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心に残った音楽♪

おすすめCDの紹介のほか、本や映画の感想などを (*^ー゜)v

 

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ワールド・ベースボール・クラシックで聴いたイスラエル国歌

Israel baseball まったくチェックしてなかったんですが、テレビでやってた野球の世界大会がメッチャ面白いっす(^^)。日本代表の試合は初戦からずっと大激戦で、試合終了まぎわまでハラハラの試合の連続。おもしろすぎて、日本の試合をぜんぶ見てしまう始末(^^)。特にすごかったのはオランダ戦で、延長にもつれて5時間近くの大激戦、見おわった後も興奮してなかなか寝れませんでした。

 そのWBCのダークホースがイスラエル。イスラエルって野球やってるのか…と思ったんですが、どうもメジャーリーグなんかで活躍しているユダヤ教徒たちの連合チームみたい。1次リーグをまさかの全勝で勝ち抜け、2次リーグの最後の試合で日本と激突。楽しみにしていた僕は、試合前の国歌斉唱から見てました。イスラエル国歌って、皆さん知ってます?メロディはすごく有名なので、聴けば「ああ、この曲か」ってわかると思うんですよね。レクイエムっぽくって僕は大好きな曲なんですが、今回はじめて歌詞を知りました。いやあ、こんなにシオニズムを前面に打ち出した歌詞だったのか、おどろきだよ(・ω・ノ)ノヒョエ~。。帽子のロゴもダビデの星で、なんか色々と感じる所がありました。そして、そういう事は全然知らなそうな日本のサムライがそんなイスラエルをメッタ切り(^^;)。でも、試合が終わった後に握手している姿が良かったです。スポーツって、こういう所が気持ちよくて好きだなあ。

 音楽って怖いです。ユダヤ教徒でもなんでもない僕が、しかもイスラエル国の成立に対してとっても批判的な感情を持っている僕が、あのメロディと歌詞を聴いて心を動かされちゃうんですから。いつか、民族感情を乗り越えて、過去の事は皆で許しあって、人類がお互いに仲良くなれるようになる日が来るといいなあ・・・な~んて思って見てます。サッカーは一部の客が変な民族感情をぶつける残念な競技になってしまったので、野球はそうならずにこのまま行ってほしいなあ。といいつつ、僕は日本チームを応援するけどね(^^)。




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古いレコード会社の「専属解放」が必要な曲を演奏すると高くつく

 なんで演歌系の記事ばかり書いていたかというと…あるご年配の演歌歌手さんのお手伝いで、ピアノの伴奏をしたからなのでした(^^)。でもって、その方が「CDにしたい」とのこと。でもおばあちゃんですので、「著作権とか理解不能だし、インターネットも出来ないし、お手伝いしてくれませんか」と。高齢者に弱い僕はいいですよと安請け合いしたんですが、これが大変でした(^^;)。

(JAS○ACへの許諾申請だけではダメな、レコード会社の「専属楽曲」なるものがある!)
 演歌だから、古い曲がけっこうあったんです。ほとんどの曲は、JAS○AC に申請を出すだけで良かったんですが、なかなか使用許可が下りません。2週間が過ぎ…こんなに時間が掛かるものなのかな~と思って電話してみると、「テ○○○の専属楽曲がありますので保留中です。そちらで、レコード会社さんと専属解放の手続きをしてください」とのこと。ていうか、それってこっちから連絡するまで放っておくつもりだったの?J○SRAC、ひどい仕事の仕方だな。。
 ともかく、昔からあるその古いレコード会社に申請してみました。すると「社内協議するので、必要書類を送ってくれ」との事。という事は、使用許可が出ないという事もある?でも幸いなことに、その日本の老舗レコード会社から許諾がいただけました。それは良かったんですが、請求された値段がちょいと高かった。以下、コピペすると…
1.管理楽曲使用の許諾料として金20,000円【@40円×500枚】+消費税を弊社にお支払い下さい。
2.著作権使用料については、貴社が直接ご処理下さい。


