fc2ブログ

心に残った音楽♪

おすすめCDの紹介のほか、本や映画の感想などを (*^ー゜)v

 

Category: CD・レコード > 日本のロック・ポップス   Tags: ---

Response: Comment: 0  Trackback: 0  

EP『中村雅俊 / 時代遅れの恋人たち w/海を抱きしめて』

NakamuraMasatoshi_JidaiokurenoKoibitotachi.jpg 以前に日記で書いた78年制作のTVドラマ『ゆうひが丘の総理大臣』は、子供のころの大フェイバリット。あまりに好きだったもので、毎回聴く事になる主題歌も、思い入れがひとしおです。

 番組のエンディング曲だった「海を抱きしめて」のイントロのギターのアルペジオが聞こえるだけで、あの感動的なドラマが思い出されて涙が出そうです(´;ω;`) ウゥゥ。大学生や独身の若い社会人が風呂のない下宿に住み込むのが当たり前だった時代、夜に銭湯に行って、仲間と麻雀して…かぐや姫や吉田拓郎の歌に出てきそうな時代の日本に想いをはせてしまって、ジーンとしてしまうんですよね…。とか言って、僕はそういう生活を経験したわけじゃないんですが。ちなみにどちらも曲は山川啓介作詞、筒美京平作曲。

 中村雅俊さんって、不思議な魅力を感じる人でした。俳優としてはイケメンでもないし、歌手としても歌がうまいとも思えなかったけど、どちらも妙に魅力を感じていました。それって単に役柄が良かったのかも。なにせ『ゆうひが丘の総理大臣』を観てはやく高校生になりたいと思っていた僕の憧れに近い感情を、この歌を聴くと思いだしてしまうのかも。僕にとってはそういうあれこれが見事に歌になっているのが、このドーナツ盤でした。子供のころの宝物だったなあ。。


スポンサーサイト



Category: CD・レコード > 日本のロック・ポップス   Tags: ---

Response: Comment: 0  Trackback: 0  

『青春歌年鑑 60年代総集編』

SeishunUtanenkan 60nendaiSoushuuhen 僕が70年生まれという事もありまして、70年あたり以降の日本歌謡曲は馴染みがあります。問題は60年代まで。つまり、グループ・サウンズあたりまでの流行歌を把握できてません。というわけで、こういうオムニバスは最高にうれしいです(^^)。

 なんとも意外に感じたのは、60年代の流行歌の方が、50年代より知らないという事。でもって、60年代は世相や流行がけっこう流行歌にあらわていると感じました。60年代初期は坂本九さんや梓みちよさん…というか、中村八大なのかな?つまり、50年代の音楽が完成した感じ。一方で伊東ゆかりさんなどの洋楽丸パクリも目立ち始めて、これが以降のJポップに繋がるんでしょうね。そして戦後から立ち直って余裕が出てきたサラリーマンさんたちのムード歌謡も全盛60年代後半にはビートルズ旋風を受けてグループサウンズが流行。日本に基地を残して出ていこうとしないアメリカに学生や市民が怒っての反戦運動にリンクしたか、フォークも流行の兆し。ざっくりですが、音楽のうしろに聴こえる60年代の日本ってこんな感じでした。

 これらの音楽全般に感じたのは、好きではあるんだけど、音楽自体がなんともチープな事。60年代後半と言ったら、洋楽のロックならもうキング・クリムゾンディープ・パープルもスライ・ストーンデビューしてる時代だし、ジャズならもうかなり高度な所まで行っている頃ですよね。でも日本は伊勢佐木町ブルースに夜明けのスキャットです。これは外国と比べてだけでなく、同じ日本音楽と比べても、戦前にあった浪曲や小唄端唄新内節なんかよりえらく安っぽくて、粗製乱造と感じました。これって、戦後でまだ音楽家が育っていなかった事もあるでしょうが、、レコード会社がトップダウンで作る産業音楽が、費用対効果ばかり気にして悪い方向に出たのかも知れません。50年代の方が丁寧なんですよね、仕事が…。

 ちなみに、この2枚組CDに入っていた曲で僕が気に入ったものは、坂本九さん「見上げてごらん夜の星を」と、弘田三枝子「人形の家」。このCDには入ってませんでしたが、ピンキーとキラーズ「恋の季節」やジャックス「マリアンヌ」あたりも60年代。岡林信康さんもそうでしたよね。そう考えると、日本の場合は流行歌といい音楽が必ずしも一致してないのかも知れません。


Category: CD・レコード > 日本のロック・ポップス   Tags: ---

Response: Comment: 0  Trackback: 0  

『青春歌年鑑 演歌歌謡編 1960年代ベスト』

SeishunUtanenkan EnkaKayouhen 1960 50年代演歌を聴いた以上は60年代も…というわけで、聴いてみたCDです。さすがに50年代よりは知っている曲が多くて、自分の価値観とまったく相いれないものではなく、自分が持っている価値観のルーツにある世界を持ってるな、と感じました。

