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心に残った音楽♪

おすすめCDの紹介のほか、本や映画の感想などを (*^ー゜)v

 

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2019年 今年聴いたアルバム 独断と偏見のベスト28 +α!

 令和元年もあと数時間というタイミングでブログなんて書いていて良いのでしょうか(^^;)。でもこれをやらないとすっきり年を越せない気がするもんで、自分のためにやろうと思います、今年聴いたアルバムの年間ベスト!
 今年は、「今のペースで書いていたら、持ってるレコードの備忘録なんて死ぬまで書き終わらないぞ」と気付いたもんで、書くペースを上げたところほぼ毎日更新となり、音盤を聴く量が通年の3倍に!!分母が増えたのに年間ベストの枚数をほぼ10枚に絞るなんてとても無理だぜ。というわけで、今年はベスト28+αで行こうと思います。まずは、第28位から14位までを一気に!

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The Wailers Burnin’第28位:『The Wailers / Burnin’』
私的レゲエ最高傑作はやっぱりウェイラーズでした。ベースのうねりがヤバすぎ、詞が素晴らしすぎです。

第27位:『Slayer / Reign in Blood』
もういい齢だし、スラッシュはさすがに卒業だろうなあと思って聴いたら、スレイヤーだけは別格でした!

Animals_Inside LookingOut第26位:『アニマルズ / 孤独の叫び』
「Inside Lookin' Out」のギターのカッコよさがすべて!初期アニマルズはこれだけあればいいです(^^)。

第25位『イサーンのスピリチュアル・ソング ~タイのモーラム』
民俗音楽のプログレ。ケーンというタイの笙のカッコよさがヤバい、死ぬまでに一度は聴くべし!

pinkfloyd_wish you were here第24位:『Pink Floyd / Wish You Were Here』
『原子心母』以降のピンクフロイドではこれが最高傑作なんじゃないかというほどの素晴らしさに今頃気づいた

第23位:『密林のポリフォニー イトゥリ森ピグミーの音楽』
アフリカのジャングルの中に住んでいるピグミーの音楽は脅威のポリフォニー合唱、すげえええ!

Farm.jpg第22位:『FARM』
アメリカン・ハードサイケの隠れ大名盤!やっぱりロックの核心はサイケにあると思う自分がいた

第21位:『黒人教会の音楽 (世界民族音楽大集成88)』
黒人教会の礼拝風景の実況録音で、本物のゴスペルを初めて聴かされた衝撃がすごかった

Rupin3rd_71MeTracks.jpg第20位:『ルパン三世 '71 ME TRACKS』
ルパン三世テレビ第1シリーズのあの超名曲『P38~』というヤツが聴けるレコードはこれしかない!

第19位:『ニジェールの音楽 Anthologie de la Musique du Niger』
たくさん音楽を聴いてきたつもりだけど、「なんだこれは!」という音楽の連続だったこのCDは衝撃だった

Dew_NunoyaFumio.jpg第18位:『DEW 布谷文夫 / LIVE!』
日本のロックは60年代末から70年代初頭に名盤が固まっていることを再確認。強烈な自己表現がすげえ!

第17位:『Art Pepper Quartet / Modern Art』
レイドバック感がヤバい、気持ちよすぎる…。アート・ペッパーの代表作は絶対これ!

penderecki_stabat mater_Tapiola第16位:『ペンデレツキ:悲しみの聖母 –ペンデレツキ無伴奏合唱宗教曲全集– ユハ・クイヴァネン指揮、タピオラ室内合唱団』
戦後に作曲された宗教音楽の中で最も祈りそのものに近いと感じたのがこれ。ゾクッと来る感動でした。

第15位:『砂漠のアラベスク アラビアの音楽』
マカームだけじゃない、大衆歌謡やベドウィンの音楽まで収録したイラク音楽の集大成!心を持ってかれた

Dufay_Missa Ave regina caelorum第14位:『Dufay: Missa Ave regina caelorum Dominique Vellard (cond.), Schola Cantorum Basiliensis』
ルネサンス音楽ブルゴーニュ楽派の切り札デュファイの最高傑作!この時代の作曲家は天才揃いだと思う

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 ここまでの順位はあんまり関係ないかも。どれも何度も繰り返し聴きたいと思う名作揃いだと思います(^^)。さて、ベスト13に進む前に、音盤以外のもので特に素晴らしかったものを4つご紹介!

Kantsubaki movie映画『寒椿』 宮尾登美子原作、西田敏行・南野陽子主演
私的日本映画ベスト5に確実に入る傑作!文芸作と任侠映画の真ん中ぐらいで、何度見たか分からないほど好き

DVD『Cream / Farewell Concert』
ジンジャー・ベイカー擁するクリームの解散コンサート。若い頃魅了されまくった演奏は今見てもすごかった

映画『ランボー』 シルヴェスター・スタローン主演
僕と同世代でこの映画を見ていない男子がいるとは思えない、それほどある世代の心を動かした名作と思う

JinginakiTatakai_HirosimaSitouhen.jpg映画『仁義なき戦い 広島死闘篇』 深作欣二監督、北大路欣也主演
やくざ映画だと舐めてはいけない、実は日本映画のリアリズム表現の超傑作と思う

 映画や本にもけっこう触れた1年でした。本だとネイティブ・アメリカンの思想を伝えた『今日は死ぬのにもってこいの日』 や、当時のヨーロッパ的な死生観を伝えた『完訳アンデルセン童話集3』あたりは、音楽ばかり聴いてないでこういう本を読むために時間を割いて良かったと思う教えに満ちた本でした。
 さて、音盤に戻りまして、第13位から6位まで!

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IfukubeAkira Sakuhinshuu_YamadaKazuo第13位:『伊福部昭:作品集 山田一雄指揮、新星日本交響楽団 etc.』
山田一雄指揮・新星日本交響楽団による「日本狂詩曲」は、日本音楽を西洋の豊かな音で鳴らした超名作名演奏だと思います。これは良いオーディオで聴かないと良さが分からないかも、むちゃくちゃに心揺さぶられました。。

第12位:『ジャワの民俗音楽 (世界民族音楽大集成15)』
ガムランだけでない、影絵芝居や道行芸能までをも含めたジャワ音楽の万華鏡、インドネシアの音楽のきらめきは素晴らしい

BillEvans_NewJazzConceptions.jpg第11位:『Bill Evans / New Jazz Conceptions』
感傷的にスタンダードを弾いてるのがビル・エヴァンスだと思ったら大間違い、本当はこういう事をやりたかったんだろうな

第10位:『ペンデレツキ:アナクラシス、広島の犠牲者に捧げる哀歌 他 ペンデレツキ指揮, Polish Radio National Symphony Orch., London Symphony Orch.』

「音響作曲法の走り」なんて言われますが、その音の衝撃はマジですごかった。戦後ポーランドの屈折を音で味わった気がする

John Coltrane Coltrane Time第9位:『John Coltrane / Coltrane Time』
共演のセシル・テイラーがすごすぎた!他のミュージシャンがけっこう保守だったのがむしろ音楽をいいバランスにしたかも

第8位:『モンテヴェルディ:歌劇《オルフェオ》 フィリップ・ピケット指揮、ニュー・ロンドン・コンソート』
通奏低音の素晴らしさを痛感。オペラって実はバロック時代が一番すごかったんじゃないかと思わされた

JoaoGilberto_Amoroso.jpg第7位:『Joao Gilberto / Amoroso』
ブラジル音楽でないと味わえない独特のレイドバック感、温かさ、そして哀愁が凝縮した音楽。これは万人におすすめ

第6位:『フランク:ヴァイオリンソナタ、弦楽四重奏曲 クレーメル(vn)、プラハ四重奏団』
クレーメルの素晴らしい演奏に悶絶、フランクの大名曲に悶絶、にプラハ四重奏団の素晴らしさに悶絶。ここまで来れる音楽家がどれだけいるだろうか…

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 14位までも素晴らしくて絶対に手放さないぞリスト入りですが、13位以降はレベルが一段上。すごすぎて何らかのアナリーゼを行ってしまったほどの素晴らしい音楽でした。名を成したほどのミュージシャンですらこのレベルの録音を残せるのは生涯に何度あるかというほどの高みを捉えた録音で、その素晴らしさに鳥肌が立ちまくっていました。。
 さていよいよ今年聴いた音盤のベスト5です!

Charlie Mingus_Jazz Composers Workshop第5位:『Charlie Mingus / Jazz Composers Workshop』
私的モダンジャズ最強のコンボであるチャールズ・ミンガス・バンド、僕はずっとエリック・ドルフィー在籍時が至高と思っていたのですが、よもやこんな初期の演奏がすでにとてつもない演奏をしていたとは思いもしませんでした。まだあのミンガス的な楽曲やアンサンブルは確立されてませんが、むしろこの時期のこういう音楽の方が高度じゃないかという所まであって驚きの連続!

Beethoven_PianoConcertos_Kempff_Kempen BerlinPhil第4位:『ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集 ケンプ(p)、ケンペン指揮、ベルリンフィル』
クラシックでケンプと言ったら泣く子も黙る存在ですが、古い人なもんである時まで聴くのを敬遠していたですが、いざ聴いてみたら鬼神のごとき演奏に戦慄!これは凄すぎるだろ、こんなの聴かされたら「ピアノ弾けます」なんて口が裂けても言えないわ…。しかも、そのケンプと争うオケが全盛期ベルリン・フィルという凄まじさ。この録音は今年の1位か4位。2位と3位はすでに決定しているもんでね(゚ω゚*)。それぐらいに凄い演奏と録音でした。いやあ、思い出すだけでゾクゾクしてしまう、これは人類の偉大な遺産じゃないかと。

Kohakuiro no Yoru_Bagdad no Oud第3位:『琥珀色の夜 ~バグダッドのウード』
そんなケンプより上位にしてもおかしくない音楽と演奏だと本気で思うほど、西アジアの芸術音楽のレベルは高いです。これは、イラクのウード奏者サフワット・ムハンマド・アリーの演奏で、このプレイヤーはイラク音楽を聴く人なら絶対に知っているというほどの超有名音楽家。マカームを極めるなんて一生かけてやるような仕事でしょうから、そりゃクラシックの英才教育を受けたプレイヤーと五寸で渡り合ったとしても不思議じゃないんですよね。このCDはパスタ(歌曲のひとつ)とタクシーム(即興演奏)で構成されていましたが、どちらも素晴らしくて、聴いている間は完全に魂を持っていかれていました。すげえ。

TsutsumiTsuyosi_GendaiCello.jpg第2位:『堤剛 / 現代チェロ作品集』
このCDで感激したポイントはいくつもあって、まずは堤剛さんの演奏が素晴らしかったこと。どこを切っても渾身の演奏でした。そして選曲が素晴らしくて、中でもコダーイ「無伴奏チェロ・ソナタ」と武満徹「オリオン」が素晴らしすぎ。コダーイの無伴奏チェロソナタは僕の中では超名曲で、他の演奏家のものもたくさん聴いてきましたが、堤さんの演奏は世界の名だたる演奏家に引けを取らない熱演と思います。そして武満さん「オリオン」の素晴らしさと言ったら…やっぱりこれが2位だな、素晴らしかったです!

