
これも1958年録音、
コルトレーンにとって58年以降は凄まじいですね。コルトレーンの58年録音だけで、僕のレコード棚にいったい何枚のレコードがあるんでしょう。いっぱいあるから58年のアルバムはもういいやと思いつつ、僕が
このレコードを買ってしまったのは、セシル・テイラーとコルトレーンが共演していたから。こんなの、聴かないわけに行かないでしょ(^^)。。ちなみにメンバーは、John Coltrane (ts), Kenny Doham (tp), Cecil Taylor (p), Chuck Israels (b), Rouis Hayes (dr)。いや~、なんと一貫性のないメンバーなんだ(^^;)。。
ところが、この一貫性のなさがムッチャ良かった!まずは1曲目「Shifting Down」、ケニー・ドーハムとコルトレーンの2管サンサンブルがバップっぽく黒くて、ものすごく良い!そして、
うしろで演奏してるセシル・テイラーのピアノがヤバいぐらいに刺激的です!50年代のセシル・テイラーって、
モンクのコピーみたいな演奏も聴いた事がありますが、これは完全に自分を確立していてアヴァンギャルド、とんでもないカッコよさです!でも、このピアノの前で演奏するコルトレーンは、ものすごく吹きにくそう(゚∀゚*)アハハ。なるほど、ルイス・ヘイズやチャック・イスラエルというキープに徹する人を起用したのは正解かも、これでドラムとベースがイケイケだったら保てなくなっちゃいそうです。。
2曲目「Just Friends」と3曲目「Like Someone in Love」、ジャズをやってたら誰もが演奏した事ある曲だと思いますが、これはケニー・ドーハムのアドリブがいい!ついでに、やっぱりセシル・テイラーがめっちゃくちゃいいわ。。セシル・テイラーって、完全なオリジナルに行かずにジャズをやっていたらどういうアーティストになっていたんでしょうね。もしそうやったとしても、やっぱり偉大なピアニストになってたんじゃないかなあ。こんなに独創性に富むジャズピアノ、他で聴いた事がないです。
4曲目「Double Clutching」、火の出るようなコルトレーンのソロと、ピアノがぶっ壊れんじゃないかというほどに鍵盤をたたきまくるセシル・テイラーがヤバい!すごい!いや~もうこれは言葉にならないカッコよさ、やっぱりロックよりジャズの方がぜんぜん過激で知的な音楽だわ。アメリカが生み出した文化の中で、ジャズだけはずば抜けて素晴らしいものと感じちゃうなあ、極端に走った時の破壊力や、個人技の凄さ、主張の強さがすごい。
これはコルトレーンのリーダーアルバムじゃなくて、
メンバーのキャスティングが生み出した3頭政治的な超刺激的ジャズ、50年代のコルトレーンの録音の中でもずば抜けて刺激的な1枚じゃないでしょうか?!特に、
フリージャズ一歩手前まで行っていたセシル・テイラーが演奏したジャズの破壊力がヤバい、実は大名盤なんじゃないかと!
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