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テレビドラマ『帰ってきたウルトラマン』#3 第3クール後半~第4クール 円谷プロダクション

KaettekitaUltraman_pic3.jpg いつも思うんですが、うちにある特撮ヒーローもののビデオを見るときって、最初は「50話もあるのか」なんて思ったりするんですが、いざ見始めるとあっという間です。なぜだろう…なるほど、1話24分ほどなので、映画1本見るつもりで見ると1回で5~6話ほど見れてしまうんですね。しかも、仕事しながら垂れ流すとあっという間、みたいな(^^)。

 新マンの思い出話、最終回です。物心ついたときには、新マンとウルトラセブンはすでに記憶にありました。セブンの話は覚えているものもあったんですが(ガッツ星人回での無人の自動車が動く描写など、強烈なものが多かったですから^^)、新マンは話は第1話を除いてほとんど覚えていなくて、覚えているのは怪獣でした。サドラー、ツインテール、グロンケン…インパクトある造型が多かったんです。
 実際に話の内容をきちんと理解したのは幼少期ではなく、小学校に上がってから見た再放送でした。朝6時にウルトラマンや仮面ライダーの再放送をやっていて、それを見るためだけに頑張って早起きしたのはいい思い出です。眠い目をこすって、目覚まし時計をセットして、見終わってからもう一度寝てました。そこまでするほど夢中でした。早起きしてみたのは、ウルトラセブン、帰ってきたウルトラマン、仮面ライダー、ウルトラマンタロウ、それぐらいだったかな?でもタロウはあまりに子供だましで、途中で見るのをやめました。これは寝てる方がましだな、みたいな(^^;)。
 というわけで、第3クール後半から最終回までの中で、面白かった話をダイジェストで!

KaettekitaUltraman_ep38.jpg■第37~38話:ウルトラマン夕陽に死す/ウルトラの星光る時 (脚本:上原正三/監督:富田義治)
 新マンには予算面でも脚本面でも制作に力を入れたように見える話がいくつかありますが、これは新マンの中で最も力を入れたであろう回で、前後編にわたる大作です。宇宙人がウルトラマンを倒し、BGM はセブンの使い回しなので、ウルトラセブン「セブン暗殺計画」の新マン版みたい。ところが「セブン暗殺計画」ほどには面白くなかったりして(^^;)。ついでに、初代ウルトラマンが登場してしまうので、この話で「ウルトラマンが帰ってきた」という設定が根底から崩れてしまいました。いやあ、超人格者の初代ウルトラマンの霊が、人間的に未熟な号に憑依するという設定のままいった方がクールだったと思うなあ。。子供の頃はウルトラマンとウルトラセブンが出てきて特別感があったんですが、大人になってから見ると、この話でウルトラマンのシリーズは幼児番組化してしまったように思えたりして…。
 でもこの回、特撮が素晴らしかったです。後半回のウルトラマン戦闘シーンで、山のこちらにマット隊員、山の向こうで巨大な怪獣とウルトラマン、この構図が「でけえ!」って感じでいいです。やっぱり怪獣特撮は怪獣大きさを表現できてこそですよね!

■第49話:宇宙戦士その名はMAT (脚本:上原正三/監督:富田義治)
 最終回まであと少し。この回から、最終回への布石が打たれます。設定が壮大で、子供の頃は胸をときめかせたものでした。
 宇宙のかなたで宇宙戦争が起きています。戦争の一方であるミステラー星人は、宇宙戦士に向いた人材を地球から連れ出し、兵士として戦争に使おうとしています。しかしミステラー星人の中には戦争を好まずに地球に亡命したものがいて、地球でひっそりと暮らしています。しかし、彼の娘が人質に取られ、彼は母星の戦闘隊長から、娘を救うためにウルトラマンと戦うように指令されます。
 ストーリーだけ聞けば、素晴らしいSF作品に思えますよね?ところが、宇宙戦争というのはセリフで語られるだけで、絵は一切出てこない…そこが寂しかったです。言葉でなく映像で表現できていたらもっと素晴らしいSF作品になったんじゃないかなあ。最終回間際で予算がなかったのかな(^^;)。でも、話はすごく面白かったです。僕的には新マンの名脚本第3位はこれです。

