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心に残った音楽♪

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Category: CD・レコード > クラシック   Tags: ---

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『バルトーク:青ひげ公の城 小澤征爾指揮、サイトウ・キネン・オーケストラ』

Bartok_BluebearedsCastle_Ozawa.jpg バルトークが書いた唯一のオペラ「青ひげ公の城」です!同時に、バルトークがまだロマン派に影響を受けていた頃の初期作品という珍しい曲でもあります。脚本はバルトークの友人である作家ベーラ・バラージュで、バルトークとは他に「かかし王子」なんかも作ってます。

 僕はオペラがちょっと苦手です。単純に言葉が分からないし(´・ω・`)、どこまでいってもやっぱりお芝居なので、音楽だけの方が抽象度の高い高度な芸術様式に感じちゃうんです。というわけで、有名な「青ひげ公の城」すら一度も観た事なし。それでも音楽自体には興味がありました。
 この日本盤CD、セリフの日本語訳がぜんぶついていたので、はじめて物語の筋を読んだんですが、話が面白かった!ヨーロッパにある童話が元ネタ。グリムよりまえに童話集を書いたペローという人がまとめた民間童話を元に、「青い鳥」を書いたメーテルリンクが青ひげ公の物語に近いものを書き、それをバラージュがさらに変形させたそうです。城主青ひげ公と、彼の元に来た女性ユディッㇳのふたりしか登場しない話で、これがかなり意味深。青ひげ公の城には鍵のかかった7つの扉があります。青ひげ公は部屋を見せたがりませんが、ユディットはみたがり、ひとつずつ部屋を開けていきます。ひとつめの扉を開けると拷問部屋、ふたつ目は武器庫、3つ目は…と話が進み、6つ目は白い湖。湖の水は涙です。そして第7の扉の向こうには…ね、面白いでしょ?それぞれの扉の中にあるものや、7つ目の扉にあったものとユディットで完成されるそれはいかにも象徴で、これが何を象徴しているのかというところが、単なる見て楽しむ物語じゃなくって啓示的だと感じました。

 このCD、もともとは2011年の公演でCD化するつもりだったものが、小澤征爾さんが体調不良で公演の半分をキャンセルしたために一度お蔵入りになったんだそうです。でも、小澤さんがグラミー賞を受賞した途端にユニヴァーサルがリリースを決行。出すならグラミー賞取ろうがとるまいが出すべきだろ、こういうところが内容より商売優先のレコード会社らしいっすね(・ω・`)。とはいうものの、内容は…いやあ、音の良さに驚いてしまいました。オケも明瞭だし声もクリア、それでいながらオペラハウスの天井高い感じの響きもきれい。日本のレコーディングエンジニアって本当に優秀、イタリアあたりのぞんざいなクラシックの録音をたくさん聴いた後だと、日本の技術者って本当にすごいなと思ってしまいます。最近は、グラモフォンのCDでも「うわ、なんだこれ」というのがありますしね。。
 そして、マティアス・ゲルネ(バリトン)とエレーナ・ツィトコーワ(ソプラノ)がメッチャ素晴らしい!声楽って実はよく分からないんですが、みんなものすごくうまいなあ。こういうの聴いちゃうと、喉だけでか細く歌ってるロックやポップスはちょっと聴けなくなっちゃいそうです。サイトウ・キネン・オーケストラも文句なしですが、「青ひげ公」はスコアが難しくなさそうなので、さすがにプロ・オーケストラだったらこれぐらいは朝飯前なのかな?
 そして、バルトークの音楽ですが…初期作品なので、前衛時代の音楽って感じじゃなくて調音楽。でもドビュッシーシェーンベルクもすでに登場してる時代なので、長調と短調って感じでもなくて、シーンによって音楽が変わっていって、4度の響きとかいろいろ出てくる、みたいな。ホルストの「惑星」とかR.シュトラウスの「アルプス交響曲」みたいな、20世紀前半の標題音楽に近い印象を受けました。バルトークも最初は時代の雰囲気の中にいた作曲家だったんだなあ。

 というわけで、とにかく音の良さに驚いた一枚でした。「青ひげ公の城」、ストーリーが想像以上に深く面白かったので、いつかどこかのオペラハウスで観てみたいなあ。


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プロフィール

Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです。音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度ですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

最近気になってるCDとか本とか映画とか
intoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!!
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