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心に残った音楽♪

おすすめCDの紹介のほか、本や映画の感想などを (*^ー゜)v

 

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2019年 今年聴いたアルバム 独断と偏見のベスト28 +α!

 令和元年もあと数時間というタイミングでブログなんて書いていて良いのでしょうか(^^;)。でもこれをやらないとすっきり年を越せない気がするもんで、自分のためにやろうと思います、今年聴いたアルバムの年間ベスト!
 今年は、「今のペースで書いていたら、持ってるレコードの備忘録なんて死ぬまで書き終わらないぞ」と気付いたもんで、書くペースを上げたところほぼ毎日更新となり、音盤を聴く量が通年の3倍に!!分母が増えたのに年間ベストの枚数をほぼ10枚に絞るなんてとても無理だぜ。というわけで、今年はベスト28+αで行こうと思います。まずは、第28位から14位までを一気に!

* * * * * *
The Wailers Burnin’第28位:『The Wailers / Burnin’』
私的レゲエ最高傑作はやっぱりウェイラーズでした。ベースのうねりがヤバすぎ、詞が素晴らしすぎです。

第27位:『Slayer / Reign in Blood』
もういい齢だし、スラッシュはさすがに卒業だろうなあと思って聴いたら、スレイヤーだけは別格でした!

Animals_Inside LookingOut第26位:『アニマルズ / 孤独の叫び』
「Inside Lookin' Out」のギターのカッコよさがすべて!初期アニマルズはこれだけあればいいです(^^)。

第25位『イサーンのスピリチュアル・ソング ~タイのモーラム』
民俗音楽のプログレ。ケーンというタイの笙のカッコよさがヤバい、死ぬまでに一度は聴くべし!

pinkfloyd_wish you were here第24位:『Pink Floyd / Wish You Were Here』
『原子心母』以降のピンクフロイドではこれが最高傑作なんじゃないかというほどの素晴らしさに今頃気づいた

第23位:『密林のポリフォニー イトゥリ森ピグミーの音楽』
アフリカのジャングルの中に住んでいるピグミーの音楽は脅威のポリフォニー合唱、すげえええ!

Farm.jpg第22位:『FARM』
アメリカン・ハードサイケの隠れ大名盤!やっぱりロックの核心はサイケにあると思う自分がいた

第21位:『黒人教会の音楽 (世界民族音楽大集成88)』
黒人教会の礼拝風景の実況録音で、本物のゴスペルを初めて聴かされた衝撃がすごかった

Rupin3rd_71MeTracks.jpg第20位:『ルパン三世 '71 ME TRACKS』
ルパン三世テレビ第1シリーズのあの超名曲『P38~』というヤツが聴けるレコードはこれしかない!

第19位:『ニジェールの音楽 Anthologie de la Musique du Niger』
たくさん音楽を聴いてきたつもりだけど、「なんだこれは!」という音楽の連続だったこのCDは衝撃だった

Dew_NunoyaFumio.jpg第18位:『DEW 布谷文夫 / LIVE!』
日本のロックは60年代末から70年代初頭に名盤が固まっていることを再確認。強烈な自己表現がすげえ!

第17位:『Art Pepper Quartet / Modern Art』
レイドバック感がヤバい、気持ちよすぎる…。アート・ペッパーの代表作は絶対これ!

penderecki_stabat mater_Tapiola第16位:『ペンデレツキ:悲しみの聖母 –ペンデレツキ無伴奏合唱宗教曲全集– ユハ・クイヴァネン指揮、タピオラ室内合唱団』
戦後に作曲された宗教音楽の中で最も祈りそのものに近いと感じたのがこれ。ゾクッと来る感動でした。

第15位:『砂漠のアラベスク アラビアの音楽』
マカームだけじゃない、大衆歌謡やベドウィンの音楽まで収録したイラク音楽の集大成!心を持ってかれた

Dufay_Missa Ave regina caelorum第14位:『Dufay: Missa Ave regina caelorum Dominique Vellard (cond.), Schola Cantorum Basiliensis』
ルネサンス音楽ブルゴーニュ楽派の切り札デュファイの最高傑作!この時代の作曲家は天才揃いだと思う

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 ここまでの順位はあんまり関係ないかも。どれも何度も繰り返し聴きたいと思う名作揃いだと思います(^^)。さて、ベスト13に進む前に、音盤以外のもので特に素晴らしかったものを4つご紹介!

Kantsubaki movie映画『寒椿』 宮尾登美子原作、西田敏行・南野陽子主演
私的日本映画ベスト5に確実に入る傑作!文芸作と任侠映画の真ん中ぐらいで、何度見たか分からないほど好き

DVD『Cream / Farewell Concert』
ジンジャー・ベイカー擁するクリームの解散コンサート。若い頃魅了されまくった演奏は今見てもすごかった

映画『ランボー』 シルヴェスター・スタローン主演
僕と同世代でこの映画を見ていない男子がいるとは思えない、それほどある世代の心を動かした名作と思う

JinginakiTatakai_HirosimaSitouhen.jpg映画『仁義なき戦い 広島死闘篇』 深作欣二監督、北大路欣也主演
やくざ映画だと舐めてはいけない、実は日本映画のリアリズム表現の超傑作と思う

 映画や本にもけっこう触れた1年でした。本だとネイティブ・アメリカンの思想を伝えた『今日は死ぬのにもってこいの日』 や、当時のヨーロッパ的な死生観を伝えた『完訳アンデルセン童話集3』あたりは、音楽ばかり聴いてないでこういう本を読むために時間を割いて良かったと思う教えに満ちた本でした。
 さて、音盤に戻りまして、第13位から6位まで!

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IfukubeAkira Sakuhinshuu_YamadaKazuo第13位:『伊福部昭:作品集 山田一雄指揮、新星日本交響楽団 etc.』
山田一雄指揮・新星日本交響楽団による「日本狂詩曲」は、日本音楽を西洋の豊かな音で鳴らした超名作名演奏だと思います。これは良いオーディオで聴かないと良さが分からないかも、むちゃくちゃに心揺さぶられました。。

第12位:『ジャワの民俗音楽 (世界民族音楽大集成15)』
ガムランだけでない、影絵芝居や道行芸能までをも含めたジャワ音楽の万華鏡、インドネシアの音楽のきらめきは素晴らしい

BillEvans_NewJazzConceptions.jpg第11位:『Bill Evans / New Jazz Conceptions』
感傷的にスタンダードを弾いてるのがビル・エヴァンスだと思ったら大間違い、本当はこういう事をやりたかったんだろうな

第10位:『ペンデレツキ:アナクラシス、広島の犠牲者に捧げる哀歌 他 ペンデレツキ指揮, Polish Radio National Symphony Orch., London Symphony Orch.』

