感じ方をしているのかも知れない人が、社会では「異邦人」的な疎外感を覚えてしまうという、ある種の現代的な問題を扱った小説なんじゃないかと。久しぶりに読んで、ああ、なんて哲学的な小説なんだろうか、たまにはこういう本を読んで人生を考えないと、日常生活に流されちゃうなあと思った次第です。
 それにしても、ほんの70年ぐらい前までのヨーロッパはいいですね。アイドルというのは哲学者や思想家や音楽家であって、フロイトやドフトエフスキーやカミュ、音楽家でいえばルービンシュタインみたいな人がアイドルです。つまり、人に道を示す人たちだったんですよね。人の上にある人を、人々は尊敬していた、みたいな。それが、1次大戦後にアメリカが浮上したあたりからアイドルといったらムービースターとか売れた人みたいになって、下にいるような人が分かるものがアイドルで、下の人が分からないものは「マニアック」「でたらめ」「意識高い系」とかいって避けられてしまうという。今の日本なんて、もうね(^^;)…。文学の大名作「異邦人」、大人になってから読むとまた格別でした!


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書籍『精神と音楽の交響 西洋音楽美学の流れ』 今道友信・編

SeisintoOngakunoKoukyou.jpg ひとつ前の日記で紹介した本『音楽の原理』は、音の科学や作曲技法や身体まで、音楽に関する何もかもを体系づけた壮大な本でしたが、えらく論理的なので、ただでさえ難解な美学方面がかなり難しかったです(^^;)。僕の場合、美学というのは、音大の授業で習ったヘーゲルが最初の出会いで、面白そうなので自分でいろんな本を買ってきては読んだもんでしたが、ちょっと哲学が入るんで、むちゃくちゃムズカシイんですよね。音楽に限らなければ、いろんな哲学者が有名な美学書を書いてますが、けっこう美術系が多くって、音楽は少な目だったりもするし。アホなボクにとっては、今まで読んだ音楽に関する美学書の中では、この本がすごく分かりやすかった!!この本がなかったら、美学系はお手上げだったかも。
 
 この本は、西洋音楽に関する美学の流れを、古い時代から現代まで、各時代で有名な音楽論を書いた人の考えを紹介していきます。各章につき一人という感じで、いちばん古いのは2世紀の天文学者プトレマイオス、いちばん新しいのはマイアーという現代の音楽学者。ぜんぶで15章ですが、アドルノという社会学者は2回でてくるので、合計14人かな?やっぱり古い時代の人の音楽論は科学が追いついてないので、かなり抽象的になってしまって同意できなかったりしましたが、でも当時の人が世界をどうやって見ていたかとか、音楽をどういうものだと感じていたのかとかが分かって面白かったです。そしてやっぱり「おお~すげ~」ってなるのは近現代。ワーグナーやニーチェが信奉しまくったショーペンハウアーの音楽美学あたりから、一気に面白くなります!!「芸術は理念(Ideen)を再現したものである」(ショーペンハウアーの章P.296から抜粋^^)とか、すごいと思いましたね~。。

 この本、それぞれの章は、違う専門家が書いてます。そして500ページ近いので、色んなものの観方が出来るようになってる半面、論点がぼやけて見えがちでしたが、こういう本というのは論文の持ち合いが普通。というわけで、読む側が「これは音楽の美学について書いてある本なんだ!」という所を見失わないように気を付けておかないと、迷子になるかも。逆にいうと、そこさえ見失わなければ、音楽美学の入門書として、これほど分かりやすい本もないかと思いました。むずかしい音楽の美学書についていけなかった経験がある人はけっこういると思うんですが(僕がそう^^;)、そんな人にもおすすめです!!


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プロフィール

Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです。音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度ですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

最近気になってるCDとか本とか映画とか
スゴイのが出る!King Crimsonの1970-1972年の間のスタジオとライブ音源!21CD+4BD+2DVD!リハーサルテイクとか、メッチャ聴いてみたい!2万円か、また貯金しないと。。 今月号のintoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 少し前に取りあげたエリザベス・コットンですが、ライブ盤なんてあるのか?!これは聴きたい… オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!!
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