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心に残った音楽♪

おすすめCDの紹介のほか、本や映画の感想などを (*^ー゜)v

 

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『Ella FitzGerald /Sings the Cole Porter Songbook』 vol.1, vol.2

Ella FitzGerald_Sings the Cole Porter Songbook 今回のエラ・フィッツジェラルドをまとめて聴くぞ特集のラストは、1956年、ロサンジェルス録音のコール・ポーター作品集です!コール・ポーターに関しては、去年『五線譜のラブレター』というコール・ポーターの伝記映画を観まして、ハリウッドの映画やショービジネス世界で生きて、ゲイである事に苦しみ、強請られ…な~んて人だったというのをはじめて知りました。映画を観て、「Night and Day」や「Love for Sale」という歌の意味がはじめて分かった気がしたんですが、映画の感想はまたいずれ書こうと思います。今回は、このエラさんのアルバムを!

 僕がピアニストとして仕事を始めた頃、とにかく食えなかったもんで、作編曲やジャズバンドの仕事以外にも、ホテルのバーでの演奏とか、結婚式場でのオルガン演奏とか、とにかく鍵盤を弾く仕事は色んなものをやりました。やっかいなのがラウンジやバーでのジャズ演奏で、リクエストが来ちゃうんです。クラシック系のラウンジだとリクエストが予約制だったりするんですが、ジャズだとその日その場でリクエストが来ちゃう。気の利いた店だとリアル・ジャズ・ブックが置いてあるので、それを見て半分以上アドリブでパッと演奏しちゃうんですが、そんなものない箱もあるし、そもそもアンチョコ本に乗ってない曲もあるのです。で、「知りません」と言うと、知ったかぶりしたクソ親父が「え、こんな曲も知らないの?この曲はポーターが誰それに捧げた曲で、ピーターソンが○○というアルバムで取りあげていて…」なんて得意げな雑学披露をお姉ちゃんの前でこれ見よがしに始めたりしてね。タヒねばいのにと思ってましたね。
 そんなわけで、ジャズ系のラウンジ仕事で知っとかないとヤバい作曲家ベスト3は、エリントン、ガーシュウィン、そしてコール・ポーターでした。1集と2集を合わせて32曲が入っているこのコール・ポーター・ソングブックは、そういう事情があって購入したのです。今だとCD2枚組になり、さらにボーナス3曲が追加になってるみたいです。エラはかなり原曲を大事にして歌うタイプだったので、エラの歌に近い形で演奏しておけば、文句はほとんど来ないだろうと思ったわけです。で、アンチョコ本に載ってなかった曲は、このアルバムから耳コピして、ぜんぶリードシートを作りました。

 前置きが長くなりました。この2枚のアルバム、伴奏はポール・スミス(p)のカルテットとバディ・ブレグマンのオーケストラで、カルテット演奏だったり、ジャズバンド・ウィズ・ストリングスだったり、ビッグバンドだったり。なんでこうなったかというと、コール・ポーターがハリウッドで重用された作曲家だったから、その曲集となると劇音楽調の編成にしたのかも知れません。録音もロスですしね。そういえば、エラのブレイクのきっかけのひとつは、ロスのジャズクラブにエラを聴きに来たマリリン・モンローが大感激して、モガンボに紹介した事だったそうです。当時のアメリカのショービズの世界で成功するには、ロスかニューヨークやシカゴのどれかだったんですね、きっと。そしてもうひとつの成功きっかけがまさにこのアルバムで、このアルバムは超ロングセラーアルバム。発売から70年がたってもまだ売れてるなんて、プレスリーのレコードにすらないんじゃないでしょうか。で、演奏は、先ほど述べたようにジャズというよりも劇伴調でした。ジャズより、マリリン・モンローや古いポピュラー歌手のアルバムをイメージした方が近いかも知れません。

