このアルバム、アニタ・オデイの歌に対してビッグバンドがオブリ上に絡むことが多くて、そのアレンジにしびれます。 そして、主役のアニタ・オデイのヴォーカルが本当に素晴らしい!一曲目の「Rock'n Roll Blues」は僕が好きなアニタ・デイのレコーディングの中でも上位に入る大好きなものですが、歌の最初の4小節を聴いただけで、「あ、このヴォーカルはメッチャクチャいい!」と虜になりました。ちょっとフラット目にルーズに歌って…ああもうこれは音を聴かないと良さを伝えきれないです。2曲目のコール・ポーター曲「Love for Sale」も名唱。4曲目「Lover Come Back to Me」はアレンジも歌唱も見事…いやあ、歌が素晴らしいです。白人ジャズヴォーカル独特の、ブレス多めの声の作り方とか、ジャズヴォーカルの醍醐味のアドリブフレーズとか、徐々にかけていくヴィブラートとか(アニタさんはヴィブラートをかけられないなんて言われてますが、見事だと思うけどなあ…)、本当に素晴らしいヴォーカル。