
ずっと
コダーイのCDを聴きなおしていたのは、最近こんなCDを手に入れたからでした。ヤーノシュ・シュタルケルによる、コダーイのチェロ作品の録音です!何でもこの録音、LPが出来たばかりの時の歴史的録音で、
コダーイの無伴奏チェロの歴史的名演でもあるらしいのです。でも、僕がこのCDを手にしたのは、チェロとピアノのためのソナタが入っていたからなのでした。この曲、ある演奏会で聴いた事があるんですが、めっちゃくちゃいい曲なんですよ…。
まず、録音ですが、1948年録音なのでさすがに今と比べるといい音とは言えないかも、ピアノとかやたら遠くにいるし(^^;)。でも、当時としてはとても素晴らしい録音で、ディスク大賞を受賞したらしいです。チェロのすぐそばにマイクを置いたみたいで、弓のちょっときしむ音まで録音されていて、ステージから離れたところにマイクを置いていた当時のSP盤の録音と比べると「おおっ、生々しい!」となったのかも。
コダーイのチェロ曲。いやあ、3曲いずれも見事。
無伴奏チェロソナタは全部覚えちゃってるぐらい好きなので文句なしですが、久々に聴いた
チェロとピアノのためのソナタがやっぱり素晴らしかった!第1楽章は静から動への激烈なドラマで器楽演奏のすごさビシバシ、そして第2楽章冒頭の美しさといったらもう…これは大名曲じゃないでしょうか?!なんでこれほどの曲が有名じゃないんだろうか…演奏が難しいんでしょうね。。
そして、シュタルケルの演奏。
チェリストに詳しくない僕でも、カザルス、ピエール・フルニエ、そして戦後のヤーノシュ・シュタルケルの名前は知っているので、超すごい人として有名とは言えるかも。そしてその演奏は…うわあ、
めっちゃ力強い、しかも馬鹿テクじゃないですか?!マイクが近い事もあるのかも知れませんが、
優雅というより豪放、ピアノでいうとホロヴィッツみたいな印象を受けました。昔のクラシックのプレイヤーって個性が強いというか、「俺はこうだ!」みたいなカラーが強くてかっこいいです。ジャズもそういう時代がありましたが、今はクラシックもジャズもみんな平均化されちゃった感じがしますからね、批判を避けるとどうしてもそうなっちゃうのかな…。う~ん、これは一聴してファンになっちゃいました。そうそう、コダーイの無伴奏チェロは難易度Sの難曲だそうで、なかなか演奏されなかったのが、シュタルケルの演奏で一気に知名度が上がったんだそうです。そういう意味でも、このCDはクラシックの歴史に名を刻んだ名盤なんでしょうね。
スポンサーサイト