『Lester Young - Teddy Wilson Quartet / Pres and Teddy』

LesterYoung TeddyWilson Pres and Teddy ジャズがスウィングからモダンへと大きく変わった時代差が大きかったと思うんですが、30~40年代という全盛期レスター・ヤングの演奏を聴いて、「確かにこれもいいけど、僕的にはレスター・ヤングは30年代や40年代前半よりも50年代後半の音楽や演奏の方が全然いいな」と思った高校生の頃のボクは、夢よもう一度とばかりに、またしてもテディ・ウィルソンと共演したレスター・ヤングのレコードを見つけて買ってしまったのでした(^^;)。こういうレコードを買って喜んでるなんてなんてジジ臭い高校生だったんだろうか…。でもこれを聴いて、レスター・ヤングはやっぱり50年代後半が最高と思ってしまいました。特にこれは、ワンホーン・カルテットなので、レスター・ヤングの演奏が満喫できます(^^)。

 スウィング・ジャズ的なリラックスした雰囲気漂う音楽なんですが、さすがにモダンジャズ全盛の50年代だけあって、サックスはモダンジャズの影響があります。でも、それでハードに行ったり難しい追及に行ったりせずに、あくまで心地よく朗々と音楽するところは、語法はモダンに片足を突っ込みながらもハートは古き良き「歌心あふれるジャズ」。ピアノのティディ・ウィルソンは、モダンジャズ最前線の時代の勢いからすると古いタイプのピアノですが、でもブルースとかスウィングジャズとかのピアノのあの匂いって、僕はけっこう好きなんですよね(^^)。というわけで、これも何となく流しておくといつの間にか部屋の雰囲気が最高になってしまうという最高のリラクゼーション・ジャズだと思います(^^)。


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『Lester Young and The Kansas City 6 -The Complete Commodore Recordings-』

LesterYoungKansasCity6.jpg 『THE JAZZ GIANTS '59』のレスター・ヤングの音楽にすっかり骨抜きにされたボクは、レスター・ヤング全盛期に録音されたというこのレコードに飛びついたのでした。今考えると、渋すぎる高校生だな(^^;)。。ただ、これが本当にジャズのガイド本によく載ってるあの名盤かどうかは分からないです。というのは…僕が買ったのは、「KANSAS CITY 6」というやつなんですが、名盤ガイドによく出てるヤツは、ジャケット写真もデザインもそっくりなんですが、よく見ると「KANSAS CITY 5」だったりして(゚m^;)ヤッチャッタカ。。ちなみに、「Kansas Citx ○○」というバンドは、カウント・ベイシー楽団の在籍メンバー数人で作ったコンボにつけられたバンド名だそうです。録音は1938年と1944年、僕が持っているのは日本盤の2枚組LPボックスセットで、これに入っている録音でレスター・ヤングがコモドアというレーベルに残した録音はすべてだそうで。コモドアと言えばビリー・ホリデイのアレですが、バップ直前ぐらいのスウィング・ジャズのレコードが多いレーベルなのかなあ…ゴメンナサイ、モダンジャズ以前は好きではあるんだけどぜんぜん詳しくないんです(^^;)。。そうそう、「コンプリート・レコーディング」というわけで、NGテイクがギッチリ詰まってるんですが、NGと言っても演奏がパッとしないからNGにしたんじゃなさそうで、同じ曲でもテンポが全然違ったり、長調と短調を入れ替えてる曲まであって、聴いてていろいろ楽しい(^^)。

 テディ・ウイルソンとの59年のレコードに比べると、いちばん違うのはリズムじゃないかと思います。特に38年の録音は、「ズンッ、チャッ、ズンッ、チャッ…」の2ビートがほとんど。ドラムもハイハットとスネアぐらいしか聴こえません。確かにスウィング・ジャズではあるんですが、匂いがビバップよりも、ジャズ寄りブルースとか古いアメリカのテレビや映画の音楽に近い感じ。それに比べると44年は格段の進歩で、もう共演者のレベルが全然違います…といっても、38年も名の知れたプレイヤーばかりなので、この6年でジャズが大進歩を遂げたという事なのかも。44年の録音は、音楽性がビバップと重なっている所もあって、セッション自体は相変わらずリラックスムードなんですが、サックスのアドリブが飛ばしてる感じ。バリバリ吹くんじゃなくって、気分良く乗りまくってます(^^)。アドリブで使ってる音も増えてるので、このあたりはチャーリー・パーカーあたりと比較して研究したら、ジャズのソロアドリブの発展にかんする発見がいろいろ見つかるかも(やりませんが^_^)。

