
オセアニアの音楽、次は
ポリネシアです!ところで、このCDのタイトルになってる
「マージナル・ポリネシア」というのは、「辺縁部ポリネシア」ということみたいです。
ミクロネシアや
メラネシアより広い範囲に渡る
ポリネシアは、ニュージーランド、イースター島、ハワイ島を結んだ三角形の間にある島々。国としては、ニュージーランド、キリバス、ツバル、サモア、トンガなど。どこかの国の領では、クック諸島(ニュージーランド領)、ハワイ、ミッドウェー、ジョンストン(合衆国領)、イースター島(チリ領)など。このCDには、フィジー、ツバル、ウォリス・フツナの音楽が入ってました。う~ん、恥ずかしながらウォリス・フツナがどこにあるか分からん…うお~ちっちぇえ、フランス領で人口も1万人ぐらい、こりゃ島の人はみんな顔見知りだな(^^)。
フィジーの音楽。辺縁部ポリネシアのCDに入ってるという事は、フィジーは辺縁部という事になるんでしょうが、
かつてはフィジーこそがポリネシア民族の中心地だったらしいです。元々はポリネシア民族が住んでいたところに
イギリスの植民地となり、イギリスは砂糖生産の労働力としてここにインド人を大量に連れてきたために、今ではフィジー人5割、インド人5割という人口比で、それぞれの文化は融合しないままはっきり区分されてるんだそうで。それにしても、大航海時代以降の白人がやってきた事はあまりにむごい。。このCDに入っていたのはフィジー人の音楽のみ7曲、うち6曲が舞踊音楽でした。リズムが強いものでも比較的穏やかなものが多かったかな?打楽器を叩きながら、みんなで2小節単位で循環する同じフレーズを何度も繰り返し歌いながらアッチェルしていくものが多かったです。ギターが入った長調のハワイアンみたいな歌もありましたが、これは白人音楽が入り込んだ結果なんでしょうね。
ウォリス・フツナの音楽も、入っていた6曲すべてが舞踊音楽。フィジーよりもビート強調でアップテンポ、歌は入らずに途中に「ハッハッハッ」「イイ~ッ」みたいな絶叫系の合いの手がいっぱい入って、
まるで人食い人種の儀式みたいでヤバカッコいい(^^)。いや~これは燃える、必聴ものです!!9曲目「TAKOFE」がやたらと攻撃的な音楽だと思ったら「槍踊り」、10曲目「TAOFAI」が異様にヤバそうと持ったら呪術系。音に意味がにじみ出るもんですね。。
ツバルの音楽は3曲、ぜんぶ手踊りの音楽でした。色んなものを叩きながら歌い、アッチェルしていっていきなりビタッと終わります。歌自体は、けっこう民謡チック。民謡って、日本でもヨーロッパでもこういうところでも似るもんなんですね。ところで、叩いているものの中に、どう聴いても石油の一斗缶としか思えないものも混じってるんですがそれは(^^;)。
メラネシア、ミクロネシア、ポリネシアの音楽をまとめて聴きましたが、ネイティブな音楽は、差があっても誤差みたいなもんで、同じ音楽文化が共有されている印象でした。舞踊音楽が多いのがひとつの特徴で、オセアニアの舞踊というと、手をひらひらさせる女性中心の優雅な手踊り、腰を振りまくる激しいポリネシアン・ダンス、そして思いっきり男性的な呪術舞踊や戦闘舞踊の3つが代表的なものなのかな?舞踊音楽はボディパーカッションをふくむ打楽器を用いて、2小節とかのかなり短いものをくりかえすものが多くて、かなりプリミティブ。これが優雅なものになるとひたすら気持ちよく、戦闘舞踊あたりになるとかなり燃える!いずれもトランスしそうなところが最高によかったです。オセアニアの島々、昔は部族同士の争いがすごくて、その後は植民地にされて奴隷労働を強要されたんだろうけど、今は南の楽園になっててくれるといいな。。
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