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心に残った音楽♪

おすすめCDの紹介のほか、本や映画の感想などを (*^ー゜)v

 

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『ルーセル:交響曲第2番、第4番 デュトワ指揮、フランス国立管弦楽団』

roussel symphony no2 no4_dutoit ひとつ前の記事で書いたCDとセットになっているのがこれ、両方買うとルーセルの交響曲をぜんぶ聴く事が出来る優れもの(^^)。これが演奏も録音も素晴らしいので、僕はクリュイタンス&パリ音楽院管弦楽団のCDを売っちゃいました。貧乏人にはダブりを抱えている余裕もCD棚のスペースもないのです…クリュイタンスさん、申し訳ありませんm(_ _)m。

 交響曲第2番。作曲年は1919-21年、4楽章ではなく3楽章制なんですが、特に1~2楽章が素晴らしい!僕がルーセルのシンフォニーを1曲だけ人に薦めるとしたらこれです!まず、冒頭しばらく展開されてから戻される和声が見事。さすが20世紀初頭のフランス、近代和声の洗練ここに極まれりと感じ入るばかり、素晴らしい響き!もうこれだけで僕は何もいう事ないです。
 ただ、1楽章の展開部の作り方はストラヴィンスキーの「火の鳥」にそっくり。「火の鳥」の作曲は1910年だから、影響されたんでしょうね。それが何を意味してるかというと、メシアンみたいに新しい和声のまま曲をすべて構成するところまでは進まず、新しい響きはあくまで機能和声との連関の範囲で扱われた、という事だと思います。これをどうとらえるかは聴く人次第。僕自身も、気分次第で、この構造の強さが気持ち良く感じる時もあれば、「和声を機能和声に還元さないで独自のシステムを組んで欲しかった」と思う時もありそうです。

 交響曲第4番。音楽については前に書かせていただいたので省略するとして、若い頃に買った別のCDとの比較。いや~、若い頃に聴いたCDでも、いい曲だと思ったんです。ところが今回聴いたら、これって大名曲なんじゃないかと思ってしまいました。多分、演奏と録音がいいんですね、ちょっとゾクッとしました。シンフォニーって、やっぱりすべての弦の音程が聴き取れるぐらいまで音量を上げて聴かないと駄目ですね。特にこういう和弦の響きに神経を使った曲は、オーディオの値段が感動に直結してくる気がします。ただ、この4番も2番と同じで、最終楽章が伝統的なシンフォニーと同じで、明るい所に抜けてめでたしめでたしで終わるんですよね。それで、ここまですごくいろんな色の和音で描いてきたのに、最後になると急に幼稚な原色のべた塗りな子どもの絵みたいになっちゃって勿体なく感じてしまうのです。ここだけ、どうも僕の趣味じゃなかったです。

 ルーセルの交響曲って、若いときに読んだ本には「3番と4番がいい!」って書いてありましたが、僕的には2番がダントツの素晴らしさ!次いで第1番&4番でしょうか。そしてルーセル、海軍の軍人でもあり、でも音楽が好きでスコラカントルムで対位法の教師を務めるほどの人でもあり、海が好きで年の半分をパリ、もう半分をノルマンディで過ごした人だそうです。そしてこの音楽…音だけでなく人にも魅かれるものがあります。大曲作家や、新しい語法を創造した作曲家、あるいは作曲職人でもないように感じますが、アーティストだと感じるところが多かったです。あの時代のフランス音楽の変遷をすべて体現しているというか、自分の信じる音楽を見事に音に出来た音楽家じゃないかなあ、これは憧れます、実に素晴らしい作曲家でした!