というわけで、レスター・ヤングの演奏や音楽といえば、実際にはテディ・ウィルソンとの『JAZZ GIANTS '59』あたりよりも、こっちの方がメジャーなんでしょうね。59年の完成されたスムース・ジャズとはまた違って、発展途上にあった頃のジャズの古くて優雅な雰囲気がいい味になっている、古き良きレコードだと思います(^^)。

『Lester Young / THE JAZZ GIANTS '56』

JazzGiants56.jpg モダンジャズというのは、チャーリー・パーカーというとんでもないサックス奏者が登場したビバップという音楽以降を言うんじゃないかと勝手に思ってるんですが(^^)、チャーリー・パーカーが登場する前にサックスのスタープレイヤーがいなかったかというと、そんな事はなかったみたい。モダンジャズ直前はビッグバンドの全盛期で、その時期はビッグバンドの中で華麗なアドリブソロを演奏する管楽器奏者がスターだったみたい。ベン・ウェブスター、コールマン・ホーキンス、そしてこのアルバムの主人公のレスター・ヤングあたりは、その時期の音楽にうとい僕でも知ってるぐらい有名。どちらもカウント・ベイシー楽団という名門ビッグバンドの花形プレイヤーだったそうで。

 モダンジャズ以降しか聴いていなかった高校生の頃の僕が、はじめて聴いたレスター・ヤングの演奏がこれ。でも、ビバップですらちょっと古臭い、ましてビッグバンドなんてダサい極致だと信じて疑わなかった当時の僕にとって、レスター・ヤングは有名だから1回ぐらいは聴いておこうか・・・というていどの人。そんな僕にとって、ビッグバンドでなくコンボのこのレコードは都合が良かったのです。そして…うわあああああ気持ちよすぎる!!モダンジャズとは全然違うリラックスした雰囲気、メッチャ癒されてしまいました(*´▽`*)。。僕が子供のころに持ってたジャズのイメージって、お酒を飲みながら聴く静かな大人の音楽…みたいな感じだったんですが、これはまさにそれ(^^)。タイトル通り、このレコードはプレイヤーがLESTER YOUNG(ts)、VIC DICKENSON(tb)、ROY ELDRIDGE(tp)、TEDDY WILSON(p)、FREDDIE GREEN(g)、GENE RAMEY(b)、JO JONES(ds) と、有名人ばかり。レスター・ヤングはパーカー以前の人ですから、59年なんていったら全盛期はとっくに過ぎてるはずですが、こういう味のある音楽となると、指先のテクニックとかよりムードの方が大事。もう、虜になっちゃいました。

 レスター・ヤングと言ってこのレコードを真っ先に挙げる人はあんまりいないかも知れませんが、でもこのレコードを悪く言う人も聴いた事がありません。古き良きジャズのクラシックでリラックスした響きを楽しみたい方には断然おすすめの1枚!あと、モダンジャズ以降しか聴いた事のないけど、古いジャズを聴いてみたいという人にも、超おススメです(^^)。


『Dave Brubeck Quartet / Time Out』

Dave Brubeck Time Out ポール・デスモンドのソフトなサックスの音色が大好きです。僕はサックスにまったく詳しくないんですが、演奏はもちろんなんでしょうが、根本的に楽器が違う気がします。これって、マウスピースの違いなんでしょうか…。いつも思うんですが、サックスでもピアノでも、なんでみんな同じメーカーの同じ傾向の音の楽器ばかり選びたがるんでしょうね。ジャズのサックスだって、こういう音もあったのに、今はみんな右へ倣えで東海岸のハードでピーキーな音ばかり。音楽なんだから、もっと個性を大事にして良いと思うんだけどな~。音楽ですら個性より画一的なものが好まれる時代なんでしょうか。

 僕が最初にポール・デスモンドのアルト・サックスに出会ったのは、このレコード。"TAKE FIVE"収録(聴けばぜったい知っている曲だと思います^^)で超有名な、デイブ・ブルーベック最大のヒットアルバム!このアルバムも、ウエストコースト・ジャズの心地よい室内楽的な傾向満載の一枚なんですが、よく聴くと変拍子を色んな所に挟み込んだり(1曲目"Blue Rondo a La Turk" の出だしからして9/8拍子、"Take FIve"は5拍子)、テーマの交換をして展開させたり、調の入れ替えを巧みに挟みこんだり、ピアニストアレンジャーのデイブ・ブルーベックさんのアレンジや作曲がいい!こういうことをやっていながら、ムズカシくしてしまわないところが、とっても大人だし^^。いや~、ウエストコーストジャズの心地よさと知的さは、一度ハマると抜け出せません。こういうのを聴くと、ヘッドだけでろくにアレンジもせずにアドリブばかりを繰り返しているジャズマンがアホに見えてくる。。ウェストコーストジャズの超名作です!!
 それにしても、アメリカって昔はこんなに知的な音楽を生み出してたのに、どうして今はあんなになってしまったんだろうか。映画だって、素晴らしいものを作っていたのに。今のアメリカには全然あこがれないけど、50年代から70年代初頭あたりまでのアメリカには、都市部にも田舎町にも住んでみたい、ついそう思ってしまうほどの素晴らしい音楽!!