Franck_Psyche_PStrauss.jpg第1位:『フランク:交響詩プシュケ ポール・シュトラウス指揮、リエージュ管弦楽団』
多くの作曲家がそうですけど、教科書に出ている有名曲、聴衆に人気の曲、本当にすごい曲、これらはたいがい一致してません。フランクもそうで、プシュケの素晴らしさは聴かれてないからメジャーになってないだけで、これを聴いたら「フランクの最高傑作ってこれじゃないの?!いや、絶対にこれだろ!フランクどころか、フランス音楽全体でもちょっと信じがたいほどの名作じゃないのか?!」という人は絶対にいるはずです。ドビュッシーに先行してこんな4度堆積和音を普通に使いこなしてたなんて、信じがたいほどのすごさ。しかも後期ロマン派のような恐ろしいほどの官能性もあるし…これは聴いたことのないクラシックファンにぜひ推薦したい名作です!

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 こうして振り返ってみると、今年は例年に比べて民族音楽やクラシックをずいぶん聴いた一年でした。西洋音楽ばかり聴いていると偏っている気になって、バランスを取りたくなるのかも知れませんね。ネイティブ・アメリカンの言葉に「魚はなぜ自分が水の中にいることが分かるのか」という諺があるそうですが、外に出ないと自分がいる場所すら分かりません。音楽もそうで、同じジャンルばかり聴いている所から一度でも外に飛び出すと、いきなりいろんなものが見えてきたりして。同じように、音楽ブログの中で小説や映画に触れたりするのも、音楽馬鹿になりたくないという気持ちがどこかにあるからなのかも知れません。

 今年はほぼ毎日更新。このペースで備忘録を書いていくのはなかなか大変でしたが、素晴らしくもありました。一年間、お付き合いいただきましてありがとうございました。どうぞ良い年の瀬をお迎えください。

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『Slayer / Reign in Blood』

『Slayer Reign in Blood』 きたきたきた、僕が聴いてきたスラッシュメタルでナンバーワンのアルバムはこれです、絶対にこれ!間違いなくこれ!!1986年にスラッシュメタル・バンドのスレイヤーが発表したサードアルバムです。悪魔崇拝的なジャケットや、アルバム冒頭にヴォーカルが奇声をあげる所で聴くのをやめる人がいっぱいいると思いますが(^^;)、そこさえ乗り越えればあとはスラッシュメタルのカッコよさ満載で、ついでにスラッシュメタルの弱点を見事に克服できているアルバムとも思います。

 ギターのザクザク言うカッティングのとんでもない速さやカッコよさ、これに痺れます!いや~これは最高だ、これに似た音楽なんて他にない!さらに、高速感を煽るドラム、いきなり変わるリズムフィギュアやテンポ。こういうものを絡めることで慣れや飽きから逃れているわけですね。そして、時たま入ってくるギターソロが危なすぎてカッコいい。。
 すべての曲がこうなので、1曲でも快感と思えばぜんぶ快感、ダメだと全部ダメな音楽だとは思いますが、ハマるともう病みつきです。いわゆる音楽を聴く感触ではなくて、刺激的なビートを全身で感じる何かの人体実験かアトラクションみたい。普通の音楽を聴く概念で聴いてはいけない、これを聴くって一種のカルト宗教みたいな気もしますが、音楽なら人に迷惑がかかるわけでもないし良いんじゃないかと(^^)。

 スラッシュメタル、齢をとった今となってはもういいやと思っていたんですが(当時だってそんなに聞いてませんでしたけど^^;)、スレイヤーのこのアルバムは別格でした、やめられません!でも、このアルバムを褒めると一部の人か変な人扱いされそうで怖いなあ…でも、最初の叫び声さえ突破すれば最高の音楽だと僕は思ってます。そして、これだけ褒めておきながら、僕はスレイヤーをこのアルバムしか聴いた事がなかったりして(^^;)。だって、他のアルバムを買ったとしてもこれと同じという予感しかしないんですものオホホ。いやあ、年の最後にスカッとするものを聴いたぞ、頑張って大掃除に取り組もう!!


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『ANTHRAX / Among the Living』

ANTHRAX Among the Living スラッシュメタル、続いてはアンスラックスです!これは87年に発表されたサードアルバム、僕はアンスラックスは食わず嫌いでなかなか聴きませんでした。理由は短パンです ( ̄ii ̄)。そんな僕に、メタルマニアの友人が「このCDは短パン写ってないからいいだろ」と貸してくれたのが、このCDでした。というわけで、僕が聴いたアンスラックス唯一のアルバムがこれです。

 ギターがザクザク言ってます。ドラムがツーバスです。ベースがドンシャリです。ユニゾンで叫びます。そして速い!これぞスラッシュ、僕にとってのスラッシュメタルのイメージって、このアルバムとメタリカの『Master of Puppets』です。メタリカとアンスラックスの共通項をあげれば、やっぱりこのギターのザクザク刻むパワーコード。これをカッコいいと感じるか退屈と感じるかで、スラッシュメタルをいいと思うかどうかが分かれるんじゃないかと。

 学生のころ、「I am the Law」の超速のザクザクを初めて聴いた時には「すげえ!」って思いました。でも、アルバム1枚を聴きとおせなかったんです。理由は自分にとって難しすぎたんじゃなくて、その逆で単純すぎたから。アンスラックスもメタリカも、全員同じビートで動いちゃうから、一生けんめい弾いてる割に音の情報が多くないんですよね。全員同時に動いちゃったらアンサンブルが発生しなくて、ギターがリフをザクザク刻んでるんだから、ベースがカウンターラインを作るなり、ドラムがギターとシンコペーションを起こすようなパターンを刻めたら、もっといい音楽になれたんじゃ…みたいな感想を覚えてしまう時点で、スラッシュメタルを聴く資格がないんでしょう。ビートに特化したのがこの音楽の特徴で、たしかにシンコペーションなしで全員でガツガツ来るのを魅力的に感じた事もありました。やっぱり、ギターの高速の刻みに感じることができるかどうかがスラッシュメタルの分水嶺じゃないかと。


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『Megadeth / PEACE SELLS ...BUT WHO'S BUYING?』

Megadeth _PEACE SELLS BUT WHOS BUYING 今年もあと少しで終わりですね。年の最後に何を聴こうか…今年はクラシックや民族音楽をかなり聴いたので、最後はスラッシュメタルでパーっと締めますか!!
 これはスラッシュメタル・バンドのメガデスが1986年に発表したアルバムです。スラッシュメタルというと、メタリカ、メガデス、アンスラックススレイヤーあたりが思い浮かびますが(というか、僕はそれぐらいしか知らない^^;)、この中で好きなのはメガデスとスレイヤーです。メタリカがいちばん有名なんでしょうが、音楽的にはメガデスやスレイヤーの方が優れて感じます…とか言って、メガデスはこのアルバムしか聴いてないんですけどね(^^;)。

 スラッシュメタルの中で特に曲がよく出来ていて、そこが好きでした。スラッシュメタルって、早く刻むことに気を取られて、ドラムもベースもギターも同じリズムで動いてシンコペーションがなくなっちゃうバンドが多いと思いませんか?メタリカやアンスラックスがそうですが、弾きまくってるのに全員同じリズムで演奏するもんだから音楽の情報量はむしろ減っちゃってるな、みたいな。でも、曲が優れているメガデスにはそれがないのです。というわけで、曲のカッコいいスラッシュを聴きたいならメガデスでしょ、みたいな(^^)。

 一方で、どこか冷たい音楽とも感じていました。いま聴くと、演奏表現が少ないところと、音楽がギターのリフとソロだけで出来てるようなものなので、ギター以外は付録程度の自動演奏に感じてしまったというこの2つで、速くラウドな割に冷たい音楽だと感じるのかも知れません。でも、その機械的な感じが、当時に出始めていたゲーム音楽なんかのデジタルなインスト音楽とオーバーラップして感じるところもあって、これが時代の音だったという印象も持っています。

 今では市民権を得たスラッシュメタルですが、僕が聴いていた頃のスラッシュはまだキワモノ扱いだったなあ。「え、メガデスなんて聴くの?(白い目)」って感じで、これを聴いていたらオタク扱いでしたからね(^^;)。


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TVドラマ『ミラーマン』#3 28~51話 円谷プロ制作

Mirrorman_vol9.jpg ミラーマン特集の第3回、今回は番組終盤から最終回までの中から面白かったものをセレクト!ウルトラセブンもそうでしたが、最終回が近づくと子供向けとは思えない話がチラホラと混ざってくるのは、「どうせもう終わるんだから、視聴率の事を気にせずにいい脚本を書いてやろう」という脚本家の矜持なのでしょうか(^^)。

mirrorman_episode32.jpg■第32話:今救え!死の海
 海の水が円形に引く特撮表現がすごい!特撮がすごいというより、こういう構図を描くアイデアとデザインセンスが素晴らしいです。見事な特撮の多いミラーマンの中でも1~2を争うシーンではないでしょうか?!

■第34~35話:S.G.M対ミラーマンの決闘/S.G.M特攻作戦
 ミラーマン後半の名作回です!インベーダーの策略によってSGMとミラーマンが戦う羽目となります。ミラーマンはインベーダーの基地と確信してとある団地に攻撃を加え、自衛隊やSGMはミラーマンが人間を攻撃していると思ってミラーマンを攻撃。負傷したミラーマンを怪獣が襲い、ミラーマンは心肺停止となります。ミラーマンを倒してしまったSGMの藤本隊員は責任を感じ、死を覚悟で怪獣に特攻をかけます。
mirrorman_episode35.jpg この話にはミラーマンが地下工場に収容される特撮シーンがあるんですが、この映像が素晴らしいです!人間の横にミラーマンが横たわっていると、その巨大さが伝わりやすくて、子供の頃はその映像表現に感動していました。また、地割れが起きて人々が飲み込まれる特撮も見事!円谷特撮班の大道具さん、いい仕事してるなあ。
 ドラマも熱く、ミラーマンを殺してしまった自責の念に苦しむ藤本隊員の演技が見事。特攻自殺するつもりで戦闘機で怪獣に突っ込んでいくのですが、その時に人生を振り返るように歌を歌い、他の人たちに別れの挨拶をして自爆特攻していくのです。自殺の直前に歌を歌うって、映画『仁義なき戦い 広島死闘編』のラストがこうでしたが、その心情って分かる気がするんですよね…ウルッと来てしまいました。
 音楽の使い方も素晴らしくて、ミラーマンが瀕死の重傷を受けながらも戦うシーンではミラーマン後半回のエンディングテーマのインスト(これが悲壮感あるいい曲!)、息を吹き返すシーンではミサ曲。冬木透さん、子供番組だと思って手抜き作曲するとかは一切してないです、素晴らしい!

mirrorman_episode44.jpg■第44話:魔の救出大作戦
 UFOがマンションに突き刺さって、いつ落ちるかドキドキ。なんだこれ(^^;)。。マンションの中に残された人を救うという『ポセイドン・アドベンチャー』をパロディ化したようなパニックドラマでした。たったそれだけなんですが、これが面白いんです。UFOがマンションに突き刺さっている絵が笑えると同時によく出来ていて、何やってんだと思いつつ、何回見ても面白くて好きな話でもあるのです(^^)。

