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心に残った音楽♪

おすすめCDの紹介のほか、本や映画の感想などを (*^ー゜)v

 

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『Ella FitzGerald / at the Opera House』

Ella FitzGerald at the Opera House これもエラ・フィッツジェラルドのライブ名盤として有名な1枚、1957年録音です。バンドはやっぱりピアノとギターを含んだカルテットでしたが(曲によってビッグバンド編成に拡大)、メンバーが違って、こっちはオスカー・ピーターソンのバンド。Oscar Peterson (p), Harb Ellis (g), Ray Brown (b), Joe Jones (dr)。歌伴にはもったいないぐらいの豪華なメンツでした(^^)。

 このアルバムも、ライブアルバム『Mack The Knife』と同じで、1曲2~3分で次々に演奏していくスタイルです。だから、昔に聴いた時はあんまり面白く思わなかったんですよね。ヴァースも歌わないし、間奏もない曲がほとんど。伴奏も月並みにコードプレスしてるだけ「のよう」に聴こえて、曲のメロディだけ次々に紹介していく大衆向けアルバムだな、みたいに感じてました。そして、「もうこのアルバムは手放してもいいかな」と、最終チェックのつもりで聴いてみたところ、ちょっとした事に気づきました。

 今回、ちょっとした料理を作りながら聴いていたもんで、キッチンまで届くように大きめの音で聴いていたんです。で、料理が出来てテーブルの前まで持ってくると、音が大きくて、ピアノやギターやベースがどう演奏しているのかがちゃんと聴こえてきたんです。いやあ、オスカー・ピーターソンもハーブ・エリスもレイ・ブラウンもいい仕事してるじゃないですか。今まで「なんか後ろでコードプレスしてるだけみたいな伴奏」と感じていたのは、よく聴こえてなかっただけだったのでした(^^;)。

 要するにこのアルバム、ヴォーカルの音量が大きすぎる事がすべての元凶なんじゃないかと。「These Foolish Things」なんて、バンド全員の音量の倍ぐらい歌が大きい状態なので、伴奏は「後ろでなんか鳴ってるような気がするな」ぐらいにしか聴こえません(^^;)。「Goody Goody」は、イントロのピアノがバカでかくて、8小節後に歌が入るとピアノは元の1/3ぐらいの音量に落っこちました。これはピーターソンじゃなくて明らかにミキサーかディレクターの操作。ライブだから、ダイレクト録音で当日の大ざっぱなミキシングでしか対応できていなくて、あとからバランスを取れなかった、みたいな事情があるのかも。このアルバムをつまらなく感じていらっしゃる方がいましたら、ピアノの音が全部ちゃんと聴こえる音量で聴き直してみると、聴こえ方が変わるかもしれません。さすがオスカー・ピーターソンの歌伴はいい、特にバラード曲になると素晴らしい…な~んて思う事が出来るようになるかも(^^)。あ、そうそう、こういう録音ってアナログで聴きたがる方がいらっしゃいますが、日本盤のCDはボーナス9曲入りですので、今から買うならそっちのほうがいいかも(^^)。


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『Ella FitzGerald / Mack the Knife –Ella in Berlin』

Ella FitzGerald_Mack the Knife Ella in Berlin ジャズ女性ヴォーカルの女王エラ・フィッツジェラルドの名盤として知られている1枚で、1960年のベルリンでのライブ録音です。伴奏はポール・スミス・カルテットで、メンバーはPaul Smith (p), Jim Hall (g), Wilfred Middlebrooks (b), Gus Johnson (dr) でした。でも、録音のバランスの問題もあって、ジム・ホールのギターはあんまり聞こえません(^^;)。なにかの作業をしながら聴いていたら、「あれ?ギターいたの?」というレベルです。ちなみに、マック・ザ・ナイフはジャズのスタンダードとして有名な1曲でもありますが、ブレヒト作詞クルト・ワイル作曲の曲です。

 伴奏もアレンジも普通すぎるぐらい普通のスタンダード・ジャズ風味で、保守すぎるものは音楽でも映画でも好きじゃない僕にとってはイマイチ面白くない選曲と演奏でした。ひとつの曲を劇的に構成することはせず、2コーラスほどを2~3分でパッと歌って、はい次の曲、はい次の曲…みたいな感じで、曲をたっぷり聴かせるというより、色んな曲をたくさん紹介していくチャート音楽番組のような構成でした。ジャズがそこまで浸透していなかっただろうドイツ公演の音源ですし、実際にそういう所を狙っていたのかも知れませんね。

 でも、エラおばさんの歌がいい!エラさんの歌って、あんまり激しいフェイクをつけることもないし基本に忠実という感じなんですが、ピッチもリズムも発音もいいし、なんといってもあの細かく綺麗に揃ったヴィブラートを聴いているだけで「あ、これはいい」と思ってしまいます。

 というわけで、有名な1枚ではあるし、エラ・フィッツジェラルドのヴォーカルは派手さはないけどさすがは王道。でも僕的にはこのアルバムはもう卒業でいいかも(^^)。ジャズを聴き始めた頃に買った想い出のアルバムですが、サヨナラだけが人生さ。長い間ありがとうね!


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『ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集 ケンプ(p)、ケンペン指揮、ベルリンフィル』

Beethoven_PianoConcertos_Kempff_Kempen BerlinPhil ベートーヴェンのピアノ協奏曲き比べ特集、最後はこれ、ウィルヘルム・ケンプのピアノと、ケンペン&ベルリンフィルの共演です。録音が1953年という事で、ろくに聴こえない楽器がある古いクラシックの録音に何度も煮え湯を飲まされてきた僕は、このCDを手にしたのはポリーニグールドより後でした。モノラル録音ですしね。しかし、悩みに悩んだ末、ケンプの演奏を聴く事を避けているようではピアニスト失格だと思って、思い切って購入!すると…うおおおおお、これはすげえええ!!ケンプだけじゃないです、オケも躍動、録音はモノラルだけどすっごい臨場感!

 ベートーヴェンのピアノ協奏曲でいちばん有名な第5番「皇帝」でいうと、フォルテのところは鍵盤をたたきつけるような激しさ、トリルはこれ以上ないほどの軽やかさと舞うような歌い回し、カデンツァは自分の内側から今この瞬間に生まれ出たかのようにほとばしる感じ。いやあ、楽譜を再現している音楽だなんて思えない、まるで今この瞬間に生まれている即興演奏のような音楽、そして表現のためには解釈だの時代考証なんて関係ないと言わんばかりの強烈な表現です。これはいい子ちゃんの優等生なピアノではありません。乗った時のケンプとホロヴィッツは本当にすごい。これぞザ・ピアニスト、ロックよりもジャズよりも過激で野性的です。そして…ものすごい爆発力で迫ってきた後の第2楽章のアダージョ、最初のピアノの切ないタッチが出てきた瞬間に、思わず涙が出てしまいました。ああ、なんという演奏だ…。
 ケンプばかり褒めてしまいましたが、呼応するケンペン指揮のベルリンフィルもものすごい表現力。50年代のベルリンフィルで驚異的な演奏を聴かされたことが何度もあるので、実はベルリンフィルのいちばんすごかった時って1950年代だったんじゃないかと僕は思っています。全員で襲い掛かってくる爆発力がとんでもなくすごいんですよ。
 録音の臨場感もすごかったです。音がブワ~ンって広がっていく!録音はベルリンのイエス・キリスト教会、ここで録音されたCDを今までも何枚か聴いた事がありますが、この録音は別格です。

 ベートーヴェンのピアノ協奏曲に関していうと、1~2番はハイドンの後を追っていて、それが変わってくるのは3番からと感じました。3番の第1楽章は、いかにも「運命」を書いた作曲家の協奏曲という感じでガッツリ、そして第2楽章は、いかにも月光ソナタを作曲した作曲家が書いたという感じです(^^)。イタリアほど洗練されておらず、フランスほど貴族文化が洗練されていないドイツが見出した武骨な詩情を感じる、これぞベートーヴェンという音楽です。そして続く第4番と5番は独創的です。ピアノ協奏曲でも交響曲でも、ベートーヴェンの時代は「古典派」と呼ばれる時代で、典型的な形式を踏襲しているんですが、ベートーヴェンは形式の持つ構造の見事さを壊さないまま独創性を見せます。4番の第1楽章なんていきなりピアノソロで始まるし、それを受けたオーケストラが主題をなぞるだけでなくそのまま主題部のほとんどを作ってしまうし、かなり挑戦的。そしてこの独創性が5番でさく裂!…ちょっと大ざっぱなベートーヴェンのピアノ協奏曲の総括でした (^^;)。

 曲以上に演奏に圧倒されたCDでした。それでいて、これこそベートーヴェンと感じたところが凄かったです。僕的には、ベートーヴェンのピアノ協奏曲のCDをひとつだけ手元に残すなら、間違いなくこれ。指が動くとか楽譜に正確だとかそういう事じゃない、特に第5番はピアノもオケも胸が張り裂けるほどの表現で襲いかかってくる大名演、この圧倒的迫力と胸が裂けるような切なさ…こういう音楽があってくれれば、他には何もいらないです。ご飯を抜いてでも買うべき大名盤と思います。


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『ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番《皇帝》 グールド(p)、ストコフスキー指揮、アメリカ交響楽団』