 *そうそう、これ、割合は正確なんですが、プレス枚数は分かりやすい枚数に変更して書いてます。

(今回のCD作成に発生した著作権処理の3つのパターン)
 以下も条件が続いたんですが、お金の絡む部分はこのふたつ。以下、CDを作る時の著作権処理にかかったところをまとめると…

①JAS○AC に普通に著作権管理の委託をしている曲:
 JASR○C に申請だけでオッケー。
 著作権使用料はCDの売り値の6%、これ以上は取られない

②○ASRAC が管理していない曲:
 今回、○ASRAC 管轄でない人の曲もやりました。
 作曲家当人に許諾を得てJASRAC に申請したわけです。
 著作者の欄にその人の名前を書いただけで、お咎めなく申請が通りました。
 お金も取られませんでした。
 つまり、JAS○AC管理外の楽曲については、
 JA○RACのあずかり知るところではないのでスルー。
 問題があったらそっちでやってね、という事だと思います、多分。

③○ASRAC管理楽曲でありつつ、レコード会社の専属楽曲:
 まず、僕がこの条件自体を勘違いしている可能性もあります。
 ただ、JAS○AC管理外の曲だとスルーなのに、テ○○○となるとスルーではなくて
 「専属解放」なる手続きが必要な上、更にJASRA○に著作権使用料も払うという事は、
 「JASR○C管理」&「レコード会社の専属」という特殊な曲があるんじゃないかと。
 この場合には、①専属解放なる手続きとその許諾料、②著作権使用料、
 この両方がかかりました。


(「専属楽曲」なるものの許諾料は高くないかい?というハナシ)
 多分ですが、「専属楽曲」と「JAS○AC 管理外の楽曲」の場合、使用を許諾するもしないも自由で、許諾するのをお金で済ませる場合の金額も任意なんでしょうね。極端な話、「使いたいなら1億円払ってね」という条件を出しても、法的には問題ないんでしょう。ただ…貧乏人の率直な感想としては、テ○○○さんの専属楽曲の許諾料って高くないかい?と思ってしまいました。

 計算してみます。今回CDを作って、「専属楽曲」なるものは10曲中1曲。その1曲の許諾料が2万円。仮に10曲全てをテ○○○の管理楽曲を使った場合だと、20万円を請求されていた計算。ちなみに著作権使用料は、10曲すべて合わせても4万円ぐらい。これは請求されなかった曲とか、古すぎて著作権が消滅した曲もあっての話ですが、仮にすべてが著作権が生きていたとすると、6万。つまりテ○○○さんの専属楽曲の使用許諾には、JAS○AC の著作権使用料の3.3倍プラス別途著作権使用料なので、実質4倍以上の費用がかかる計算になります。もちろんこれは皮算用で、全曲が専属楽曲だったとして、実際にこういう金額が請求されたのかどうかは分かりません。あくまで、今回請求された金額から計算した場合のハナシ。もし、500枚ぐらいCDを作ろうと思って、その著作権使用料&専属楽曲使用許諾料という権利代だけで26万円かかるとしたら…いや~、僕なら作りませんね(^^;)。

 テ○○○から見ると、どういう理屈で、他より多く取る事にしてるんでしょうか。テ○○○というレコード会社自体が、今では制作をほとんどしていない権利ビジネスだけの会社になっているから、著作権が切れたら倒産みたいなカウントダウン状態。なので、評判がどうなろうがすでに保有している権利部分で儲けるだけ儲ける、みたいな?でも、テ○○○の管理楽曲を使うと4倍強の費用が掛かってしまうなら、よほどその曲でないと駄目という事情でもない限りは、別の曲でいい気もします。実際、僕が先にこのことを知っていたら、「その曲はやめておきましょう」と提言したでしょうし…。
 というわけで、「専属楽曲」なるものを使う時には、費用がかさむ可能性があるので注意しましょう(^^)という話でした。