■第46話:死都に愛の鐘が鳴る
 地球人を好きになったインベーダーの若い女性が、仲間から命を狙われます。インベーダーに襲われた彼女の命はあと数日、しかし彼女はその事実を知りません。地球を救おうとする彼女は死に、怒りと悲しみに震える京太郎。そして彼女が首にかけていた十字架のペンダントの光でミラーマンに変身し…
 ミラーマン版「盗まれたウルトラアイ」という感じの、なかなか悲しい話でした。撮影場所は代々木か駒沢のオリンピック公園でしょうか。あんなに素晴らしい建物で、まだまだ十分使えたのに、来年の東京オリンピックのためにぶっ壊してしまいましたね。2度目の東京オリンピックですが、最初の約束と全然違う金が税金から支払われ、自分の利益しか考えずに汚い事をやりまくって利権に群がる人たちで東京はボロボロ。2020年の東京オリンピックは、安くできると言っていた当初の予算の7倍の8000億円になり、さらに現時点では3兆円になっているという…この金、オリンピック終了後もずっと税金として都民なり国民なりに重くのしかかるんですよね…マジでむかつく、今の日本は南米並みの汚職腐敗国家になっていると思います。それなのに、悪い奴らのみならず、この問題を追及しきらないマスコミも、そんな事やってる政治家をまた当選させる市民も馬鹿すぎます。みんなミラーナイフでポアされればいいのに。

mirrorman_episode51.jpg■第50~51話:地球最後の日/さよならミラーマン
 いよいよミラーマン最終回!ミラーマンを観た事がない方は、第1話とこの最終回前後編だけでも見て欲しい!
 インベーダーが自分たちの惑星を地球にぶつける計画を立て、これがインベーダーとの最後の決戦となります。この戦いが終わればミラーマンとしてではなく地球人として生きていけると張り切る京太郎。しかしSGM隊員はインベーダーにコントロールされ、京太郎は変身する瞬間を御手洗博士の娘の朝子に見られてしまいます。京太郎に思いを寄せていた朝子は大ショックで言葉も出ません。また、ミラーマンであることを知られ、ひとりの人間として生きてゆく道の絶たれた京太郎は、正体を知られた事と怪獣との戦いの2重のショックで意識を失って卒倒します。
 地球最後の日を迎え、最後の戦いに向かおうとするミラーマンですが、京太郎の身を案じた朝子は、鏡の前に立ちふさがって変身を阻止しようとします。鏡の前からどこうとしない朝子の頬を張って、京太郎は朝子をどかします。「朝子さん、僕は地球の危機を救う使命をもってこの世に生まれたミラーマンだ。僕の命は初めからこの地球に捧げられているんだよ。」泣き崩れる朝子の前で、鏡の中に消えて行く京太郎。かろうじて勝利するミラーマンですが、怪獣の爆発と共に姿を消します。ようやく地球に平和が訪れますが、インベーダーに破壊されたままの二次元の世界の再建に京太郎は狩り出されます。京太郎は、ようやくふたりで生きていけると思った朝子に「君の事は永遠に忘れないよ」と別れを告げ、夕日の中に消えて地球を去ります。
 この最終回を素晴らしいものにしている最大の理由は、体を震わせて恋人の命を守ろうとする朝子の演技と思いました。子供の頃にこんな渾身の演技を見せてもらえて、僕は幸せだったんだなあ。だって、こういうものを見て、怪獣対ヒーローではなく人間ドラマに引きつけられていったんでしょうからね。最後の変身を決意する京太郎のセリフも、石田さんの俳優人生のクライマックスとなる名台詞だったのではないかと思います。ウルトラセブン最終回に匹敵するほどの感動的な名作で、子供の頃の僕は大感動でした。

* * * * *
 僕にとってのミラーマンは、幼少時に夢中になって観た無数の特撮ヒーロー番組の中でも、ウルトラセブンと1~2を争う超名作。テレビの前で魅了され続ける日々でした。自分がいくつになっても、ウルトラセブンとミラーマンの興奮と感動は忘れないんでしょうね。そこまで人の心をひきつける名作をひとつでも残す事が出来たのなら、映画人として素晴らしい人生だったと言えるのではないでしょうか。石田さんが夕日に照らされたミラーマンのラストシーンを演じたのなんてついこの前の事だと思うのですが、その石田さんがもうこの世にいないなんて信じられない、人の一生なんてうたかたの夢ですね。あらためて、生涯俳優で人生を終えた石田信之さんのご冥福をお祈りします。


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TVドラマ『ミラーマン』#2 6~27話 円谷プロ制作

Mirrorman_vol2.jpg ミラーマン特集、第2回です!ミラーマンは初回放送時の裏番組にシルバー仮面という特撮ヒーロー番組があって、そっちもなかなかしっかりしたドラマで面白いんです。これで互いに視聴率を食い合ってしまったのか、ミラーマンは途中で大きく路線変更。第2回は、6話から、路線変更となる27話までの中から面白いと思った話をセレクトしてご紹介!

■第6話:鏡の中の墓場
 インベーダーがライフル魔の死体と同化して、京太郎の命を狙います。京太郎は一度も会ったことの無い父と自分の関係に苦しみ、父から譲り受けた宿命としてのインベーダーとの戦いではなく、自分の意思でインベーダーと戦いたいと望みます。その話を聞いた御手洗教授は、父親ミラーマンがどのように死んだのかを京太郎に伝えます。ミラーマンは鏡の世界に長く留まりすぎると死んでしまうという弱点があり、父ミラーマンはインベーダーからその弱点を突いた罠にかけられて死んだのでした。ミラーマンもやはりこの罠にかかり、鏡の世界に閉じ込められ…
mirrorman_episode6.jpg 死体安置所をぼんやりとにじむ影が歩きまわる特撮表現が見事!ストーリーでは、鏡の中とこちらの世界というミラーマンのSF世界がどういう世界観なのかを描き、ミラーマンの物語に深さを与えたところが見事。1話完結のドラマとしては父子の物語がサイドストーリーとからめて語られるといった具合で、ミラーマンの物語のキーとなる佳作でした。この話、小さい子供には理解するのはかなり難しそう。ミラーマンって、もともとは対象年齢をやや高めに設定して制作されていたんじゃないかなあ。

■第7話:打倒!人体侵略作戦
mirrorman_episode7.jpg ウルトラセブンアンヌ隊員役を務めた菱見百合子登場回です!ウルトラセブンから数年経っているんですが、セブン序盤のペガッサ星人回あたりではサルみたいな頭ににきび面だった菱見さんが、セブン後半には「あれ?この日と綺麗だな」と思うようになり、そしてこのミラーマンでは大人びた美人になっていてビックリ(^^)。円谷プロ制作の特撮ヒーロー番組で綺麗だと思った人って、セブン後半からの菱見さんと、エースの美川隊員、そしてミラーマンのヒロインじゃないほうの女性隊員の3人です。
 話は、菱見さんの恋人の体がインベーダーに占拠されるというもので、インベーダーに体を占拠された男が魂を失わなかったのは、ずっとこの男に声をかけ続けた母親の愛情だったというもの。これは泣けるヒューマンドラマじゃないか、やっぱりミラーマンはSFサスペンスとヒューマンドラマのミックスなんですね(^^)。

■第10話: 時計が止まった街
 ある街の上空で、ジェット旅客機が空中で停止する事件が起きます。功名心に焦ったある科学者がインベーダーと結託して、重力をコントロールする装置を作り上げたのです。街の時間が停止し、その範囲はどんどん広がっていきます。時間停止の壁を突破できるのは光速だけで、それが出来るのはミラーマンしかいません。死のリスクに戸惑うミラーマンですが、時間停止線が東京全体を飲み込むと聞いた京太郎は意を決して時間停止戦を越え…
 この設定だけでハードSFですよね(^^)。そして、この回でとうとうインベーダーたちが実際の姿を現します。これが血管の浮き出した目を持たない半漁人のような姿で不気味なんですよ。子供の頃に見たときは恐かったなあ。ミラーマン、巨大ヒーローと怪獣の戦いさえなかったら、立派なテレビSF作品になっていたかも知れません。

■第17話:罠におちたミラーマン
 透明怪獣の特撮が見事です!怪獣は透明になるのですが、ミラーマンが投げつけた石油タンクから洩れた石油のかかった部分だけは透明にならない…これは特撮の技術とアイデアの勝利でしょう!!

■第21話: 恐怖の液体怪獣タイガン
 この回も怪獣特撮が見事で、ビルの向こうでミラーマンと怪獣が戦ってるんですが、ビルの後ろだけじゃなく窓を通しても怪獣が透けて動いてるんですよ!この細かい職人技が素晴らしい!

■第26~27話:ミラーマン・絶体絶命!/総攻撃!S.G.M
 ミラーマンの路線変更回です。御手洗博士の家と、その地下にあるSGMの基地が怪獣に襲われて破壊され、博士や隊員たちの葬儀が行われます。さらにミラーマンはインベーダーによって鏡の中に閉じ込められ、体の中に爆弾を仕込まれます。爆弾はミラーマンがある程度エネルギーを使うと爆発するというものです。2匹の怪獣に教われてピンチとなったミラーマンを、謎の戦闘機が救います。SGMのメンバーは生きていて、湖の底にある新しい基地や戦闘機と共に再生したのでした。
 ドラマ的には組織変更によってSGMが地球防衛軍のようになり、時限爆弾によってミラーマンの戦いに緊張感が出る、みたいな狙いなのかな?そういえば、ウルトラセブンもポール星人回で活動に制限をつけられていたな…。 そうそう、特撮としては全半回の黒い竜巻、後半回ラストの夕焼けの海の上を水平線にむけて飛び去って行く戦闘機のショットが見事でした(^^)。 


 今回見直して気づいたのは、僕が面白いと思ったミラーマンの話は最初の10話に集中してるという事でした。怪奇なSFサスペンスは初期に集中してるんですよね。恐らく最初は撮りためているでしょうから、10話あたりで視聴率や人気のデータが取れて、1クール後半あたりからテレビ局側から要望が来て、その影響が1クール終盤あたりから出始めるんでしょうね。僕はテレビ番組の制作会議に出たことが何回かあるんですが、「いいものを作るとか面白いものを作るというんじゃなくて、視聴率の事しか見ないで話を変えろとか、そういうことを言う世界なのか」と驚きました。
 しかし26~27話の路線変更によって、ハードなSFサスペンスだったミラーマンが、怪獣と戦う子供番組になってしまいました(^^;)。しかし26話以降も特撮は素晴らしくて、円谷プロのTV特撮がブランド化したのもうなづける出来栄えでした。毎週、円谷特撮のイリュージョンに魅せられていた子供の頃が懐かしいです(^^)。


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TVドラマ『ミラーマン』#1 1~5話 円谷プロ制作

mirrorman_Dvd1.jpg 1960~70年代は特撮ヒーロー番組がたくさん作られた時代でしたが、面白いものも子供だましのものもあって玉石混合。そんな無数にある昭和特撮ヒーロー番組の中で最高傑作は何だったかと訊かれたら、僕ならウルトラセブンミラーマンのふたつと答えます。このふたつだけは、大人になってから見ても視聴に耐えるほどの素晴らしさなのです!

 というわけで、今回はミラーマンの紹介をしようかと。面白すぎてすべてまとめての感想だけではもったいないので、面白いと思った話をダイジェストで書いていきたいと思います。まずは、1話から5話まで!

