僕がミシェル・ルグランの音楽をはじめて意識して聴いたのは、「シェルブールの雨傘」や「女と男のいる舗道」といった映画音楽ではなくて、マイルス・デイヴィスらニューヨークのジャズマンを集めて作ったこのレコードでした。正確には、「Legrand Jazz」に3曲を追加して作られた「Legrand Jazz Alpha Plus」というアルバムです。若いころにこのレコードを聴いたきっかけは、僕が参加していたジャズバンドのマスターに薦められたからでしたが、正直いってピンと来ませんでした。面白いですよね、音大ではフランス音楽が専門だったくせに、こういうフランス風の音楽がダメだったんですから(^^;)。きっと、「ジャズはもっと攻撃的でないと」と思ってたんでしょう。モノの判断基準が狭くて、人間として若すぎた自分でした(^^;)。