「音響作曲法の走り」なんて言われますが、その音の衝撃はマジですごかった。戦後ポーランドの屈折を音で味わった気がする

John Coltrane Coltrane Time第9位:『John Coltrane / Coltrane Time』
共演のセシル・テイラーがすごすぎた!他のミュージシャンがけっこう保守だったのがむしろ音楽をいいバランスにしたかも

第8位:『モンテヴェルディ:歌劇《オルフェオ》 フィリップ・ピケット指揮、ニュー・ロンドン・コンソート』
通奏低音の素晴らしさを痛感。オペラって実はバロック時代が一番すごかったんじゃないかと思わされた

JoaoGilberto_Amoroso.jpg第7位:『Joao Gilberto / Amoroso』
ブラジル音楽でないと味わえない独特のレイドバック感、温かさ、そして哀愁が凝縮した音楽。これは万人におすすめ

第6位:『フランク:ヴァイオリンソナタ、弦楽四重奏曲 クレーメル(vn)、プラハ四重奏団』
クレーメルの素晴らしい演奏に悶絶、フランクの大名曲に悶絶、にプラハ四重奏団の素晴らしさに悶絶。ここまで来れる音楽家がどれだけいるだろうか…

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 14位までも素晴らしくて絶対に手放さないぞリスト入りですが、13位以降はレベルが一段上。すごすぎて何らかのアナリーゼを行ってしまったほどの素晴らしい音楽でした。名を成したほどのミュージシャンですらこのレベルの録音を残せるのは生涯に何度あるかというほどの高みを捉えた録音で、その素晴らしさに鳥肌が立ちまくっていました。。
 さていよいよ今年聴いた音盤のベスト5です!

Charlie Mingus_Jazz Composers Workshop第5位:『Charlie Mingus / Jazz Composers Workshop』
私的モダンジャズ最強のコンボであるチャールズ・ミンガス・バンド、僕はずっとエリック・ドルフィー在籍時が至高と思っていたのですが、よもやこんな初期の演奏がすでにとてつもない演奏をしていたとは思いもしませんでした。まだあのミンガス的な楽曲やアンサンブルは確立されてませんが、むしろこの時期のこういう音楽の方が高度じゃないかという所まであって驚きの連続!

Beethoven_PianoConcertos_Kempff_Kempen BerlinPhil第4位:『ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集 ケンプ(p)、ケンペン指揮、ベルリンフィル』
クラシックでケンプと言ったら泣く子も黙る存在ですが、古い人なもんである時まで聴くのを敬遠していたですが、いざ聴いてみたら鬼神のごとき演奏に戦慄!これは凄すぎるだろ、こんなの聴かされたら「ピアノ弾けます」なんて口が裂けても言えないわ…。しかも、そのケンプと争うオケが全盛期ベルリン・フィルという凄まじさ。この録音は今年の1位か4位。2位と3位はすでに決定しているもんでね(゚ω゚*)。それぐらいに凄い演奏と録音でした。いやあ、思い出すだけでゾクゾクしてしまう、これは人類の偉大な遺産じゃないかと。

Kohakuiro no Yoru_Bagdad no Oud第3位:『琥珀色の夜 ~バグダッドのウード』
そんなケンプより上位にしてもおかしくない音楽と演奏だと本気で思うほど、西アジアの芸術音楽のレベルは高いです。これは、イラクのウード奏者サフワット・ムハンマド・アリーの演奏で、このプレイヤーはイラク音楽を聴く人なら絶対に知っているというほどの超有名音楽家。マカームを極めるなんて一生かけてやるような仕事でしょうから、そりゃクラシックの英才教育を受けたプレイヤーと五寸で渡り合ったとしても不思議じゃないんですよね。このCDはパスタ(歌曲のひとつ)とタクシーム(即興演奏)で構成されていましたが、どちらも素晴らしくて、聴いている間は完全に魂を持っていかれていました。すげえ。

TsutsumiTsuyosi_GendaiCello.jpg第2位:『堤剛 / 現代チェロ作品集』
このCDで感激したポイントはいくつもあって、まずは堤剛さんの演奏が素晴らしかったこと。どこを切っても渾身の演奏でした。そして選曲が素晴らしくて、中でもコダーイ「無伴奏チェロ・ソナタ」と武満徹「オリオン」が素晴らしすぎ。コダーイの無伴奏チェロソナタは僕の中では超名曲で、他の演奏家のものもたくさん聴いてきましたが、堤さんの演奏は世界の名だたる演奏家に引けを取らない熱演と思います。そして武満さん「オリオン」の素晴らしさと言ったら…やっぱりこれが2位だな、素晴らしかったです!

Franck_Psyche_PStrauss.jpg第1位:『フランク:交響詩プシュケ ポール・シュトラウス指揮、リエージュ管弦楽団』
多くの作曲家がそうですけど、教科書に出ている有名曲、聴衆に人気の曲、本当にすごい曲、これらはたいがい一致してません。フランクもそうで、プシュケの素晴らしさは聴かれてないからメジャーになってないだけで、これを聴いたら「フランクの最高傑作ってこれじゃないの?!いや、絶対にこれだろ!フランクどころか、フランス音楽全体でもちょっと信じがたいほどの名作じゃないのか?!」という人は絶対にいるはずです。ドビュッシーに先行してこんな4度堆積和音を普通に使いこなしてたなんて、信じがたいほどのすごさ。しかも後期ロマン派のような恐ろしいほどの官能性もあるし…これは聴いたことのないクラシックファンにぜひ推薦したい名作です!

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 こうして振り返ってみると、今年は例年に比べて民族音楽やクラシックをずいぶん聴いた一年でした。西洋音楽ばかり聴いていると偏っている気になって、バランスを取りたくなるのかも知れませんね。ネイティブ・アメリカンの言葉に「魚はなぜ自分が水の中にいることが分かるのか」という諺があるそうですが、外に出ないと自分がいる場所すら分かりません。音楽もそうで、同じジャンルばかり聴いている所から一度でも外に飛び出すと、いきなりいろんなものが見えてきたりして。同じように、音楽ブログの中で小説や映画に触れたりするのも、音楽馬鹿になりたくないという気持ちがどこかにあるからなのかも知れません。

 今年はほぼ毎日更新。このペースで備忘録を書いていくのはなかなか大変でしたが、素晴らしくもありました。一年間、お付き合いいただきましてありがとうございました。どうぞ良い年の瀬をお迎えください。

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2018年 今年聴いたアルバム 独断と偏見のベスト15 +α!

 今年もお世話になりました!今年はブログの更新ペースがあがりました。仕事が少なくてね…というわけじゃなくって、今までのペースでレビューを書いていたら、死ぬまでにうちにあるレコードや本のレビューが終わらない事が判明したから。本は読みかえせないものの方が圧倒的に多そうだから半ばあきらめてます(^^;)。そんなわけで、今年はベスト10に収まりきらず、ベスト15になってしまいましたが、この15枚は外せない!というわけで、片っ端から行きます!

