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心に残った音楽♪

おすすめCDの紹介のほか、本や映画の感想などを (*^ー゜)v

 

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書籍『コンテンポラリー・シンガーのためのヴォーカル・ワークアウト』 Anne Peckham

ContemporarySinger no tameno Vocal Workout ジャズ・ヴォーカルの女王のアルバムをたくさん聴いたところで、歌の勉強のために読んだ本のまとめ、ジャズ&ポピュラー編に突入!って、シリーズだったのか(^^;)。
 クラシックの声楽系の素晴らしい本『発声法の手引』は、呼吸法や発声法という基礎から、どうやって歌うのかという説明は完璧だったのですが、知りたい事がふたつ分かりませんでした。ひとつは具体的な練習方法(特に毎日の基礎練習の仕方)、もうひとつはヴィブラートのやり方でした。
 また、僕が指導しないといけなくなった歌い手さんはポップスの人だったので、クラシック系のメソッドである『発声法の手引き』でもいいんですけど、願わくばポピュラー系のちゃんとしたメソッドがあれば…となるとバークレーあたりのジャズ関連からという事になりそうですが、ポピュラー系のヴォーカルをきちんとメソッド化した本の中でビブラートについて書いてある本は、僕が探した本の中ではこれと、この姉妹本『ザ・コンテンポラリー・シンガー』が唯一。というわけで、ポピュラー系のヴォーカル・メソッドではこれが唯一の選択肢でした(^^)。
 この本はCDがついていて、基本的にそのCDを聴きながらの練習という体裁のものでした。本はパート1と2に分かれていて、1が基礎の確認、2が本編のワークアウト。基礎から学びたい僕は、当然パート1から(^^)。

(基礎練習)まず、ヴォーカルのルーティン練習はこんな感じらしいです。トータルで50分強。いやあ、こういうのを知りたかったんですよ!
 ・ウォームアップ:12分
 ・基礎ワークアウト:15分
 ・アドヴァンスのワークアウト:12分
 ・ハーモニーのエクササイズ:8分
 ・クールダウン:5分


(ニュートラルな姿勢)パート1では、まずは正しい姿勢が書いてありました。色々書いてありましたが、自分で勉強になったのは頭の位置。
 ・正しい頭の位置:耳、肩、腰、ひざ、足首が直線に来る。この位置は、頭をなるべく前方に出してみた時と、なるべく後ろに引いた時の中間ぐらい。

(ウォームアップ1:ストレッチ方法)
 1.背骨のストレッチ/2.肩のストレッチ/3.肩を回す

(ウォームアップ2:ヴォーカルウォームアップ)
 ・リップ/タング・トリル:あごを緩める&息を続ける練習
 ・声をスライドさせる:咽頭の筋肉をゆるめる
 ・ハミング(くちびるを閉じて歯を少しだけ開ける):共鳴の感覚を覚える
 ・あくびからのため息:口蓋を持ち上げて開いた音を作る
 ・あとは、スコアに合わせてロングトーン、スタッカート、アルペジオ、アイウエオ、ダイナミックの変化、声域を広げる、など。

(クールダウン)ウォームアップと同じ事をやる

(ヴィブラート)これが知りたかった!!!で、結論を言えば、ヴィブラートは何か特別な技巧を凝らして作るのではないみたいです。息がバランスよく支えられていて、のど、首、あごの筋肉が自由になっていると自然に起きるんだそうです。つまり、力が入ったらダメって事ですね、なるほど。。で、ヴィブラートのスピードと振幅はピッチやヴォリュームによって変化するんだそうです。つまり、どれぐらい抜けばヴィブラートが綺麗に掛かるかを覚えておいて、使いたいところでそういう抜き方をするという事かな?昔、とあるプロのジャズヴォーカリストさんに訊いたら、やっぱり「息を軽く抜くと自然にかかるもの」と教えてくれたことがあります。その人は「アタマの方から息を下ろすように抜くとよりきれいにかかる」なんて言ってました。どうやるんだろう(実践中‥)おお!!ヴィブラートが生まれて初めてきれいにかかった!たぶん、「アタマの方から息を下ろす」というのは、鼻腔にちゃんと息を通すという事なんだな。。でも、きれいにヴィブラートになる確率が低いので、練習してこの抜き加減をコントロール出来るようにするのが練習なんじゃないかと。で、好きなヴォーカリストの見事なヴィブラートを真似するのが練習法だとか。ちなみに、宇多田ヒカルみたいなギザギザのヴィブラートは「ちりめんヴィブラート」といってダメらしいですね。ポピュラーだとアニタ・オデイとかエラ・フィッツジェラルドとかを参考にするのが良いんだろうなあ。

