
自分のブログを読み返していたら、そんなに思い入れのないCDのレビューも結構ある事に気づきました。ロックでは、メタル関係の記事が結構多い事にビックリ。僕が本当に好きなロックって本当はぜんぜん違う方向なんですが、これは「このCD、売っちゃおうかな…」と思って整理のために聴いたために起きた現象。まあでも買った当時は好きで買っていたわけだから…つまりは卒業しちゃったという感じなのかな?このCDは、学生の頃にメタル好きの友人から「これは絶対に聴け!」といって買わされたものです(^^)。バッドランズというハードロック・バンドのセカンドアルバムで、たしかこのアルバムを最後に解散しちゃったんじゃなかったかな?
このバンド、元
ブラック・サバスのヴォーカリストのオジー・オズボーンのバンドでギターを演奏していた
ジェイク・E・リーという人が結成したバンドで、メタル関係の世界ではそれなりに話題になってたそうです(その友人談)。このアルバムが出た1991年頃のメタルというと、昔のドロドロしたメタルとは違う、すごくさわやかでテクニカルなLAメタル(AORとメタルを合わせたようなサウンドだった)の全盛期が過ぎつつあって、メタルの中から、もっと王道のロックみたいな事をやるバンドが出始めていました。スラッシュ・メタルという高速ビートが命みたいなジャンルのバンドが表舞台に立ち始めてましたが、そのスラッシュの看板バンドですらハードロックを志向し始めていた感じ。シンデレラというバンドもぜんぜんメタルっぽくないアルバムを出していたし(しかし内容を全然覚えてない^^;)、レーサーXの馬鹿テクギタリストのポール・ギルバートさんも
MR.BIGなんていう王道ハードロックのようなバンドを結成したりしてました。で、これもそういう路線に進んだバンドのひとつで、すごくうまいハード・ロック・バンドという感じでした。1曲目はいきなりボトルネックを使ったブルージーなハードロックだし、他のナンバーもメタルって感じの曲はありません。5曲目なんて、思いっきり戦前アコースティック・ブルースですし(すぐ終わっちゃうけど^^)、アルバムタイトルにもなった"VOODOO HIGHWAY"も、イントロはなんとドブロ・ギターのスライドプレイ!!悪い曲なんて1曲もないし、どれもこれも完成度の高い演奏なんだけど…ロックのステレオタイプ展示会みたいで、引っかかるものが全然なかった(T_T)。しかし、ギターのプレイだけに注目して聴いていると…いやあ、これ、すごいうまいな。細かいプレイもすごくうまいんですが、手先でピロピロやっているだけじゃなくって、全体としてはラフにガツンとくる感じで、それがすごくロック的でカッコいい。8曲目のギターのミュート・カッティングを含めた"Silver Horses"なんて、曲はつまらないと思うのに、ギターはコピーしたくなっちゃいます。
久々に聴いた感想としては、音楽自体は型通りでつまらなく感じましたが、ギターだけに注目して聴くとやさぐれている上にうまくってすごくカッコいい!!ガキ臭い意見ですが(^^;)、生でライブを見ていたらすごくカッコいいバンドだったんじゃなかろうか。
これからロック・ギターをはじめようと思っている若い人、または久々にエレキギターを弾いてみようかなんていう人にとっては、バイブルになってもおかしくないぐらいに価値あるアルバムかも(^^)?!
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