Beethoven_EmpireConcerto_Gould Stokowski ベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番、ブレンデルポリーニに続きまして、今度は異才グールドの録音を。これはずいぶんテンポを落とした演奏、第1楽章でだけで比較すると、ブレンデルが20分54秒、ポリーニが20分29秒(おっとこれは意外、ブレンデルの方が速く感じる^^;)、そしてグールドは22分です。グールドだけがまったく違う解釈をしているように聴こえました。

 このCD、1966年録音ですが、音がけっこういいです、1992年録音のポリーニ/アバド&ベルリンフィル盤より66年録音のこっちの方が録音が良くって迫力あります(^^)。グールドの古い録音って、音が潰れちゃってろくに聴こえないものが結構あるじゃないですか。このCDはそういう心配は無用です。

 それにしても、グールドのピアノはよく歌います。クラシックじゃなくてジャズみたいに聴こえるところまでありました。他の人と比較すると、たとえばポリーニは全体の流れを大きく作って常に流暢に繋がっていくのに、グールドは音節ごとに区切って「タララン、タラララン…」みたいに演奏する感じ。ね、ジャズっぽいでしょ?でもこれがカンタービレでカッコいいから困ったもんだ(^^;)。

 ただ、なんというか…これはグールドを聴くという感じで、僕にはベートーヴェンのピアノ協奏曲に聴こえませんでした。相変わらず途中で声出して歌っちゃうしね(^^;)。ベートーヴェンの皇帝を1枚だけ買うなら、このCDはあまりにオルタナなので避けた方がいいかも。でもいくつか聴くならリストに入れていいCDだと思います。グールド、僕はやっぱり好きだなあ。。


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『ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番《皇帝》 ポリーニ(p)、アバド指揮、ベルリンフィル』

Beethoven_ pianoconcerto5_ Pollini_Abbado_BerlinPhil 僕は交響曲よりピアノ協奏曲が好きで、しかも協奏曲は時々はしごしちゃったりします、お金もないくせに(゚∀゚*)エヘヘ。やっぱりソロイストの演奏の違いを聴きたくなるのが大きいです。ベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番は、僕にしては色んなCDを買ってしまった曲で、このCDは、完璧すぎるテクニックのポリーニのピアノと、世界に冠たるアバド&ベルリンフィルの共演盤、1992-3年のライブ録音です。この組み合わせのシューマンのピアノ協奏曲に悶絶した事があったので、全幅の信頼を置いて手にしたのでした(^^)。

 このCD、カデンツァはベートーヴェンの書いたものを使ってます。そして、ポリーニの演奏が見事!晩年のブレンデルの録音のような揺れがないです。さすがはポリーニ、技量が並でないわ(^^)。でも、カデンツァの良さが光るだけに、1楽章のあのスケールをそのままあがって下がってと演奏する所が際立ってダサく感じます(^^;)。皇帝協奏曲って、第1楽章のあそこ、ダサくないですか?あそこだけは誰がどう弾いてもダサく思っちゃうんですよね、あれさえなければなあ。

 しかし、ちょっと録音に不満。昔聴いた時はそんなに思わなかったんですが、いま聴くと、この録音はこもって聴こえます。決して悪い録音じゃないんだけど、ブレンデル/ラトル&ウィーンフィルの録音の凄さに比べちゃうとどうしてもね。。絶対ポリーニの方がいい演奏だと思うんですよ、でもどちらにより心が動いたかというと、正直言って録音のいいブレンデルの方。いや~録音って大事なんですね。アコースティック楽器の音楽の場合は、特にそう感じます。


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『ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集 ブレンデル(p)、ラトル指揮、ウィーンフィル』

Beethoven_ 5 piano concertos_Brendel Rattle Wienr Phil 協奏曲って、僕の中では、ソリスト6オケ4ぐらいの割合が理想で、さらにカデンツァがたくさんあればあるほどなお良しという事になってます。ピアノ協奏曲の大名曲といわれているベートーヴェンピアノ協奏曲第5番「皇帝」は、もろにこの定義に当てはまる曲です。そして、このバランスになると、ピアニストの技量が音楽の良し悪しを大きく左右する事になります。このCDを買ったのはブレンデルが演奏したブラームスのピアノ協奏曲第1番を聴いて素晴らしく感じた事があった事と、ブレンデルによるベートーヴェンのピアノ協奏曲全集の録音がこれで3度目なので(!)、よほど自信があるんじゃないかと思えたからでした。そして…いや~これは素晴らしかった!

 このCD、まず音が素晴らしいです!オケはすごく立体的、ピアノはパシーンと立った音。ステレオで大きな音で聴くと、「うわあ」って圧倒されます。1997~8年の録音ですが、いい録音の管弦楽曲をいいステレオで聴く時の至福といったらないです(^^)。マジで、これはクラシックのオーディオファンにしか楽しむ事が出来ない至福。ジャズやロックでは不可能です。
 そして、この音にだまされます。音がいいから、オケもピアノもめっちゃいい演奏に聞こえます。でもよ~~く聴くと…色々やらかしてるぞ(^^;)。グールドやケンプの同じ曲の演奏でのトリルや弱音での演奏を聴き比べると…ね。とはいえブレンデルは、この録音の時には67歳ぐらいのはず、それでこの演奏は責められないどころか、驚異です。「これが人生最後のベートーヴェン協奏曲だ」という覚悟すらあったんじゃないかと。

 なにはともあれ、まずは「皇帝」。第5番「皇帝」は、三大ピアノ協奏曲のひとつに挙げられるほどの名曲。この曲、第1楽章の冒頭にいきなりカデンツァが来て、そこから少し落ち着いて桶の提示部が来て、これがクレッシェンドしていって、落ち着いたところでピアノが引き継いで…ああ、ベートーヴェンの手にかかるとソナタの提示部だけでこれだけ見事になるんだから恐るべしです。でも、展開部でブレンデルさんのピアノがちょっとオケの速度についていけてないし、若干ふらつくな(^^;)。そして第2楽章。このアダージョは有名ですが、ここでのブレンデルの訥々とした演奏は泣ける。。これ、わざとつまずくように弾いてると思うんですが、グッと来てしまいました。

 ラトルの指揮。全体的にテンポがかなり速く設定されてて、ベートーヴェンというよりモーツァルトの音楽みたい。でもこれには理由があって、最近の研究だとベートーヴェンの管弦楽曲ってもっと速いテンポだったらしくて、それを反映してるんじゃないかと。巨匠たちが伝統的に振ってきたベートーヴェンって、重厚じゃないですか。もう、そっち路線の録音は山のようにあるし、実際はもっと速かったみたいだから、それになるべく忠実にしたうえで再解釈したらどうなるのかという事を、ラトルは試してるんじゃないかと思いました。伝統的な重厚で胸に沁みるベートーヴェン像が出来上がってしまってる人は拒絶反応してしまうかも知れないけど、僕には新鮮ですごく良かったです。でも昭和生まれな僕は、重厚な方が好きだけどね(゚∀゚*)エヘヘ。


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『乱魔堂 / 1971 summer』

Ranmadou_1971Summer.jpg 乱魔堂を聴くなら絶対にこれ!レコードデビュー以前のライブ音源です。尖ったところをぜんぶ削られて借りてきた猫のようになってしまったスタジオアルバムとは大違い、一発演奏の勢いもプレイの凄さも全部出ててメチャクチャカッコいいです!

 なんといっても、洪栄龍さんのギターがめっちゃくちゃカッコいい!野太い音のひずみ方も、弾きまくり加減も最高!僕的には洪栄龍さんのギターを聴くためのアルバムです(^^)。平歌中ですらヴォーカルを喰っちゃって弾きまくり。もうね、フリーのファーストアルバムで弾きまくっていた頃のポール・コゾフとか、アル・クーパーとやっていた頃のマイク・ブルームフィールドに匹敵するほどの弾きまくり加減、いや、凶暴さではそれ以上かも。DEWのライブ盤のギターとそっくりなんですが、やっぱりDEWの大野久雄さんというギタリストと洪栄龍さんは同一人物じゃないのかな…。
 あと、ヴォーカルが日本語で歌ってるのがいいです。「Hoochie Coochie Man」のカバーとかもしてるんですが、日本語訳して歌ってて、そこが良かったです。英語の発音が思いっきり日本語なのに英語で歌われると、聴いていて恥ずかしくなっちゃうんですよね(^^;)。

 これは日本のロック黎明期の大名盤のひとつじゃないかと。僕的には、DEWと乱魔堂は、最高に凶暴でむさ苦しい四畳半ブルースロックなんて思っていて最高です。単に洋楽をものまねしたんじゃなくて、ちゃんとそこに日本の70年代の貧乏大学生の文化が滲み込んでるのがいいです。ギターがいいなあ。。


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『乱魔堂』

Ranmadou.jpg DEWに在籍していた事もあるらしい洪栄龍さんが、DEW脱退後に参加したロックバンドが乱魔堂。その乱魔堂が唯一発表したオリジナル・アルバムです。1972年発表ということで、日本のロック黎明期の1枚です。

 ギターがカッコいいです。でも、スタジオでオーバーダビングを重ねて普通の形に整えたからなのか、既製品におさまってしまった感じがして、良さが伝わりきってないと思いました。狂ったように弾きまくるところが魅力なのに、「ここは先に録音して、ソロはオーバーダビングして…」なんてやったら、そりゃ勢いなんてなくなりますよね(^^;)。。
 ヴォーカルは弱いけど雰囲気はあって、なにより日本語で歌ってるのがいいです。はっぴいえんどをもうちょっとブルースロックに寄せた感じに聴こえるのは、この日本語の詞の内容にあるのかも。ちょっと、四畳半な貧乏学生っぽい内容で、そこがいい所。

 日本も英米も、60年代後半からしばらくのロックバンドのスタジオ録音って、尖ったところが全部そぎ落とされて型に嵌まっちゃうものが本当に多いです。グランドファンクキャプテンビーフハートなどなど、失敗例を挙げたらきりがないほど。みんな、ライブだとものすごいのにね。というわけで、これが乱魔堂だと思ったら大間違い。乱魔堂を聴くなら、解散後に発表されたライブがオススメで、その話はまた明日!