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アーティスト、プロ演奏家、プロ音楽家…のハナシ

backband.jpg 前回のキース・エマーソンの記事で、「プロ演奏家、プロ音楽家、アーティストは違う」みたいな事を書きました。そのあたりのハナシをちょっと。

(プロ演奏家について)
 プロ演奏家という職業があります。仕事で来た演奏を全部やる商売。僕もそうやって食っていた時期があるんですが、ロックバンドやアイドルのサポート、レコーディング、ホテルや野球場のイベント、来日アーティストの伴奏などなど、来たものは何でもやって稼ぎにする仕事です。特に鍵盤奏者は数が多いので、中でもレベルが高かったり。ソルフェージュ能力や読譜能力に優れるという意味では、クラシック系のプロ演奏家は、中堅クラスですらポップ・ロック系で天才扱いされているアーティストよりも数段上なんて事もざらです。
 音大生の時、最終的に僕は作曲科に転科したんですが、もとはクラシックの鍵盤科でした。演奏科は技術養成所みたいなもんですから、学生は食えるかどうかをずっと意識していて、それは卒業が近づくほどに強まります。先輩や同級生との実力差が痛いほど分かるので、トップランナー以外は徐々に追い詰められ、年々脱落していきます。実力がないと思った人は、色々手を打ちます。ポピュラーのインストグループを作ってレコード会社や音楽事務所に売り込みに走る人、競争相手の少ない別ジャンルに生き残りをかける人…3年にあがる頃にもなると、転科する人まで現れます。僕からしたら羨ましいような受賞歴を持つ友人のピアニストが、競争相手の少ないジャズのパーカッション科に移った事もありました。こうした中から勝ち残った人がプロの道に進むんですが、ピアノ科でクラシックの道に進んで食っていけるようになった人は、僕の期では院に進んだ人を含めてゼロ。ジャズなどのポピュラーに転身してプロになった人はそれなりにいましたが(僕はその一人)、年を重ねるごとに減り、卒業から20年以上たった今、何人が生き残ってるのか分かりません。僕はジャズをメインに、プロ演奏の仕事を事務所からもらって凌ぎにしていたんですが、その収入は居酒屋のバイトより安いぐらいでした。それでも10年ぐらいはプロとして活動していたんですが、結婚する時に「プレイヤーでは経済的に無理だ」と思い、ついにリタイア(・_・、)。同期の中では生き残っていた方だったんですが…。その後、ポピュラー界では女性アイドルグループのライブが大流行、今ではプレイヤー数が足りない…なんて話をきくと、もう少し続けてれば良かったと思わなくもないんですが、でも40を超えてアイドルものなんて、お客さんだって嫌か(^^)。まあ、これは音大→プロの道のハナシであって、ロック/ポップス系のプロは音大関係ない人も多いです。そっち方面はあんまり分からないけど、バンドでデビューした後、そのバンドが解散してプロ演奏家に転向、というパターンが多いのかな?

orch_riha.jpg(プロ演奏家とアーティストの違い)
 前回書いた「プロ演奏家であってアーティストではない」というハナシについて。クラシック系のプロ演奏家の技術の高さが創造とイコールかというと…別と思うんですよね。アーティストというのはクリエイティブが条件と思うので、仮に楽譜を演奏するにしても、「こういうスケールや和音がお決まりだし安全だけど、違うアプローチで違う効果を出す事」とか、メロコード譜の演奏ですらクリエイティブさが出る場所というのは随所にあって、作曲どころか演奏ですらアーティスト演奏とプロ演奏は根本から違うと僕は思ってます。キース・エマーソンのハナシが出たので、この例をプログレでいえば、以下のような感じ。あくまで僕の主観ですので異論はあると思いますが許してね(^^)。
 『太陽と戦慄』のロバート・フリップ:アーティストでありプロ演奏家
 ・ELPのキース・エマーソン:アーティストじゃないけどプロ演奏家
 ・『Join Inn』のマニュエル・ゲッチング:アーティストだけどプロ演奏家じゃない