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『ルーセル:交響曲第1番《森の詩》、第3番 デュトワ指揮、フランス国立管弦楽団』

Roussel_Symphony1and3.jpg ルーセルの交響曲3~4番が新古典の亜流のように聴こえていた僕は、しばらくルーセルのシンフォニーから離れていました。でも、室内楽に素晴らしい音楽があったもので、もしかして初期の方が僕の趣味に近いのかな…な~んて思いつつも、そのまま聴かずに忘れ去っていたのでした(^^;)。ところが最近ブックオフでルーセルのCDを安くゲットしたもんで、ついに交響曲1番と2番も聴く事が出来ました!このCDは、1番「森の歌」と3番を収録です。

 交響曲第1番「森の詩」は1904-6年の作曲。、うわあこれはヤバい、めちゃくちゃいい、スバラシイ…。音楽的にいえば、伝統的な管弦作曲と印象派と新古典が混じっていて、サンサーンスのオルガン付交響曲以降の19世紀末~20世紀初頭のフランス管弦楽の歴史の中にある感じ。従来のドイツ管弦楽とフランス印象派あたりのブレンド具合は、フランクあたりに近い印象。この交響曲は標題音楽にもなっていて、1楽章から順に「冬の森」「春」「夏の夕べ」「牧神と森の精」となっています。この色彩感覚が見事!特に第3楽章、思わずステレオの音を大きくしてしまいました。4楽章の並行和音はラヴェルの「ダフニスとクロエ」を彷彿とさせますが、ダフニスは1909-12年作曲なので、こっちの方が先んじてるんですね。こっちがオリジナルなのか、いやあこれはすごい。

 交響曲第3番、これは前回書いたので曲のこまかい説明は省略、リズムがガシガシ攻めてきてストラヴィンスキーみたい、でもフランスだからちょっと上品だったりして(^^;)。このガシガシ来る感じから第2楽章に入る所が、鳥肌ものに素晴らしいです。この落差をつけつつヌルっと入るところのフランス国立管弦楽団の演奏、見事でした。

 ルーセルというと交響曲3~4番やオペラバレエ「パドマーヴァティ」あたりが有名ですが、でも19世紀末~20世紀初頭のフランス音楽の再浮上という視点からみると、室内楽や交響曲1番の方が断然重要に感じますし、じっさい僕は交響曲1番や室内楽の方が、「うわ、これはメッチャいいじゃん」と感覚的にも好き。そして、このCDと対になってる、デュトワ&フランス国立管弦楽団によるヂュトワのシンフォニー2&4番のCDもゲットしましたので、それは次回にでも(^^)。



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『ルーセル:室内楽作品集 パリ弦楽三重奏団、ガロワ(fl)、カンブルラン(harp)』

Roussel_ChamberMusic.jpg 最近、ルーセルの交響曲1~2番を聴いて考えが変わったんですが、それまでは、ルーセルはシンフォニーより室内楽の方がいいんじゃないかと思ってました(^^;)>。その理由は、このCDを聴いていたからなんです。

 このCDの収録曲は、以下の通りです。
 ・弦楽三重奏曲 Op.58
 ・フルート、ヴィオラとチェロのための三重奏曲 Op.40
 ・フルート、ハープと弦楽のためのセレナード Op.30

 思わず息をのんでしまいました、フランスの4度堆積の匂いたつようなサウンド、新古典の構造の見事さ、対位法、そしてメシアン以降のフランス音楽の先駆け…最初に聴いた時にしびれ、それは久々に聴いたいまも変わらず。いやあ、やっぱりいい!特に作品40が個人的なツボ、曲も素晴らしければ演奏もなかなか見事。チェロがときどき速いですが、第2楽章の最後6~7小説あたりでチェロがラミラミラミの最後のラをオクターヴ低く弾いているのは、なるほど単純なパターン化を避けるのとアダージョの緩徐楽章のエンディングに向けて下にしていくという心遣いなのかと思って、粋だなあと(^^)。
 他の2曲も見事。セレナードの第2楽章、メジャー9thに4度音をチェロが刻みますが、ここなんていかにもドビュッシー以降のフランス音楽という感じ。セレナードは作品番号が若いし、この時はまだ印象派の影響が強かったのかな?弦楽三重奏曲の第2楽章に至っては、すでにメシアンを先駆けているようなサウンドしてます。う~ん、大作曲家ではないにしても、自分の言葉を持っている隠れた名作曲家とは言えるんじゃないかと。