Eric Clapton EC Was Here第15位  デケデケデケデケ(ドラムロールの音)…
『Eric Clapton / E.C. Was Here』
 エリック・クラプトンのブルース・アルバムです。手を抜きまくりのポップスアルバム群は大嫌いなクラプトンのレコードですが、ブルースやらせるとヤバいです。好き嫌い以前に気合いの入り方が全然違います。僕がクラプトンのソロLPで1枚だけ推薦しろと言われたら、間違いなくこれ!

Public Image Ltd_First Issue第14位
『Public Image Ltd. / First Issue』

パンク以上にパンクで過激。ニューウェーブという音楽が、デジタルで単純なロックと思っていたのが、このアルバムを聴いて豹変しました。セックス・ピストルズにもクラッシュにもあまり心の動かなかった僕が、これにはやられました(^^)。詞ではなく、音楽自体がアヴァンギャルド、こういう挑戦的なものってすごく魅かれます!

WoodyHerman_the3herds.jpg第13位 デケデケデケデケ…
『Woody Herman And His Orchestra ‎/ The 3 Herds』
 モダン以前のジャズ・ビッグバンドなんて古くさくて聴いてらんねえよ…な~んて甘く見たら痛い目にあう事必至の見事なジャズです!セカンド・ハードとサード・ハードはほとんどクールジャズ、これがビッグバンドのサウンドなのかと驚くほどのアンサンブルです。こういうものを埋もれさせてはいかんですよね!

Cream Fresh Cream第12位
『Cream / Fresh Cream』
 クラプトンはあんまり好きじゃないと思ってたのに、クラプトンがらみのアルバムが2枚も入ってしまうとは、やっぱりすごい人なのかなあ…な~んていって、ジャック・ブルースとジンジャー・ベイカーの生涯のベスト・パフォーマンスのひとつであろうというこのアルバムの中で、クラプトンはほとんど子ども扱いなんですけどね(^^;)。長いロックの歴史の中で十指に入るだろう強烈なパフォーマンス、これは熱かったです!

Jimi Hendrix Experience Radio One第11位
『Jimi Hendrix Experience / Radio One』
 ロックが続きます(^^)。若い頃は本当にロックが好きだったんだなあと懐かしくなりますね~。ジミヘンは、アルバム作るとコンセプトアルバムになり、ライブをやるとアドリブを延々続け…と、どういうジミヘンを聴くかでイメージが全然違いますが、チャートミュージックをものすごい勢いで3分で演奏してぶっとばしてしまう時がいちばん凄いと思います!このCDに入ってる「Killing Floor」は、ロック・ギターのベスト・パフォーマンスのひとつ!

SaintSanes_Symphony3_Dutoit.jpg第10位
『サン=サーンス:交響曲第3番《オルガン付き》、組曲《動物の謝肉祭》 デュトワ指揮』
 サン=サーンスはけっこう保守な作曲家で、つまらなく感じる曲が多いと思います。シンフォニー3番もそのひとつと思ってたんですが、僕はこの1枚でオルガン付の印象がまったく変わりました!これは録音が良すぎて悶絶ものの1枚、オーディオチェックのためのリファレンスCDとしても使えるレベルの1枚と思います!

Amon Duul2 PHALLUS DEI第9位
『Amon Düül Ⅱ / PHALLUS DEI』
 壮大な宗教曲でもあるサン=サーンスのシンフォニー3番の上にサイケで暴力的でドラッグなジャーマン・ロックを選んでいいのか…こっちの方が好きなんだから仕方ないっすね(^^)。作曲ばかり気にするより、狂ったように演奏し、そしてそれを作曲で制御していくというやり方は、音楽としてはこっちの方が正しいんじゃないかと。演奏が下手なのはロックだから仕方なし、それでも音楽の本質をついているところは本当にスバラシイ。ロックが好きなら、いつまでもチャート音楽追ってないで、いつかはジャーマン・ロックに入らないと嘘だと僕は思ってます(^^)。

Mahler_Symphony8_Kubelik.jpg第8位
『マーラー:交響曲第8番《千人の交響曲》 クーベリック指揮、バイエルン放送交響楽団』
 もう、これは音楽じゃないです。やろうとしている事が音楽を超えてます。手塚治虫の書いた「火の鳥」が漫画であって漫画でないようなもの。音楽を通して音楽でないものを扱った偉大すぎる作品。ここまで褒めておいてなぜ8位かというと、これ以上の「千人の交響曲」を僕は知っているから。でも、だからクーベリック指揮のこの音楽が悪いという事にはなりません。「千人の交響曲」は、テキストを合わせて、死ぬまでに1度は体験すべきと思います。この意味を理解する事が、人間にとって重要な事だと思います。

Yoshimura_Doujouji.jpg第7位
『七世芳村伊十郎 / 京鹿子娘道成寺』
 マーラーの「千人の交響曲」が示しているものを理解する事は、キリスト教世界の核心を知るという意味でもあって、それを知る事は自分が救われるという意味でもあると思ってます。それを知った上で、江戸時代の三味線音楽の詩に感じられる鯔背を分かるというものが大人というもの(^^)。あんまりマジなばかりだと人生つかれるから、粋で鯔背ぐらいがちょうどいいんじゃないかと。江戸時代の小唄・端唄・長唄に優るエロかっこいい歌は、世界のどこにも存在しないと確信しております(^^)。

SANTANA Caravanserai第6位
『SANTANA / Caravanserai』
 ラテン音楽の躍動の極致であり、どこまでいっても歌謡形式の範囲でチョコチョコやってるだけだったロックに劇的構造を与えた、ロック究極の1枚!若い頃から死ぬほど繰り返し聴き続けてますが、いまだに聴くと血が沸騰してくるようです!これを超えるロックって、キング・クリムゾンとかザッパとかタンジェリン・ドリームとかアレアとか、もう数えるほどしかいないんじゃないかと。これはロック・ファン以外の人にも聴いて欲しい1枚です!