 僕はとっくにリタイアしてしまったので、今では音楽を聴いて楽しむ事の方が多くなりました。CDなんかで、いくらでも超一流の演奏が聴けるようになった今では、超絶にうまいのが当たり前に感じちゃう。だから、演奏技術(指がはやく動くとか、そういう低レベルのハナシじゃなくって、ソルフェージュ能力も表現能力も含めた音楽的な演奏技術、みたいな感じ)の凄さなんて、それこそ若い頃のアルゲリッチとか、極端に突き抜けていないと「すげえ」とならなくなっちゃいました(^^;)。それに比べるとアーティスト性は目につきやすいです。で、身内を悪く言うようで気がひけるんですが、プロ演奏家養成所である音大出身のプロ演奏家は、どうもアーティスト性に劣る気がしてなりません。これは、演奏の技術や表現じゃなくって、もっと根本的なアーティストとしての挑戦という所で…これはしかたない面もあって、僕も音大生時代に「アーティスト活動なんて好きにやったらいい。それよりも、まずプロとして一本立ちして食えるようになるのが先」と、何人かの先生から言われました。これって一理あると思うんです。でも今になって思うのは…現音やフリージャズが好きな思いっきりアーティストタイプだったくせに、収入を優先してプロ演奏家の道を優先させた事で、一体何が残ったのかという事。ELPを聴きながら考え込んでしまったのは、この点でした。プロ音楽家でも、アーティストものが好きな人と、アーティストものは好き嫌い以前に「分からない」という人がいる事は知っておいていいんじゃないかと。例えば…昔、ジョン・コルトレーンの「ライブ・イン・ジャパン」メシアンの「主題と変奏」を褒めちぎった事がありますが、あれらを「よく分からない」という人は、プロでも結構いました。理解できているかどうかは、少しでも話していると分かるもんなんですよね…。それ以前に、芸術音楽に触れた事すらないというプロ音楽家もいますしね。演奏や作曲を職業としている人が、音楽を理解できているとは限らない、というわけです。

(アーティスト、プロ演奏家、プロ音楽家の違いについて)
 アーティスト性について。ミュージシャンの事を「アーティスト」と呼ぶ事がありますが、僕がいうアーティストはすこし意味が違うのでちょっと注意。これを、今度はジャズ・ピアニストの例でいえば…
 ・ビル・エバンス:△アーティスト/○プロ演奏家/△プロ音楽家
 ・デイブ・バレル:○アーティスト/×プロ演奏家/×プロ音楽家
 ・ライル・メイズ:×アーティスト/△プロ演奏家/○プロ音楽家