 どの曲でも目につくのが交響曲との作曲技法の違いです。交響曲3~4番は和弦とリズムが強調された音楽である意味大味でしたが、このCDに入ってるアンサンブルは、どれも対位法的、緻密です。ライナーによると、ルーセルって、スコラ・カントルムで対位法の教師を務めていたそうです。なるほど、それでこれほどの見事な出来栄えなのか。あ、そうそう、ルーセルの弟子にはサティ、ヴァレーズ、マルティヌなんかがいるそうです。なるほどヴァレーズのガシガシしたリズムはルーセルから引き継がれたのかも、なんか納得。あ、あと、けっこう展開がはやいというか、僕みたいについていくのがやっとの人にとってはせわしないとすら感じる時があります。でもこれって聴く人次第なんでしょうね、記憶力のいい人だったらこれぐらいシーンがパンパン展開すると爽快かも。いや~ルーセルは室内楽がいい…な~んて思ってたんですが、実は最近、交響曲1~2番を聴きまして、ルーセルは印象派の色が強かった時がいいと思い返すようになりました。シンフォニー1~2番に関しては、また次回に(^^)。



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『ルーセル:交響曲第3番、第4番 クリュイタンス指揮、パリ音楽院管弦楽団』

Roussel_Symphony3-4_Kuryuitansu.jpg クリュイタンス&パリ音楽院管弦楽団は、フランス物の録音に力を入れてくれてありがたいです。ルーセルは19世紀後半から20世紀前半に活躍したフランスの作曲家で、大ざっぱにいうと印象派から始まって新古典に向かった人。特に、交響曲第3番と4番は名作ときいてたもので、このふたつを収録したこのCDは見つけた途端に飛びつきました(^^)。

 交響曲第3番は、和声の匂いとしては少しだけ印象派を感じる所がないわけでもないですが、構造的には新古典。3番の第1楽章のリズムはストラヴィンスキーの春の祭典っぽく、第2楽章はアダージョで美しい…かと思いきや、とても変わった音階で、不安定な音がふわふわ漂う感覚。シェーンベルクの「月に憑かれたピエロ」も、調があるような無いような音の海をただよう独特の感覚がありましたが、あそこまで行かないにしても、ちょっとそんなムードがあります。

 交響曲第4番、冒頭の短9度の不穏な出だしから、長調が見えたり隠れたり…そこから豪快で明るい主題に突入と思いきや、これも一筋縄ではいきません。これは2楽章も同じです。

 この交響曲2曲だけに関していうと、ストラヴィンスキーの影響なのかインテンポで4分音符を強く刻む軍楽のようなリズムが多く、そこは単調に感じてしまいました。でも、様式は新古典、サウンドは多調的でプーランクあたりを先駆けているようで、個性的。前衛というのとはちょっと違うけど、風変わりな独創性のある調音楽と感じました。これが僕にとってのルーセル初体験で、ここから徐々にハマっていったのでした(^^)。



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『マーラー:交響曲第8番《千人の交響曲》 クーベリック指揮、バイエルン放送交響楽団』

Mahler_Symphony8_Kubelik.jpg マーラー交響曲の集大成、交響曲第8番「千人の交響曲」、これはロマン派音痴の僕ですら、ちょっと表現できない類の感動を覚えた壮大な音楽でした。人にマーラーの曲を1曲だけ薦めるとしたら、僕の場合は迷うことなくこれです。「千人」という表現は誇張ではなくて、初演時は本当に千人超えの編成だったそうで。この世紀のイヴェントは大センセーションを巻き起こし、シェーンベルクシュトラウスといった大作曲家はもちろん、いろんな国の国王や皇太子、文学者や画家などの文化人なども観客として押し寄せたそうです。観客の興奮は凄まじく、終演後30分たってもまだ万雷の拍手が鳴り響きつづけたとか。マーラーは、自分の死の半年前の1910年の初演で、人生最大の賞賛を受けたことになります。死の直前で人生のクライマックスにたどり着くとはなんと素晴らしい人生でしょうか。後期ロマン派を代表する作曲家と言われるだけの事を実際にやってのけた大作曲家だと思います。

