
1980年に日本物産が制作したアーケードゲームです。ジャンルでいえば固定画面のシューティングですが、自機が3機合体するシステムが独特。僕は小学3年の時に、3人で一緒にゲーセンによく行く仲間がいたんですが、その3人で一緒に遊んだ回数の一番多かったゲームがこれでした。
5種10群いる敵が順番に出てきて、こいつらを全滅させると1周クリア。
敵の動きはトリッキーで、挙動を読むには慣れが必要。自機は
最初は単発でしか弾の撃てない1号機だけでスタートしますが、最高で3機合体まで出来て、攻撃力を強化できます。 敵2種類を退けると、2号機とドッキングチャンスで、ドッキングに成功すると1+2号機という最強状態に。ドッキングは最高で1+2+3号機の3機合体になりますが、これは攻撃力の強さと引きかえに機体が巨大になるので、特攻をかけてくる敵にあたりやすくなる諸刃の剣。ドッキングはしなくてもいいですが、失敗して激突すると爆発してどちらかを失います。
ドッキングの組み合わせは1+2、1+3、2+3、1+2+3 の4種類。さらに単機での戦いもあるので、計7種類の攻撃フォーメーションがありますが、とにかく使いにくいのが3号機。幅が広いので敵にあたりやすいうえ、弾がセンターから出ずに両翼から出るんですよ。。単機なら最強は2号機で、2発弾が出るうえに機体が小さいので敵をよけやすかったです。
さて、いま思えば単調でそれほど面白いとも思えないこのゲームのどこに、僕たち3人は夢中になったんでしょうか。友達と遊ぶ事自体が楽しくてたまらない9歳の頃なので、恐らく僕たちはこのゲームを皆で遊ぶこと自体を楽しんでいたんじゃないかと。
まずは遊びながらの話し合い。「目みたいな敵はある程度数を削ると分裂するから、分裂するまでは同じ目を消していった方がいいんじゃないか」とか、「とにかくトリッキーなバックアッタクを見切るのは難しいから、敵が出てきた瞬間に数を如何に削れるかが大きい。敵が出るまでの秒を数えたらどうか」とかね(^^)。もうね、この協力が楽しかったです。
また、遊ぶ順番も思い出に残っています。なにせ小学3年生、お金がないから、ひとり10円か20円を出して、3人で50円を作って遊んでました。
パックマンや
ギャラクシアンなら1人1機でほぼ公平ですが、ムーンクレスタは機体によって性能がぜんぜん違うので、どうやって皆で遊ぶのかむずかしかったんです。順番にやって1機死ぬまでとか、いろんな方法を試したんですが、どうやったって公平になりませんでした。
で、どういう方法に落ち着いたかというと、自機が死ぬか、その面が終わったら交代。プレイ順番は、お金を多く出した人はじゃんけんなしで好きな順番をえらべ、それ以外の場合はじゃんけんをして、勝った人は優先してプレイする順を選択できる、というものでした。このルールって、子どもにしては上出来だと思いませんか?こういう所にも子供ならではの社会性や連帯があるというか。
というわけで、ゲーム自体よりも、小3の時の大親友だった友達との思い出が印象に残っているゲームです。