(ベルティング)ベルティング自体がよく分かりませんでしたが、要するに大きな声で歌う事みたいです。で、これをやる時は首やあごの筋肉をリラックスさせてやらないとしわがれ声になったりして声帯を壊すので気をつけてね、みたいな。

 パート2は、CDを聴きながらの具体的なワークアウト。これがこの本の本当の価値だと思うんですが、取り急ぎヴォーカリストじゃない僕にはいらなかったです。でも、ヴォーカリストならひと通りやってみて損はないのかも。

 というわけで、個人的にはウォームアップ/クールダウンののやり方とヴィブラートを学習できたところがとんでもない収穫!西洋のポピュラー・ヴォーカルをやりたい人なら、確実に目を通しておきたいメソッドじゃないかと!


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映画『五線譜のラブレター』

Gosenfuno Loveletter コール・ポーターはジャズバンドが演奏する曲しか知らなかったのですが、コール・ポーターの生涯を描いたこの映画を見て、「へえ、こんな人だったのか」と初めて知ることができました。とはいっても劇映画なのでいろいろと脚色してあるのだとは思いますが。そうそう、コール・ポーターの曲としては、「Love for sale」や「Night and Day」の歌詞の意味がはじめて分かったような気がして、なるほどと思いました。クラブで若い男を買っていた人だから「Love for sale」なんだな、そうそう、コール・ポーターの書いた「Nighgt and Day」は、ビートルズ以降のポップスと同じ作曲技法で描かれていますが、彼らとは比較にならない作曲技術の高さで作られた名曲なので、聴いたことのない方はぜひ一度聴いてほしいです。

 映画は、年老いたコール・ポーターが、病で亡くなった奥さんとの人生を思い出す形で描かれます。自分の人生を、自分と対話しながら、映画のようにスクリーンに映して振り返っている、みたいな。そして、物語の要所要所で、物語に沿った詩を持つ彼の曲が、今のミュージシャンの演奏で流れる…という構成でした。なるほど、音楽家の自伝映画としては、いい構成だと思いました。

 コール・ポーターもゲイだったのですね。奥さんとの愛はたしかにあって、でも男色癖は別物、みたいな感じで描かれていましたが、なるほどそういう心理の在り方があるんですね。でも、奥さんを愛してるけどほかの女の子に気が行くことがある自分を考えれば理解できるか(^^;)。で、男色という弱みを握られて恐喝されたり、奥さんが病気で亡くなって創作意欲が亡くなってしまったりと、なるほどだらしがなさそうなアメリカの、よりだらしがなさそうなショービズの世界で生きた人なだけだって、やっぱりだらしがないんだな、みたいな。こう書くと、単なるだらしない人にも思えますが(^^;)、「人としてどう生きるか」というものを目指していた19世紀と違い、資本主義社会の中で正義よりも金、みたいな現代の資本主義社会では、こういう人がたくさん生まれるのは当然なのかも。最近、沢尻エリカさんが逮捕されましたが、あれは沢尻さんだけの話じゃなくって、倫理観や人間性を育てずに「稼ぐ」とか「職を身につける」というところばかり優先する社会にすると、すべての人がそうなる可能性があるということなんでしょうね。コール・ポーターどうこうよりも、そういう現代を眺めさせられたような映画でした。

 大傑作じゃないかもしれないけど、映画好きなら子供だましじゃない良質な作りの映画を楽しめるという意味で、なかなか良い映画じゃないかと!