 全部○である必要なんてないし、そんなのほぼ不可能。ひとつでも○があれば凄いと思います。で、僕が言っている「アーティスト」性が高くなればなるほど、音楽を専門に聴いているわけではない人からは「わけの分からないモノ」「意識高い系」みたいな扱いになりがちで(これは日本に限らず)、プロ音楽家として成立しにくくなる。去年の最後に「今年聴いたCDのベストテン」みたいな日記を書きましたが、その1、3、4位は日本人ミュージシャンでした。この方々はどう聴いたって凄い超一流アーティストですが、じゃあ食えるかどうかのプロ音楽家という判断でいうと、多分苦労してるんじゃないかと。つまり、「超一流のアーティストだけど、プロ音楽家ではない」事になるんじゃないかと思います。というか、稼ぐときは「プロ音楽家」として、アーティスト性を殺して稼いでる気が(・ω・)。この手のアーティスト問題というのは、クラシックの世界でいうと、演奏家よりも作曲家にとって深刻。最後にはややこしい現代の作曲技法を専門にしたボクですが、作曲やアレンジの仕事でそれが役に立った事はありませんでした。仕事ではオーダーのTPOに合わせた曲しか書けず、アーティスト性を盛り込んだ音楽を書きたかったら、自分で勝手にやるしかない。でも、クラシック界でいうと、管弦どころか室内楽曲ですら、賞を取って、何らかの文化的保護を受けられるようにならないと、それだけやって生きていく事はキツイ…というか、ほぼ無理。フルオケものを書いて、プレイヤーを雇ってホールでリサイタルなんてしたら、1回で破産です。芸術は経済構造と馴染まないので、保護しないと枯渇してしまう。だから芸術を価値ある文化とみなして保護する…という考え方はヨーロッパには結構あるんだけど、日本にはほぼ皆無で、企業メセナですら超古典のクラシックか純邦楽の保護…みたいな若干ズレた方向を向いてます。そのヨーロッパですら最近は資本主義が強くなってるみたいで、まして日本は「売れない音楽を保護する必要がどこにあるの?」というのが一般的な考え方だと感じるんですよね…。外国のパクリが殆ど、たまにあっても海外で評価されて逆輸入じゃないと自分じゃ評価できない…みたいな日本の芸術音楽の惨状の背景は、結局はこういう日本全体にボンヤリ漂っている芸術に対する考え方があるんじゃないかと。2020東京五輪ではAKBが指名されましたが、それをFIFAワールドカップのドイツ大会で作られた音楽と比較すると…これ以上書くと悲しくなるのでこの辺で(x_x;)。ちょっと話がそれましたが、芸術を保護しろと言いたいんじゃなくて、本当の「アーティスト」と、EXILEあたりを「アーティスト」と呼ぶのは全然別、という事を言いたかったです。こういう基準でいえば、エマーソンは、ロックでいえばプロ演奏家○、アーティスト×、プロ音楽家◎ぐらい?60年代後半ににやっとアーティスティックな道を開いたロックも、70年代中盤~80年代にはけっきょく商業音楽方面ばかりになりましたが、エマーソンの活動がこの流れと大体一致してるのは面白いです。

(アーティスト音楽のむずかしさ)
 アーティスト音楽にも危険があって、挑戦という面があるだけに、詐欺師が出やすくもあるのかな~、とも思います。24時間に1音しか鳴らない音楽を「このアートが分からないのか?」と言い張ることだって可能。ここがアーティスト音楽のむずかしい所で、音楽家当人だけじゃなくって、それを理解する人のレベルまで重要になっちゃいます。日本の場合、佐村河内さんの例ひとつ取ってみても、批評家が音楽を自分できちんと判断できるレベルになる日はまだ遠いのかな?話題になった交響曲"HIROSHIMA"は、作曲技術は一流ですが、芸術音楽としては何もしてないですからね。それを、「広島の悲劇」とか、音楽とは全然関係ない部分で詭弁を使われただけでコロッと行っちゃう批評家のレベルときたら…。僕だったら、芸術音楽を作る時に「広島」や「ベルリンの壁」を出す事自体に抵抗を覚えます(社会活動として評価されてもいいのかも知れませんが、純音楽という点からはむしろ自分から純音楽を否定するやり方だ、という意味で。もっとストレートにいうと、こういう題材を評価につなげようとする嫌らしさが大嫌い)。でも、クラシックの批評界はまだマシで、ジャズなんて最悪。ポピュラーと芸術の区別すらつかないライター山の如し。けっきょく、アーティスティックな音楽の中でも評価しやすいものって、今までの音楽をちゃんと前提にした上で、その先を行くものに限定されるのかも。根本から覆すんじゃなくって、全体の2~3割を革新していく感じが、芸術に許されたバランスなのかも知れません。そういう意味で言うと、ピカソよりもジャコメッティやキーファーの方が評価しやすいかも。それでも評価しにくいものに挑む場合は、現音みたいに、作曲家が作曲意図と技法面での工夫や挑戦を説明するようにしないとダメなのかも知れません。というわけで、芸術音楽がライズアップするには、音楽家だけじゃなくって音楽界全体のレベルが向上しないと、芸術音楽の本当に凄いモノや人が日の目を見る日なんて来ないのかも…。でも、絵でも造形芸術でも映画でも、本当のアーティストというのはだいたい日の目を見ないですから、そういうものなのかな。
 ただ、アーティスト系の音楽には決してデタラメでない絶対的な軸もあって、またそれがプロ演奏家レベルの精度で音になった時は、とんでもなく凄い事になる…というのを、僕は人生で何度も体験してきました。そして、その手の強烈な音楽を実現するためには、「アーティスト」と「卓越した演奏技術」のふたつが必要だけど、これを作り上げるのに、多くのミュージシャンが気にかけている「プロ演奏家」や「プロ音楽家」という条件を満たす必要はまったくなかったりします。結局は何を目指すかなんでしょうけど、インチキじゃない「絶対的な軸の上にあるアーティスト音楽」に取り組んで作り上げたのであれば、それが社会にどう評価されたかなんて関係なく、既にミュージシャンとしては超一流なのかも知れません。それに、純粋に音として強烈な衝撃を僕に与えてくれた音楽は、ジャズだろうがクラシックだろうが、「芸術音楽」と呼ぶに値する姿勢で作られたものがほとんどだったんじゃないか、という気がします。