■第1話:ミラーマン誕生
 宇宙から人型インベーダーが襲来し、人間の世界に紛れ込みます。カメラマンである鏡京太郎は、インベーダー絡みの事件に巻き込まれます。それを科学防衛組織であるSGMの御手洗教授に話すと、京太郎は驚愕の事実を伝えられます。京太郎は、二次元人ミラーマンと人間のハーフで、彼の父親を殺したのはインベーダーだというのです。
mirrorman_episode1.jpg この第1話、超のつくほどのハードSF傑作です!何が素晴らしいって、特撮のイリュージョンと宇宙人の恐怖描写がすごいのです。誰もいないコンクリートの壁にガラスの破片を投げると、壁から緑の血が流れます。倒されたインベーダーの目は緑色に光り、死体が緑に燃えて蒸発します。何もなかった壁を撮影した写真を現像すると、目の光る男が透けて写っています。そしてインベーダーは壁をすり抜け、平然とビルの中に入ってきます。こうしたインベンダーの映像表現が強烈に不気味で「やばいぞ」という緊張感がすごくて、どうやってこんなすごいやつらに対抗するのかと、見るたびにドラマに引き込まれるんですよね。この第1話が好きすぎて、僕は人生で何十回とこの第1話を見てきたんですが、今回見てもやっぱり引き込まれてしまいました(^^)。ミラーマン第1話は、すべての昭和特撮ヒーロー番組の中で上位に入る大傑作じゃないかと!
 ミラーマンは、とりあえず第1話と最終回を見るだけでも、その素晴らしさが伝わるのではないかと。ミラーマンを「ウルトラマンの亜流だ」「子供番組だ」ぐらいにしか思っていない方は、ぜひ第1話だけでも見て欲しいです。素晴らしいSFドラマです!

mirrorman_episode2.jpg■第2話:侵略者は隣にいる
 とあるマンションにUFOが飛来し、インベーダーが最上階の住人たちと入れ替わります。まだ入れ替わっていない最後の住人が京太郎の知り合いの女性で、彼女にもインベーダーの魔の手が伸びます。
 この回で秀逸なのも、インベーダーの不気味な表現でした。インベーダーの魔の手が伸びた女性の部屋は色と音を失い、水が止まり、ラジオも電話も使えず、まるで時が止まったようになります。そして、周りの住人が皆サングラスをかけて…いや~、インベーダーの不気味な侵略の緊張こそミラーマン前半の醍醐味です!また、一般のマンションの住人が入れ替わっていく設定が、子供の頃の僕には他人事とは思えなくてめちゃくちゃ恐かったです。そうそう、特撮では、怪しい隣人の女が炎に包まれて化け物になっていく表現が見事でした!

■第3話:消えた超特急
 インベーダーをキャッチするレーダーを開発した科学者夫婦の乗った新幹線が、インベーダーによって異次元空間に引きずりこまれます。そしてSGMの元にインベーダーの交渉条件を伝えられた夫人が解放されます。インベーダーの交渉条件は、ミラーマンの引渡しでした。インベーダーに引き渡された京太郎が乗った車は異次元空間に引きずりこまれ…
 不気味な異次元空間を背景に展開するドラマが面白かったです。この話、事件は完全には解決せず、さらわれた科学者は異次元空間に置き去りなのです。いやあ、子供番組でこの不気味な終わり方は恐すぎる、こういうところが子供向けじゃないんですよね、ミラーマンって。
 そして、科学者夫人がUFOから開放されるシーンや、新幹線が異次元に消えてしまうシーンの特撮が素晴らしかったです。ミラーマンは特撮のアイデアや技術が見事なところも見所だと思います。そうそう、この頃は新幹線はひかりとこだましか無かったんですよ、なつかしいなあ。昔、新幹線には食堂車がついていて、子供の頃の僕が食堂車ではしゃいでいたら、ウエイトレスさんに後ろから頭をチョンと突っつかれたんですよ。幼少時のいい思い出です。

mirrorman_episode5.jpg■第5話:怪鳥インベラー現わる!
 怪鳥が現れて自衛隊機が墜落します。その付近に撮影取材に行った京太郎ですが、森の中で迷子になり、出会った村人に「この先は地獄谷で危険だから引き返せ」といわれます。京太郎は気づきませんでしたが、この村人はのっぺらぼうで、怪鳥とのっぺらぼうは建設中のインベーダーの前線基地に人が近づかないよう、伝説を利用して人を追い返しているのでした。
 この話にはインベーダーが3人登場しますが、全員のっぺらぼうです。今までのインベーダーは黒スーツにサングラスで統一されていたのに、怪奇作品にするためにいきなりの設定かよ…な~んていうのは野暮というもので、インベーダーの不気味さの表現が優先なんでしょうね。不気味といえば、怪鳥の放つ光線に当たった人間は白く発光して消えるんですが、この表現も見事でした。

 ミラーマンの何に魅せられたかというと、宇宙人の不気味さをベースにしたスリリングなサスペンスと、その恐怖を演出する特撮のイリュージョンです。特に序盤はインベーダーの不気味さを強調した描写が多くて、傑作揃いだと思いました。特撮ヒーロー番組が乱立した第2次怪獣ブームの中で、独特の作風でひときわ輝いていた名作だと思います。6話以降は、また次回!


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『ミラーマン MUSIC COLLECTION』

Mirrorman music collection 幼少時に取りつかれたように見た特撮ヒーロー番組の中でも、ウルトラセブンミラーマンは別格でした。そう感じていた僕が、ミラーマンのサントラを買わないはずがありません。音楽も、ウルトラセブンのあの神がかりな音楽を作った冬木透さん作曲ですから、いいに決まってるんですよね。冬木さんの作曲は、セブン、ミラーマン、新マンの3つが好きです。エースは「タックの歌」は好きだけど、あとはいまいちかな?

 オープニングテーマも劇中BGMもなかなかの力作ですが、ミラーマンの音楽で僕がとくに好きなのは第3クールからのエンディングテーマとなった「戦え! ミラーマン」、これに尽きます。この音楽の何が良いかというと、思いっきり西部劇の音楽を書いた時のモリコーネなのです。映画『荒野の用心棒』の「さすらいの口笛」や、『夕陽のガンマン』『続・夕陽のガンマン』の音楽をカッコいいと思わない人はいないと思いますが、もろにあれなのです。しかも、僕は父が西部劇大好き人間だったので、物心ついた時にはモリコーネの音楽をすでに聴きまくっていて「これはいいものだ」と刷り込まれていたので、その感動は通常の3倍なのです(^^)。

 しかも、ミラーマンは最終回が感動的な話なんです。宇宙人に体の中に時限爆弾を仕掛けられ、敵と戦って満身創痍の体でなおも戦おうとするミラーマンを止めるヒロイン。その制止を振り切ってミラーマンが言うセリフが「僕の命ははじめからこの地球に捧げられているんだよ。」そして死の戦いに挑むわけですが、これって死ぬつもりで戦いに行っていますよね。生きて帰れると思っていない特攻隊のような「切なく、しかし強い決意を持って」という心情を、これ以上ないほどまでに表現しているのがこのエンディングテーマだと思うのです。この歌、作曲者の冬木さんがモリコーネを意識していた事は明白ですが、もうひとつ意識していた音楽があるのではないかと思っています。それは「予科練の歌」や「北帰行」という戦時歌です。ああいう悲壮感がにじみ出てるんですよね。「またたく夜空にひとつ 希望の世界を掴む 僕らとともに行くぞ 力を合わせて」…この詞が、最終回を知った上できくと特攻隊が自分を奮い立たせるために行っている言葉にしか思えなくなってしまうのです。僕はこの歌を聴くと涙が出そうになるんですよ…。

 ウルトラセブンもそうですが、ミラーマンも音楽の素晴らしさがドラマを何倍にも素晴らしくした特撮番組だったと思います。子ども番組をはるかに超えた第1話のSF作品の完成度や、最終回の劇的な結末に感動した事がある人は多いはず。その感動の何割かは、ぜったいこの音楽にあったんじゃないかと!


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ミラーマンの石田信之さんが亡くなっていた

IshidaNobuyuki.jpg うわあマジか、まったく気づきませんでしたが、今年(2019年)の6月13日に、石田信之さんが亡くなっていたようです。石田さんと言えば、僕にとってはミラーマン。僕は第2次ベビーブーム世代でして、子供の数が多かったからか、子供のころは特撮ヒーロー番組が大量に制作されていました。幼少時は大はまりして観まくってましたものですが(^^;)、そんな特撮ヒーロー番組に順位をつけるとしたら、僕的にはウルトラセブンとミラーマンが同率1位。ミラーマンは、それぐらいに胸をときめかして観ていた番組だったのです。

 ネットで調べてみたところ、石田さんが主演を張ったのは、映画とテレビを合わせてミラーマンだけみたいです。なるほど、だから余計にミラーマンの印象が強いのかも。ミラーマン以降で僕が石田さんを見かけたのは、『太陽にほえろ!』。そう考えると、アンヌ隊員と同じように東宝所属の俳優さんだったのかも知れません。あ、あと、仕事人だったか影の軍団だったか、そういう系の時代劇で見かけたことがありました。円谷特撮に出演していた俳優さんって時代劇でよく見かけますが、それも時代劇を制作していた東宝がらみなのかも知れません。

 18歳で役者を目指して上京、19歳で初舞台を踏み、21歳で主演。以降、生涯俳優一本で人生をまっとうした、まさに役者人生だったようです。そういう人生って、どんな感触がするんでしょう。死ぬのは誰だっていやだと思いますが、いざ覚悟を決めた後になれば、たったひとつの役割を演じ切るという生き方も、いい人生だったと思えるものなのかも知れませんね。
 ミラーマン最終回は、ウルトラセブン最終回に並ぶ特撮ヒーロー番組の名エンディングで、あの感動は今も僕の胸のどこかに残っています。半年遅れになりましたが、ご冥福をお祈りします。


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『The Trapp Family Singers / Christmas With the Trapp Family Singers』

Trapp Family Singers_Christmas With the Trapp Family Singers トラップ・ファミリーのCD、こちらはクリスマス曲集です。クリスマス曲集といっても日本でいうクリスマス曲とは若干ずれていて、教会音楽という感じバッハヴィヴァルディどころか、ルネサンス音楽のパレストリーナやグレゴリオ聖歌まで入っていました。

 CDのジャケット写真では女性合唱っぽいですが、実際には混声合唱。しかも…なんだこれ、プロの合唱団じゃないのか?!とても趣味で歌ってた家族合唱なんてレベルじゃないぞ。。曲が宗教歌という事もあるのでしょうが、なんと厳かで美しいコーラスだ、ビックリしました。古楽合唱だと、プロでもピッチやリズムの甘いものを幾らでも聴いてきましたが、これはそんなプロ合唱団より全然うまいじゃないか。いやあ、素晴らしかったです。

 僕がトラップ・ファミリーを知ったのは、映画『サウンド・オブ・ミュージック』がきっかけだったもので、「マイ・フェイバリット・シングス」や「ドレミの歌」みたいなポピュラーを趣味で楽しく歌う、オーストリア版ジャクソン5みたいなものかと思っていました。選曲を含め、これは恐れ入りました。調べてみたところ、いよいよプロとして活動しはじめた時には、こういう教会音楽を歌う合唱団としてスタートしたみたいです。北米だとそれだと硬すぎて売れないから、トラッドやポピュラーも歌うようになったんだそうで。これは素晴らしいクリスマス音楽。クリスマスに何かいい音楽をというのであれば、1度はこういうものを聴いてもいいかも(^^)。


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『The Trapp Family Singers / At Home With the Trapp Family Singers』