KaettekitaUltraman_ep51.jpg■第51話:ウルトラ5つの誓い (脚本:上原正三/監督:本多猪四郎)
 最終回です。宇宙征服をたくらむバット星人が、ウルトラマンの故郷の星と地球に同時に攻撃を仕掛けます。地球のマット基地は破壊され、郷隊員は死を覚悟して最強の宇宙怪獣ゼットンに戦いを挑みます。ゼットンを倒したウルトラマンですが、故郷の星を救うために地球を去る決意をします。そして、次郎少年の前でウルトラマンに変身し…。
 タイトルになっている「5つの誓い」がショボかったり、ゼットンの着ぐるみが初代ウルトラマンの時とは比較にならないほど貧弱なのが残念で、子供のころはショボいと思った話でした。ところがいま見ると、壮大な設定が素晴らしいと感じたりして。ミステラー星人回と同じで、宇宙戦争という設定でワクワクですが、それがセリフで語られるだけなのがやはり残念。
 新マンの終盤に出てきた「宇宙で大戦争が起きている」という設定は、昭和46年以降しばらくの円谷特撮ヒーロー番組で共有された概念。新マンの後番組となる「ウルトラマンA」や「トリプルファイター」の主題歌に「銀河連邦」なんて言葉が出てきますが、第2次ベビーブームとなる昭和46年から第2次怪獣ブームが始まって特撮ヒーロー番組が量産されたものだから、それぞれの作品の世界観を統一しておいたほうが、つじつまを合わせやすかったんでしょう。ところがこの銀河連邦という設定が活かされたのは、僕の中では新マンの終盤2作品だけだったという(^^;)。

 帰ってきたウルトラマンは、僕にとっては幼年期から少年期にかけての思い出の番組のひとつです。ウルトラマン、ウルトラセブン、帰ってきたウルトラマン、ミラーマン仮面ライダー、キカイダー、イナズマン…好きだったなあ。今回、それぞれの話についての感想をいろいろ書きましたが、大人になった今となっては、それぞれの話なんて実はどうでも良いのかも。物心ついた頃にウルトラマンを見てワクワクしたあの感触とか、小学校に入ってから新マンが大好きで「怪獣コダイゴンがね…」なんて話していた怪獣博士の友人Iと仲が良かった事とか、怪獣消しゴムやソフビ人形で友人と遊んだ事とか、大人になってしまえばそういう思い出のほうが大事なのかも。大人になって新マンを見て懐かしく感じたのは、話自体だけではなく、そういう幼年時代の感触でした。
 僕が死ぬ時に思い出すのって、物心ついてから小学校卒業あたりまで記憶の気がします。それがすべてで、ウルトラマンはその期間の思い出の重要な一部分。人生で新マンを全話見ることができるのは、あと1回あるかないかぐらいだと思うと、何とも言えない気分になりますね…。団次郎さん、僕もいずれあなたと同じ世界に行くんですよね。帰ってきたウルトラマン万歳!!


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テレビドラマ『帰ってきたウルトラマン』#2 第2クール~3クール前半 円谷プロダクション

KaettekitaUltraman_pic1.jpg 帰ってきたウルトラマン、第2回です。次なる新マンの個人的な思い出は…ウルトラマンのルックスがカッコよかった!ウルトラマンのマスクで最も洗練されているものって、ゴテゴテと余計なものがついていないウルトラマンだと思うんですが、初代のウルトラマンって、時期によっては顔にしわが寄っていたり体が細かったり力道山みたいなタイツ姿に見えたりで、どこか垢抜けないと思ったんです(中終盤からのウルトラマンは素晴らしいです)。でも新マンは違いました。顔は常に美しくパンツは新日本プロレスのレスラーのような精悍なショートタイツで、子供の頃は新マンの方がカッコよく見えました。ウルトラマンの絵を書く時に、新マンはラインを2重にしなくてはいけないので面倒くさかったですけどね(^^;)。

 もうひとつの思い出は、ソフビ人形。僕が小さいころにウルトラマンのソフビ人形が大量に発売されまして、新マンとドラえもんが大好きという友人Iくんが、新マンのソフビを買ったんです。それは目の部分がゴムで出来ているソフビ人形で、特別感があってうらやましかったです。足形シールもついていてね(^^)。で、セブンが好きだった僕も目がゴムでできている人形が欲しかったんですけど、セブンは目がゴムじゃなかった(・_・、)。何でもない出来事ですが、こういう事が幼少時の思い出として、いちいち懐かしいです。
 というわけで、今回は第2クールから第3クール途中までの面白いと思った話のレビューです!