*追記:コメント欄から、このアルバムの1曲目に収録されている「トルコ風ブルーロンド」という大名曲についての書き込みをいただきましたので、そこでの僕の返答を以下に引用しておきます。「トルコ風ブルーロンドは、評論家もジャズファンも誰も指摘しないですが、ドビュッシーの第1狂詩曲からの影響を強く感じます。展開部の仕掛けのアイデアも似てますし、モチーフなんてそっくりです。テンポがデイブ・ブルーベックの方が速いし、色々といじってあるので「盗作」ではなく、あくまでリスペクトという感じ。エマーソンになると更に早くなるので、クラシックとジャズとロックのタイム感覚やテンポと表現の相関性が分かる気がして、面白いです。」


『Paul Desmond Quartet / East of the Sun』

PaulDesmondQuartet_EastOf TheSun ジャズ・ギターのジム・ホールさんは、スタンダード・ジャズのハーモニゼーション&アドリブのトッププレイヤーだと思いますが、あれは本人にしたら簡単なのかも。もちろんあそこまで行くのは大変なんでしょうが、あのプレイスタイルを身につけてしまえば、あとはどの曲も同じやり方で演奏出来てしまうでしょうからね。そんな事もあって、僕的には、ジム・ホールさんがいちばん音楽的な貢献をした仕事は、スタンダードのアドリブ演奏じゃなくって、室内楽ジャズのアンサンブルに加わった時なんじゃないかと思います。ジム・ホールさんのデビューの切っ掛けにもなった、ジミー・ジュフリーのグループに参加した時の音楽の素晴らしさはもちろん、以前にピアノのビル・エバンスとの素晴らしい室内楽作品集なども紹介しましたが、それらに匹敵するほどに素晴らしいレコードがこれ。サックスのポール・デスモンドのグループに加わった時の作品で、1959年のレコードです。

 メンバーは、Paul Desmond (altosax)、Jim Hall (guitar)、Percy Heath (wb)、Connie Kay (dr)。ポール・デスモンドのアルトサックスは、リー・コニッツやスタン・ゲッツのサックスよりもさらにマイルドな音色だし、このアルバムでのコニー・ケイのドラミングはブラシプレイに徹していてまったくやかましくないし、なにより音が美しすぎる上品なジャズ室内楽!出だしのジム・ホールさんのギターの音なんて、風鈴の音みたいで美しすぎてゾワッと来てしまいます(^^)。そして、一曲一曲のアレンジが美し~!!ジャズって、今はドカドカ行くかポップスの亜流みたいなものかの2択みたいになってしまったイメージだけど、50年代のアメリカ西海岸のジャズって、クラシックのサロン・ミュージックみたいな上質のものが結構あったんですよね。すごく心地よく、そして知的(^^)。コール・ポーターの大名曲「I Get a Kick Out of You」の演奏の佇まいなんて、ため息が出てしまいます。50年代のウエストコーストジャズって、日本だとジャズファンしか聴かない特殊ジャンルみたいになってますが、いや~こんなに心地よい音楽なかなかないです(^^)。知的だけど難解すぎない。名盤ガイドでは全然取りあげられませんが、僕的には超名盤あつかいの一枚です。ああ~こういう素晴らしい音楽を聴いていると至福の時間が流れ続けて、労働意欲がどんどんなくなっていく(゚∀゚*)エヘヘ。


プロフィール

Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです(ノ^-^)ノ
音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。
プロでも評論家でもありませんので、たいした事は書けないかも知れませんが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

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少し前に取りあげたエリザベス・コットンですが、ライブ盤なんてあるのか?!これは聴きたい… オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!! レコ芸に載っていた近藤譲さんの新譜、室内楽作品集みたい。好きな作曲家なんで聴きたいんですが、持っている2枚のALM盤と4曲かぶってるので悩み中… 楽器屋で演奏してみたら、木製鍵盤で、タッチがけっこう本物のピアノに近かった!うちにあるアップライトがけっこうヤバいので、フルメンテして貰うか、こういうので間に合わせようか大いに悩み中。
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