Trapp Family Singers_At Home With the Trapp Family Singers 映画『サウンド・オブ・ミュージック』で取りあげられたトラップ・ファミリーの本物の合唱がきけるCDです!トラップ・ファミリーの音源はいろいろ出てますが、一世を風靡したグループだし、とにかくアルバムで録音を残すのが一般的じゃなかった頃なので、ブート音源の宝庫みたいな状態で、ぜったいにひどい録音のものもあるはず。というわけで、色々考えたあげくに、僕はクラシックの名門グラモフォンが出したこの1枚を選んだのでした。

 トラップ・ファミリーはオーストリアの大家族で、元々はプロではなく、当時のオーストリアに住んでいる人が普通に歌っていた教会音楽とかクリスマス・キャロルとかトラディショナルを家族で合唱して楽しんでいただけだったみたいです。それが2次大戦でドイツに占領され、一家はイギリスやアメリカに亡命。逃げたはいいけど仕事なんてそんなに簡単にありつけるもんじゃない、歌を聴かせて食いつないでいたら、いつの間にか合唱が本業になった、みたいな。

 そしてこのCDです。お、映画の先入観があったものだから子供の声かと思っていたら、立派な大人の合唱じゃないか!なるほど亡命している間にみんな大人になったんだな(^^)。歌は無伴奏の男女混声合唱がメイン、でも曲によっては女声合唱だったり、リコーダー合奏の伴奏がついているもの、リコーダーだけのインストゥルメンタルなどもありました。いやあ、こういうリコーダー音楽はバロック以前のアーリーミュージックの世界の楽器だと思っていたので、もしオーストリアの家庭では普通に演奏されていたのだとしたら驚き。家では歌だけでなくリコーダーを演奏して楽しんでいたのかも知れませんね、なんと楽しそうな家族なんだ、あこがれるなあ。あと、ヨーデルを歌っているものもあって、これも驚き!なるほど、オーストリア出身だからアルプス方面の音楽はお手の物なのかも
 曲のセレクトはトラディショナルが多かったですが、グリークなどのプロ作曲家の書いた曲も歌われていました。トラップ・ファミリーって教会合唱もやっている筈なので、このCDはオーストリア方面のトラディショナルを集めた企画盤という事なんでしょう。

 とにかく、合唱が見事!日本だと伝統音楽と今の音楽が断絶しているので分かりにくいですが、ドイツ~オーストリア文化は、教会音楽、トラディショナル、クラシックが地続きで別物じゃないんだな、と感じました。また、ドイツ~オーストリアの合唱の伝統が北米に渡って、北米音楽のルーツのひとつになっていったんだろうなと思うと、世界史を音で聴いているようで、なんとも感慨深いものがありました。これは素晴らしい1枚、ゲルマンの見事な合唱音楽でした!


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映画『サウンド・オブ・ミュージック』 ジュリー・アンドリュース主演

Sound of Music ミュージカル映画といえばこれ、1965年制作の「サウンド・オブ・ミュージック」です!もともとは1959年に制作された大ヒット・ミュージカルで、「サウンド・オブ・ミュージック」「ドレミの歌」「マイ・フェイバリット・シングス」「エーデルワイス」などなど、有名曲がどっさり。

 映画はトラップ・ファミリーというオーストリアにいた家族合唱団一家を描いています。マリアというこの家族の継母(のちに本妻)となる人が子守係としてトラップ一家に来て、子供たちうと心を通わせます。しかし時代は第2次大戦前の暗雲立ち込める状況となり、ナチの手はオーストリアに伸びたところで、トラップ一家は亡命を目指して山を越えます。

 ナチス・ドイツがヨーロッパを席巻した時代のオーストリアが舞台なので、暗くてハードな内容の映画になっても良さそうなものですが、基本的に明るく楽しく作ってありました。ナチス・ドイツの方を持つ気はないけど、ナチ時代のドイツを絶対悪として描く映画や本は僕は嫌いで、この映画で嫌いだったのはそこだけ。あとは、3時間近くある映画とは思えないほど楽しく見ることができました。よかったのはやっぱり音楽で、特に「ドレミの歌」のコーラスの交換と、階段をピアノの鍵盤になぞらえて子供たちとあがったり下りたりするアイデアがよかったです(^^)。

 僕はもともとミュージカルやミュージカルが苦手だったうえ、この映画はママさんコーラスご用達っぽかったので、ずっと観るのを避けてたんです。ところがかなり大人になってから観てみると意外と面白かったのでした。でもたしかに「チャイナタウン」や「若者のすべて」が好きだった若いころに見ても面白く思えなかっただろうな(^^;)。ちょっと天然で能天気な主人公のマリアさんがいいです。
 ところで、この映画で描かれたトラップ・ファミリーは実在した家族コーラス隊なんですよね。トラップ・ファミリーは第2次世界大戦時にオーストリアからアメリカに亡命、アメリカで食べるために合唱を生業にして、数々の録音も残してるんですが、その話はまた次回にでも!


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『Kenny Drew Trio / Dark Beauty』

Kenny Drew Trio_Dark Beauty 1974年、スティープルチェイスからリリースされたケニー・ドリュー・トリオのアルバムです。名盤ガイドによく出ていて、音楽以外にも録音がいいともよく言われるアルバムです。メンバーは、ペデルセンがベース、アルバート・ヒースがドラムでした。

 僕にとっては、そのべた褒めされている音がダメでした。。マルチマイクでベタONなんですね。タイコのキックは「ドッ」と完全にスピーカーに貼りついていて、ハイハットは右に振り切り、シンバルは左から右からワンワン。こんなでっかいドラムいないですよね…。ピアノは箱鳴りをまったく拾ってないので低音がまるでなくて、弦だけを直接録音したような硬い音。ウッドベースはアンプを通した音で、ラインとアンプをミックスしたような音。これはジャズじゃない、AORかなんかの録音だ…。でも、以降のジャズはこういう音の録音が増えていったし、その嚆矢だったのかな?

 でも音楽はけっこう面白かったです。最初は「なんだこりゃ、これがあのケニー・ドリューか?!」と戸惑いましたが、いやいやこれはこれでフュージョン時代にバッパーがどう対応していったかを知る貴重な資料なのかもしれません。あのケニー・ドリューが自分のスタイルを広げに行ってるんだ、みたいな。例えば、「Dark Beauty」はまるでアリス・コルトレーンのような音楽で、これはしびれました)マイルスの「All Blues」なんて、こういうモードをケニー・ドリューが演奏したらエレクトリック以前のハンコックみたいになりそうなもんですが、ぜんぜん違ってモードどうこうじゃなくて弾き倒していた(^^;)。『Pal Joey』の頃はたどたどしかったバラードの演奏も見事になっていて、明らかにピアニストの技術は傷がまったくないレベルに達してました。「Sumer Night」なんて、名演じゃないでしょうか。

 ただ、全体としてはエンターテイメントな音楽がメインで、良くも悪くも「食うためにピアノを弾いている」人の音楽だな、という印象でした。こういう風にスタジオでマルチマイクで録音して、ドラムのタムやシンバルが右いったり左いったり、音像も音場もないようなムチャクチャな室内楽は、室内楽をまったく理解していないオーディオマニアなだけのディレクターかエンジニアの遊びみたいに思えちゃって、基本的にはやっぱり音がシロウトくさくて苦手です。
 フュージョン時代に50年代のベテラン・ジャズマンがどう対応していったかを聴くような面白さのアルバムでした。でも、やっぱり僕にとってのケニー・ドリューは『Undercurrent』かな(^^)。


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『Kenny Drew / Undercurrent』

Kenny Drew_Undercurrent 1960年録音、ブルーノートからリリースされたケニー・ドリューのリーダー作です。2管クインテットで、メンバーはKenny Drew (p), Freddie Hubbard (tp), Hank Mobley (ts), Sam Jones (b), Louis Hayes (dr)。アップテンポなハードバップの連続でこれは熱い!間に挟まる曲がブルースで黒い!そして最後のバラードがニュージャズ一歩手前の素晴らしさ。僕にとってのケニー・ドリューの最高傑作はこれです!

 ケニー・ドリューのピアニストとしての技量を聴くアルバムではなく、ハードバップ・バンドの熱い音楽を聴くアルバムだと思います。なにより、管2本がフレディ・ハバードにハンク・モブレーなのでゴリゴリ来て熱い、熱いぞ!つられるように、ケニー・ドリューも熱いピアノを弾きまくり、やっぱりビバップを生き残ってきたピアニストは黒くてかっこいい!ケニー・ドリューって、『Pal Joey』みたいにひとりでアンサンブルを作るんじゃなくて、左手ポンピングで右手アドリブというハードバップに特化したような演奏スタイルの方が性に合ってるんでしょうね。

 それがハードバップというもんだと言われればそれまでですが、ケニー・ドリューじゃなくてハバードやモブレーがリーダーでも全く違和感のないアルバムだったんじゃないかと。それぞれのソロがたっぷり聴けて、実に素晴らしいセッションでした。曲もいい、曲想のバランスもいい、プレイヤーも絶好調、録音もいい。文句のつけどころなし、これはメインストリームでハードなジャズが好きな人には超おススメです!いや~爽快だった、最高だ。。


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『Kenny Drew Trio』

Kenny Drew Trio 『Pal Joey』吹き込み1年前の1956年に録音されたケニー・ドリュー・トリオのレコードです。メンバーはPaul Chambers (b), Philly Joe Jones (dr)。 完全にマイルス・デイビスのリズムセクションですが、ケニー・ドリューもニューヨーク出身のピアニストだし、もしかしてマイルスのリズムセクションというより、ニューヨークで人気だったリズム隊なのかな?

 『Pal Joey』よりもビバップ~ハードバップなピアニストという感触が強かったです。ひとりでアンサンブルを作っちゃおうとせずに、テーマ部分は、バラード以外はコードとメロディラインだけにして負担を軽くして、アドリブに入ったら右手7割。こういう演奏をさせると手慣れたもので、不安定なところはまったくなく、しかもパラパラ動く右手が気持ち良くて、ああジャズだな、みたいな(^^)。パル・ジョーイのスタイルが、ケニー・ドリューのスタイルじゃなかったという事なのかも。あと、ちょっと面白いスケールも使ったりして、それが意外とモンクっぽくも感じたりして、意外とバド・パウエル一辺倒ではないのかも。

でも、普通に流して聴いたら、ジャズクラブで心地よく聴けるピアノトリオという印象しか残らないかも(^^)。それってきっと、50年代のジャズのソングフォームや演奏の仕方がみんな似ているからで、同じような事は50年代のポップス、80年代のメタル、18世紀の古典派クラシックなんかにも言えるだろうから、形式だけを聴いちゃうと「ああ、これは俺は好きだ」とか「好きじゃない」になってしまうから、こういうジャズをはじめて聴く時は、楽曲じゃなくて演奏に集中して聴いた方が楽しめるんじゃないかと思います。ジャケットもかっこいいし、これはなかなかいいレコードでした、50~60年代のケニー・ドリューは良かったなあ。


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『Kenny Drew Trio / Pal Joey』

KennyDrew_PalJoey.jpg ビバップの時代からハードバップの時代、そしてその後の時代まで生き抜いたジャズ・ピアニストのケニー・ドリューのレコードです。1957年録音で、レーベルはリバーサイド、ピアノトリオによるスタンダード曲集でした。メンバーは、kenny Drew (p), Wilber Ware (b), Philly Joe Jones (dr)。