Tchaikovsky_Symphony6_Furtwangler.jpg第5位
『チャイコフスキー:交響曲第6番《悲愴》 フルトヴェングラー指揮、ベルリンフィル』
 テニスでも野球でもサッカーでも、昔より今の方がうまいしレベルが高いと思うじゃないですか。ところが、音楽に関してはあながちそうとは言えない事を痛感させられた1枚です。指が速く動くとか、正確に演奏できるとか、そういうところは確かに今の方が上かも知れませんが、音楽の胆とは何なのかを思い知らされるような演奏、感動しました。フルトヴェングラー&ベルリンフィルは、オーケストラ音楽の伝説ですので、聴いたことのない方はぜひ!録音もヤバいほどいいです(音がいいんじゃなくて、立体感がヤバい)。

Syrie Muezzins d’Alep Chants religieux de Islam第4位
『シリアの宗教音楽 Syrie: Muezzins d’Alep Chants religieux de Islam』
 僕、クラシックに次いでいっぱい持ってるCDは民族音楽なんですが、民族音楽の中で特に好きなのは芸術音楽と宗教音楽なんです。そんなもの、若い頃はもちろん知らなかったし好きでもなかったんですが、こういう音楽を知るようになって、「ああ、音楽って、こういう使われ方をした時に、いちばん人間に役立つものになるんじゃないかな」と思えて、全身が震えるほどに打ちのめされました。今年、シリアは日本でも話題になりましたが、シリアに残っている文化が何を示すものなのか、その一端を肌で感じられる音楽と思います。これは好きとか嫌いという次元を超えた音じゃないかと。カルチュラル・スタディーのためにも、大人なら聴いておきたい1枚。

tanteimonogatari_TV.jpgMeisououBorder.jpg番外編:音楽以外でよかったもの
コミック『迷走王ボーダー』
TVドラマ『探偵物語』
 ベスト3の前に、音楽以外で良かったものを2つほど!『迷走王ボーダー』は漫画ですが、そのへんの小説や映画よりよほどすごい内容、どう生きるかの答えを与えてくれるような漫画。松田優作主演のTVドラマ『探偵物語』はコメディですが、笑わせてくれてありがとうという感じ、ちょっとだけ入っている感動要素やハードボイルドなところも、ギャグが面白いだけに際だって感じました(^^)。

TogashiMasahiko SatoMasahiko_Kairos第3位
『富樫雅彦+佐藤允彦 / カイロス』
 いよいよベスト3!日本のフリージャズのライブ録音大名盤を、ノーカット収録に拡張してタイトルを改めた1枚です。ジャズって高度な音楽だと思われがちですが、基本はお客さんを喜ばせるポピュラー音楽であって、やっぱりどこかで「こんなもんだよな」となってしまいがち。ところが、これはやろうとしている事がそういうエンターテイメントと根本から違う、演奏が最終的に辿りつくところってエンターテイメントとか技術とかではなくって、こういう所だろうというもの。響きもジャズを超えて明らかに同時代音楽の最前線に迫ったもので、音楽の本質を目指したジャズが日本にあった事を証明する1枚だと思います。

Mendelssohn_Bruch_ViolinKonzerte_Mutter_Karajan_BerlinPhil.jpg第2位
『メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番 ムター(vln)、カラヤン指揮ベルリンフィル』
 このCDで心が震えたのは、ブルッフの方です。まず、曲が神。そして、演奏が神。特にムターのヴァイオリンは、楽器が身体と一体になって歌いまくってる感じがすごかった!この次元で演奏できる人間って、どれぐらいいるんだろうかというほどに躍動していました。音楽以外の方法で、こういう感動を覚えるのって不可能なんじゃないか、というほどの素晴らしさでした。この種の感動って、言葉で書けないところがなんとももどかしいっす。。

Schnittke_Symphony3.jpg第1位
『シュニトケ:交響曲第3番 Eri Klas (cond.), Stockholm Philharmonic Orch.』
 シュニトケの狙いは他のところにあったと思うんですが、僕個人はこの圧倒的なサウンドにやられた。。人がAを伝えようとしている所で、僕はBに感動しているという齟齬が起きているわけですが、でもその感動が今年聴いた200枚以上のアルバムのどれよりも大きい場合はどうしたらよいんでしょう…1位にするしかない、それぐらい驚異の音楽でした。現代音楽の駄目だなと思うところは、ニッチなところの研究合戦になってる部分だと思うんですが、素晴らしいと思うものに関しては、そんなニッチな事なんてやってない、真正面から音楽の一番大事なところをずどんと貫いていると思うのです。3番を1位にしましたが、実は1番も2番もすごいんです(^^)。

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 こうして振り返ると、例年になくクラシックのランクインが多かったです。単純に、今年は例年よりもクラシックのレコードを多く聴いたからなのかな?実は、僕が持ってるレコードでいちばん量が多いのってクラシックなんですよね(^^)。クラシックや民族音楽のレビューを書くと誰も絡んでくれなくなるのが悲しいですが、まあそれは仕方がないですね、悪い音楽という事ではなくて、聴いてる人が少ないというだけの事ですから。自分がいいと思ったものはいろんな方々に積極的に紹介していければと思います。もしクラシックや民音を全然聴かない人が「あ、面白そうだな」な~んて思ってくれるきっかけになってくれたら、これに勝る喜びはないですし(^^)。今年も本当にお世話になりました。それではみなさん、よいお年を!!

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2017年 今年聴いたアルバム 独断と偏見のベスト10 +α!

 なんという事でしょう、1年はあっという間です。今年もお世話になりました!今年はメッチャ感動したCDってそんな聴かなかったな…って思っていたのですが、振り返ってみたらメッチャメチャ感動しておりました(^^)。やっぱり、今年初めて聴いたり読んだりしたもので「これはすごい」と思ったものは、昔からいいと思っていたものよりもインパクトがありますね。たとえば、チャーリー・パーカーのダイアル・セッションとかバックハウスのベートーヴェン・ピアノソナタ全集とかは、やっぱりメッチャ素晴らしかったんですが、昔から素晴らしいと思っていたので衝撃度が薄かったというか(^^)。というわけで、あくまで僕個人が今年聴いたCDの中で「これはメッチャよかった!」というものをベスト10プラスαで!

Jeff Beck There and Back第11位 デケデケデケデケ(ドラムロールの音)…
『Jeff Beck / There and Back』
 やっぱりジェフ・ベックの演奏するロック寄りのフュージョンはカッコいい!!このアルバムは昔からそうとうに気に入っていまして、1年のうちに何回かは聴くんですが、今年やっとブログに書くことが出来た感じでした(^^)。ジェフ・ベックのギターはもちろん、リズム隊の作るグルーブが気持ちいい!曲がカッコいい!ロック、いいなあ。

ElizabethCotten_Folksongs.jpg第10位 デケデケデケデケ…
『Elizabeth Cotten / Freight Train and Other North Carolina Folk Songs and Tunes』
 アメリカのルーツ・ミュージックの伝説的なギター弾き語りシンガー、エリザベス・コットンです!戦前ブルースの超絶プレイとはまた違う意味での超絶プレイ。右利き用のギターを、弦を逆に張り替えずにそのまま左で演奏するそのプレイは、CDを聴いてもすごいですが映像を見るとさらに恐れおののきます。アメリカに限らず、フォークロアにはこういうとんでもない人が潜んでるんですよね。。