 な~んてダラダラと長文を書いてしまいましたが、ほぼ聴く側に回った今の僕はお気楽なもん。感動に吹っ飛ばされたいときは「芸術音楽の凄いやつ」、清涼飲料を飲むみたいにパーッと行きたいときはロックやバップ、ふうっと落ち着きたいときは室内楽やジャズヴォーカル、ちょっと音楽旅行したいときはワールドミュージック…みたいに、うまく音楽と付き合えていけると、日々が3割増しぐらいで心地よくなるんじゃないかな~、な~んて思ってます(^^)。



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トミー・マクレナン いい!!

 いや~、今日もつかれた。そろそろ仕事場から帰ろうかな…と思っていたら、何となくつけっぱなしにしていたテレビからメッチャクチャいいアコースティック・ブルースが聴こえてきました。番組はテレビ朝日でやっていた5分番組の「世界の街道を行く」。いや~、ミシシッピの街並みが映し出されていますが、今でも南部アメリカの雰囲気たっぷりの木造りの家が並んで、線路が土の道路を跨いでる。その風景にブルースがぴったり合ってます。これは最高のブルースだ、いったい誰だ…トミー・マクレナンでした!!CDかLPを持ってるはずなんだけど、全然覚えてないや。。

 あまりに素晴らしかったので、今度探し出して、ちゃんと聴いてみようと思います(^^)。やっぱり戦前ブルースっていいなあ。。でも今日は疲れたので、もう帰ろう。



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なぜアイドルやポップスの歌手って発声すらできない状態でステージに立とうと思えるのか

*もともとこの日記は、ヴォーカルのメソッド本『ザ・コンテンポラリー・シンガー』についての日記でした。でも、その本を読み返して新たに感想文を書いたので、本の感想はそちらに移して、ここには本以外の事で色々と書いていた事を書き残しておこうと思います(^^)。

 たまに思うんですが、一部の日本のポピュラー歌手って、歌手なのに歌を修めたいと思わないんでしょうか。数日前、某テレビ局が新しくポピュラー音楽番組をスタートさせたみたいで、仕事をしながら何となく眺めていたのですが…なぜ日本のポピュラー音楽が売れなくなったのか、その理由を知る思いでした。なんでこんな低レベルの歌番組が作られるようになってしまったのかを考えてみたところ…

 理由その1。音楽とは別の理由が、キャスティングに強く影響しているように見える点。音楽の良さを優先しない音楽番組が、音楽的に面白いものになる筈もないんじゃないかと。25年ぐらい前からでしょうか、日本のポピュラー音楽番組が、特定のプロダクションとレコード会社のアーティストしか出演しなくなってしまい、まったく面白くなくなってしまった。しかもよりによって音楽から遠い所にいる人ばかりが選ばれているような…。