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『DEW 布谷文夫 / LIVE!』

Dew_NunoyaFumio.jpg 竹田和夫擁するブルース・クリエーションのファースト・アルバムで、ハウリン・ウルフばりの超絶だみ声ヴォーカルを披露していたのが布谷文夫(ぬのやふみお)さん。その布谷さんが結成したブルースロック・バンドがDEWで、これは未発表ライブアルバムです。1971年の音源みたいです。僕がDEWをはじめて聴いたのは、あの伝説の成田空港建設反対コンサート録音『幻野』。これで「うおお、カッコいい!」となったんですが、DEWって、アルバムを出さずに解散しちゃってるんですよね。そんな折、1989年にいきなりこんなアルバムが発売されて、僕は狂喜乱舞!速攻で飛びつきました(^^)。

 ものすごいだみ声ヴォーカル、そして歪みまくり弾きまくりのブルースロックなギターが強烈にカッコいい!布谷さんのヴォーカルは唯一無二、気に入った人は他に似た日本人ヴォーカルがいないので、大ハマりするんじゃないかと(^^)。
 そして、ポール・コゾフやマイク・ブルームフィールドばりに弾きまくるこのギター、僕はずっと乱魔堂の洪栄龍さんだと思ってたんですが、今回ちゃんとクレジットを見たら、大野久雄という方でした。ウソだろ、同時代に、プレイも音色もここまでそっくりなギタリストが二人いたのか、これって洪栄龍さんの別名じゃないのか。。いや~これはカッコいいです。この時代の日本のブルースロック系のギタリストは、竹田和夫さんも外道の加納秀人さんも洪栄龍さんも、そしてこの大野久雄さんという人も、ものすごく攻撃的でブッ壊れてて洋楽よりぜんぜんカッコいいと思っていまいます。

 とにかくヴォーカルとギターが抜群にかっこいいブルースロックバンド。これはマジでカッコいい、大推薦です!日本のロックは、70年代前半から77年あたりまでが格別に好き、以降の日本のロックが腑抜けに感じるほどの凄さです (^^)。


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『ブルース・クリエイション』

BluesCreation.jpg 日本のロック黎明期の名グルーブ、ブルース・クリエイションのデビュー作、1969年発表です!60年代の日本でこれをやってたのか。フラワー・トラべリン・バンドだってデビューは70年だし、頭脳警察は72年、外道は73年。グループサウンズの残党以外では、はっぴいえんどに並ぶ日本最古参のロックバンドじゃないでしょうか。

 ブルクリのデビュー作の特徴は3つ。野太いブルースロック、ギターの竹田和夫さんの弾きまくりギター、布谷文夫(ぬのやふみお)さんのすっげえだみ声ヴォーカル、この3つじゃないかと。若い頃にはじめて聴いた時はムッチャしびれました。なんという破壊力、古い日本のロックって聴いてなかったけど、こんなにすごかったのか…みたいな。

 ロックといっても、サニー・ボーイ・ウイリアムソンやハウリン・ウルフやマディ・ウォーターズのナンバーなど、すべてブルースのカバー曲です。ただ、その演奏がもろにシカゴブルースかというとそうじゃなくて、フリーみたいなロック色の強いホワイト・ブルースって感じ。ギターがワウやファズを使っていて、しかも弾きまくるもんだから、ポール・コゾフっぽく感じたんでしょうね。だから、ブルース「ロック」と言いたくなっちゃいます。
 でも、洗練されずに泥臭く感じるのは、布谷さんのヴォーカルのためじゃないかと。いい意味でいうと、布谷さんがいなかったら単なる洋楽コピーバンドに過ぎなかったのが、日本的な泥臭さがある布谷さんがいるから、全部ブルースのカバーのこのバンドが「日本のロック」に聴こえるのかも。
 僕は、先に布谷さんのいたブルースロックバンド「DEW」を聴いていまして、そのだみ声にしびれて、このアルバムにたどり着いたんです。だから、ブルクリのお目当ては「すげえ」という噂だった竹田和夫さんじゃなくて、布谷さんだったんです。やっぱりカッコよかったんですが、ダメだったのは、このアルバムは全部英語だったこと。発音が思いっきり日本語なんです(^^;)。僕は、英語を話せないレベルなら、英語で歌うべきじゃないと昔から思ってます。カッコつけて英語を使おうとすればするほどカッコ悪く感じちゃう、田舎ものがアメリカに憧れてるみたいに聴こえてしまって(^^;)。ブルクリを抜けてDEWを結成した布谷さんが、ほとんどブルクリと同じような音楽をやりながら、詞を日本語にしたのは正解だったと思います。

 若い頃に聴いた時は、「うおお!」と思ったもんですが、いま聴くとさすがにあの頃の衝撃は薄れて感じました。初恋の人に30年ぶりにあったら意外と普通だった、みたいな。でも、ビートルズみたいな音楽ばかりやっていたグループサウンズの時代に、日本でこういうロックをやるグループが出てきたのは、大きな転換点だったんじゃないかと。感動が薄れたとはいえ、以降の数々の日本のロックアルバムよりぜんぜんカッコいいのも確か。超名盤だと思います!


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書籍『今日は死ぬのにもってこいの日』 ナンシー・ウッド著、金関寿夫訳

Kyouha Sinunoni Mottekoi no hi 北米インディアンに関しては、こんな本を読んだ事があります。ニューメキシコ州に居住しているプエブロ・インディアンと深く関わったらしい白人女性のナンシー・ウッドという女性作家が、プエブロ・インディアンの老人たちから聞いたた言葉をまとめたものです。

 読んでいて、どの言葉もおおむね以下3つのどれかにカテゴライズできると思いました。第1は人生観や死生観を示したもの。第2は自然の中に自分が生きているという世界観や生命観を示したもの。第3は、プエブロ・インディアンと白人との考え方の差を示したものです。

 第1の死生観は、死が視野に入っているだろう老人たちから聞いた事も大きいかも。でもって、この死生観がまったく人間本位ではなく、そこが素晴らしかったです。たとえば、こんな言葉がありました。

 どちらを向いても、悲しみというものはありません。というのは、すべてはそのとき、そうあるべき姿、そしてそうあるべきだった姿、また永久にそうあるべきだろう姿を、とっていたからです。ねえ、そうでしょう、自然は何ものとも戦おうとはしません。死がやって来ると、喜びがあるのです。年老いたものの死とともに、生の新しい円環が始まります。(P.66)

 こういう死生観って、「死んでも自分は何かになって生まれ変わるから大丈夫だ」という人間本位なものじゃない所が素晴らしいと感じます。だって科学的知識がある現代人としての僕は、「また別の命になって…」と言われても、今自分が持っている意識がなかったら意味ないじゃんと思うわけですが、でもそういう事を約束しないで「何かほかの形になる」と言われればそれはそうだし、その状態でそれで良いのだといわれたら、納得がいった状態で死を迎え入れる事が出来そうな気がするんですよね。

 第2は世界観や生命観は、第1と繋がっているものと感じました。

 わたしの部族の人々は、一人の中の大勢だ。たくさんの声が彼らの中にある。様々な存在となって、彼らは数多くの生を生きてきた。熊だったかもしれない、ライオンだったかもしれない、鷲、それとも岩、川、木でさえあったかもしれない。誰にも分からない。とにかくこれらの存在が、彼らの中に住んでいるのだ。
 彼らは、こうした存在を好きな時に使える。木になっていると、とても気持ちのいい日々がある、あらゆる方向が、一度に見渡せるからだ。岩になっているほうがいいような日々もある、目を閉ざして、何も見ずに。日によっては、できることはただ一つ それはライオンのように猛烈に戦うこと。それからまた、鷲になるのも悪くない理由がある。ここでの人生があまりにもつらくなったとき、鷲となって大空を飛翔して、いかに地球がちっぽけかを上から見ることができるからだ。すると彼らは大笑いして、巣にまた戻ってくる。(P.78)


 つまり、こういう自然すべてでひとつである、みたいな共生感や一体感が、第1の死生観に繋がっているのではないかと感じました。これですよね、現代人が日常に追いまくられているうちに忘れている感覚って。

 第3の白人の考え方との差は、これらプリブロ・インディアンの世界観と比較してのもので、要約して言えば「白人はそのうち自滅してしまうだろう」、なぜなら「彼らにはルーツがない」(p.6) という論理でした。ルーツというのは解釈が色々できそうですが、彼らの世界観から推察すると、彼らを成立させている根幹の正しい理解という所じゃないかと。これを理解できていないから、自分を成立させている自然を平気で破壊したり、神でもないものを神と崇めたりするわけで、そんなやつは自滅しないわけがないだろ、という事なんじゃないかと。

 そして、正しく生きて正しく死ぬことを判断できるようになるための「究極の理解への鍵」(P.5) というのが、こういう世界観や死生観なんじゃないかと感じました。書かれている言葉は単純だし、正直いって「そんな事知ってるよ」と通り過ぎそうになってしまいそうになった自分もいたんですが、知識として「知っている」事と、こうした自然観を身をもって「知っている」事はまったく別と思います。そして「あ、知識だけじゃダメなんだな」と理解させてくれたのが、実は訳者の金関寿夫さんという方が書いた、むちゃくちゃ詳しい解説つきのあとがきでした。本文よりこっちの方が素晴らしかったです(^^)。訳者や編集者の方って、作家よりも博学だったり理解が深かったりする事がありますが、この本なんてその典型じゃないかと。

 故事成句や詩の類だったりしますが、お金や職業に振り回される現代人の僕にとってはグサリとくるものでした。北米インディアンの思想は西洋思想の反省点として注目される事があって、これはそういう流れの中でベストセラーとなった1冊。あんまり深く哲学している本じゃなくて、1日もあればサラッと読めてしまうので、北米インディアン思想への入門書として最適の一冊じゃないかと!


