
マイナス評価をする人が一定数いて、その評価もうなづける所があるものの、それでも僕にとっての
ベートーヴェンのシンフォニーは
カラヤン&ベルリンフィルが基準になっているみたいで、聴くとしっくりきます。僕に限らず、80年代にクラシックに夢中になった人では、そういう人は少なくないんじゃないかと(^^)。
交響曲第4番。「エロイカ」と「運命」という大曲に挟まれて、ちょっと目立たない交響曲ですけど、個人的にはけっこう好きで、僕にとってのベートーベンの交響曲はここから(^^)。まず、
1楽章の暗く重厚な入り方がすごく好きです。ここがすごく良くって、しばらくこのまま行ってほしいと思うほど。意外とすぐに明るくなっちゃうんですけどね。でも明るくなって以降も、色んな仕掛けがあって、実に緻密。1楽章だけ、何回か聴き直してしまいました。やっぱり、長いばかりで無駄の多い交響曲より、短く緻密に作られた物の方が僕は好きだなあ。続く
第2楽章は、緩徐楽章というより、1楽章と対になっているかのよう。明るい第1主題と暗い第2主題の対比だけで作ってあるようで、大きな構造は簡潔、でも細かい所は緻密で、すごく完成度の高い音楽だと思いました。やっぱりベートーヴェンってすごいなあ。3楽章はスケルツォ、4楽章は舞曲調でどちらもサックリ。全体としては、1楽章/2楽章/3-4楽章、みたいな構成を考えていたんじゃないかと思います。僕としては、素晴らしい1~2楽章だけあればいいかな?
交響曲第7番。ミーハーな僕はやっぱりあの
有名な第2楽章が好き(^^)。哀愁を帯びたマイナーなアレグレットの主題から、展開部で長調になったかと思いきや、またすぐに戻されて…う~んなんといういい曲。でも、1楽章は明るくて、3と4楽章は運動会みたいなのであんまり好きじゃないっす(^^)。あ、でも1楽章の最初はキャッチーで面白いと思います。
というわけで、僕はベートーヴェンの交響曲というと、世間の評価と同じように5番運命、6番田園、9番合唱つきをすぐに想像してしまうんですが、間に入った4番や7番を聴くと、これも素晴らしいと思ってしまうんですよね。3番英雄は世間の評価ほど好きじゃないもんで、
僕にとってのベートーヴェンのシンフォニーは4番から、以降はすべて傑作と思っているのでした(^^)。このCDはさすがデジタル録音時代らしく音がすごくすっきりしていて、いま聴いても聴きやすかったです。弦も、埋もれて聴こえない音なんてひとつもないほど鮮明、かといって近いわけじゃなくて、ホールの響きが良く入っていてすごく豊かな音。やっぱり、僕の交響曲の録音を聴く耳は、カラヤン&ベルリンフィルの80年代デジタル録音にチューニングされてるんだな(^^)。
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