Octopus Daughter 2第9位
『Octopus Daughter / Ⅱ』
 ゲームミュージックとポップスとフュージョンとプログレが混じったような日本のDTM系のヴォーカル・ミュージックです。思いっきり自主製作なインディーズですが、今年聴いた日英米のどのチャート・ミュージックよりも良かったです。こういうものをいいと感じるというのが、ビデオゲーム全盛期が青春時代だった僕の世代の特徴なのかも(^^)。

Count Basie The Basie Big Band第8位
『Count Basie / The Basie Big Band』
 昔からジャズのモダン・ビッグバンドの名盤として知られている1枚ですが、真剣に聴いたのは今年が初めて。そして、僕のカウント・ベイシー像を思いっきり覆されました。スイング期のビッグバンド・ジャズの印象なんて吹き飛びました。超モダン、アレンジが強烈にカッコいい!PABLOのビッグ・バンドのレコードでは、エリントンのものでやっぱり超モダンなものがあるんですが、それもいつか紹介したいです(^^)。

Horowitz_ChopinCollection.jpg第7位
『Vladimir Horowitz / CHOPIN COLLECTION complete chopinrecording on RCA』
 ホロヴィッツが7位なんて、つけてる自分ですら選者を疑ってしまいますが(^^;)、このCD、もし僕がこれを今年初めて聴いていたとしたら、間違いなく1位だったんじゃないかと。そのぐらいの神がかりな演奏。クラシックのピアニストやヴァイオリニストのトップレベルは、怪物レベルの人が多いですが、その中でもホロヴィッツの演奏は何回聴いても鳥肌ものです。こんなの音楽が好きなら聴いてないとか許されないレベルの歴史的遺産だと思います。

Johnny Winter - Nothin But The Blues第6位
『Johnny Winter / Nothin' But The Blues』

 これは強烈、ホワイト・ブルースなんて言われる音楽がありますが、これはその中でも1・2を争う大名演だと思います。って、バックバンドは思いっきりマディ・ウォーターズのバンドなので、これをホワイト・ブルースと呼んでいいのかは分かりませんが。ジョニー・ウインターのギター演奏がいちばんすごいアルバムも、これかファースト『Johnny Winter』のどちらかじゃないかと。いや、こっちの方が上だな(^^)。

PaulDesmondQuartet_EastOf TheSun第5位
『Paul Desmond Quartet / East of the Sun』

 ジャズの室内楽アンサンブルの鳥肌ものの快感を味わえるアルバムです!ポール・デスモンド個人というより、デスモンド(sax)、ジム・ホール(gtr)、パーシー・ヒース(bass)、コニー・ケイ(dr) のアンサンブルが素晴らしい!!ジム・ホールとコニー・ケイの鈴が鳴っているような美しいサウンドは、ウエスト・コースト・ジャズならではだと思います。そして、とても知的で大人な音楽です。

Mississippi John Hurt The Immortal第4位
『Mississippi John Hurt / The Immortal』

  思いっきりレイドバックしたアコースティック・ブルースです。ブルースというより、限りなく合衆国のフォークに近い感じです。もう、この気持ちよさに思いっきりやられてしまいました。「癒し」なんて言葉がありますが、なまじっかな事では癒されない僕が、心の底からため息をついて、全身から力が抜けてしまいました(o´ω`o)。ミシシッピ・ジョン・ハートの有名作は他にありますが、僕はこれがいちばん好きです(^^)。

OngakunoGenri.jpgCharlieParker no Gihou番外編:今年読んだ本のベスト2
『音楽の原理』
『チャーリー・パーカーの技法』

 今年は音楽に関する本をたくさん読んだ1年でした。その中で、強烈に印象に残る本が2冊ありました。『音楽の原理』は、音楽の神秘が解かれていく瞬間を味わわされるような、読んでいて鳥肌が止まらない本でした。むずかしい本ですが、音楽好きなら必読!
『チャーリー・パーカーの技法』は、ジャズの演奏者以外には不要な本かも知れませんが、逆にいうとジャズ演奏者ならプロアマ問わず必読!relative Major とか、よくぞここまで調べ上げて法則を見つけてくれたと心から感じた、素晴らしい研究書だと思います。アマでもプロでも、ジャズを演奏したいという人がこういう本を買うのを控えているようではダメですね(^^)。
そしてこれらの素晴らしい音楽書、どちらも著者が日本人、そしてどちらも音楽の研究者じゃなくて民間のミュージシャンというのがすごい。町工場の職人にしてもなんにしても、日本の民間って優秀、むしろアカデミックな方面が日和ってて駄目だなあと思ったりして(^^)。

Nina Simone I put a spell on you第3位
『Nina Simone / I put a spell on you』

 いよいよベスト3!ちょっと画像を大きくしてみたりして(〃´・ω・`)ゞ。ニーナ・シモンは、ジャズであってジャズでなく、ソウルであってソウルでなく、ゴスペルであってゴスペルでない…みたいな感じの人なので、どのジャンルのトップにみなされる事もなく割を食っていると思うのですが、こんなに心を打つ歌って、なかなか出会えないです。全身に電撃が走るような感動、有名なソウルシンガーで歌がうまいと思う人はいっぱいいますが、ソウル・シンガーにここまで心を打たれちゃったのは、僕は人生初かも。

George Russell Sextet at Beethoven Hall第2位
『George Russell Sextet / at Beethoven Hall』

 芸術的なジャズです。表現に逃げたり、理論ガチガチだったり、超絶的な演奏が売りだったりというバランスの悪さはなく、これらのバランスが絶妙で、しかもすごい高い所に音楽が成立していると思ってしまいました。ニーナ・シモンは「魂を打たれた」という感じだったんですが、こっちは「芸術的感動にひれ伏した」という感じ。しかもこれがライブ演奏だって、いったいどういう事なんでしょうか。昔から名盤としてほまれ高い1枚ですが、これはジャズの歴史の中でも際立った1枚。

Darbert_pianoconcertos.jpg第1位
『コリー(pf)、ゾルマン指揮バルセロナ響 / ダルベール:ピアノ協奏曲集』

 ベートーヴェン~リスト直系の弟子筋であるダルベール、僕はピアニストとしての話はきいたことがあったんですが、作品はまったく印象に残ってませんでした。しかし、2曲あるピアノ協奏曲はいずれも悶絶ものの素晴らしさ。感動して震えてしまい、フルスコアを見ながら何度も何度も聴いてしまいました。後期ロマン派の音楽は、一般にはあまり知られていないものでも、とんでもなく素晴らしい曲が当たり前のように眠っているという宝の山の世界。ダルベールは寡作だったのであまり知られなかったというだけで、作曲家としても演奏家としても神がかりな人だったとおもいます。リストが悶絶したというのも納得の素晴らしい曲でした。

 いや~聴きかえさないでも感動がよみがえってしまいます。ダルベールの曲なんて、スコアまで思い出してしまうなあ。音楽って、本当に素晴らしいです。今年もお世話になりました。僕は、今年はがんばった1年でした。年末は心静かに、音楽以外の事を振り返って、来年の計画を立てようと思います。それではみなさん、よいお年を(*^-゚)/~♪。。


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2016年 今年聴いたアルバム 独断と偏見のベスト11!