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映画『ダンス・ウィズ・ウルブズ』 ケビン・コスナー監督・主演

Dances with Wolves 北米インディアンと言って僕が真っ先に思い出すのは、この映画です。1990年制作のアメリカ映画『ダンス・ウィズ・ウルブズ』!主演と監督がケビン・コスナーときいて、ハリウッド俳優の監督作品なんてどうせエンターテイメントだろ、な~んて思ってたらとんでもない、素晴らしい映画でした(^^)。

 アメリカの南北戦争時代、北軍のダンバー中尉(ケビン・コスナー)は足を負傷し、自殺する気で破れかぶれで戦場に特攻したところ、その勇気が讃えられて勲章を得て、褒美に好きな赴任地に行ける事になります。一度死んだようなもの、それなら失われる前に広大なフロンティアを見たいと辺境の地を希望。ところが行ってみると赴任先の砦には人がひとりもいなくなっています。そしてその地に住む狼やインディアンのスー族と交流が生まれます。最初は敵意むき出しだったスー族の戦士「風になびく髪」も、いつしか親友に。ダンバー中尉は「狼と踊る男」という名をもらい、スー族の一員となります。自然と共に生きる彼らと生きているうちに、ダンバーは本当の自分と出会えた気分になります。しかし、白人たちの追手が迫り…

 何が素晴らしいって、スー族が持っている世界観や人間観の素晴らしさでした。ダンバー中尉は、武勲に追い立てられ、金や名誉のために毎日を生き、そして自殺を思いつめるようにまでなる文明人。ところが、自然と共に生き、家族と暮らすスー族と生きていく中で、「調和という形容しかない」「本当の自分を見出した気がする」と感じるようになります。また、スー族の呪い師に「何よりも大事なのは本当の人間の道を歩む事だ」と諭されます。いやあ、どれも現代人すべてが考えないといけないセリフではないでしょうか。仕事や家賃に追いまくられて、正しいとも思えない人間のあり方や生活や社会を修正するでもなくダラダラ過ごしていていいのか、みたいな。

Dances with Wolves_Buffalo scene そして、バッファローの群れが走るシーンがすごい!アメリカのフロンティアを、地平線まで続くほどのバッファローの大群が走る様は壮観、これだけでもこの映画は観る価値があります!

 いいかげん40代も後半になってくると、人生をまとめに入っている自分がいます。やっておきたい事は遠く大きな夢ではなくて、今まで蓄積してきたことを活かして出来る事、みたいな感じで、あとはどうやって時間を使って、自分の人生の形を作るか、みたいな。そんな時にこの映画を見直してみたら、「金とか世間体とか名誉とか本当に2の次だ、自然の中に調和して生きるしかないし、その中で死を自然と受け入れる世界観を自分の中に作らないと辛いばかりじゃないかなあ」な~んて思っちゃったりりました。これは心に残る思い出の映画、出会えてよかった名作映画でした!ところで…今は4時間版なんてのがあるのか?!見てみたいなあ。


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『北米インディアン イロクォイ族の歌』

HokubeiIndian_Iroquoi.jpg ビクターのワールドミュージックCDの中の1枚で、ネイティブ・アメリカンの音楽です。録音は1992年。イロクォイ(イロコイ)族は、5大湖周辺に住んでいた5部族連合体のネイティブ・アメリカン集団だそうです。5部族の中で僕が「なんとなく聞いた事あるな」というのはセネカ族という部族だけでした。現在は、ニューヨーク州西部にある保留地に住んでいるそうです。

 音楽は、すべて舞踊音楽でした。やっぱり集団での歌が中心で、それに打楽器での伴奏がついていました。歌には役割分担があって、明らかにリーダーというひとりの人が歌い、それを斉唱する部分がある、みたいな感じ。これは小泉文夫さんが録音したキング盤と同じ構造ですね(^^)。
 雰囲気としては戦闘舞踊や妖しい呪術的雰囲気のものはなく、なんか日本の民謡みたいな優雅な曲調のものが多かったです。イロコイ族は農耕・狩猟採集民だそうで、濃厚という所が人を温厚にしているのかも…な~んて勝手に想像してしまいました。それにしても、部族間の連帯が強いというか、ネイティブ・アメリカンやオセアニアのネイティブな音楽は、ことごとく部族全体の舞踊音楽ですね(^^)。そうそう、やっぱり舞踊は「Pigeon Dance」とか「Raccoon Dance」などなど、動物がらみのものがそれなりに入っていて、動物への信仰が強かったというネイティブ・アメリカンらしいなと思いました(^^)。そういえば、映画『ダンス・ウィズ・ウルブズ』でも、北米インディアンの名前は「狼と踊る男」とか「蹴る鳥」とか、動物がらみの名前が多かったなあ。やっぱり北米インディアンの文化がらみのものに触れるなら、あの映画に触れないわけにはいきませんね。『ダンス・ウィズ・ウルブズ』に関しては、あらためて日記で感想を書いてみます!


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『北米インディアンの音楽』 世界民族音楽大集成89

Hokubei Indhian no Ongaku_89 北米インディアンの音楽、続いてはこれ!民族音楽研究の小泉文夫さんがウィズリアン大学の客員教授だった時に現地録音したものです。録音は1971年で、当時の北米インディアンはすでに保護区で怠惰に暮らす状態で、かつての伝統は失われていたそうで、むしろアメリカの大学が行った研究資料からかつての北米インディアンの文化を学ぶ事もあったのだそうです。その後、レッドパワーなんていう運動が起きてましたが、今はどうなんでしょうね。このCDは、「パウワウ」という祭りの録音と歌が入っていました。

 パウワウ」は、さまざまな機会に行われる北米インディアンの祭りの総称だそうです。8分音符の太鼓と鈴が「ドンドンドンドン…」「シャンシャンシャンシャン…」とずっと鳴っていて、その上に「ア~イヤ~ヤ~ヤ~」みたいな声が重なっていました。ああ、僕が何となくイメージする北米インディアンの音楽はこれだ!歌は独唱のリーダーがいて、それを模倣するように合唱がついていく形式。アフリカや中米のコール・レスポンス系の音楽にも似ていると感じました。
 トータルで25分もある全体の構造も面白かったです。歌のピッチがだんだん高くなっていって、あがり切るといったん終わって他のグループがまたこれを繰り返していました。繰り返すたびにテンポやデュナーミクがわずかに上がっていくので、気づかないうち高揚している感じ。この大きな構造はインドネシアのケチャのコロトミー様式と同じだな、なんて思ったり。北米インディアンのパウワウの模様は、映画『ダンス・ウィズ・ウルブズ』で見たことがありますが、映画ではパウワウが夜に行われていて、焚き火の火の粉が舞っていたり、終わったあとにずっとテントの中でみんなで話をして楽しそうにしていたりと、幻想的でした。『ダンス・ウィズ・ウルブズ』の感想は、いつか書いてみたいと思います。

Nahoba indhian 歌は、8曲入っていました。ナバホ族の歌3曲、プエブロ族2曲、コマンチ族2曲、ズーニー族1曲でした。種族は違えど、すべて「ドンドン」という打楽器のリズム伴奏がついての独唱。打楽器伴奏は4分または8分で、なるほどたしかに僕が子どもの頃からイメージしていた北米インディアンの音楽っぽいです(^^)。北米インディアンの歌はまったく知らない僕にとっては、歌が似ていると感じて、種族ごとの音楽差は分かりませんでした。途中で犬が泣いているトラックがありましたが、鳴き声がリズムと合っているのが良かった、犬もこのトランス・ミュージックに乗せられちゃったのかな(^^)?こういう語りに近い音楽だと、音楽よりも歌詞が気になるので、訳が付いていると嬉しかったんですが、日本語訳はついていなくて、そこは残念。

 アフリカの合唱音楽のコール&レスポンスにしても、インドネシア音楽のコロトミー構造にしても、地域的にも時代的にも文化的に繋がっていたとは思えないので、たまたまなのでしょう。そう考えると、これはプリミティブな音楽のあるべき姿なのかも知れません。民族音楽を聴く時の楽しみって、西洋音楽になじみ過ぎた耳にとっては驚きの音を聞く事が出来るという点もありますが、文化的な意味を垣間見ることができる楽しみも僕は感じます。北米インディアンの音楽は、後者の楽しみの方が強く感じます。


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『Music of the American Indian: SONG OF EARTH, WATER, FIRE AND SKY』