 この曲、交響曲とはいうものの、編成が交響曲の範囲を超えてます。オルガンやハルモニウムやピアノを含む巨大なオーケストラ、児童合唱と混声合唱が2組、独唱が8人です。また、交響曲に詩を使う事をやめていたマーラー、ここで詩を復活させます。復活どころか、ずっと詩を軸に進んでいくので、交響曲じゃなくて声楽に思えちゃうほど。全体は2部に分かれていて、1部は教会音楽風の大合唱の讃歌でものすごいテンション、絶叫に近い瞬間すらあります!そして2部はゲーテのファウストのテキストを用いた神秘的なところから始まる音楽。マーラーの音楽って機能和声なロマン主義ど真ん中という音楽が多いですが、この第2部はマーラーの作品の中でもかなり挑戦的な響きが多く入ってると感じました。純粋に音響面だけ見れば、僕にとっては千人の交響曲の第2部がマーラーの最高傑作で、弦楽器隊のピチカートの上に乗る木管、その中から独唱が出てきた瞬間は鳥肌ものです。さらに、ラストの昇天の豊饒さ静謐さ美しさ官能性といったら…。

 そして、この1部と2部のコントラストが見事、この素晴らしさは文章では言い表しがたいです。詞の内容は、ユダヤ教やキリスト教という一神教の世界観を理解できていないとなかなか深い所まで分からないんだろうな、とは思いましたが、この巨大な作品の最後の言葉が「永遠に女性的なものが、我々を率いて昇りゆく」ですから、やっぱり一神教的世界観が根底にあるなと思いました。そしてこの結末が、マーラーのすべての交響曲に共通するものなんじゃないかと。西洋の宗教音楽の多くって、死者を送り出すときに使う宗教音楽がとてつもなく美しくてゆったりしていて、まるでそれが最高の幸福のように鳴り響かせますよね。それに僕はいつも胸を打たれて、僕は死ぬのが恐いのに、こういう音楽を聴くだけで、まるで死が救いや安らぎのように感じられて、恐怖がスーっと引けていくのです。こういう感覚って、バッハのミサ曲ロ短調とか、フォーレのレクイエムを聴いていても感じますが、千人の交響曲もやっぱりそういう音楽なんじゃないかと。ロマン派音楽崩壊寸前にこの音楽がきたというところに、なんとも言えない感動を覚えてしまいました。西洋のロマン派音楽が目指してきたものを総括して要約すると、これを言いたい音楽群なのだ、みたいな。この曲の最後に来る「神秘の合唱」は救いとともに官能の極致の響き、これほど劇的なラストを持つ音楽って、劇性の強いロマン派の交響曲ですらなかなかないです。

 最後に、ちょっと異端かもしれない見解を。マーラー研究の学者さんからは怒られてしまうかも知れませんが…マーラーの交響曲って、2番以降はずっと声楽つきで、5番から7番までは純粋器楽、8番になって声が戻ってきて、しかもそれが宗教曲のような様相、結末は昇天です。そして8番最後の昇天は、実際にマーラーの人生のクライマックスともピッタリ合ってます。つまり…交響曲第1番がイントロダクション、そして2番から8番はそれでひとつの超巨大な交響曲になっているとも言えそうです。8番のみならず、マーラーのシンフォニー全体のラストであるかのように響くのが、僕にとっての千人の交響曲です。だから、この8番だけを聴くだけだと感動は半減、マーラーのシンフォニーぜんぶを聴くと「千人の交響曲」を聴いた時の感動が跳ね上がり、さらにロマン派音楽全体を聴いた後に聴くとそれだけで絶頂しちゃいそうになるという。な~んて、マーラーはこのあと第9番も書いたんですけどね(^^;)。


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プロフィール

Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです。音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度ですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

最近気になってるCDとか本とか映画とか
2015年の年間ベストCDのトップに挙げた喜多直毅カルテットの新譜が出てました、気づかなかった。最近ラティーナを読んでなかったから、ラテン系の音楽の情報が途切れちゃってるんですよね。近所の本屋が潰れたのが大きいです。今はちょっと買えないけど、今年中には買いたいなあ。 intoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!!
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