 コール・ポーターの楽曲集と言えば、今でもこの2枚のアルバムが筆頭にあがるんじゃないでしょうか。大有名曲は言うまでもありませんが、僕が知らなかった曲で素晴らしいと思ったのは、「Get out of town」。この曲、すごく気に入って、リクエストが来ない時は、この曲をずっとまわして演奏してた事もありました。あと、さすがに「Night and Day」や「Everytime We Say Goodbye」や「Love for Sale」はやっぱり素晴らしい、ジャズの歴史にさんぜんと輝く大有名曲じゃないでしょうか。というわけで、これは今でも、ミュージシャンや音楽ライターなら持っておきたいコール・ポーター楽曲の最初の資料じゃないかと。それにしても、エラ・フィッツジェラルド、どのアルバムでも原曲を大事に歌う人だなあと感じました。なるほど、ジャズ・ヴォーカルの教科書にするならエラにしろと言われるわけですね。


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『Ella FitzGerald / Clap Hands, Here Comes Charlie!』

EllaFitzGerald_Clap Hands Here Comes Charlie エラ・フィッツジェラルド、1961年録音のアルバムです。これもやっぱり有名なスタンダードナンバーを多く取りあげたアルバムで、チェット・ベイカーが死の直前に吹き込んだ「You’re My Thrill」や、ローラ・フィジーがヒットさせた「Good Morning Heartache」が入っていた事が購入の決め手でした。メンバーは、Lou Levy (p), Harb Ellis (g), Joe Mondragon (b), Stan Levey (dr)。CDに入っていたボーナストラックは、ベースとドラムが変わっていました。それにしても、今回取り上げたエラの60年前後のアルバムは、ぜんぶピアノ、ギター、ベース、ドラムという編成なんですね。管は入れず、和声楽器をふたつ入れるのが標準だったんですね、面白いです。

 これはスタジオ録音で、同時期のライブ録音よりもバンドのバランスがよい曲が多くて聴きやすかったです。『At the Opera House』なんて、ピアノが歌の半分ほど、ギターなんていることに気づかないほど小さい曲すらありましたからね。とはいえ、このアルバムも「Spring Can Really Hang You Up The most」あたりはバンドの音が恐ろしく小さいんですけど(^^;)。。あと、管がいないのはパンチがなくなる半面、室内楽的なシックさが出ていいですね。エラさんが管がいないこのシックさを好んでいたのかも。ジョー・パスのギター1本の伴奏だけで歌ったりしたこともあるし、エラ・フィッツジェラルドはもしかするとギターが好きだったのかも

 アレンジは原曲を壊す事のない標準的な仕上がりでした。ちょっと面白い事をやっていたのは、「Cry me a River」ぐらいだったでしょうか。ほかにも、エラおばさんはオリジナル曲のメロディを大事にしているし、バンドはあくまでヴォーカリストを引き立てて自分は出しゃばらないというTPOを踏まえた演奏、う~ん大人です、安心して心地よく聴けます(^^)。でも、そういう音楽が面白いと感じるかというと、フリージャズもクラシックもロックも民音も何でも聴いてきちゃった僕には、ちょっとノーマルすぎたかも。そんな事いったら、ヴァーブ録音の古いジャズヴォーカルなんて聴くなって話ですね (^^)>。
 そんな僕にとっての聴きどころは、当初の狙い通り「You’re My Thrill」と「Good Morning Heartache」を昔のバンドがどう演奏していたかを聴けた事でした。前者はヴァースからちゃんと演奏してくれているのが良かったし、後者は普通に良いパフォーマンスで、こうなると曲が良いから普通に痺れました(^^)。

 17曲も入っていたし、アレンジも演奏も標準的でこのアルバム通りに演奏しておけばクレームは来ないだろうという意味で、スタンダード曲のソングブックとしていいアルバムかも。


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『Ella FitzGerald / at the Opera House』

Ella FitzGerald at the Opera House これもエラ・フィッツジェラルドのライブ名盤として有名な1枚、1957年録音です。バンドはやっぱりピアノとギターを含んだカルテットでしたが(曲によってビッグバンド編成に拡大)、メンバーが違って、こっちはオスカー・ピーターソンのバンド。Oscar Peterson (p), Harb Ellis (g), Ray Brown (b), Joe Jones (dr)。歌伴にはもったいないぐらいの豪華なメンツでした(^^)。

