
80年代に一世を風靡したアイドル・バンドのチェッカーズのシングル曲を集めたCD、2枚組です。このブログに相応しくなさそうなバンドですが、妻がこのCDを聴いていたのを横で聴いてたら、最高に気持ちよかった!音楽そのものも良かったし、学生時代を思い出す所も良かったです(^^)。
最初の感動は、ディスク1。「ギザギザハートの子守歌」「涙のリクエスト」「星屑のステージ」…松田聖子や近藤真彦と同じで、
好んで聴いていた事なんて1度もないのに、知らない曲がほとんどない!いや~、昔の日本のチャートミュージックってチープだけど、引きかえにキャッチーで気持ちいい!!メロディと歌詞のシンクロ具合が最高です。リアルタイムで体験しているとグッと来る作用があるなあ。そういう説得力のある歌謡曲って、ある世代にとっては天地真理、ある世代にとっては沢田研二にショーケン、ある世代はキャンディーズ、ある世代にとっては西城秀樹にピンクレディ…みたいに、対象が世代ごとに違いそう。僕は80年代がリアルタイムだから中森明菜さんやチェッカーズでそれが起きるみたい…ですが、ジュリーや
キャンディーズでもそれが起きるんですよね(^^;)。
ロカビリーや
フィフティーズっぽい曲が多かったのは、最初にヒットしたシングル「涙のリクエスト」に合わせてそうなったのかも。チェッカーズって作られたアイドルバンドではなく、九州でライブバンドとして這い上がってきたグループだったと思うんですが、初期のシングルは作家に楽曲を提供されてました。売り方がアイドルだったんですね。
ふたつ目の感動は、ディスク2。こっちは売れなくなってからのシングル曲で、作詞も作曲もメンバーの誰かが書いてました。ところが
音楽は売れなくなってからの方が完成度が高い!思い出補正なしで、普通に音楽として聴けるレベル、これは驚きました。継続は力なんだな。。
ジャミロクワイみたいな曲まであるし、ドゥーワップ調のコーラスは見事だし、藤井フミヤさんの詞にも痺れるものがありました。
最初から来ないつもりなら言えばいいのに
教えてよ、どのぐらいこのまま待ってれば逢えるの
(Present For You) 青くさいと言われればそうかもしれないけど、こういう切ない経験は誰もが経験してるだろうし、文学詩にこういう詩は似合わないので、こういう事を語るのって流行歌の役割だと思うのです。妻がキュンキュンしてる気持ちが分かる気がしました(^^)。
売り方がアイドルだっただけで、アーティストっぽい売り方したら、
レベッカや
バービーボーイズみたいな売り方も出来た人たちだったのかも…って、そういう人たちとアイドルでは売れ方がけた違いというのは、日本の戦後ポップスの歴史が証明しちゃってるので、もしそうしていたらこれほどのメジャーグループにはなっていなかったんでしょうね。いずれにしても、アイドルと馬鹿にしてはもったいないほどにいいバンドでした!