 ビバップ~ハードバップ期を生きぬいたバド・パウエル系の50年代ジャズ・ピアニストというと、ケニー・ドリュー、ウィントン・ケリー、ソニー・クラーク、エルモ・ホープあたりが思い浮かぶんですが、このあたりは音楽へのアプローチや演奏のクセ、ついでに曲まで似ているもので、僕にはあまり区別がついていません(^^;)。このアルバムも、いかにもバド・パウエル系の黒人ジャズピアニストのピアノ・トリオという感じで、普通と言えば普通なんですよね。でも、聴いていて飽きることがなかったです。こういう50年代のスタンダード・ジャズやハードバップを聴く時って、「あ、こうやって演奏するんだな」「なるほどそうアプローチするのか」みたいにプレイヤー視点で聴いてしまうのですが、きっとそうやって聴く音楽なのだと思うし、またそうやって聴くと飽きることがないという(^^)。
 このCD、ジャン・ユボーというクラシックのピアニストが演奏したフォーレのピアノ四重奏曲のあとに聴いたんですが、そのせいもあってタッチは雑だし、リズムも「乗らず」で危なっかしい、テーマをコードプレスで乗り切ろうとしたりするので「大丈夫かな、こんなアプローチで演奏していたらミスしちゃうんじゃないかな」なんてハラハラ。ところが、間違えそうで間違えない(^^)。そして、オープンになってからのツーファイブになると途端に華麗な指捌きを聴かせたりビバップフレーズが炸裂したりで、気がついたら演奏に引き込まれているという(^^)。いやあ、楽しかったです。

 ケニー・ドリューって、80~90年代には、ジャケットに水彩画をあしらったようなイージーリスニングなシャンパンジャズのアルバムばかり出すようになって、ジャズ喫茶のおっさんに叩かれてましたが、たしかにこういう50年代の演奏を聴くと、ジャズ喫茶のマスターが小言を言う気持ちも分からないではないです。なんて事はない50年代によくあるピアノ・トリオの1枚ですが、このへんのピアノ・トリオ好きな人には思いっきりツボなレコードなんじゃないかと。なかなか楽しかったです。でも、僕が推奨するケニー・ドリューのアルバムは…それはまた次回!
 

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映画『仁義なき戦い 完結編』  深作欣二監督、菅原文太主演

JinginakiTatakai Kanketuhen 初期の「仁義なき戦い」は5部作ですが、これが完結編です。「仁義なき戦い」の主人公は菅原文太さん演じる広能というヤクザなんですが、広能はこの5作目の最後で足を洗います。原爆を落とされた広島という地獄の状況では、やくざにでもならないととても生き残れなかったという側面もあったのかも知れませんが、堅気がいいですよね(^^)。死なずに堅気になれて良かった良かった。

 完結編らしく、広能の引退以外にも色々と決着がつきます。1作目から姑息な事をやり続けた卑怯者の田中邦衛がついに殺られた、ざまみろ!広能の引退の道連れのように、『代理戦争』以降は3作通じて対抗組織のボス(もともとは広能の盟友)だった小林旭も引退。こんな具合で、5作続けて大風呂敷を広げるだけ広げた話が見事に終息したのは見事、スッキリしました(^^)。
 
 しかし…いい形での完結を観れたのはいいんですが、シリーズを通じて、役者の芝居がだんだんダメになっていったように感じました(- - *)。1作目2作目に出ていた俳優をあげると、松方弘樹さんも梅宮辰夫さんも北大路欣也さんも、1作目2作目では渾身の演技。でも5作目になる芝居用の芝居みたいに大げさになってしまったように感じました。「仁義なき戦い」は俳優の演技にしびれる映画という面もあると思うので、ここはとっても残念。北大路さんなんて、2作目では迫真の演技だったのに、この5作目では歌舞伎のセリフみたい(゚ω゚*)。。まあ、これだけ登場人物が多いと、役者の人数が足りないから一人で色んな役を演じ分けないといけないとか、制作ペースが異常に速くて役者が役を掘り下げて演技を練習する暇がないとか、色々あったのかも知れません。

 とはいえ、仁義なき戦いシリーズは、初期5部作は間違いなく面白いです!群像劇なのでその後を続ける事もスピンオフ作品を作る事も出来たでしょうが、ここでいったん幕引きにしたのはいい選択だったと思います。ここまでは面白いんですよ。くれぐれも伝えておきたいのは、以降の「新・仁義なき戦い」シリーズは、好きなら見てもいいけど、見なくても全く問題なしです(^^)。


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映画『仁義なき戦い 代理戦争』、『同 頂上作戦』  深作欣二監督、菅原文太主演

JinginakiTataka_dairiSensou.jpg 仁義なき戦い5部作の3~4作目がこの2本です。1作目2作目は単独で見ても大丈夫ですが、以降の『代理戦争』『頂上作戦』『完結編』の3作は連続しているので、続けて観た方が楽しめるの思います。ちなみに、友人の仁義マニアは「3作目の『代理戦争』が一番好き」といってました。観る人によって感想は様々ですね。

 これも群像劇。話が複雑で、それを追っかけるのがムチャクチャに面白いです。何回見ても、人の名前を憶えたり話の展開についていくので精一杯なほど進展がはやくて、頭をフル回転させてないとすぐついていけなくなります。だって、村岡組の主要幹部がいつのまにやら山守組の主要幹部になり、山守組幹部だった広能組は村岡組傘下だった打本組傘下に入って、一緒に打本組傘下に入った幹部たちと戦争する事になって…ややこしいでしょ?これを追っかけて行くのがジェットコースタームービーみたいでものすごく面白いんです(^^)。

 その複雑さを加速させているのが、前作までと同じ俳優が違う役をしている事。1作目で自分の親分に裏切られて殺された梅宮辰夫さんは、山口…じゃなかった明石組の幹部として復活!そういえば先日、山〇組系の抗争事件で射殺された組長さんが出ましたね、仁義なき戦いは映画の世界だけでなく、現実でもまだ続いてるんだなあ…。
 山守組の若頭だったけど殺されちゃった松方弘樹も別の役で復活!その他、殺された山守組幹部が続々復活!2作連続で惨殺された下っ端チンピラ役の川谷拓三さんは今回もチンピラでしたが、今回は無事最後まで殺されずに済みました、良かった良かった(^^)。伊吹吾郎演じた上田は他の俳優で復活!…と思いきや、これは別の上田みたいです、ややこしい。その他、とにかく同じ俳優が違う役でごっそり出てるので気をつけろ!でも、何回も見てると、この役者違いまで楽しくなってくるんですよ。

 『代理戦争』では、渡瀬恒彦さんの芝居が素晴らしかったです。1作目で狂犬のようなチンピラやくざ有田を演じた渡瀬さんですが今回はヤクザ見習いになって、認めてもらおうと功を焦って悲惨な死を迎える役です。複雑な群像劇で、ともすれば収拾がつかなくなりそうな映画が、渡瀬恒彦さんの人生を最初から最後まで追ってるから物語に一本ビシッと筋が通って見えました。一方の『頂上作戦』は、若い奴らみんなの暴走を描いてるもんで、『代理戦争』に比べると散漫…面白いんですけどね(^^)。

 ややこしい話ですが、要するに山守組と打本組の喧嘩を軸にして、これが広島ヤクザvs日本最大の暴力団神戸明石組の喧嘩に発展していくという所さえ押さえておけば理解しやすいかと。しかし、東映はほぼリアルタイムで進行中だった抗争事件を映画化していたわけですよね。映画人も命張ってたんだなあ。


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映画『仁義なき戦い 広島死闘篇』 深作欣二監督、北大路欣也主演

JinginakiTatakai_HirosimaSitouhen.jpg 日本のやくざ映画最大のヒットシリーズ「仁義なき戦い」は、あまりにヒットしたもんだから続編がたくさん出ていて、観た事のない人は何から見ていいか分からないと思います。そんな中、『仁義なき戦い』シリーズで僕が最も感動したのが、この第2作『広島死闘篇』でした!いや~これは何十回見たか分からないぐらいに観ました。「広島死闘篇」は映像表現としても人間ドラマとしても日本映画屈指の作品といっていいものなので、「やくざ映画なんて」と思ってる方は、そういうレッテルを外してぜひ見て欲しいっす。僕の中では日本映画のベスト10に確実に入る映画です。

 ノンフィクションである「仁義なき戦い」初期シリーズは5作あるんですが、この映画だけが外伝的な扱いなので、他を見ていなくても楽しめます。この映画は、山上光治というヤクザの人生を描いた作品です。山上(劇中では山中正治)は、1950年代に起きた第1次広島抗争という暴力団同士の抗争で敵組織の主要人物を次々に殺して「殺人鬼」と呼ばれた人物で、これを演じたのが北大路欣也。その迫真の演技は北大路欣也生涯のベストじゃないかと。
 山中さんの生涯は壮絶なんですが、最後は拳銃自殺。この映画のどこが一番素晴らしかったかというと、最後の絶望と錯乱に見舞われた山中の心理表現です。夜の雨の中、電車の走る線路を横切り、潜んだ空家の外ではパトカーのサイレンが響き渡り、赤いライトがガラス戸の向こうにずっと見え、タバコを吸って気を落ちつけようとするも、身体の震えで咥えたタバコがブルブルと震えて火もつけられません。ようやくパトカーの音も去り、静まり返った空き家の中で山中は予科練の歌のメロディをかすれた口笛で吹き、拳銃を口に突っ込み…この人間の極限状態を映像化したラスト20分の映像表現、演出、芝居の3つの見事さは、映画史に永遠に残る名シーンじゃないでしょうか。だから、やくざ映画じゃなくて、日本映画として素晴らしいと思ったんですよね。

 演出やカメラも見事なら役者の演技も見事。今の日本映画の「役者が芝居してます」なんてものじゃなくて、これって役者じゃなくて本人なんじゃないかというほどに素晴らしかったです。あ、最後に…この映画での成田三樹夫さんの演技は、北大路欣也に並んで素晴らしい!成田さんは名優ですが、個人的にはこれと『探偵物語』の服部さんが印象に残ってます(^^)。


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映画『仁義なき戦い』 深作欣二監督、菅原文太主演

JingnakiTatakai.jpg 昨日亡くなった梅宮辰夫さんの代表作と言えば、僕の中ではダントツでこれ!高倉健の任侠ものと並ぶ、やくざ映画の代表作、『仁義なき戦い』です!ついでに言うと、松方弘樹さん、菅原文太さん、伊吹吾郎さんの代表作もこれです。この俳優さんたちの俳優人生の一番輝いていた時期が、この映画には詰まってるんじゃないでしょうか。