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『Ella FitzGerald /Sings the Cole Porter Songbook』 vol.1, vol.2

Ella FitzGerald_Sings the Cole Porter Songbook 今回のエラ・フィッツジェラルドをまとめて聴くぞ特集のラストは、1956年、ロサンジェルス録音のコール・ポーター作品集です!コール・ポーターに関しては、去年『五線譜のラブレター』というコール・ポーターの伝記映画を観まして、ハリウッドの映画やショービジネス世界で生きて、ゲイである事に苦しみ、強請られ…な~んて人だったというのをはじめて知りました。映画を観て、「Night and Day」や「Love for Sale」という歌の意味がはじめて分かった気がしたんですが、映画の感想はまたいずれ書こうと思います。今回は、このエラさんのアルバムを!

 僕がピアニストとして仕事を始めた頃、とにかく食えなかったもんで、作編曲やジャズバンドの仕事以外にも、ホテルのバーでの演奏とか、結婚式場でのオルガン演奏とか、とにかく鍵盤を弾く仕事は色んなものをやりました。やっかいなのがラウンジやバーでのジャズ演奏で、リクエストが来ちゃうんです。クラシック系のラウンジだとリクエストが予約制だったりするんですが、ジャズだとその日その場でリクエストが来ちゃう。気の利いた店だとリアル・ジャズ・ブックが置いてあるので、それを見て半分以上アドリブでパッと演奏しちゃうんですが、そんなものない箱もあるし、そもそもアンチョコ本に載ってない曲もあるのです。で、「知りません」と言うと、知ったかぶりしたクソ親父が「え、こんな曲も知らないの?この曲はポーターが誰それに捧げた曲で、ピーターソンが○○というアルバムで取りあげていて…」なんて得意げな雑学披露をお姉ちゃんの前でこれ見よがしに始めたりしてね。タヒねばいのにと思ってましたね。
 そんなわけで、ジャズ系のラウンジ仕事で知っとかないとヤバい作曲家ベスト3は、エリントン、ガーシュウィン、そしてコール・ポーターでした。1集と2集を合わせて32曲が入っているこのコール・ポーター・ソングブックは、そういう事情があって購入したのです。今だとCD2枚組になり、さらにボーナス3曲が追加になってるみたいです。エラはかなり原曲を大事にして歌うタイプだったので、エラの歌に近い形で演奏しておけば、文句はほとんど来ないだろうと思ったわけです。で、アンチョコ本に載ってなかった曲は、このアルバムから耳コピして、ぜんぶリードシートを作りました。

 前置きが長くなりました。この2枚のアルバム、伴奏はポール・スミス(p)のカルテットとバディ・ブレグマンのオーケストラで、カルテット演奏だったり、ジャズバンド・ウィズ・ストリングスだったり、ビッグバンドだったり。なんでこうなったかというと、コール・ポーターがハリウッドで重用された作曲家だったから、その曲集となると劇音楽調の編成にしたのかも知れません。録音もロスですしね。そういえば、エラのブレイクのきっかけのひとつは、ロスのジャズクラブにエラを聴きに来たマリリン・モンローが大感激して、モガンボに紹介した事だったそうです。当時のアメリカのショービズの世界で成功するには、ロスかニューヨークやシカゴのどれかだったんですね、きっと。そしてもうひとつの成功きっかけがまさにこのアルバムで、このアルバムは超ロングセラーアルバム。発売から70年がたってもまだ売れてるなんて、プレスリーのレコードにすらないんじゃないでしょうか。で、演奏は、先ほど述べたようにジャズというよりも劇伴調でした。ジャズより、マリリン・モンローや古いポピュラー歌手のアルバムをイメージした方が近いかも知れません。