 理由その2。質が低い。歌い手が素人すぎ、ミュージシャンがプロ意識に欠けすぎ。アイドルと言えど、西城秀樹さんも岩崎宏美さんも、もう少しちゃんとしていた気がします。うまかったとは思わないけど、中森明菜さんや河合奈保子さんだって、レッスンも受けて発声トレーニングもしてるなというのが分かりましたし。
 今回の番組、アイドルでも歌い回しが作ってある点など、たしかに努力した痕跡はありましたが、その場限りの対処で、基礎的なレッスンを全く受けていないのではないかと思ってしまいました。鼻腔も開いていなければ支えも作らなければディクションもなっていない…という事は、発声トレーニング自体をやっていないとしか思えませんでした。しかも、ピッチですらアマチュアのカラオケ以下のようでは…。アイドルでもタレントでも、歌を歌う子たちには、ジャズでもソウルでも何でもいいから素晴らしい歌手のCDを4~5枚でいいから聞かせて、「彼らと同じ舞台に立つわけだけど、大丈夫?」と訊いてみたらどうかと。世間が狭く本当の歌を知らないから自分を許せちゃうんだと思うんですよね。現実を知れば、さすがに恥かしすぎて頑張るなり辞退するなりするだろうに。ある意味、恥をかかされるアイドルさんも可哀想。
 そしてミュージシャンが…某局の「SONGS」という歌番組では、もっとちゃんとアレンジもリハーサルもした音を出して、ちゃんと音楽してたんですが、それに対して現在の民放の歌番組のミュージシャンの意識の低さはシャレにならないほどヤバい。こんな初見レベルの演奏じゃ、アマチュアからも馬鹿にされちゃうんじゃないでしょうか。プレイヤーもアレンジャーも「いいものにしたいんで、もう少しリハの時間を下さい」とか、主張すべき所は主張していいモノ作らないとマズい気がします。ホーンセクションなんて、モダンアレンジ以前の問題のクソみたいなやっつけ仕事でした。音大でこんなクソアレンジを提出したら、先生に「あなた、音楽はあきらめなさい」と言われて落第だぜ。職人が「これはバイトだから」といい加減なものを作るのは、商売以前にプロフェッショナルとして最低じゃないかと。

 理由その3。局ディレクターの意図なのかどうか分かりませんが、音楽を軽く考えすぎ。例えば、歌い手にセッション形式で歌わせていましたが、ああいうのは相当なレベルの歌い手にやらせないと無理なんじゃないかと。セッションなんて、一流プレイヤーですら良くする事が難しいのに、音楽を軽く考えすぎている気がしました。歌い回しを決め、それを習得するという作業工程を考えるだけでも、歌をモノにするって楽器よりも数段時間がかかる作業と思うんですよね。裏でやっていたボクシング中継のボクサーが、あのリングに立つまでにどれぐらいの汗と時間を掛けているかを想像してみてほしいです。音楽も同じだと思います。

 民放の広告会社依存の構造とか、背景に色々あるんでしょうが、しかしその中で局側のディレクターがもう少しポピュラー音楽を真剣に勉強して考えないとマズイ気がします。マズイというか、そういう事を何年もやったせいで日本のポピュラー音楽が終わったんじゃないかと。「他に趣味が増えて音楽が選ばれなくなった」とか「CDが売れなくなった」なんて事以前に、ポピュラー音楽が子どもですらだませないぐらいのクソレベルに落ちたところが根本的な問題だとしか思えないのだよ、明智君。
 テレビ局なんて、音楽に大きな資本を投下できる数少ない枠なんですから、そこはファーストフードじゃなくって一流料理をちゃんと出さないと。それは歌手やミュージシャンサイドも同じ。音楽を聴かせる人たちが、音楽より商売上の計算を優先している事のおかしさや恥ずかしさに、いい加減気づいてほしいです。それって、そばも打った事のない人が蕎麦屋を開業して、味には気にもせず、一生懸命売る事ばかり考えているみたいなものじゃないですか。そういうものを人前に出してしまう事の恥ずかしさに気づかない限り、日本のポピュラーなんてもうダメでしょうね。というか、もうとっくに手遅れなのかも。ちゃんと歌に取り組んでいる歌手さんなんてたくさんいるだろうに、そういう人たちを無視した音楽芸能界の自滅としか思えませんでした。


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プロフィール

Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです。音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度ですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

最近気になってるCDとか本とか映画とか
intoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!!
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