 このアルバムも、ライブアルバム『Mack The Knife』と同じで、1曲2~3分で次々に演奏していくスタイルです。だから、昔に聴いた時はあんまり面白く思わなかったんですよね。ヴァースも歌わないし、間奏もない曲がほとんど。伴奏も月並みにコードプレスしてるだけ「のよう」に聴こえて、曲のメロディだけ次々に紹介していく大衆向けアルバムだな、みたいに感じてました。そして、「もうこのアルバムは手放してもいいかな」と、最終チェックのつもりで聴いてみたところ、ちょっとした事に気づきました。

 今回、ちょっとした料理を作りながら聴いていたもんで、キッチンまで届くように大きめの音で聴いていたんです。で、料理が出来てテーブルの前まで持ってくると、音が大きくて、ピアノやギターやベースがどう演奏しているのかがちゃんと聴こえてきたんです。いやあ、オスカー・ピーターソンもハーブ・エリスもレイ・ブラウンもいい仕事してるじゃないですか。今まで「なんか後ろでコードプレスしてるだけみたいな伴奏」と感じていたのは、よく聴こえてなかっただけだったのでした(^^;)。

 要するにこのアルバム、ヴォーカルの音量が大きすぎる事がすべての元凶なんじゃないかと。「These Foolish Things」なんて、バンド全員の音量の倍ぐらい歌が大きい状態なので、伴奏は「後ろでなんか鳴ってるような気がするな」ぐらいにしか聴こえません(^^;)。「Goody Goody」は、イントロのピアノがバカでかくて、8小節後に歌が入るとピアノは元の1/3ぐらいの音量に落っこちました。これはピーターソンじゃなくて明らかにミキサーかディレクターの操作。ライブだから、ダイレクト録音で当日の大ざっぱなミキシングでしか対応できていなくて、あとからバランスを取れなかった、みたいな事情があるのかも。このアルバムをつまらなく感じていらっしゃる方がいましたら、ピアノの音が全部ちゃんと聴こえる音量で聴き直してみると、聴こえ方が変わるかもしれません。さすがオスカー・ピーターソンの歌伴はいい、特にバラード曲になると素晴らしい…な~んて思う事が出来るようになるかも(^^)。あ、そうそう、こういう録音ってアナログで聴きたがる方がいらっしゃいますが、日本盤のCDはボーナス9曲入りですので、今から買うならそっちのほうがいいかも(^^)。


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『Ella FitzGerald / Mack the Knife –Ella in Berlin』

Ella FitzGerald_Mack the Knife Ella in Berlin ジャズ女性ヴォーカルの女王エラ・フィッツジェラルドの名盤として知られている1枚で、1960年のベルリンでのライブ録音です。伴奏はポール・スミス・カルテットで、メンバーはPaul Smith (p), Jim Hall (g), Wilfred Middlebrooks (b), Gus Johnson (dr) でした。でも、録音のバランスの問題もあって、ジム・ホールのギターはあんまり聞こえません(^^;)。なにかの作業をしながら聴いていたら、「あれ?ギターいたの?」というレベルです。ちなみに、マック・ザ・ナイフはジャズのスタンダードとして有名な1曲でもありますが、ブレヒト作詞クルト・ワイル作曲の曲です。

 伴奏もアレンジも普通すぎるぐらい普通のスタンダード・ジャズ風味で、保守すぎるものは音楽でも映画でも好きじゃない僕にとってはイマイチ面白くない選曲と演奏でした。ひとつの曲を劇的に構成することはせず、2コーラスほどを2~3分でパッと歌って、はい次の曲、はい次の曲…みたいな感じで、曲をたっぷり聴かせるというより、色んな曲をたくさん紹介していくチャート音楽番組のような構成でした。ジャズがそこまで浸透していなかっただろうドイツ公演の音源ですし、実際にそういう所を狙っていたのかも知れませんね。