 ビデオ屋のやくざコーナーに行くと、『仁義なき戦い』という名のつく映画がずらっと並んでいて、どれを見ていいのかさっぱり分からないと思うんですが、面白いのは最初の5作品で、ここまでで仁義シリーズは一区切り、あとは観なくていいです(゚∀゚*)エヘヘ。でもって、初期5部作は2作目『広島死闘篇』だけが外伝的な扱いで、あとは話が繋がっています。というわけで、仁義シリーズの王道を見るならまずはこれです。
 『仁義なき戦い』の5部作は、戦後に広島で起きた「広島抗争」というやくざ同士の抗争事件を描いた実話です。中心人物として描かれるのは菅原文太演じる広能昌三さんというやくざですが、広能以外にも細かく描かれている人物が何人もいて、そのヤクザを演じる役者の演技が素晴らしすぎるのです。
 個人的に演技が素晴らしいと思ったのは、梅宮辰夫(男気あってカッコいい)、伊吹吾郎(ドスの効いた声がすごい)、松方弘樹(貫録あり過ぎ)、渡瀬恒彦(彼だけ幹部クラスでないヤクザ役なんですが、それを演技で感じさせるのがすごい。渡瀬さんだけチンピラらしく狂犬っぽく危なっかしくてヤバい)。いずれ主演作が何本もあるような売れっ子俳優さんたちなのに、4人とも生涯ベストの演技はこの映画だろうなというぐらいの名演技が揃っているのです。梅宮さんなんて、この映画のために本当のヤクザにあって演技の参考にしたと言いますから、それがあれだけの迫力ある演技に繋がったんだな、みたいな。

 そして、裏切りやだまし上等というやくざ社会の話の経緯が相当にややこしくて、それがえらく話に深みを与えていて、見れば見るほど面白いです。途中で刑務所に入ってフェードアウトするヤクザとか、親分を失って別の組に吸収されるヤクザとか、時間経過で組織図まで変わっていく複雑さ。主要人物だけでも10人以上出てくる映画でこういう複雑な展開をするもんで、1回見ただけだと名前を覚えるのですら追いつかない状態。これが2回3回と見るたびに、「あ、こういう事だったんだな」と分かってきて病みつきになるのです(^^)。文字で書いてもこの面白さを伝えづらいのが悔しいぐらいに面白い。

 とはいえ、これはやくざ映画。ホラー映画みたいなもので、万人向けとは言えません。2作目の『広島死闘篇』だけは名画としてどんな人にも薦めたいけど、それ以外は女性やお堅い人には薦められない、まして彼女と一緒に見ては絶対にいけませんね(^^;)。でも、かつての日本映画で抜群の人気を誇っていたのがやくざ映画だった事も確かで、人気が高かっただけのことはあるとんでもない面白さでした。たぶん、見る前は「やくざ映画か、なんかキワモノっぽいな」という印象じゃないかと思うんですが(僕がそうでした)、見た後は「おいおい、こんなに面白いのか?!」と変わるんじゃないかと。大好きな映画、日本の戦後風俗史を知りたい方や、血の気が多い人はすぐに見るべし!


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梅宮辰夫さん、逝去

Umemiya Tatsuo ああ、僕の青春時代のヒーローがまたひとりこの世を去ってしまいました…。今日(2019年12月12日)の午前に、俳優の梅宮辰夫さんが慢性腎不全のために逝去されました。辰兄はがんとの闘いが続いていて、がん治療のために6度の手術を受けていたそうです。

 僕にとっての辰兄は、映画『仁義なき戦い』シリーズの出演につきます。脇役ながら、他の主演作が吹き飛ぶほどの強烈な演技とカッコ良さで、それまでテレビで見ていた中年太りの料理好きおじさんとはまったく違う精悍さ。これで僕はハートをわしづかみにされました。中でも、伝説のやくざ・悪魔のキューピーを演じたシリーズ1作目が素晴らしく、そのカッコよさは観た人の心に間違いなく残っているんじゃないでしょうか。この1作目は、実際のやくざに仕草や喋り方の演技指導を乞うてから挑んだのだそうで、半端じゃない役者魂を持っていたのだと思います。

 仁義シリーズで言えば、盟友だった松方弘樹さんももう無くなってるんですよね。天国でもふたりで仲良く釣りでもしてゆっくりしてほしいと思います。



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『Janis Joplin / In Concert』

Janis Joplin_In Concert これも残された音源をかき集めたジャニス・ジョプリンのアルバム、2枚組です。CDだと1枚にまとめてるみたいですが、よく1枚に入ったものですね、Sony の企業努力はすごい(^^)。すべてライブ音源で、バンドは前半がビッグ・ブラザー&ザ・ホールディング・カンパニー、後半はフル・ティルト・ブギー・バンドです。

 前半のビッグ・ブラザー&ザ・ホールディング・カンパニーの演奏は、正直いって名盤『チープ・スリル』のほうが断ぜん素晴らしく感じました。でも、有名な「バイ・バイ・ベイビー」が意外にもこのアルバムでしか聴けないもんで、ロック大好きだった僕はこれを聴かずに済ませる事が出来ないのがもどかしかった(^^;)。そして、「サマータイム」の間奏部分が良かったです。あれ?こんなにプログレっぽい感じだったっけ?みたいな劇的な進行なんですよ。やっぱり、いかに非凡なヴォーカルをフロントに持っているにしても、演奏なり楽曲が良くないとね(^^)。ビッグ・ブラザー&ザ・ホールディング・カンパニーを軽くみた文章ってたまに見かけますが、僕はすごくいいバンドだと思います。

 一方、フル・ティルト・ブギー・バンドの方は、ピアノが良かったです。「Cosmic Blues」でも「Get It While You Can」でも、メンフィス・スリムのようにポロポロ弾くピアノに泣けました。バンド全体はブート盤のジョニー・ウインターとの共演時の方が素晴らしいですが、これってロックのライブ盤でたまに経験する事で、エリック・クラプトンもツェッペリンもキング・クリムゾンもブートの方に素晴らしいライブがあったりしますからね(^^;)。ブートばんざい!

 というわけで、いいなと思った所も色々ありましたが、オリジナル盤を全部聴いてるぐらいのジャニスのファンじゃなかったら、手を出さなくてもいい1枚かも。それでも、やっぱりハートのあるいいヴォーカリストだったんだと思わされました。齢を取ってからロック・ヴォーカリストにこういう感想を持てるって、なかなか無い事だと思います(^^)。


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『Janis Joplin / Farewell Song』

Janis Joplin _Farewell Song 邦題は『白鳥の歌』、いちおう正規盤のジャニス・ジョプリンのレコードですが、発表はジャニスの死後。ライブ音源や未発表スタジオ録音を集めたもので、いろんな時期のいろんなバンドの音源が入ってました。ただ、ビッグ・ブラザー&ザ・ホールディング・カンパニーのパフォーマンスは、演奏をスタジオ・ミュージシャンのものに差し替えたんだそうで、バンドは怒り狂ったそうです。そりゃそうだよな、なんでそういう仁義もへったくれもない拝金主義者みたいな事を平気で出来るんでしょうね、メジャーなレコード会社は(^^;)。

 いや~ライブでのジャニスはやっぱりいいです、70年「Tell Mama」や69年「Raise Your Hand」、あたりは、齢を取って悪い意味で醒めてしまった自分の奥の方に熱いものを思い出させてくれました。白けて感じる今の時代に一番必要なものって、こういうものなんじゃないかという気すらしてしまう(^^)。うまいというのとはちょっと違うと思うんですが、自分の中にあるものをすべて音にして出し切っているというか、これこそロックという感じ。

 熱いライブだけでなく、未発表のスタジオ録音「One Night Stand」もメッチャ素晴らしかったです。なんだこれ、ブルースハープが強烈に唸ってるし、『パール』に入ってたショボい演奏より全然いいじゃん…と思ったら、演奏がバタフィールド・ブルース・バンドでした。そりゃうまいわな。

 このレコード、収録時間が短いのが残念ですが、ロックのいちばん熱い時期のあの空気がビシビシ伝わってきて、一度聴く価値がある1枚と思います。少なくとも、なぜか名盤扱いの『Pearl』より全然いい(^^)。。


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『Janis Joplin & the Kozmic Blues Band featuring Johnny Winter / Kozmic Tea Party』

Janis Joplin JohnnyWinter Kozmic Tea Party ヴォーカルの勉強ばかりしていたら、姿勢とか呼吸法とかばかり気になって自由に歌えなくなってきてしまいました、これはジャニスでも聴かないとまずいです。やっぱり歌は技術も大事だけど、熱いハートがないとね(^^)。。これはジャニス・ジョプリンジョニー・ウインターが共演したライブのブートCDです。1969年12月11日、ボストン・ティー・パーティーのパフォーマンスで、ジャニス・ジョプリンのライブにジョニー・ウインターがゲスト参加。ウインターさんの参加は2曲で、録音は音質的にたぶんオーディエンス録音です。

 ジョニー・ウインター以前に、コズミック・ブルース・バンドの演奏がムチャクチャいい!!演奏してる曲がほとんどアルバム『コズミック・ブルース』収録のものなので、その時期のバンドの演奏だと思うんですが、正規盤のスタジオ録音ではあんなにショボイ演奏してたのに、この演奏は渾身のパフォーマンス、熱い、最高です!!ライブだと慎重にならずにイケイケになるとか、ライブやりまくって演奏がこなれてきたとか、スタジオ録音だと慎重になってしまうとか、いろいろ理由はあるんでしょうが、それにしても勢いがすごいです。ついでに、ジャニス・ジョプリンの白熱度も正規盤とはケタ違いの凄さ、これは『Cheap Thrill』よりも凄いかも。いや~これは絶対に聴くべきです!
 ジョニー・ウインター自体は、デビューアルバムやマディ・ウォーターズのバックバンドと録音した『Nothin' But The Blues』みたいなモノトニック・ベースみたいな演奏じゃなくてペンタニックでのシングル・ラインでのソロが基本なので、うまいけど面白くはなかった(^^;)。まあ、ゲストでパッと合わせた程度でしょうから、これは仕方ないですね。。

 そして、ブートレグという事で心配な音の方ですが、オーディエンス録音とはいえ、迫力あってむっちゃくちゃよかったです!ジャニス・ジョプリンのスタジオ録音はどれも音がショボイですが、あれより演奏の熱気がビシビシ伝わってきて全然いいと感じました。こうやって人はブート盤にはまっていくんだなあ(^^;)。
 いや~60~70年代前半のバンドは、スタジオ録音よりライブの方がいい事がけっこうあるんですよね。当時のスタジオ録音の技術もそうだし、アンプを通した楽器の音の問題もそうだったんだろうし、色んな事情でそうなってるんだと思うのですが、そんなわけで海賊盤の需要があったんだと思います。こういう正規盤よりすごいのを聴かされてしまうと、ブートにのめり込むのも仕方ないっすよね。。あ、そうそう、僕が買ったのは、ジャケットはきちんと印刷されてたんですが、中身はCD-Rでした。…やっぱり海賊盤に手を出すのは気をつけた方がいいかも。。

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『モーリタニアの音楽 Musique Maure: République islamique de mauritanie』

Musique Maure マリの西、大西洋に面するモーリタニアもグリオが活動している国だそうです。このCDの解説を信じるなら、モーリタニアの音楽はグリオによるものと思ってもいいぐらいだそうです。これはOCORA原盤のモーリタニアの音楽のCDです。録音は1965年…伝統音楽や民族音楽って、世界の西洋中心主義で少しずつ滅んでいっているので、こういう古い音源は本当に貴重ですよね(^^)。ただ、あんまり売れないみたいで、どんどん廃盤になってしまって、なかなか入手できなくなっているのは実に残念な事です。みなさん、民族音楽をもっと聴こう!