Music of the American Indian SONG OF EARTH, WATER, FIRE AND SKY ネイティブ・アメリカンの音楽を集めたCDです。レーベルはアメリカにあるNew WorldRecords という所。うしろでバレルドラムが「ズンダッダッダ」と鳴って、口に手を当ててパシパシやりながら「アワ~ワ~ワ~ワ~」な~んてやる音楽なのかな…なんて程度の、合ってるかどうかすら疑わしい知識しかなかったネイティブ・アメリカンの音楽ですが、果たしてどんなものなんでしょう。楽しみです(^^)。

 「アワ~ワ~ワ~」とやる音楽でこそありませんでしたが、プリミティブという意味ではあたらずも遠からず。皆で歌う歌が中心で、うしろに打楽器がいる感じ。打楽器演奏はあまり凝ったものではなく、拍子を取ってる程度。これは音楽を楽しんでいるというよりも、日本の田舎の盆踊り曲やイスラムのコーランみたいに、音楽よりも何かほかに目的がある音楽に聴こえました。それも、戦闘舞踊みたいな攻撃的で煽情的なものはあまり多くなく、聞いていてトランスしそうになるような儀式音楽的なものが多かったです。
 そして、「Butterfly Dance」「Alligator Dance」「Eagle Dance」なんてタイトルの曲が多いのが面白かったです。そういえば映画『ダンス・ウィズ・ウルブズ』で、ネイティブ・アメリカンの方々は動物崇拝が強くて、人にも「ブル」などの動物名をつけると言っていたのを思い出しました。

 このCD、録音はすべて1975年でしたが、録音場所はニューメキシコ、ニューヨーク、ロサンジェルスなどなどばらばら。というわけで、広範囲でのネイティブ・アメリカンの音楽を聴けたところが有り難かったです。1975年というと公民権運動後ですが、それでレッドパワーが盛り返して、こういう伝統音楽が復興してきたのかもしれません。こういう音楽って、観賞するというより、自分がネイティブ・アメリカンの一員で、いま実際にこの舞踊の現場にいて自分も歌って踊ってる…と思って聴くと、ワクワクしてきますね(^^)。実は、現代よりもそういう社会に生きていた時の人類のほうが幸福感は高かったんじゃないかなあ。


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『コンピュータ競馬 馬之助』 LSIゲーム トミー

Umanosuke_tomy.jpg これもちょっと大人向けのLSIゲームで、なんと競馬の予想ゲーム!このゲームの斬新だったところは多人数で遊べたこと。さらに、ゲームだけでなくデータを入れて実際の競馬の予想も出来たはず。

 本体のデザインがよく出来ていて素晴らしかったです。ルックスって大事ですよね。本体を手帳型のカバーに収納でき、そしてその手帳にこのゲームに出てくる16頭の馬の特徴が書いてある!先行馬か追い込み馬か、晴れ・曇り・雨のどれに強いか、短距離・中距離・長距離のどれに強いかなど、馬それぞれに特徴があります。そして、各レースごとに出馬する馬が自動で選ばれ、天気や距離、馬の組み合わせでのレース展開を予想して、オッズを眺めながら賭ける!ここまで細かいプログラムをこんな小さいゲームに収めるなんて、LSI ゲームも進化したものだと思いました。実際、このゲームはけっこう高額だったはずです…例によって、僕は持ってなかったんです。中学生のくせに競馬にハマっていた友人が、実際のレース予想目的で買ったという(^^;)。でも、レース展開の考え方の勉強にはなったけど、あんまり当たらなかったそうです(゚ω゚*)。

 ゲーム内容は完璧、ボタンもいっぱいあって、プログラム処理を演算していると思えたので、ちょっとしたポケコンじゃないかと感心しました。ただこのゲーム、表示がダサかったんです。馬が走ってくれればいいのに、四角いドットがピコピコ動くんですよ。なんでここまで作り込んでおいて、大事なビジュアルがそれなんだろうか。。やっぱり、ゲームよりも競馬予想がメインの商品だったのかも。


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『プロゴルフ』 LSIゲーム バンダイ

ProGolf_LSI.jpg ゲームウォッチ状の携帯ゲームが流行したのは小学生のころでしたが、ファミコン登場後も生き残っていました。これは、この手のゲームにしてはちょっと年長者向けっぽくて、たぶん中高生あたりをターゲットに作られたゴルフゲームでした。ゲーム自体に「YOUNG ADALT」と書いてありましたしね。僕は中学生になってましたが、なかなか面白かった!

 液晶パターン固定のゲームは、色んな表示が出来ないので、どうしてもゲーム性に制限が加わってしまうのが難しい所。このゲームがその制限をどうやって克服したかというと…ゲームが手帳のようになっていて、ゲーム機本体の上にゴルフコースガイドがついていて、「このホールはこんな感じのコース」みたいに書いてあったのです。この仕様が秀逸でした。で、そのコースの説明を呼んで、「これはショートホールだな」とかいろいろ考えて、クラブを選んだり、バンカーを避けるように打ったり、川の前にボールを落としたり、いろいろ戦略を考えて遊ぶ、みたいな。アクション性もあって、打つ時に液晶画面のゴルファーのスイングに合わせてヒットしないと空振りしたり(^^;)。ただ、コースガイドに「右に曲がったコース」みたいに書いてあっても、実際には距離しか反映されてなくて、カーブは何の意味も無かったです。わざとスライスさせて打ってみたところ、単に飛距離を損しただけでしたしね(^^;)。。

 これは楽しかったです。ただ、今となってはスマホでもなんでも、これより面白いゴルフゲームなんていくらでもありそうなので、もう振り返られる事のないレトロゲームという事になってしまうんでしょう。アズ・タイムズ・ゴーズ・バイですねえ。。


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『ベースボール』 ゲーム電卓

Baseball_dentaku.jpg カシオ製のゲームが出来る電卓は、ボクシングだけでなく野球もありました。これがまた面白かった!ファミコンのファミリースタジアム登場前の野球ゲームでは、これがいちばん面白かったです。野球盤はルックスは良くて気分は盛り上がるんだけど、実際にやるとイマイチ面白くないんですよね。。

 ピッチャーとバッターの駆け引きが面白い!いろんなスピードや変化球に対応して打つんですが、変化球は曲がったまま見逃せばボールになる球と、見逃すともう一回内側に曲がってきてストライクになる球がありました。遅い球だと見極め出来るんですけど、はやくなってくるとこれが無我の境地で、「考えるな、感じろ」の世界になっていくのです(^^)。。

 そんでもって、ボクシングと同じように、勝つと次々に強い相手になっていくんですが、これが絶妙のバランスでメッチャ面白かった!最初のうちは楽勝なんですが、徐々に実力伯仲になっていくのです。勝つか負けるかギリギリのところで逆転打なんて打った時の興奮ったらありませんでしたね。

 任天堂ゲームウォッチのパチもんと思ったら大間違い、ものすごく面白かったです。カシオって時計でもゲームでも二流に見られがちですが、ゲーム電卓だけは本当に素晴らしかったなあ。


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『ボクシング』 ゲーム電卓

Boxing_GameDentaku.jpg 子どもの頃に、ゲームウォッチという液晶型の携帯ゲームが大流行しました。これはその亜流で、カシオが作ったボクシングゲームが出来る電卓です。ゲームウォッチと違っていい所は、ちゃんと電卓として使える所(^^)。そして、ボクシングがムチャクチャ熱い!

 ボクシングのゲームって、アーケードゲームでもコンシューマーでもいっぱい作られました。子どもの頃に「あしたのジョー」に熱狂した僕がボクシングを嫌いなはずがなく、けっこういろんなボクシングゲームをやってきたんですが、いちばん面白かったのがこの電卓(*゚∀゚)。電卓に負ける他のゲームって。。
 顔面とボディのどちらかをガードして、パンチする時にはガードが外れる、みたいな仕様なんですが、これが絶妙のゲーム性。相手のガードしてない所か、相手がパンチを出す瞬間が無防備なのでそこを狙うわけですが、駆け引きもあれば読みもあり、反射神経も要求されて、運の要素もあるけどおおかた実力で勝敗が決まるんです。で、最初は相手は遅いしパンチもあんまり出してこないしガードの切り替えも遅く、けっこう楽勝です。でも、10人、20人と抜いていくと…実力伯仲の大熱戦に!いやあ、面白かったなあ。僕は60人ぐらいまで勝った記憶があるんですが、もうその辺になると本当に考えてたら負け、考えるより先に手が出るぐらいじゃないと勝てません。ガードを外すなんて余裕はなくなり、カウンターを取りに行く事になって、熱戦になるんです。ゲームバランスが絶妙だったんですね、きっと。

 このゲームが良かったのはゲームの面白さだけでなく、形は電卓だし、音を消す事も出来たんです。だから、コッソリ遊ぶ事が出来たのでした…先生に取りあげられましたけど(o_ _)ノ。


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『Buddy Rich, Harry "Sweets" Edison / Buddy and Sweets』

Buddy Rich Harry Edison_Buddy and Sweets 1955年、トランペットのハリー・エディソンとドラムのバディ・リッチを主役にしたクインテットの録音です!ハリー・エディソンはカウント・ベイシー・ビッグバンドでバック・クレイトンとともに活躍したトランぺッターで、甘いトーンで綺麗なラインを作る事で人気となった人です。このレコードはメンバーがなかなか見事で、ハリー・エディソン(tp)、バディ・リッチ(dr)、バーニー・ケッセル(g)、ジミー・ロウルズ(p)、ジョン・シモンズ(b)。いや~オールドファッションな心地よいウエストコーストサウンドが聴けそうだ(^^)。