 今年もお世話になりました!うちにあるCDやビデオの整理をしようとはじめたこのブログの性格上、自分が好きな音楽を聴くだけでなく、売ろうかどうかを決めようとしているCDもよく聴くもので、なかなか自分の大好きなCDのレビューに辿りつかなかったりしているのですが(スライとか、3年半もブログをやっていてなんで書いてないんだろう^^)、それでも振りかえってみると、いい音楽をいっぱい聴いたな~。。というわけで、今年聴いたCDのベスト11です!!

PacoDe_FantasiaDeFlamenca.jpg第11位 デケデケデケデケ(ドラムロールの音)…
PACO DE LUCIA / FANTASIA FLAMENCA!!
 フラメンコギターの大御所ながら、パコ・デ・ルシアさんはちょっと演奏が平たくってフェイバリットじゃなかったはずなんですが、久々にこのセカンドアルバムを聴いたらすごかった!!やっぱりパコさんはフュージョンっぽい事をやるより、ガチでフラメンコやった方が全然いいです。これでも本人は、それ以前の名プレイヤーの演奏を前にして「俺は全然ダメだ」と落ち込んだっていうのだから、プレイヤーの世界というのはどの楽器でも凄いもんだと思います。本物のミュージシャンって、こういうものだと思い知らされました。。

BruceSpringsteen_Nebraska.jpg第10位 デケデケデケデケ…
Bruce Springsteeen / Nebraska!!
 今年の僕の音楽ライフはブルース・スプリングスティーンさんとともに始まりましたが、アコースティックギターとハーモニカだけの弾き語りのこのアルバムが、いちばんジンときました。アメリカン・ルーツミュージックの匂いプンプン、トウモロコシ畑やらロッキー山脈やら貨物列車やら、アメリカの田舎の風景がブワッと目の前に広がって見えちゃうような素晴らしさ。今年、ボブ・ディランさんがノーベル文学賞を取りましたが、純粋に詩だけでいったらスプリングスティーンさんのほうが僕には心に刺さります。素晴らしい1枚!!

MiroslavVitous_ InfiniteSearch第9位
Miroslav Vitous / Infinite Search
 新主流派ジャズの匂いプンプンの超白熱の名演!いや~これも素晴らしかった!!やっぱりヴィトゥスさんは変なシンセストリングスの上でダラダラしたこぎれいな音楽やってないで、最初のウェザーリポートのレコードみたいに、燃えまくった演奏を聴かせてほしいなあ。このレコード、何年かおきに聴くたびに「うお~やっぱりすげえええ」って思ってしまいます。やっぱりジャズはフュージョン直前までが至高ですな(^^)。。

DinahWashington_decca.jpg第8位
Dinah Washington / the fabulous Miss D! -the Keynote, Decca & Marcury singles
 1943年から1953年という時代のジャズヴォーカルの録音。なんたってダイナ・ワシントンの歌ですから悪いはずがないんですが、驚いたのは曲の良さ。僕はジャズのピアノで10年ぐらい食べていたので、レパートリーとしてスタンダードはけっこう演奏できるんです。でも、ここには今ではあまり演奏さ有れない曲も結構入っていたんですが、これがいい曲が多くてびっくりしました。あと、アレンジもしっかりしているのが軽い驚き。これは当時のアメリカの商音楽ですが、今の商音楽がどれだけクリエイティブも無ければ仕事も雑であるが分かってしまった。。

Boulez_Debussy_Yasoukyoku_umi.jpg第7位
ブーレーズ指揮・クリーヴランド管弦楽団 / ドビュッシー:海・夜想曲・遊戯 他
ドビュッシーの大名曲「海」のあの冒頭のイントロのフワァーってした音を聴いただけでノックアウトです(^^)。作曲家の音の重ね方はもちろん、ホールの音の良さ、オーケストラの音の素晴らしさ、録音の良さ、そしてメッチャクチャにアンサンブルを整理して伝える指揮者ブレーズの素晴らしさと、非の打ちどころがないっす。もう、こんな音出されたら、人生の至福以外の何ものでもないじゃないですか。人生で何十回聴いたCDだかわかりませんが、聴くたびに至福ですね。やっぱりすごかった。。

sonics_here.jpg第6位
THE SONICS / HERE ARE THE SONICS!!!
ブレーズ指揮のドビュッシーよりこっちの方が上なのかと言われると何とも答えようがないんですが(^^;)、しかしガレージパンクの爆発力やぶっ壊れ感の凄さって、やっぱりそれはそれで音楽のすごいところを的確にとらえてるんじゃないかと思うんですよね~。人間、綺麗なだけじゃダメなんだぜ、PTA推奨やゲイジュツみたいなのはまっぴらごめんだよ、みたいな。。パンクやグランジが子供に見えちゃうこの凄さ、初期ガレージパンクのパワーはやっぱりすごかったです!!必殺の1枚。

CCC.jpg第5位
Creative Construction Company
 フリージャズにも色々ありますが、ガレージパンク的な凶暴な爆発力にインテリジェンスが加わったようなタイプのフリージャズが一番好きです。とはいえ、音楽を聴くのが、どうしても仕事中が一番多くなっている今の僕のライフスタイルでは、フリージャズや現代曲はあんまり聴いてられないんですよね(^^;)。そんな中、今年久々に聴いたこの一枚は素晴らしかった!!なんといっても凶暴でありながらインテリジェンス、強烈です(^^)。なんというのかな、子供のころはロックが一番ハードな音楽だと思ってたんですが、こういうのを聴いたら、ロックなんて大人しくっていい子ちゃんの音楽だったんだなと思うようになってしまった…

BuenaVista.jpg第4位
BUENA VISTA SOCIAL CLUB
 ブログの性格上、CDの事ばかり書いてますが、今年はライブもよく見に行ったし、人前で演奏する機会も何度かありました。今年に行ったライブのナンバー1は、ブエナビスタの解散ツアー!!いや~~~~すばらしかったあああああ!!!…あ、ごめんなさい、興奮してしまった。。えっと、このCDの何が良いと言えば、キューバの異国情緒がプンプン匂ってくるところ。楽園時代のキューバ音楽とほとんど変わらない事やってるんです。音で体験する世界旅行の気分。このCDを流すだけで、自分の部屋がカリブ海の木造りの安い宿の一室みたいなムードになってしまいます(^^)。

