
おおっ!ブラインド・フェイスのレコードの隣にこんなレコードが!ロックバンドの
クリームで、
ジンジャー・ベイカーとともに
エリック・クラプトンを圧倒しまくっていたベース&ヴォーカルのジャック・ブルースのアルバムです。1974年発表の4枚目のアルバム…メジャーから4枚も出たという事は、クリーム解散後もそれなりに売れていたのかも。しかしこのレコード、学生のころに中古盤屋で買った気がするけど、内容を全然覚えてません(゚∀゚*)エヘヘ。
クリームのメンバーの解散後の活動はちょっと微妙で、クラプトンとジンジャー・ベイカーが参加した
ブラインド・フェイスも、クラプトンのソロもイマイチ。そういう前例があったもんだからジャック・ブルースも嫌な予感がしたものの、大好きだったバンドで衝撃の演奏をしていた人のソロ・アルバムですから、不安を振り切って買ってしまったんでしょう、きっと。そして…不安的中、チャチャッと曲書いてチャチャッと演奏してるだけでした(^^;)。
僕がクリームのジャック・ブルースにぶっ飛んだのは、インプロヴィゼーションを含めたベースの爆発的なプレイや口から心臓が飛び出すんじゃないかというほどの熱いヴォーカル。こんなふうに、コード進行にただ合わせてるだけのデモテープを聴かされても、何とも思わないのでした。リハが30時間たりない、もっと魂をこめてアルバムを作ってくれ~!
同じ2000円を払うんでも、費用対効果や締切の事ばかり考えてメロとコード進行だけ作ってチャチャッと録音したようなレコードを聴くより、新しい和声や作曲システムをつくり出して練り上げた
メシアンの『世の終わりのための四重奏曲』や、毎日長時間のリハを重ね何年もライブを重ねて、新しいアドリブ方法や音楽のあり方を追いまくった末にステージにあがった
コルトレーンの『ライブ・イン・ジャパン』みたいなものを聴きたくなるものじゃないですか。雑に作られた音楽をたくさん聴かされて、僕は産業化したロックから卒業してしまったんだな…。
クリーム解散後のジャック・ブルースは、既製品をキッチリ作るプロのミュージシャンになって、アーティスト的な意識を持った活動をするのはやめたのかも知れません。このアルバム、演奏の素晴らしさも音楽的な挑戦も何もなかったけど、見方を変えれば教科書通りのアメリカン・ソングを書き、はみ出すことなく演奏して、レコード会社が文句をつける隙のまったくないものを作ったとは言えるかも…ああ、かわいさ余って憎さ百倍な感想文になってしまった(^^;)。
こんな事を書いておきながら、僕がロックのベーシストといってすぐに思いつくのはジャック・ブルースとラリー・グラハムぐらいというほど、大好きな人なのです。ジャック・ブルースは他にもアルバムを出しているので、他に素晴らしいものがあるのかも知れません。あってほしい。
スポンサーサイト