 このレコード、僕はジャズを聴き始めたばかりの頃に聴いたんです。ジャズって、モダンジャズ以降はすごいプレイヤーがいるけど、それ以前ってグレン・ミラーとかカウント・ベイシーみたいな、古くさくてマッタリしたぬるい音楽という印象だったんです。ところが、このレコードでのバディ・リッチのドラムを聴いてぶっ飛びました!ロールにしてもコンビネーションにしても、ロックで凄いドラマーなんて言われてる人たちよりぜんぜん凄かったんです。ボンゾコージー・パウエルもカーマイン・アピスも、この人の前では話にならない、比較するのも失礼というほどの衝撃でした。モダンジャズのドラマーと比べても、たとえばストロークだけで言えば、エルヴィン・ジョーンズですら敵わないんじゃないか、みたいな。冒頭「Yellow Rose Of Brooklyn」がいきなりバディ・リッチの見せ場で、テーマが終わったらすぐにドラムソロです。これがジャズというよりロックっぽいドラムソロなんですが、最初に聴いた時は衝撃でした(^^)。これはB面1曲目「Barney's Bugle」も同じ。古いジャズへの偏見なんて、一瞬で吹き飛んでしまいました。

 でも、音楽そのものはエンターテイメントでした。前述以外の曲は、まったりした心地よいウエストコースト・ジャズ風。ウエストコースどころかラグタイムじゃないかというほど心地よい曲もありました(^^)。特にハリー・エディソンのミュート・トランペットとバーニー・ケッセルのギターがウエストコーストの心地よさを出してるんだなあ。。アップめの曲も熱く燃え上がるというんじゃなくて、心地よくスイングする感じ。

 というわけで、このレコードは、古いジャズマンは技術的にヌルいと思っていた偏見を覆されてぶちのめされた事と、ジャズってすごい音楽だと思ってたけど元々はエンターテイメントだったんだな、というのを知った1枚でもありました。いやあ、バディ・リッチのドラムにはマジで驚かされましたね。いま聴くと、けっこう直線的な演奏で、ポリリズムの凄さよりもロールなんかのひとつひとつの技の切れで勝負していて、ジャズというよりマーチング・バンドみたいでしたが、それにしてもひとつひとつの技の切れと音の良さが素晴らしいです。古いジャズ・ミュージシャンを舐めちゃいけないんですよね。同じ事を、僕はチャーリー・パーカーでもディジー・ガレスピーでもマックス・ローチや守安さんでも思い知った事があります。


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『Buddy Rich, Max Roach / Rich versus Roach』

BuddyRich MaxRoach バディ・リッチ vs マックス・ローチ、有名ジャズ・ドラマー対決の企画ものアルバムです!若い頃はプロレスが大好きだったので、こういう対決ものにすぐ反応しちゃったのかも(^^)。こういう見せ物小屋的なチープで怪しい雰囲気、大好きなのです(^^)。

 録音は1959年ですが、音楽自体はビバップか、場合によってはそれより前ぐらいかもというような古い雰囲気でした。音楽だけでなく、ジャケットも古くさい感じだし、録音も古ぼけた音でしたしね。でもこのちょっとセピアな感じが個人的には良かったです。そして、ドラム対決ですが…このレコード、ドラマーが完全に左と右に振り分けてあるのです!ついでにいうと、ドラムの他にスモールコンボの楽器が入ってるんですが、これも真ん中がいなくて右か左のどっちかにいます。面白いけど、ヘッドフォンで聴いたら最高に気持ち悪いだろうな(^^;)。

 さすがにふたりのドラマーがいい!!比較すればリッチの方がリズムが正確でロールの粒などひとつひとつの技が素晴らしく、一方のローチはコンビネーションが実に素晴らしい!というわけで、ひき分けです(^^)。そして、恐らくスコアがそうなってるんだと思いますが、ふたりが同時に叩く所があって、そこの圧力がカッコいい。。ふたりしてライドでチンチン刻むところなんて、派手な技だけでなく基礎自体がものすごい精度なんだなと驚いてしまいました。

 フォーバーズでソロを交換するだけの曲もあったりして実にエンターテイメントなアルバムでしたが、エンターテイメントといっても素晴らしい技術を聴かせて「おお、すごい!」となるエンターテイメントなので、技術部分は子供だましじゃないです。こういうのでどっちがうまいなんていうのは無粋ですね、どっちも素晴らしかった!


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『The Buddy Rich Big Band / Big Swing Face』

Buddy Rich Big Band Big Swing Face 50年代にジャズのスーパードラマーとして一世を風靡したバディ・リッチをリーダーとしたバディ・リッチ・ビッグバンド、1967年のライブ録音です!これはビッグバンドの名盤ガイドでよく見かげるレコードでした。

 1曲目がいきなりビートルズの「ノルウェーの森」。アレンジも演奏も基本的にアップテンポでスイングしまくりのノリノリなスイング・ジャズ。コール・ポーターのあの陰りある名曲「Love For Sale」ですら明るく楽しげです(^^)。バディ・リッチの録音はリッチのすごいドラミングを聴きどころにしてあるアルバムをよく耳にしましたが、これはあくまでビッグバンドの気持ちいいノリノリなアンサンブルを聴かせる一枚でした。

 1967年という事で、バディ・リッチの楽団もモダン化したんじゃないかと思って手にした一枚でしたが、これは完全にエンターテイメントな楽しいビッグバンド。ビッタリ合ったバンドの疾走感が最高に気持ち良くて、いかにもアメリカ音楽という感じでした(^^)。


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アンインストールしたはずの「Web Companion」がまだ仕事してる?!それをなんとかしてみた

WebCompanion_Icon.jpg ネットが大好きですが、色んなものを拾ってきちゃうんですよね。Webサイトなのかウイルスメールなのか知らないですが、変な広告ソフトを拾って削除にひたすら苦労した事もあったなあ。ネットにつながなければPCってかなり不具合が起こりにくいんじゃないかと思います。だって、ほぼネットにつないでないWindows XP 入りのノートPCがあるんですが、今もまったく無問題で動いてるし、不具合も感じないですからね。

■Web Companion は危険!
 僕は何台かPCを使ってるんですが、雑務用のPCはいまだにWindows 7。はやく10にしないと…。で、数カ月ほど前にPCを起動すると、タスクバーに一瞬オレンジ色のアイコンが表示されました。ん?なんだこれ?こんなもんインストールした記憶ないぞ…と調べてみると、「Web Companion」なるSSL通信の乗っ取りをやるいけないソフトらしいです。最悪、カードの不正利用とかまでされちゃう可能性があるんだそうで。うおお~怖え!!こんなもんアンインストールじゃ!(Windows の「プログラムのアンインストール」からサクッとアンインストール)…ああよかった(^^)。

■Web Manager は普通のアンインストールでは完全には除去できないらしい
 と思ったんですが…なんかこいつ、まだ僕のPCの中で生息して動いてるっぽいぞ?だって、起動すると一瞬あのオレンジのアイコンが表示されるし。でも、アンインストールしたから駆除しきれなかったプログラムが動こうとするんだけど動けないんだろ、と高をくくってたんですが、今日、僕のPCの中でがんばって働いてくれているウイルス対策ソフトが「Web Companion がなんかインストールしようとしてるけど、ご主人さまどうする?」と訊いてきました。あいつ生きてたのか!でも、「プログラムのアンインストール」を覗いても、それどころかプログラム一覧の中にもいないんです。調べてみると、普通にアンインストールしようとしてもできないプログラムだそうで、最初のアンインストールの時点で「Geek」なるソフトを使って強制駆除しないといけなかったみたい。でも、今となっては「Geek」というソフトを使っても検索にすら引っかからなくなってしまった…。やばい、やばいいよ、どうしよう。

■Web Manager の残党、発見!
 ところで、アンインストールしたはずのWeb Manager はどこにいるんだ?と色々と探してみると…いた!ローカルディスクの「Program File (x86)」の中の「Lavasoft」なるフォルダの中にいました!やれやれ、このファイルごとゴミ箱に捨てて一件落着だな…と思ったら、「別のプログラムがこのファイルを開いてるから捨てられないよん」との事。そうですよね…。困ったぞ。

■まずは、Web Companionを起動させない
 要するに、Windows を起動すると、一緒にWeb Companion も起動しているので捨てられないんだな。こういうソフトを常駐ソフトなんていいますが、まずはWeb Companion を常駐ソフトから除外してみよう、そうしよう。
 1. [スタート]ボタンをクリック、[プログラムとファイルの検索]に「msconfig」と入力
 2. [システム構成]画面が表示される。そこで [スタートアップ]を選択
 3. 表示されたソフト一覧の中にある「Web Manager」のチェックをはずす
 4. 再起動!
 ざまあみろ、Web Companion め、立ち上がらなくなったぞ!

■出来るだけいっぱい捨てる
 さて、これで一応Web Companion は起動しなくなったのでそれだけでもいいと思うんですが、PCの中に変なのがいるのは気分が悪いので、さっきのフォルダごと捨ててやれ!…と思ったら、すべては捨てられませんでした(=_=)。仕方ないので、フォルダを開いて、捨てられるものをなるべくいっぱい捨てていったところ、すごくいっぱいあったプログラムファイルやら何やらが4個にまで削減。完全駆除は出来なかったけど、まあこれでこいつが動けるようになることはあるまい。フッフッフ。

 というわけで、Web Companion なるものを見つけたら、Geek なるソフトを拾ってきて強制削除が良いみたいです。でも、僕みたいに間違えてWindows のアンインストーラーから削除してしまった場合、プログラム一覧にすら表示されなくなってしまってGeek にすら表示されなくなってしまうので、こんな対処はいかがでしょうか?!