TondaCouple.jpg番外編:今年読んだ本のベスト
さて、ベスト3発表の前に、レコード以外のもので、今年みた本や映画からよかったものをひとつ。
翔んだカップル
いや、冗談じゃなくって、マジです(^^)漫画です。まちがっても、テレビ版や映画版じゃありません(そっちはそっちでいいんですが)。アホみたいに思われるかもしれませんが、なんというか…時代が70年代から80年代に変わっていったときの、あの時期の日本の雰囲気みたいなものが、これほどよく伝わってくるものもないなあ、みたいな。これほど自分が高校生の頃の心境と合致するものもありません。学校という閉鎖した空間で過ごす高校の3年間なんて、あとから考えたらぬるま湯もいいところだったと思うんですが、それでも当人にしてみれば「僕には大問題だ ややこしくて」ってなもんなんですよね。その頃の甘酸っぱい感じとか、ちょっと切ない感じとか、それをモロに感じる本でした。

KingCrimson_Island.jpg第3位
King Crimson / Islands
 ついこの前書いたばっかりですが、やっぱり素晴らしかった!!最初の解散までのキングクリムゾンは、大傑作のオンパレードですね。そのなかではあまり目立たないアルバムだと思うんですが、しかしその素晴らしさは尋常じゃなかったです。古楽も現代曲もジャズもロックも、全部ひっくるめたうえで一番いい音楽を作り上げる…こんな事やられたら、いい物になるに決まってるし、しかもそれを実際にやれるところが凄いです。最初の解散までのキングクリムゾンは、(公式ライブ盤とポセイドン以外)全部聴かないと駄目です。それぐらい素晴らしい~。。

gieseking_debussy_images.jpg第2位
ギーゼキング(pf) / ドビュッシー:映像、版画 ほか
 僕がピアノを少しだけかじったことがあって、しかも音大時代にフランス音楽を中心に勉強したせいなのかもしれませんが、このレコードは本当に感激!!なんで1台のピアノからこんなに色んな音が出せるんだ?驚愕です。そして、それがまた色彩感覚の凄いドビュッシーの音楽に実にマッチしてます。ただし、録音がふるくって決して音が良いレコードとは言えないので、そのあたりを脳の中で補完できる人じゃないと厳しいかも。逆にいえば、ピアノを演奏する人だったら、死ぬまでに避けては通れない1枚じゃないかと思います。

Diego Schissi Quinteto - TIMBA 第1位
Diego Schissi Quinteto / TIMBA
 唯一、今年発表されたCD(^^)。やっぱりリアルタイムなものは最前線をいっている感じでスゴイ!!これはアルゼンチンのタンゴ系のピアニスト&バンドマスターの作ったCDですが、タンゴをベースにしつつも、ジャズの和声感覚とか、クラシック的な劇的な音楽展開とか、とにかくスリリングで素晴らしい!!音楽って、ひとつのジャンルで職人技を披露していればよいような時代じゃないんでしょうね。色んな音楽を自宅で聴けるようになった今の時代だと、それらを前提にしてどういう音楽を作り出すか、というのが、最前線の人たちなのかも。そういえば、去年の上位もそういう音楽が多かったです。キングクリムゾンもそういう側面があるし。

 こうしてみると、ワールド3枚、ジャズ3枚、ロック3枚、クラシック2枚ですか、散りましたね(^^)。やっぱり色んな音楽を聴くのが一番楽しいなあ、毎年ハワイ旅行をするんじゃなくって、毎年違う世界を見に行きたい、みたいな感じでしょうか。少し残念だったのは、今年はワールドといっても古い民族音楽はあんまりきかなかったんだなあ、大好きなジャンルなのに。つまり、地域は散ったものの、みんなドミナント系の音楽ばっかりだったわけですね、かたよってしまった(^^;ゞイヤァ。。あと、去年は日本人アーティストを3人も選んだのに、今年はゼロ。聴きたい日本人アーティストの新譜CDは何枚かあったんですが、買えなかった(>_<)。。林正樹さんという作曲家ピアニストのCDとか、とっても気になってるので、来年はぜひ聴きたいです。新譜に関して言うと、ここ数年は日本人の方が凄い音楽を作ってるように感じます。海外はどこか媚びたような作品が多い中で(アメリカなんて終わってる…)、これは本当に凄いと思います。今年もお世話になりました。それではみなさん、良いお年を(*^-゚)/~♪!!

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2015年 このブログで取りあげたアルバムのベスト10!

 今年もお世話になりました。フリーランスのデザイナーという仕事柄、収入は低く拘束時間も異常に長いものの、仕事中に音楽を聴いていても怒られないという特権を生かして続けているこのブログですが、今年このブログで扱ったアルバムで、ベスト10なんてやってみようかと(^^)。採点基準は…ありません、ほとんど僕の気分(^^;)。というわけで、さっそく発表!

SoftMachine5.jpg第10位
デケデケデケデケ(ドラムロールの音)…『Soft Machine / 5』!!
 これは大好きなロック(フュージョンと言った方が近いか?)のアルバムで、昔は超愛聴盤でした(^^)。ただ、好きで聴きすぎて飽きてしまってしばらくご無沙汰だったんですが、久々に聴いたらやっぱり良かった!!ロック系唯一のランキングっす(^^)。とはいっても、これを聴いて「ロックだ」と思う人はあんまりいないかも(^^;)。。

GilEvans SteveLacy第9位
デケデケデケデケ…『Gil Evans, Steve Lacy / PARIS BLUES』!!
  エレクトリックピアノとソプラノサックスの音の美しさ、リラックスしつつすごく抒情的なプレイがたまりません!!これも昔よく聴いたCDなんですが、最近聴いていなかったものだから、久々に聴いたら感動がよみがえってきてしまいました。もし、今年がこのCDの初体験だったら、新鮮度も加わってもっと上のランキングだったかも。

Gould_Goldberg81.jpg第8位
デケデケデケデケ…『グレン・グールド(pf) / J.S.バッハ:ゴールドベルク変奏曲』(81年盤)!!
 音大生のころによく聴いていた1枚。でも、ピアノを諦めてからは、クラシックのピアノを聴くのがトラウマになってしまい(たぶんコンプレックスもあるんじゃないかと^^;)、しばらく聴いてませんでした。しかし久々に聴いたら…うわあ、すげえ。見事な解釈、素晴らしい表現、楽器の完璧なコントロール、これは感動ものです。でもやっぱり旧譜は旧譜であって、どこか今の音楽の最前線とずれてしまっているんだな…と感じたのは、意外な発見でした。でもすごかった。

RussianChurchMusic.jpg第7位
『Russian Church Music』!!
 いや~、この神がかりの無伴奏合奏には度肝を抜かれました。また、旧ソ連時代は政治的に禁じられていた歌が、森の奥底に隠された秘密の境界で歌い継がれ、そしてソビエト崩壊とともに復活したというところがまたすごかった!それだけに、音楽のための音楽という感じではなく、本当に「祈り」そのものという感じなんですよね。これは凄い。絶対に聴くべきです。

