
殺し屋と言えば、日本人にとっては最初に思い浮かぶのは彼じゃないでしょうか?!漫画「ゴルゴ13」、僕が物心ついた時にはすでに本屋にいっぱい並んでました。いまも週刊誌に継続連載中というのが凄い!連載に穴を空けたことがないらしいですね。ゴルゴもプロですが、さいとう・たかをさんもプロです。
僕がゴルゴ13をどれぐらい読んでるかというと、たぶん半分ぐらい。よく行く美容室にあるもんでね(^^)。物語は成功率100%と言われる殺しのプロフェッショナル・ゴルゴ13のところに殺人依頼が来て、それをゴルゴが成功させるというもの。この殺しというのがマフィアの用心棒レベルじゃなくって、FBIやKGBが依頼主の時もあれば、ゲリラや版政府機関が依頼主もある時もあるという、ほとんどテロリスト認定の国際犯罪クラス。世界の歴史を動かすほどの暗殺をやってのける時もちょくちょくあります。というわけで、
この物語の面白さの半分は、学校の教科書が書かないような現代政治史の暗部がベースになってる所で、これがメッチャ面白い。虚実入り混じってるので、かなり混乱させられますが(^^;)、少しでも現代史が分かっていると、メチャクチャ面白いです。話によると、社会巨悪をどうにかしたいという内部リークがベースになっている話もあるとかないとか。
でも、手放しで面白いと言えないところもありまして、話がちょっと荒唐無稽です。ゴルゴが凄すぎるのです。僕が
苦笑をこらえられなかった話は、バイオリンの弦の1本だけを狙撃する回(´・ω・`)。美容室で変な笑いが出てしまいました。ほかにも、防弾ガラスの1カ所だけに何発も銃弾を撃ち込んで穴をあける狙撃とか、水切りショットとか、ひとりで一個小隊を全滅させる回とか。こういう荒唐無稽ささえなければ、間違いなく大人の鑑賞に堪える漫画だと思うのですが…でも、荒唐無稽さを笑って楽しむのも、ゴルゴの楽しみ方なのかも知れませんね。あ、そうそう、
僕の一押しの話は、旧ソ連の諜報員の亡命を描いた悲しいドラマ「マニトバ」です。文庫版だと、8~9巻に跨って掲載されていますが、歴史に翻弄されるスパイの悲哀、そして感傷抜きの無慈悲でハードボイルドなラストと、映画並みの見事な台本の名作です!あ、あと、
文庫版は、話のベースになっている社会事変や、物語のモデルになっている政治人物などを解説したあとがきがついていまして、これが秀逸。ペルーの要人とかFBI長官の名前とか、普通の人は知らないと思うので、出来れば文庫版を読む事をすすめします!
スポンサーサイト