 コール・ポーターの楽曲集と言えば、今でもこの2枚のアルバムが筆頭にあがるんじゃないでしょうか。大有名曲は言うまでもありませんが、僕が知らなかった曲で素晴らしいと思ったのは、「Get out of town」。この曲、すごく気に入って、リクエストが来ない時は、この曲をずっとまわして演奏してた事もありました。あと、さすがに「Night and Day」や「Everytime We Say Goodbye」や「Love for Sale」はやっぱり素晴らしい、ジャズの歴史にさんぜんと輝く大有名曲じゃないでしょうか。というわけで、これは今でも、ミュージシャンや音楽ライターなら持っておきたいコール・ポーター楽曲の最初の資料じゃないかと。それにしても、エラ・フィッツジェラルド、どのアルバムでも原曲を大事に歌う人だなあと感じました。なるほど、ジャズ・ヴォーカルの教科書にするならエラにしろと言われるわけですね。


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『Ella FitzGerald / Clap Hands, Here Comes Charlie!』

EllaFitzGerald_Clap Hands Here Comes Charlie エラ・フィッツジェラルド、1961年録音のアルバムです。これもやっぱり有名なスタンダードナンバーを多く取りあげたアルバムで、チェット・ベイカーが死の直前に吹き込んだ「You’re My Thrill」や、ローラ・フィジーがヒットさせた「Good Morning Heartache」が入っていた事が購入の決め手でした。メンバーは、Lou Levy (p), Harb Ellis (g), Joe Mondragon (b), Stan Levey (dr)。CDに入っていたボーナストラックは、ベースとドラムが変わっていました。それにしても、今回取り上げたエラの60年前後のアルバムは、ぜんぶピアノ、ギター、ベース、ドラムという編成なんですね。管は入れず、和声楽器をふたつ入れるのが標準だったんですね、面白いです。

 これはスタジオ録音で、同時期のライブ録音よりもバンドのバランスがよい曲が多くて聴きやすかったです。『At the Opera House』なんて、ピアノが歌の半分ほど、ギターなんていることに気づかないほど小さい曲すらありましたからね。とはいえ、このアルバムも「Spring Can Really Hang You Up The most」あたりはバンドの音が恐ろしく小さいんですけど(^^;)。。あと、管がいないのはパンチがなくなる半面、室内楽的なシックさが出ていいですね。エラさんが管がいないこのシックさを好んでいたのかも。ジョー・パスのギター1本の伴奏だけで歌ったりしたこともあるし、エラ・フィッツジェラルドはもしかするとギターが好きだったのかも

 アレンジは原曲を壊す事のない標準的な仕上がりでした。ちょっと面白い事をやっていたのは、「Cry me a River」ぐらいだったでしょうか。ほかにも、エラおばさんはオリジナル曲のメロディを大事にしているし、バンドはあくまでヴォーカリストを引き立てて自分は出しゃばらないというTPOを踏まえた演奏、う~ん大人です、安心して心地よく聴けます(^^)。でも、そういう音楽が面白いと感じるかというと、フリージャズもクラシックもロックも民音も何でも聴いてきちゃった僕には、ちょっとノーマルすぎたかも。そんな事いったら、ヴァーブ録音の古いジャズヴォーカルなんて聴くなって話ですね (^^)>。
 そんな僕にとっての聴きどころは、当初の狙い通り「You’re My Thrill」と「Good Morning Heartache」を昔のバンドがどう演奏していたかを聴けた事でした。前者はヴァースからちゃんと演奏してくれているのが良かったし、後者は普通に良いパフォーマンスで、こうなると曲が良いから普通に痺れました(^^)。

 17曲も入っていたし、アレンジも演奏も標準的でこのアルバム通りに演奏しておけばクレームは来ないだろうという意味で、スタンダード曲のソングブックとしていいアルバムかも。


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プロフィール

Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです。音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度ですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

最近気になってるCDとか本とか映画とか
intoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!!
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