
あんまり暑いので、ちょっとさわやかな気分になれるものを聴きたいな(ゴソゴソ…)、お、キラキラと浮かれていた80年代の音楽、アイドル歌謡にしよう!聖子さんはケレン味ありすぎ、中森明菜はジメジメして夏に合わないので、河合奈保子さんを!
河合奈保子さんって、デビュー当時は松田聖子さん、中森明菜さんに次ぐ3番手アイドルみたいな位置づけだったと思います。明菜さんがブレイクする前は2番手だったかも。でも、パッとしない印象だったんですよね。聖子ちゃんカットをしてたもんだから、それが亜流聖子にみえてしまったとか、曲を通して伝える本人のキャラクターが普通すぎて「疑似恋愛対象」というアイドルが果たすべき枠から外れてしまっていたりとか、まあ色々理由はあったんじゃないかと思いますが、突き抜けられないままだんだんテレビで見かけなくなってしまいました(T_T)。でも髪を切ってショートにしてから「おお!」ってなりました。髪を切って初めて気づいたのは、実はメッチャメチャ美人、曲も変なアイドル歌謡を歌わなければ普通にうまい…みたいな。松田聖子みたいに俗っぽくなく、中森明菜みたいに闇っぽくなく、なんというか…悪意がまったくない人、清廉というんでしょうか。自分がガキのうちは不良っぽい人に憧れたもんですが、自分が汚れて以降はこういう人に惹かれるようになったんですよね。でも、自分で曲を書き、ピアノ弾き語りをして、大人が作ったアイドルという虚像から離れてようやく自分の個性を出せるようになったときには、すでにアイドルとして見限られていたという不幸…。
このアルバムは85年作品。思いっきりLAサウンドという感じですが(今はじめて気づきましたが、スティーヴ・ルカサーとかデヴィッド・フォスターとかが参加してる^^)、これがキラキラして夢にあふれてた僕にとっての80年代のイメージにピッタリ。彼女や仲間と海に行ったり、そこでコーラフロート食べたり、背伸びしてプールバーでビリヤードしたり、パステルカラーが流行して町がキラキラしてたり…。このアルバム、今のアイドルと比べるとだんぜんに歌がうまいですが(当時のアイドルの多くは、ジャニーズを除いてキチンとレッスンを受けてた人が多い気がする)、それでも板についてない感じとか、歌とオケがバラバラとか、歌がオケより小さいとか、突っ込みどころがないわけじゃないんですが、80年代のいい部分がぎゅっと詰まったようなここち良さを感じます。ああいう時代は2度と来ないんじゃないかなあ。80年代をティーンエイジャーとして過ごせたのは幸福でしたが、その雰囲気が音楽に詰まってる1枚。あの頃若かった人はぜひ!
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