 詞にしても曲にしても歌唱にしても、いきなりグッとくるものがいっぱいありました。西田佐知子「アカシアの雨がやむとき」なんて、いま聴いたってこの詞に打たれる人は多いんじゃないかと。また、詞に比して歌唱があっさりしているのはギャップ萌え、これって熱く歌うよりこうした方が刺さる気もします。千昌夫「星影のワルツ」もすばらしい詞とアレンジで、それを淡々と歌う所がまた刺さる…こういう「控える事の美」って、日本的なのかも知れませんね。
 でもって、50年代は演歌と言っても僕が思う演歌っぽく感じた曲がなかったのですが、60年代に入ると「これは演歌的だな」と思う曲がチラホラ。村田英雄「王将」、都はるみ「あんこ椿は恋の花」、美空ひばり「悲しい酒」…ああ~なるほど、浪曲なり民謡なり邦楽器なり、なにか日本文化を感じるものを戦後の歌謡音楽に組み込むと演歌と感じるのかも。50年代は曲として民謡を取りこんだものはあったけど、意識的に西洋と日本を区別したものはなかった、という事なのかも知れません。

 それにしても、流行歌の西洋化から10年で、詞がずいぶん洗練されてきたと感じました。まあ、青江三奈「伊勢佐木町ブルース」みたいな「ア~ン、ア~ン」みたいなアホみたいなのも出てきましたけどね(^^;)。そういう砕けた事が公に出来るようになったのも60年代なんでしょうね。


Category: CD・レコード > 日本のロック・ポップス   Tags: ---

Response: Comment: 0  Trackback: 0  

『青春歌年鑑 50年代総集編』

SeishunUtanenkan 50nendaiSoushuuhen 50年代演歌編に続いて、演歌という枠を外した日本歌謡の1950年代のベストです!50年代とは書いてあるものの、このCDには1945年からの曲もそれなりに収録されてました。戦後という事なんでしょうね。この時代の日本歌謡音楽はまったく知らない…と思いきや、いざ聴くと知っている曲だらけでビックリしました!むしろ60年代よりしている曲が多いかも。テレビ番組などで戦後日本を扱うと、このへんの音楽がBGMとして使われたりしていた利して、耳に入っていたのかも知れません。

 戦後最初のヒットと言えば「リンゴの唄」ですが(「赤い~リン~ゴ~に~くちび~る寄~せ~て~」のあれです)、すでにこれが管弦伴奏。音楽の色はクラシックでも民謡でもなく、ジャズ色が強いものでした。GHQ駐留中のこの時期、町で流れる音楽が駐留軍が聴く音楽ばかりだったとしてもおかしくないし、日本はすでにアメリカ色の強い音楽文化になっていたのかも知れません。。GHQが日本から撤収する49年までずっと同傾向で、「東京ブギウギ」「銀座カンカン娘」など、ジャズのビッグバンドの演奏が目立ちました。

 そして、45年から50年代前半までは、詞がすごく前向きでした。失恋がどうとかリアリズムがどうなんて全然出てこない…戦争でボロボロになった状況なので、流行歌に求められていたのは前向きさや明るさだったのかも知れません。「何にもなくてもいい、口笛吹いてゆこうよ」(東京の屋根の下)、「カルピス飲んでカンカン娘、ひとつグラスにストロー二本」(銀座カンカン娘)なんて、前を向かせる気満々に思えます。銀座とか東京というキーワードが出てくる曲がやたら多いのも、同じ理由かも。そう思い始めると、子供のころは馬鹿じゃないかと思っていた「サイクリング、サイクリング、やっほ~」なんて詞が、暗かったり辛かったりもする現実に少しでも希望を与えようとするものに思えて、すごく好ましく感じてくるから面白いです…ダサいですけどね(^^;)。ただ、アメリカ崇拝に繋げたかった文化政策の一面もあるのかな?

