ルパン三世のテレビのファーストシリーズは、ドラマだけでなく音楽も大好きでした。ところが最初のルパンは音楽のマスター音源が残ってないみたいなのです。ルパンは
ウルトラセブン並みに出せば何でも売れるキラーコンテンツらしく、サントラはやたらいっぱい出ていたんですが、ファーストシリーズの音源だけは全然出ませんでした。入っていても、どれもこれもオープニングとエンディングの2曲だけ。僕はオープニングに使われた別の曲が好きだったんですが、これが聴けない(>_<)。そんな時に突如発売されたのがこのCDでした。ファーストシリーズのサントラです!ついに出たか、待ってたぜ!というわけで、発売当初は飛びついて買いました。
このCD、なんでサントラと書かないのか。つまりファーストシリーズのルパンは、音楽のマスターが残ってないみたいで、だからこのCDもMEテープ(シーンに合わせて音楽と効果音を入れたテープで、セリフは入っていないもの)をつなぎ合せて、なんとかBGM集の体面を保っているのでした。だから、車のエンジン音とか、色々入ってます(^^;)。でも音楽を聴ければそんなの問題ない、僕は大満足でした。
ファーストシリーズの音楽は、戦後日本の劇伴と、サイケデリックなロックのあいのこみたいです。サイケといっても日本の70年前後のサイケって、ライブハウスで演奏していた音楽というより、ゴーゴークラブで演奏してた音楽。そして、70年前後のゴーゴークラブって、80年代の高校生や大学生も行くようになったディスコと違って、ヤングアダルトなカッコいい業界人が行くところ、みたいな。音楽も、峰不二子みたいなイケてるお姉ちゃんが踊りに行く所で演奏している「カッコいい」感じの音楽なのです。この音楽の一部はまさにその匂いを感じるものでした。ハモンドオルガンやギターの音なんて、時代をそのまま表現しているみたい。若者の音楽ではあるんですが、以降の若者の音楽に比べると大人なんですよね、世界観が。熱い中にも、70年安保前後の殺伐とした雰囲気を感じるという意味では、モンキー・パンチさんの原作コミックに通じる匂いを感じました。
ファーストルパンのBGMを探している人はこのCD以外に選択肢なし、あの
「P38~Machine cry~」で始まるメッチャクチャかっこいいふたつ目の主題歌が入っているのはこれだけですしね。テレビ第1シリーズのファンである僕にとって、このCDはマストの1枚なのでした(^^)。というか、ファーストテレビシリーズが好きなら、絶対に買いの1枚です!
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