Purcell_Sonatas of 3parts第6位
『パーセル:3声のためのソナタ』!!
 これも昔からの愛聴盤。もし今年がパーセル初体験だったら、衝撃度からして1位だったかも。これは若い頃の僕が、その音楽観を根底から覆された1枚で、音楽というのは人間的に、エモーショナルに表現できれば出来るほど良いと思っていたのが、響きそのものだけで超越的な美しさになってしまうのかと背筋の凍りついた一枚。これで3声なんて信じられません。

Ladysmith_Liph.jpg第5位
 『Ladysmith Black Mambazo / liph' iqiniso』!!
 ワールドミュージックの凄さって、自分が当たり前と思っていた常識の外に、まったく違う形や価値観をもつものがある事を伝えてくれる所がとにかく素晴らしい!!世間が狭いというだけで、ほとんど罪です、ワールドミュージックが苦手なんて言っていたら勿体なさすぎです(^^)。。レディスミス・ブラックマンバーゾはアフリカのコーラスグループとはいえかなり西洋化されていますが、それでもこのアフリカの声の音楽の凄さと、聴いているだけで暖かい気持ちになるような至福の感覚は素晴らしかった!!

KikuchiMasa_AfterHours.jpg第4位
『菊地雅章 / AFTER HOURS』!!
 ジャズバンドに参加して、ジャズの勉強に明け暮れていた頃、よく聴いた一枚です。最初はビル・エヴァンスとかマッコイ・タイナーとかとかハービー・ハンコックとかを一生懸命勉強して練習して、ライブで演奏してたんですよ。しかし、菊地さんの音を聴いてぶっ飛ばされました。自分がやっていたのは西洋かぶれの単なる物まね、職業音楽家になるための訓練にはなってるかもしれないけど、本当の意味での創造とは全然違う事をやっていた…と思わされた1枚でした。それまでは「日本のジャズなんて」と思っていたのが一変、以降は富樫雅彦さんやら高柳昌行さんやら、欧米ではありえないタイプのものすごい音楽を作り出している人の音楽に陶酔。日本のフリージャズと日本の現代音楽は芸術家の宝庫、という事を僕に教えてくれた1枚でもありました。日本人ミュージシャンって、最初はみんな軽く見るんじゃないかと思いますが、それが誤った認識である事を思い知らされた1枚でもありましたね~。

KondoHideakiAsyl.jpg第3位
『近藤秀秋 / アジール』!!
 とはいえ、日本の現音とフリージャズの全盛期は60~70年代で、以降は絶滅へ一直線…かと思ったら、今年発表のこれは凄かった!今年リリースの作品に限定するなら、これがナンバーワン。凄いミュージシャンというのは今でも探せばいるもので、純邦楽もジャズもクラシックも全部ひっくるめてその先の音楽を構想してしまったこの音楽は凄かった!!70年代は間章さんとか清水俊彦さんとか、自分の意見で「これが凄いんだよ!」と伝えてくれる気骨と審美眼を持った本当のジャーナリズム精神を持った良いライターがいたけど、現在ではほとんどいなくなってしまった、という事なのかも。紹介者がいなくなっただけで、凄いミュージシャンは今も生きてるんだと、嬉しくなった1枚でもありました。間章さんとかが生きていたら、きっと絶賛していた一枚じゃないかと思います。
 *追記:web magazine の「JAZZTOKYO」では、このアルバムが年間ベストアルバム国内編に、トップで取りあげられていました。聴く人は聴いているんですね、良いライターがいなくなったなんて言ってスミマセンでしたm(_ _)m。

Ravel_PianoConcerto_Argerich.jpg第2位
『アルゲリッチ(pf) / ラヴェル:ピアノ協奏曲、夜のガスパール、ソナチネ、水の戯れetc.』!!
 後で知ったんですが、これは有名すぎるぐらいに有名な演奏らしいです。クラシックのピアノを学んでいたくせに、こんな事も知らないなんて(^^;)…でも、フランス近現代が専門だったし、仕方ないか。このCD、地元の神戸のタワレコで特売コーナーで買ったんですが、もの凄かった!いや~、若い時にこれに出会っていたら、もしかすると現代音楽の作曲ではなく、ロマン派のリサイタリストの道を目指したかも…いやいや、ピアノが下手だったからリサイタリストになるのはどのみち無理でした(^^;)。。でも、そのくらい凄い演奏、有無を言わさぬもの凄さです!!じゃ、なんで1位じゃないかというと…やっぱり旧譜は旧譜というだけでも弱点があるというか、現代とは既に美観にずれが生じ始めている場所をちょいちょい感じるんですよね。でも、初体験の人にとっては、そんなふうに聴こえるはずもないと思うので、大推薦です!あ、あと、これ今定価1000円で売ってますが、これを1000円で売られたら後進の日本人クラシックピアニストはたまったものじゃないだろうな…な~んて、人の心配までしちゃいました(^^;)。

KitaNaoki_Winter.jpg第1位
さて、待望の第1位は…デケデケデケデケ…『喜多直毅 / Winter in a Vision』(ノ^-^)ノ!!!
 これは度肝を抜かれました!まさに衝撃、CDをかけ始めてから終わるまで、息もできないものすごさ(それは言い過ぎか)。タンゴなんて題材程度のものではるかその先を行く凄さ。喜多直毅さんも菊地雅章さんも近藤秀秋さんもそうですが、人気商売とかエンターテイメントなんてところにはまったく無関心で、徹底的に音楽そのものを突き詰めるストイックさとか凄さ…みたいなところに、一部の日本人ミュージシャンの共通項を感じます。これって、西洋のプレイヤーにはなかなか感じられない傾向。俗っぽい部分なんてはるか彼方、音楽のみを真剣に追及している真剣勝負の凄みを感じます。これも、大きな音楽誌がぜんぜん取りあげなかったのが信じられないレベルのものすごい音楽、歴史に残る大名作と思います。

 こうしてみると、僕が選ぶとどうしてもピアノひいきになっちゃいますね(^^)。それにしても、今年も良い音楽をたくさん聴くことの出来た、良い1年でした(^^)。もし自分の生活の中に音楽がなかったら、けっこう素っ気のない日々になる気がします。貧乏だし仕事ばかりで忙しいけど、心のやさしい奥さんと気まぐれな猫(先週、大事なレコードをバリバリにしてくれました>_< )、そして良い音楽に囲まれて、自分の夢も少しだけど叶えられて、嫌な事もあったけどトータルでは良い1年でした。来年もいろいろ大変そうだけど、前を向いて歩んでいきたいなあ。それではみなさん、良いお年を(*^-゚)/~マタネ♪!!


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プロフィール

Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです。音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度ですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

最近気になってるCDとか本とか映画とか
intoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!!
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