 でも、エラおばさんの歌がいい!エラさんの歌って、あんまり激しいフェイクをつけることもないし基本に忠実という感じなんですが、ピッチもリズムも発音もいいし、なんといってもあの細かく綺麗に揃ったヴィブラートを聴いているだけで「あ、これはいい」と思ってしまいます。

 というわけで、有名な1枚ではあるし、エラ・フィッツジェラルドのヴォーカルは派手さはないけどさすがは王道。でも僕的にはこのアルバムはもう卒業でいいかも(^^)。ジャズを聴き始めた頃に買った想い出のアルバムですが、サヨナラだけが人生さ。長い間ありがとうね!


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『Buddy Rich, Harry "Sweets" Edison / Buddy and Sweets』

Buddy Rich Harry Edison_Buddy and Sweets 1955年、トランペットのハリー・エディソンとドラムのバディ・リッチを主役にしたクインテットの録音です!ハリー・エディソンはカウント・ベイシー・ビッグバンドでバック・クレイトンとともに活躍したトランぺッターで、甘いトーンで綺麗なラインを作る事で人気となった人です。このレコードはメンバーがなかなか見事で、ハリー・エディソン(tp)、バディ・リッチ(dr)、バーニー・ケッセル(g)、ジミー・ロウルズ(p)、ジョン・シモンズ(b)。いや~オールドファッションな心地よいウエストコーストサウンドが聴けそうだ(^^)。

 このレコード、僕はジャズを聴き始めたばかりの頃に聴いたんです。ジャズって、モダンジャズ以降はすごいプレイヤーがいるけど、それ以前ってグレン・ミラーとかカウント・ベイシーみたいな、古くさくてマッタリしたぬるい音楽という印象だったんです。ところが、このレコードでのバディ・リッチのドラムを聴いてぶっ飛びました!ロールにしてもコンビネーションにしても、ロックで凄いドラマーなんて言われてる人たちよりぜんぜん凄かったんです。ボンゾコージー・パウエルもカーマイン・アピスも、この人の前では話にならない、比較するのも失礼というほどの衝撃でした。モダンジャズのドラマーと比べても、たとえばストロークだけで言えば、エルヴィン・ジョーンズですら敵わないんじゃないか、みたいな。冒頭「Yellow Rose Of Brooklyn」がいきなりバディ・リッチの見せ場で、テーマが終わったらすぐにドラムソロです。これがジャズというよりロックっぽいドラムソロなんですが、最初に聴いた時は衝撃でした(^^)。これはB面1曲目「Barney's Bugle」も同じ。古いジャズへの偏見なんて、一瞬で吹き飛んでしまいました。

 でも、音楽そのものはエンターテイメントでした。前述以外の曲は、まったりした心地よいウエストコースト・ジャズ風。ウエストコースどころかラグタイムじゃないかというほど心地よい曲もありました(^^)。特にハリー・エディソンのミュート・トランペットとバーニー・ケッセルのギターがウエストコーストの心地よさを出してるんだなあ。。アップめの曲も熱く燃え上がるというんじゃなくて、心地よくスイングする感じ。

 というわけで、このレコードは、古いジャズマンは技術的にヌルいと思っていた偏見を覆されてぶちのめされた事と、ジャズってすごい音楽だと思ってたけど元々はエンターテイメントだったんだな、というのを知った1枚でもありました。いやあ、バディ・リッチのドラムにはマジで驚かされましたね。いま聴くと、けっこう直線的な演奏で、ポリリズムの凄さよりもロールなんかのひとつひとつの技の切れで勝負していて、ジャズというよりマーチング・バンドみたいでしたが、それにしてもひとつひとつの技の切れと音の良さが素晴らしいです。古いジャズ・ミュージシャンを舐めちゃいけないんですよね。同じ事を、僕はチャーリー・パーカーでもディジー・ガレスピーでもマックス・ローチや守安さんでも思い知った事があります。


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プロフィール

Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです。音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度ですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

最近気になってるCDとか本とか映画とか
intoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!!
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