■第15話:怪獣少年の復讐 (脚本:田口成光/監督:山際永三)
 嘘つき少年がいろいろな問題行動を起こします。腹を立てた郷隊員でしたが、少年の親戚から話を聞くと、電車の運転手だった少年の父親が事故を起こして死んでから人が変わったということでした。事故を目撃した少年は怪獣が原因と訴えるも、警察もマットも話を信じず、少年の父親の運転ミスということで処理されてしまいます。さらに少年は怪獣の出現を予言し…。
 脚本が見事でした。ただ、透明怪獣の映像表現は、初代ウルトラマンのネロンガ回に遠く及ばず。ネロンガは何もいないはずの地面が足形にめり込んでましたからね。。ウルトラセブンとは反対に、新マンはヒューマンドラマが多い前半に面白い話が多いと感じます。

kAETTEKITAULTRAMAN_EP20.jpg■第20話:怪獣は宇宙の流れ星 (脚本:石堂淑朗/監督:筧正典)
 この回は怪獣の大きさを示した特撮表現が見事!渓谷にいる怪獣マグネドンと、それに近づいていく隊員たちという構図が最高でした!CGでは出せない昭和特撮のイリュージョンの素晴らしさですね(^^)。

■第31話:悪魔と天使の間に (脚本:市川森一/監督:真船禎)
 脚本は帰ってきたウルトラマン最高傑作、作品としてもツインテール回に並ぶ帰ってきたウルトラマン2大傑作と思います!
 マット新隊長の伊吹の娘が、口を聞けない少年を連れてマット基地に来ます。ハンディキャッパーと友人になる娘の優しい心を隊長は大事にしてあげたいと思いますが、この少年は宇宙人。テレパシーを通じて郷に挑戦してきます。「我々はウルトラマンを殺し、地球を侵略する。怪獣プルーマに勝ったときがウルトラマンの最期だ、覚えておけ」。この少年が宇宙人だと隊長に訴える郷隊員ですが、隊長に「私はあの子を、何かの偏見で人を疑ったり差別したりする人間に育てたくないのだ」と、取り合ってもらえません。
 少年を殺そうとしたために謹慎処分を言い渡された郷は、隊長に訴えます。「宇宙人は、明日怪獣に病院を襲わせると予言しました。もし怪獣が明日病院に登場したら、あの少年が宇宙人だという僕の話を信じてくれますか。」「ウルトラマンがピンチに陥ったら、あの少年を捕まえてください。」
 隊長の目の前で、郷の予言が次々に現実になっていきます。そしてウルトラマンが倒されそうになった時に、隊長は意を決して少年を探し、そして倒します。郷が隊長に「僕ならあの少年は外国に行ったといいますね」といったところ、隊長はこう応えます。「娘には真実を話すつもりだ。人間の子は人間の子さ。天使の夢を見させてはいかんよ。

kAETTEKITAULTRAMAN_EP31.jpg なんと素晴らしい話でしょう、見終わった後のジーンとする感覚がやばいです。僕が中学生になったあたりから、日本のテレビドラマは「トレンディドラマ」なんて言われる浅はかなものだらけになってしまったのですが、そういうものよりこの脚本の方が間違いなくハイレベル。ストーリーだけでなく、最後の隊長のセリフなんて超がつくほどの名言じゃないですか!このセリフの後、天使のように屈託のない笑顔を見せる女の子のアップでストップモーションとなって話は終わるんですが、この演出も素晴らしいです。「ウルトラマンなんて」という大人に新マンを薦めるとしたら、この話です!

■第35話:残酷!光怪獣プリズ魔 (脚本:朱川審/監督:山際永三)
 子供の頃、絶対温度-273度というのを知ったのは、この話によってでした(^^)。あと、この話の脚本は岸田森さんだったという記憶があったのですが、今回調べてみたら違う方ですね…もしかしたら、岸田さんのペンネームだったりするのかな?それにしても、この話は子供だった僕には難しすぎました。

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 第2クールには、前後編と力の入ったシーゴラス&シーモンス戦とか、ウルトラセブンが助太刀に来るベムスター戦などの有名回もあるんですが、大人になってみるとまったく面白くなかったです(゚∀゚*)エヘヘ。大人になると、演出とかカメラワークとか脚本とか演技とか、そういうところに目が行くようになっちゃうのかも知れません。それにしても「悪魔と天使の間に」は本当に素晴らしい話でした。これはウルトラセブンで言う「超兵器R1号」みたいな位置づけなのかな?次回は、ウルトラマンの敗戦から最終回までのレビューです!