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『伊福部昭:室内楽作品集』

IfukubeAkira_SitunaigakuSakuhinshuu.jpg 管弦楽曲以外はなかなか耳にする機会の少なかった伊福部さんの室内楽作品集です!収録曲は、以下の通りでした。

・ヴァイオリン・ソナタ
・絃楽オーケストラのための「日本組曲」
・ピアノ組曲

 「ヴァイオリン・ソナタ」の演奏は、木野雅之(vn)、木野真美(pf)。曲の前に、演奏がちょっと…。ピアノを待ってヴァイオリンのリズムがよれるなど、色々あります。ミスはともかく、音が全然躍動してなくってリハみたいなのがね(^^;)。まあそれはそうと、1楽章と3楽章は伊福部さんらしいオスティナートの連続、それを挟んで中間部2楽章が緩徐楽章になっていました。2楽章の美しさと、3楽章の祭り囃子の躍動感みたいのを演奏がグワッと演奏出来てたら、もうちょっといい感じに聴こえたのかも。

 「日本組曲」は、名前だけは聴いたことがありましたが、実際の音楽を聴くのはこのCDが初めてでした。タイトルは「日本」ですが、なんか中国のオーケストラ音楽みたいに感じました。大河が雄大に流れる…みたいな。別の言い方をすると、西洋楽器の西洋的調性で日本的な風情を表現してるので、大河ドラマの劇音楽みたいでもありました。

 「ピアノ組曲」、これもオスティナート全開の曲。これも演奏が(^^;)。2楽章も3楽章も、何のデュナーミクもアクセントもなくて演奏が棒のうえに止まっちゃいそう、音楽って、もっと歌わせないといけないんじゃないかなあ、そういうスコアだと思いますしね(^^;)。音色を弾き分けられないのも痛かったです。「偉そうに書くな」って言われちゃいそうですけど、この録音を聴いたら、ピアノやってた人はみんな同じように思うんじゃないかなあ。これはもしかすると、今はもう音楽をやめた伊福部さんの生徒さんら有志で作ったCDとか、そういうものなのでは?なんか、ジャケットのデザインもシロウトくさいしな(^^;)。。

 なるほど、伊福部さんの作曲はデビュー時からほぼ一貫していて、ベースは国民楽派的で、技法はオスティナートを組み込んだロマン派的で、傾向はシンプルを至上としている印象でした。何枚もアルバムを聴いて、いろんな時代の色んな編成を聴いてそうという事は、きっとそうなのでしょう。伊福部さんは東京芸大の学長を務めていた事があるはずですが、そういう人が西洋の作曲技法だけを伝えるのではなく、日本人が何をやるかという視点を持っていた事は、日本の作曲界にとって幸運な事だったのではないかと思います。明治維新後も太平洋戦争後も、欧米の文化に日本文化が塗り変えるられる過程で、美術でも音楽でも「東洋人が西洋を吸収するとはどういう事なのか」という問いが常にあったという印象を僕は持ってるんですが、そのひとつがここにある、みたいな。いまだって、そういう気持ちがないといけないのではないかと思ったりするんですよね。右とは保守という事ではなく、ただ外の文化を持ってくるんじゃなくて、内の文化と外の文化がどういう価値を持っているのかをきちんと把握する作業が必要、みたいな。


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『伊福部昭:ギター・リュート作品集』

IfukubeAkira_Guitar.jpg 日本のクラシック作曲界の大巨匠・伊福部さんの管弦楽を7~8曲聴いて、心から感動したのは「日本狂詩曲」だけだったので、伊福部さんは卒業かな、と思いかけた僕でした。でも、1曲だって素晴らしい大曲があるんだったらそれでお釣りがくるというものだし、ポップスならともかく芸術音楽の大楽式でいい曲を書くなんて偶然では無理。考えてみたら僕は室内楽が好きなのに伊福部先生の室内楽曲をひとつも聴かないままなんてどうかと思い、こんなCDに手を出したのでした。伊福部さんのギター・リュート作品、これがすばらしかった!!収録曲は以下の通りでした。

・古代日本旋法による踏歌
・ギターのためのトッカータ
・箜篌歌(くごか)
・バロック・リュートのためのファンタジア

 このCDを手にしたきっかけになったのが、「古代日本旋法による踏歌」で、これが素晴らしかったです。古代日本旋法って何だ?って思うじゃないですか。僕らがよく知ってる純邦楽って、ほとんど江戸時代の音楽だし、雅楽は日本じゃなくて中国の音楽だし。踏歌(とうか)とは天武天皇や持統天皇の時代にあった、踊りと器楽を伴う歌だったそうです。この曲はそれをモチーフにしたものだそうで(何を参考にしたんだろう、正倉院か何かに楽譜が残ってるのかな…)、なんか古風で妙に哀愁ある音楽だったのです。基本はフリジアンのような響き、でも長調系に移行する中間部があって…なんというんでしょうかね、哀愁あるといっても抒情というより叙景な感じで、特に意味もない古い風景写真を何枚も見ているみたい。部分的に「さくら」のメロディに近いものも聴かれましたが、これはそういうモンタージュとして使ったわけではなくて旋法がそうだから似るんでしょうね。

 他の曲も、「古代日本旋法による踏歌」と同じようなニュアンスを感じました。「ギターのためのトッカータ」は、アルペジオ主体のクラシック・ギターにありがちな曲…かと思いきや、雰囲気が「古代日本旋法による踏歌」に似て感じました。アンチクライマックスで叙景的に感じるからなのかな?そしてものすごく不思議だったのが…なんだこのチューニングは?!変わった音階とかそういう事ではなくて、そもそも平均律に含まれてない音がちょくちょく混じり込んできます!いや~これがメッチャクチャ面白かったんですが、これって狙ってやったのか、それともギターのチューニングが狂っていただけなのか。。ちなみにギタリストは西村洋さんという方でした。
 「箜篌歌」も、「踏歌」に似た印象の音楽でした。箜篌(くご)というのは正倉院に断片が残っている竪琴の一種だそうで、この曲はその楽器をイメージしているのではないかとの事。たしかに、滅び去った古代の音楽というような、なんとも独特な雰囲気を感じました。もしこの音楽を元に映画を作るとしたら、僕なら森の奥底に大昔に滅び去った文明の残骸が見つかったシーンで使いたい、そんなムードの曲。いやあ、これはいい…。
 「バロック・リュートのためのファンタジア」も、リュート音楽だから西洋音楽の模倣を行なうかというとそんな事は全然なくて、「箜篌歌」や「踏歌」みたいに、なんだか日本の古代の音楽のような印象を覚えました。独特の哀愁があるんだけど、盛り上がったりクライマックスをむかえたりせず、ただ波が寄せては返すのを永遠に繰り返している感じ。いやあ、伊福部さんって、実はリュート属の楽曲を書くのに向いていた人なんじゃないのかなあ。ギター曲って演奏上の制約が多いから、ギター演奏できない人が書くとかなり難しいんですよね。僕も、ギター曲を書いてくれと言われて、そのためにギターを買ったのがきっかけで趣味でギターを始めましたが、脳がピアノ脳なのか、ギター曲を書くとなんか変なんですよ(^^)。ぜったいに、ギター曲に向いている作曲家っていると思います。

 伊福部さんのギター&リュート曲は、どれも同じ匂いの独特の哀愁があって、4曲すべてで1ひとつの音楽と思ってしまうほどの統一感。そして、どれもどこか古代の日本の音楽をほんの少しだけモダン化したような感じで、精神は古代、技巧とサウンドは近代のよう、本当に素晴らしく感じました。伊福部さんの音楽って、伊福部さんの中にあるドメスティックな音的印象をそのまま出したものが素晴らしいのかも。西洋音楽の技法を持ちこむ場合、西洋音楽の書法の中に日本とかアイヌとか(伊福部さんは北海道出身)を組み込もうとすると、どうしても大元がクラシックに聴こえてしまって、それが借り物の音楽に聴こえてしまいました。でも、「日本狂詩曲」や「古代日本旋法による踏歌」みたいに、伊福部さんの音楽を彩るものとしてそれを使うと、感動するほど素晴らしい音楽に聴こえました。伊福部さんの音楽って管弦楽曲以外は演奏される機会も少なく感じるのですが、ギター曲とリュート曲は、すべてが見事でした!大推薦!