 敗戦から立ち直り始めたか、50年代後半になってくるとジャズ色が薄れました。これって進駐軍がいなくなったことで、ジャズが日本の街に流れる機会が減ったのか、それとも日本歌謡の中に同化していったのか…どうなんでしょう。たしかに50年代後半から、戦後日本歌謡のスタイルが確立してきたように感じました。でもそれって、中村八大や船村徹の書く音楽の事なのかも知れません。あと、「東京ナイト・クラブ」や「嵐を呼ぶ男」など、市民にも余裕が出てきたと思える詩や曲が増えてました。う~ん、時代だなあ。

 全然知らないと思っていた1945~59年までの日本歌謡音楽でしたが、いざ聴いてみると、知っている曲が大量。そして、実は60年代よりいい曲・興味をひかれる詞が多かったです。何とか社会に力を与えようとするエネルギーを感じるのかも。同時に、音楽にもアメリカの文化政策の痕跡を感じる事が出来てしまって、そこは日本人としてちょっと複雑でもありました。いくらなんでも国際条約を無視した原爆投下はダメだよ、アメリカさん(- -*)。


Category: CD・レコード > 日本のロック・ポップス   Tags: ---

Response: Comment: 0  Trackback: 0  

『青春歌年鑑 演歌歌謡編 1950年代ベスト』

SeishunUtanenkan EnkaKayouhen 50nendaiBest 1950年代に日本で流行った演歌のオムニバス盤です。1枚ものCDですが20曲入ってました。1950年といえば、ようやく日本からGHQが出て行って自治権が認められた頃。映画や音楽に関する日本の戦後文化はここからですが、僕はその時代の音楽をまったくと言っていいほど知りません。このCDに関して言えば、知っていた曲は、石原裕次郎「俺は待ってるぜ」、美空ひばり「港町十三番地」、ペギー葉山「南国土佐を後にして」、菅原都々子「月がとっても青いから」だけ。つまり、70年代生まれの僕ですら、50年代は遥か昔だったという事でしょう。

 音楽的には50年代末になってやっとバンド・サウンドが出てきて、その前はドラムすら入っておらず、ベースすら入ってない(録音が古くて聴こえないだけ?)のが普通でした。ではオケ楽器は何かというと、管弦とピアノがベース。つまり、レコード会社の抱えた楽団をバックに歌うのが基本形なんでしょうね。ここに、曲によってアコーディオンやラテン・パーカッションや邦楽器やギターなどが被さって、それぞれの曲が個性化されていました。民謡系の曲なら邦楽器を重ねるし、「ブルース」と名のつくものならサックスやアコーディオンといった西洋楽器が少し前に来る、みたいな。
 そういう音楽を僕が演歌と感じたかというと、ほぼすべての曲でそうは感じませんでした。むしろ60~70年代の方が演歌っぽい曲が多いと思ったほど。純邦楽よりむしろ唱歌に近く、ここに少しだけ民謡が入り込んだ音楽なんだろうな…それってどういう事なんでしょう。
 あくまで推測ですが、当時こういう音楽を作曲していたレコード会社所属の作曲家が習った西洋音楽は、西洋の機能和声音楽の初級メソッドだったんじゃないかと。そこから作曲するから、ドミソでスリーコードな音楽で、転調ですらまずない、みたいな。

 このCDを最初に聴いた時は、まったく面白くなかったです(^^;)>。何もかも面白く感じられなかったんですが、とくに詞が今の感覚と乖離し過ぎていて、同調できなかったんです。「赤いドレスが良く似合う君と初めて会ったのは、ダンスパーティーの夜だった」とか、なに言ってるのか分からないレベルでした。
 ところが何回も聴いているうちに、初級西洋音楽8:日本民謡2をシェイクしたような音楽性に時代や地域性を感じ始め、そうこうしているうちに詞の方も「昔は実際にこれぐらい恋愛が純真だったんだろうし、故郷の風景はりんご畑で東京は銀座だったんだろう」なんて思うように。音楽が好きかどうかではなくて、歴史小説を読むような面白さを覚えるようになっていきました(^^)。

 このCDは「演歌歌謡」なので、それでも邦楽の匂いが少しは残っていて(江戸時代から繋がっている浄瑠璃あたりの匂いは僕にはまったく感じられず、あくまで民謡)、もっとジャズをはじめ思いっきり洋楽を感じる「東京キッド」あたりは未収録。じゃ、演歌という枠を外した50年代日本の流行歌とは…それはまた次回!


12 2023 « »
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -
プロフィール

Bach Bach

Author:Bach Bach
狭いながらも居心地のいい宿で、奥さんとペット数匹と仲良く暮らしている音楽好きです。若いころに音楽を学びましたが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたレコード/CDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度のものですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば嬉しく思います(ノ^-^)ノ

月別アーカイブ
検索フォーム
これまでの訪問者数
最近気になってるCDとか本とか映画とか
ロシアとウクライナがほぼ戦争状態に入りましたが、僕はソ連解体後のウクライナについて本当に無知…。これは2016年にオリバー・ストーン監督が作ったウクライナのドキュメンタリー映画。日本語字幕版が出たらぜひ観たい このブログをYoutube にアップしようか迷い中。するなら作業効率としては早いほど良いんですよね。。その時にはVOICEROIDに話してもらおうかと思ってるけど、誰の声がいいのか考え中
アド
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR

Archive

RSS