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テレビドラマ『帰ってきたウルトラマン』#1 第1クール 円谷プロダクション

KettekitaUltraman.gif 昭和46年(1971年)は日本の特撮ヒーロー番組にとって特別な年。だって、仮面ライダーが登場して、ウルトラマンが帰ってきたんですから!60~70年代生まれの日本男子にとって、特撮ヒーロー番組は特別というレベルを通り越して一般教養となっているんじゃないでしょうか。というわけで、今回は『帰ってきたウルトラマン』の日記です。いつか書きたかったんですが、それが主役を演じた団次郎さんの追悼になろうとは…時は流れているんですよね。。

 幼少時の『帰ってきたウルトラマン』の印象がいくつかあります。まず、MATという対怪獣組織がカッコよかった!基地が海底にあるのが幼心に凄いと感じたし、マットアローやマットジャイロという戦闘機のデザインもカッコよかったです。まだ幼稚園に入る前、大人になったらこういうカッコいい職業に就きたいとあこがれていました。
MatArrow_chogokin.jpg 子供のころ、5センチほどの大きさのマットアロー1号の超合金を持っていたなあ。未塗装の銀色のもので、フォルムが美しくて宝物のように大事にしていました。ウルトラシリーズで大怪獣組織の兵器がカッコいのは、ウルトラセブンと帰ってきたウルトラマンだと思ってます。さらに、Vラインが入ったオレンジのユニフォームが見栄えが良くて大好きでした。
 こういう思い出話は徐々に書いていくとして、取り急ぎ印象に残っている話をダイジェストで紹介!まずは、第1クールからです。

■第4話:必殺!流星キック (脚本:上原正三/監督:筧正典)
 バリアで攻撃を跳ね返す怪獣キングザウルス三世に敗れるウルトラマン。郷隊員は怪獣を倒す事で頭がいっぱいで、恋人アキと一緒にいても心ここにあらず。郷が自分のことを好きではなくなったのではないかと不安になるアキでしたが、怪獣に勝つために山篭りの訓練を積んでいる郷の姿を見てアキは感動します。
KaettekitaUltraman_ep4.jpg この回、話はそれほど面白いとも思いませんが、演出と映像が見事です!一度敗れた怪獣との再戦の際に怪獣の前で構えて動かないウルトラマンと、脳裏をよぎる敗れた戦いが二重写しになる映像表現が素晴らしかったです!そして、ラストシーンでマットの隊員たちが夕焼けに照らされてアンダー気味に映し出される構図が見事。このショットが最終回のラストシーンだったとしたら、僕の新マンの評価は3割増しになっていたでしょう(^^)。というわけで、話よりもカメラマンや編集というスタッフの見事さが印象に残っている回でした。

■第5~6話:二大怪獣東京を襲撃/決戦!怪獣対マット (脚本:上原正三/監督:富田義治)
 怪獣の卵のような岩石がデパート近くの工事現場で発見されます。通報を受けて駆けつけたマットでしたが、みすみすこれを「ただの岩石」と見過ごしてしまいます。しかし岩石は巨大化、その影響でデパートの地下に郷隊員の恋人を含めた人々が地下に閉じ込められます。岩石は怪獣ツインテールの卵でしたが、ツインテールを捕食するために、怪獣グドンまで来てしまいます。    
KaettekitaUltraman_ep5.jpg グドンを東京に寄せ付けないため、防衛庁長官から卵をMM爆弾で破壊するようマットに指令が出ます。しかし、地下に人々が残されていると訴え、攻撃中止を申し出る郷隊員。マット隊長も「マットの不始末はマットでつける」と、防衛庁長官の命令を無視して、MM爆弾を使わずに出撃。しかしマットは怪獣を倒すことが出来ず、ウルトラマンも敗れます。
 防衛庁はスパイナーの使用を決断、しかしスパイナーを使えば東京は消滅します。東京に避難命令が出ますが、重症の恋人アキは病院から動く事が出来ません。アキとともに病院に残ることを決断するアキの兄の言葉を聞いて、動けないはずのアキの瞳から涙が流れ落ちます。マットは長官に麻酔弾の使用を提案、失敗したら解散と言われるも作戦に踏み切ります。そしてウルトラマンと二大怪獣の再戦となり…