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『伊福部昭:協奏三題』

IfukubeAkira_KyousouSandai.jpg ゴジラ作曲家の伊福部さんが書いた「日本狂詩曲」に感動した僕は、とり急ぎ伊福部さんの協奏曲を聴いてみる事にしたのでした。このCDは、井上道義指揮、東京交響楽団の演奏で、ソリストはピアノが藤井一興(武満徹ピアノ作品集はすごかった!!)、ヴァイオリンが小林武史、二十絃が野坂恵子。収録曲は以下の通り。

・ピアノと管弦楽のためのリトミカ・オスティナータ(1961)
・ヴァイオリン協奏曲第2番(ヴァイオリンと管弦楽のための協奏風狂詩曲)(1948)
・二十絃箏とオーケストラのための交響的エグログ(1962)

 「ピアノと管弦楽のためのリトミカ・オスティナータ」は、前の日記に書いたCDに入っていたものとまったく同じ演奏。あっちはベスト盤みたいなものなので、こっちがオリジナル盤ですね(^^)。タイトル通り、オスティナートがしつこく、極端な事を言えばミニマル・ミュージックのよう。

 「ヴァイオリン協奏曲第2番」は2楽章なのですが、驚いたのはうしろの管弦。思いっきりゴジラのテーマと同じところがありました。似ているんじゃなくて、まったく同じ。冗談かと思ったんですが、ゴジラって1954年制作でしたよね?つまり、こっちの方がオリジナルなんですね。それにしても、ゴジラどころじゃないほどオスティナートの雨あられで (^^;)、唐松模様を聴かされてる気分。ヴァイオリンは東欧の民族音楽みたいなもの悲しいフィドルに聴こえてきて、面白い対比でした。

 「二十絃箏とオーケストラのための交響的エグログ」は、僕がこのCDを手にした最大の注目曲!だって、二十絃箏の協奏曲ですよ、こんなの聴いて見たくなるじゃないですか。でもこれ、昔の日本映画の劇伴のようでした。

 伊福部さんの管弦楽曲は、シンプルさと反復を軸にして、西洋音楽の伝統的和声の中で日本国民楽派を展開する、みたいな感じ。このやり方だと、近代クラシック的(後期ロマン派から国民楽派を跨いだころ、みたいな感じ)な響きになるので、そのへんがじゃっかん前時代的になるのかな、な~んて思いました。反復の音楽が好きな人メッチャはまるかも(^^)。結局、僕の趣味に合うのは「日本狂詩曲」だけなのかな…と思いきや、このあと伊福部さんの素晴らしい音楽にまた会ってしまうから、作品やパフォーマンスをひとつふたつ観ただけで人を判断してはいけないなと思ったのでした。その話は、また次回に!


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『伊福部昭の芸術1 初期管弦楽 広上淳一指揮、日本フィルハーモニー管弦楽団』

Ifukubeakira no geijyutu1_Hirogami nihonPhil 山田一雄指揮、新星日本交響楽団が演奏した伊福部昭さんの初期の傑作「日本狂詩曲」にモーレツに感動した僕は、他の録音も探してみました。すると…おお~こんな録音がありました!広上淳一指揮、日本フィルハーモニー管弦楽団による、伊福部さんの初期管弦楽集!収録曲は、以下の通りでした。

・日本狂詩曲(1935)
・土俗的三連画(1937)
・交響譚詩(1943)

 ひとつ前の日記で書いたCD『伊福部昭作品集』のディスク1と内容がほぼ同じです。「土俗的三連画」と「交響譚詩」は、伊福部さんのCDでよく目に留まるので、初期の伊福部さんの管弦楽の代表作は、この2つなんでしょう。伊福部さんって管弦楽の評価が高いイメージがありますが、その意味でいうとこの2つが代表作なのかも。

 そして、このCDでの広上淳一さん&日本フィルの演奏ですが…ツルンと小奇麗で、ダイナミックさに欠ける感じ。楽譜を見てませんが、「日本狂詩曲」1楽章はもっとピアノから始まって、中間部まで少しだけクレッシェンドしていって、そしてあのリズムがいきなりいなくなる中間部にスパッと抜ける感じじゃないのかなあ…この辺は、ちょっとスコアを見てみたい感じです。録音もちょっとボワンボワンすぎる気が…。ジャケットの内側に録音風景の写真がありましたが、マルチマイク録音だったみたいです。それで定位や位相がバラバラで、残響もボワンとした感じがするのかな…素人なのでよく分かりませんが。山田一雄&新星日本交響楽団ではあんなに感動した「日本狂詩曲」ですら、残念ながらこの演奏では心に響きませんでした(・_・、)。ためしに山田さん&新星日本交響楽団の録音をもう一度聴いてみると…おお~メッチャいい!当たり前ですが、演奏と録音ってメッチャ大事ですね。

 まあでも、そういうのは聴く側の好みも大きいと思うので、聴く人によるのかも。演奏に傷があるとかそういう事はなく、むしろパーフェクトといっていいほどリハーサルを積んだ演奏には聴こえました。それがちょっと融通の利かない優等生的っぽすぎて、僕としてはもっとメリハリやコントラストの効いたダイナミックな演奏の方が好きという事なのかも(^^;)。


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『伊福部昭:作品集 山田一雄指揮、新星日本交響楽団 etc.』

IfukubeAkira Sakuhinshuu_YamadaKazuo 日本の現代音楽レーベルのフォンテックがリリースした、伊福部昭作品のベスト盤的なセットです。2枚組で、「日本狂詩曲」や「交響譚詩」という伊福部さんの代表作といわれている作品がギッチリ詰まっているので、ゴジラなどの劇伴作曲家ではなく、芸術音楽作曲家としての伊福部昭さんを知るならこういうのが手っ取り早いんじゃないかと思って手にしたのでした。収録曲は、以下の通りです。

・日本狂詩曲(1935)
・土俗的三連画(1937)
・交響譚詩(1943)
・タプカーラ交響曲(1954/79)
・ピアノと管弦楽のためのリトミカ・オスティナータ(1961)
・ヴァイオリン協奏曲 第2番(1978)
・オーケストラとマリンバのためのラウダ・コンチェルタータ(1979)

 1曲目に入っていた「日本狂詩曲」に、心を鷲づかみにされてしまいました。日本の祭囃子のようなメロディと拍子を用いて楽曲を作り、それを独特な西洋の楽器編成で演奏します。アヴァンギャルドではなく、国民楽派の日本版みたいな感じ。夢の中で祭囃子が浮遊しているような独特の感覚、これはぜひ音を聴いてみて欲しいです、素晴らしい…。この曲、ルーセルやオネゲルが審査員だったチェレプニン賞で首席を取ったそうですが、これでとれなければ嘘だろうというほどの大名曲。国民楽派的な音楽で感動した事は、僕はこの曲が初めてかも。

 ただ、それ以降の曲が、僕的にはイマイチでした。「土俗的三連画」「交響譚詩」は、どちらも伊福部さんの代表曲に挙げられる曲。「日本狂詩曲」と違って管弦楽法を教えてもらった後の曲ですが、これは西洋音楽的に整序され過ぎた感じで、「日本狂詩曲」のあの感動には届きませんでした。この傾向は後の時代になるほど顕著になっていって、調音楽でシンプルな曲でオスティナートの使用が多く、それらに日本的な叙情(民謡の音階とか祭囃子のリズムとか、日本の音楽から直接題材を取るものも多かった)を絡めている感じ。シンプルさは単純な西洋追従に聴こえてしまい、オスティナートは良いと思って使っているのではなくスタイルに固執、国民楽派的な作風は、最初は独創力あるものでしたが次第に西洋音楽の中に日本の旋法やリズムを組み入れただけのもののようにきこえはじめてしまいました。でもその中では、「オーケストラとマリンバのためのラウダ・コンチェルタータ」が良かったです。ただ、これは曲ではなくて安倍圭子さんのマリンバ演奏が良かったのかも。

 「日本狂詩曲」は本当に素晴らしい音楽でした。この素晴らしい曲と演奏聴けただけでも、このディスクを買った甲斐がありました。ちなみに、初期の管弦楽の演奏は、山田一雄指揮、新星日本交響楽団。新生日本管弦楽団は昔日本にあった自主運営のプロオーケストラでしたが、財政難で2001年に東京フィルハーモニー交響楽団と合併して消滅。いやあ、これだけいい演奏をしていたのに、オーケストラの自主運営はどの世界でも厳しいんですね…。「日本狂詩曲」以外の曲は僕にはイマイチしっくりこなかったし、最初は伊福部さんの音楽はこのCDだけで間に合わせようという軽い考えだったのに、「日本狂詩曲」を聴いたがために、僕はしばらく伊福部さんの音楽を追いかける事になったのでした(^^)。


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Pro Tools で画面のスクロール/固定を切り替える方法

 なにせ、たま~にデモ音源を作る時ぐらいしか使わないプロツールスなもんで、初歩的なことでいちいち手間取るし、覚えても次に使う時には忘れてるわけです(^^;)>ダメダネ。録音や再生の時に、画面がスクロールして欲しい時と欲しくない時があるじゃないですか。その切り替え方法です!

・「オプション」→「編集ウィンドウのスクロール」

 以上でした。これもアホみたいに簡単でした!


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Pro Tools でセンドを使う方法

 プロツールズ、今まで各チャンネルにエフェクターをかけてたんですが、普通のミキサーみたいにリヴァーブは1台でセンド送りできないものかと思ってました。センドという項目はあるのに、そこからバス送りしようが何しようがピクリとも動かなかったんですよ。アナログのミキサーのように簡単じゃないんですよね。。

 というわけで、ちょっと調べてやってみたら、簡単に出来ました!やり方は以下の通り。

・「表示」→「センドA-E」→使うセンドを選択


 これでアクティブになるみたいです。

 あ、あとついでに、共用でリヴァーブを使う場合、リヴァーブトラックを「AUXトラック」というので作るといいみたいです。これも知らなかった、普通のステレオトラックで作ってましたが、それとどこが違うんだろう、今度試してみよう、そうしよう。

 どちらも死ぬほど簡単だった(^^;)。もっとちゃんと調べないとダメですね、マニュアル読むのって大嫌いなんですよ。。


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Bach Bach

Author:Bach Bach
狭いながらも居心地のいい宿で、奥さんとペット数匹と仲良く暮らしている音楽好きです。若いころに音楽を学びましたが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたレコード/CDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度のものですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば嬉しく思います(ノ^-^)ノ

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