 これが最終回でいいんじゃないかというほどの壮絶さ、そのへんの映画よりも感動する素晴らしいドラマでした!僕が新マンで好きな話は、ぶっちぎりでこの前後編と「悪魔と天使の間に」の2つです。ストーリーの熱さだけでなく、加藤隊長や上野隊員らの俳優陣の熱演がまた素晴らしかったなあ。大道具や特撮やカメラワークも見事で、中でも夕日をバックに怪獣2体に挟まれるウルトラマンの構図など、新マンきってのベストショットかも。高架下から狙っている構図で、怪獣やウルトラマンの巨大さが見事に表現されてるんですよね。また、怪獣の巨大さを表現した合成ショットも見事。
 怪獣の造形も見事でした。新マンは微妙なデザインの怪獣も多いんですが、グドンとツインテールはどちらも見事なフォルム。いや~、子供がこんな見事なドラマと映像と怪獣を見せられたら夢中になるのは当然じゃないかと。今回、人生で10回目ぐらいの視聴でしたが、またしても感動してしまいました。。

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 第1クールの新マンはヒューマンドラマが多かったです。キングザウルス三世回は失敗を乗り越える成長物語で、第2話「タッコング大逆襲」は自分の力を過信して独断でチームワークを乱した主人公が立ち直る話、第3話「恐怖の怪獣魔境」はMAT内で意見が対立してどちらの言い分も信じてやりたい隊長の葛藤の話です。あ、そうそう、第3話は、今回久々に見てそんなに面白いとは思わなかったんですが、でも僕にとっての新マンのイメージってこの話なんですよね。いや~、第2クール以降も楽しみだぞ、第2クール以降はまた次回!


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さらば帰ってきたウルトラマン 団次郎、逝去

DanJirou.jpg 先月(2023年3月22日)、モデル兼俳優の団次郎さんが亡くなっていたそうです。享年74歳。もしかすると、昭和ウルトラマンの主役ではじめて天に召された人になってしまったのかも。

 物心がつくかつかないかの頃にすでに観ていた昭和ウルトラシリーズなので、最初に見たのがどれだったのかの記憶はあやふや。でも、リアルタイムだったウルトラマンレオ、再放送を見たウルトラセブン帰ってきたウルトラマン、この3つのどれかだった事は確実です。中でも帰ってきたウルトラマンの第1話とウルトラセブンの第2話「緑の恐怖」は幼心にストーリーが刻み込まれたほど強く印象に残っていて、物心がついた時にはウルトラマンはすでに特別なものになっていました。

 そんなわけで、僕にとっての団次郎さんは、ほぼマット新人隊員の郷秀樹…「帰ってきたウルトラマン」の主役としてです。でも郷秀樹って最初はあまり好きじゃなかったんです、ウルトラマンにしては軟弱な印象があって。防衛軍のような厳しい組織の隊員の割に髪は長いし、体が細く感じました。僕がウルトラマンを観始めた1970年代なかばは、ブルース・リーや藤波辰爾のブームがあったころで、筋肉に対するあこがれがあったんですよね。
 そんなふうに最初は軟弱に見えた団次郎さんですが、番組終盤になると成長した立派な大人という描写が増え、僕の団参に対する見る目は変わりました。ミステラー星人回と最終回での出で立ちとセリフは、子どもが憧れるには十分すぎるぐらいの格好良さでした。

 その後、僕が団さんを見かけたのは、「マッハバロン」(レッドバロン?)と「少年探偵団」のみ。もともとモデルさんだったそうですし、他にも色々と出演していたのでしょうが、子どもだった僕が見かけたのは子供番組の中だけでした。見かけた時はいつも「あ、新マンだ」でしたし。だから仮面ライダーV3の宮内洋さんのように、子ども時代に憧れたお兄さん、という印象がずっとあります。

 「帰ってきたウルトラマン」を見て感じるのは、その背景に映り込んでいる日本の景色が、僕の幼少期の日本の風景そのままである事。これはウルトラマンレオまで続いて、年代に直すと1971年から75年まで。日本がいざなぎ景気で成長しきって、そのあとの石油ショックや核戦争の危機を感じ始めた頃です。これがウルトラマンとセブンになると、自分が実際に見て育った景色よりも古く感じて、自分が生きた世界には思えないんですよね。だから「帰ってきたウルトラマン」を観るのは、単に番組を見ているのではなく、自分がリアルに生きてきた原風景の追体験にもなっていたりします。団次郎さんは、その記憶の中に溶け込んだ存在でした。団さんが召されていく先は光の国でしょうか…ご冥福をお祈りします。


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TVアニメスペシャル『スヌーピーのメリークリスマス A Charlie Brown Christmas』

Snoopy no Merry ChristMas ブログ友だちのAKISSH さんに紹介いただいて知った曲「Christmas Time Is Here」を初めて聴いたのは、動画サイトでの事でした。その動画が素晴らしくて、スヌーピーを含めたアメコミ『ピーナッツ』の2頭身半のキャラクターたちが、凍りついた湖でスケートを楽しんでいたのでした。たくさんの子どもたちがバラバラな角度でスケートを滑るというそのアニメーションの見事さに一瞬で心をわしづかみにされ、思わず元となったアニメを観てしまいました。それが1965年にTVスペシャル用に作られた24分ほどのアニメ『A Charlie Brown Christmas』で、これがコミック『ピーナッツ』の初アニメ化だったそうです。

 子どもたちは凍りついた湖でスケートを楽しんだり、サンタさんにプレゼントをねだる手紙を書いたりしている。チャーリー・ブラウン少年はそういうクリスマスにどこか違和感を覚えるが、おかしいのは自分の方だと思い、精神科に相談する。その精神科の医者というのが女友達のルーシーで、ルーシーはチャーリーからお金を貰えたと喜ぶばかりで、ろくな診察もしない。そんな時、チャーリーは学校でのクリスマス芝居の監督を務める事になり、クリスマスは何の日なのかという疑問をさらに募らせるが、それに答えたのは…

Charlie Brown Christmas_movie1 映像のデフォルメーションの見事さ、アニメーションの見事さ、キャラクターの愛らしさ、そしてメッセージの内容、いずれも素晴らしいアニメーションでした! なるほど、合衆国でエミー賞を受賞し、クリスマスのたびに再放送されて定番化したというだけの事はあります。これはいいものだ。アメリカやヨーロッパのクリスマスって、キリストの誕生を祝うという趣旨に則って、家族と静かに過ごすのが慣習だった時期があるそうです。そういう心情や雰囲気がすべてこのアニメひとつで伝わってくるような、そういう素晴らしさでした。

 日本のアニメって、今では大人になり切れない大きな子供が制作陣を固めてしまっているようなところがあって、それだけに内容自体が子供じみて感じます。でも昔は文化人が制作陣に入っていて、「子供にもわかるようにしてあるけど内容は深い」というものがけっこうありましたよね。それは海外もそうで、そういう時代のアニメは映画的と言ってよいほどメッセージや演出がしっかりしていると感じました。
 これはいいアニメ、観ることが出来て良かったです。プレゼントをねだるばかりのメンドクサイ子供や彼女がいらっしゃる方は、ぜひこのDVD やBlu-Ray をプレゼントしてあげましょう。きっと子供も彼女も謙虚になりますよ(^^)。


06 2023 « »
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プロフィール

Bach Bach

Author:Bach Bach
狭いながらも居心地のいい宿で、奥さんとペット数匹と仲良く暮らしている音楽好きです。若いころに音楽を学びましたが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたレコード/CDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度のものですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば嬉しく思います(ノ^-^)ノ

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ロシアとウクライナがほぼ戦争状態に入りましたが、僕はソ連解体後のウクライナについて本当に無知…。これは2016年にオリバー・ストーン監督が作ったウクライナのドキュメンタリー映画。日本語字幕版が出たらぜひ観たい このブログをYoutube にアップしようか迷い中。するなら作業効率としては早いほど良いんですよね。。その時にはVOICEROIDに話してもらおうかと思ってるけど、誰の声がいいのか考え中
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