 CDの前に、このCDのタイトルに疑問点が。「Maure」って何でしょう。マグリブあたりの主要民族にマウリ族がいますが、それ?それともモーリタニアの主要民族ムーア人のフランス語表記?ついでに、もしかするとマウリ族とムーア人って同じ?今思い出しましたが、アルチュール・ランボーの詩に「ムーア人」って出てきましたよね、なるほど昔はこのへんはフランス領だったのかな…。というわけで、「Maure」が分からなかったんですが、ムーア人という事にして話を進める事にします(^^)。

Mauritania_map.gif 最初にビックリしたのが、グリオの音楽といってもマリやセネガルのグリオの歌とはかなり違う事。マリのグリオもセネガルのグリオも、音は綺麗だし癒し系的な弾き語り音楽といった風だったのに、このCDに入っていたモーリタニアのグリオの音楽は、かなりプリミティブ。コラとは名前が違いましたが、やっぱり竪琴系の楽器を使うんですが(男性が使うものはティディニト、女性が使うものはアルディンというそうで)、それをマリのようにギターのように弾くのではなく、まるでカリンバのように弾くのです。

 歌唱もぜんぜん違くて、高い音域で絞り出すように絶叫するものもあって、これはスペインかアル・アンダルース系と、アラビア音楽系のもので、いずれもマリやセネガルのグリオとはぜんぜん違いました。なるほど、モーリタニアの国教はスンニー派イスラム教だし、公用語はアラビア語だし、文化的には少なからずアラビア文化なんですね。

Mauritania_pic1.jpg さらに、演奏も、ひとりか2人程度の弾き語りとは限らず、5~6人の集団のものもありました(4曲中2曲がそう)。こうなってくると、グリオの音楽といってもレイドバックした心地よい弾き語りなんてものじゃなくて、強烈な呪術音楽のような様相。集団で手拍子も入って、ついでに音階もエキゾチックで、リズムが強烈で…イメージだけを伝えれば、フラメンコをものすごくプリミティブにしたような音楽。打楽器が呪術的に鳴り響き続ける曲に至っては呪術的でもありました。

 いや~これもなかなか強烈、自分では想像も出来なかったような音を体験できるのが民族音楽を聴く時の悦楽のひとつですよね、すごかったです!でも、このCDもアマゾンでは発見できず。民族音楽系のCDは文化遺産レベルで素晴らしいものの宝庫なのに、産業音楽の押し売りの波に押されて、一般の人の耳に届かなくなってるのでしょうか。悲しいなあ。。

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『マリ:グリオの夜 ウスマン・サッコ Mali: La Nuit des Griots / Ousmane Sacko et Yakare Diabate en concert』

Mali La Nuit des Griots_Ousmane Sacko 西アフリカのど真ん中、かつては黄金の産地で大帝国を築いたマリの音楽です!マリにはグリオという吟遊詩人がいて(グリオはマリに限らず西アフリカ一帯にいて、世襲制)、このCDはグリオの音楽集でした。このCDで歌っているウスマン・サッコは、ジャリ(マンディング地方の世襲グリオのグループの事。マンディング地方の意味が分かりませんでしたが、マンデ諸語が話されている地域という事?マンデ諸語は、マリ、ガンビア、セネガル、コートジボワールなど、西アフリカの内陸部で話されている言語です)の中でもトップクラスの有名人なんだそうです。英米のポップスやロックはマニアックに知ってるくせに、西アフリカのミュージシャンはトップクラスですら知らない自分の無知が恥かしい…。

 聞いて最初にビックリしたのは、まるでアコースティック・ギターみたいな音が飛び出した事!…って、実際にアコギでした(^^;)。グリオというと、ひょうたんに棒を突き刺して作ったような「コラ」という竪琴を使うもんだと思っていましたが、今では大量生産のアコギを買った方が安上がりなのかも。そういえば、マリといえばサリフ・ケイタが西洋音楽型のポップスを演奏して世界で売れましたが、西洋化が進んでるのかな、マリってフランスの植民地だったし。

 かんじんの音楽ですが、ものすごく心地よかった!!このレイドバック感はジャワ島の音楽なみ、ちょっとヤバいぐらいです。伴奏はアコギとアフリカの鍵盤打楽器楽器バラフォンで、基本になるフレーズを繰り返す部分(クムベン)と、歌が休んでる部分での即興パート(ビリミティン)で出来ています。この上に男女のヴォーカルがコール&レスポンス気味に重なります。ゆるくあったかい音で、執拗にリフレインが入るので催眠状態になるというか、異様に気持ちいい。。

 ここで聴かれるグリオの音楽には、セグから取り入れたバムバラと、ウスマンの故郷のカッソという、ふたつのスタイルがあるそうです。うち、バムバラのスタイルはスンジャタ時代のスタイルに近い5音音階で、グリオの音楽で最も伝統的な様式なんだそうで。

 神への賛美の歌、パトロンを褒める歌(^^)、政治批判を含む社会風刺、愛の歌など、さまざま。ひとつ言えるのは、プロ音楽家でスポンサーありきなのは西洋や日本と同じなのに、歌手の歌う言葉がある種の文化人として機能している事でしょうか。今の西洋や日本で、こういうメッセージを伝えられている歌手なんて思いつきませんし、社会も歌手をそういうものとして見ていないでしょうしね。つまり、ある文化的な思想の伝達者という社会的な立ち位置でいうと、ボブ・マーリーみたいな人に近いのかも。これは買って良かったと思えたすばらしい歌と音楽でした。


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『ニジェールの音楽 Anthologie de la Musique du Niger』

Anthologie de la Musique du Niger このCD、めっちゃくちゃ面白かったです!世界中のいろんな音楽をいっぱい聴いてきたつもりでしたが、「なんだこれは?!」と驚いた音楽や、「アフリカ音楽のイメージと全然違う!」という音楽が満載で、発見の連続!僕にとっての民族音楽の楽しみは、自分がまったく聴いた事もない音楽に出会える事や、自分が知らない文化に出会って、まるで世界旅行をしているような気分に浸れる事ですが、どちらの意味でもこのCDは100点!!

 マリとブルキナファソとニジェールは、西アフリカの中で海に接していない内陸国です。特にニジェールは北アフリカや中央アフリカとも接している要衛。ニジェールは北のサハラ地域と南のサヘル地域(サハラ周縁部で、半乾燥草原から灌木の茂る半乾燥地域)の2つに分かれ、人口が圧倒的に多いのは南で農耕を営んでいる定住者。サハラ地域は国土の4/5で、遊牧民が居るそうです。どちらも多数の部族に分かれていて、それぞれが独自の音楽を持ってるんだそうです。こういう土地に生まれたら、どういう人生を送ってたんだろう、ロマンがあるなあ(^^)。このCDは、ニジェールの6つの部族の音楽を収録したCDで、驚きと同時にめっちゃ面白かったです!

 1~2曲目は、ニジェール南西部に住んでいるソンライ族とジェルマ族の音楽で、いずれもリュート属の楽器(1曲目は1弦のブレマ、2曲目は3弦のモロ)での弾き語り。とにかく、この最初の2曲が強烈です!かなりバカテクの弦楽器の演奏がひたすら反復、その上でヴォーカルがマシンガントークです、すげえ…。これがジョン・レンボーンあたりのブリティッシュ・トラッドやアレスキーのやや中東が入ったような音楽にも似て…というか、あれよりすごいグルーブ!!楽器が調子はずれな音を出したり、どんどん曲がアッチェルしたり、周りの人の手拍子がものすごいポリリズムだったり、ヴォーカルがリトル・リチャードもビックリの奇声を発したりで、いつの間にか西洋音楽に飼い慣らされていた自分の音楽観をぶち壊されて爽快!このカッコ良さは言葉では説明不能、最初の2曲だけでもすべての日本の皆さんに聴いていただきたいと思うほどです(^^)。

Niger_Map.jpg 3~6曲目は、ニジェール最大の部族であるハウサ族の音楽。ハウサ族は働き者で忠誠心に富んでいるので、隣国ナイジェリアでも人口最大なんだそうです。3~4曲目はアフリカ系の打楽器を使った民謡のような集団歌謡。さすがアフリカの音楽、リーダーのような人が歌って、途中でみんながそれに応える(または途中から合唱に加わる)ような、半コール&レスポンスのような感じ。これ、打楽器を手拍子に変え、日本語にしたら思いっきり日本の民謡に聴こえそう。

 5曲目は2台の打楽器のインスト。西アフリカのパーカッション音楽全般に言えることですが、ひとりひとりの演奏を聴くとそれほど難しい事をしてるわけじゃないんですが、これが合奏となったとたんにものすごいポリリズムを起こして強烈!いや~こんなの10分も聞いてたらトランスしてしまいそう(^^;)。

 6曲目はリュート属の楽器と打楽器と集団合唱のアンサンブルで、「ガルクア」という曲でした。この曲も強烈にカッコいい!!弦楽器は「ガラヤ」という楽器だそうで、ビリンバウみたいな音。打楽器はカバサのような振り物がいちばん目立つかな?歌はコール&レスポンスで、これは呪術的。「ガルクア」というのは猟師という意味だそうですが、猟の成功を祈っての儀礼的な演奏なのかな?

 7曲目はベリベリ族の呪術師キアリたちによる音楽。すげえ、呪術師がリアルタイムで生きているのか。。ベリベリ族は独自の言語を持つ非常に古い部族なんだそうです。演奏はインすトゥルメンタルのアンサンブルで、打楽器アンサンブルの上にチャルメラのような音をした管楽器の不思議なメロディが乗っかる感じ。これが1度、4度、減5度、1度(8va bassa)…みたいな音に聴こえるんですが、このやばさは口で伝えるのは難しいです。これもものすごい説得力でした!

Niger_pic1.jpg 8~12曲目はトゥアレグ族の音楽。トゥアレグ族は。サハラ砂漠中央から南部サヘルにかけて住んでいる遊牧民だそうです。遊牧民と知っているからそう感じるのかもしれませんが、けっこうプリミティブで、なんだかキャンプのテントでみんなで楽しんでいるような音楽に聴こえました。8~10曲目は打楽器や手拍子で単純なパターンを作って、その上に2小節で1パターンの歌をひとりが延々と歌い、他の人はそれに追従して返す感じ。ネイティブ・アメリカンの音楽に近く感じました。一方の11~12曲目はかなり歌に近い無伴奏独唱で、何かの叙事詩を吟じているみたい…って、言葉が分からないのでどんな内容か全く分からないんですが(^^;)。近いところでいうと、モンゴルのオルティンドーを無伴奏でやるとこんな感じになるのかな…みたいな。

 13曲目はペウルという人たちがやっている「チャウラ」というゲームの際に演奏される音楽。チャウラは勇気を試すためにある特定の人を鞭でシバきまくるという危なすぎるゲームで、これはその間にあおりまくる音楽。打楽器の伴奏に前ではやしたて、叫びまくり…みたいな。不謹慎ですが、音楽だけいえばやばい感じがビンビン伝わってきてかっこよかった!

 いや~、ニジェールという国は、ほとんどサハラ砂漠というぐらいの知識しかなかったんですが、音楽はすげえ!こういうのを聴いちゃうと、費用対効果を考えて、音だけの遊びのようにチャチャッと作る軽音楽を聴いてるのが馬鹿らしくなってきちゃう説得力でした。これは超おすすめ!でも、アマゾンで検索したらヒットしなかったので、入手は中古レコード屋かオークションに出るのを待つしかないかも。

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Finale で、ページごとの段数を変更する方法

Finale Dansuu no henkou 久々に楽譜作成ソフトのフィナーレを使いました。普段はフリーハンドで書いてしまうもんで、たまにしか使わないんですよね(^^;)。でもって、久々に、ページごとの5線の段数を指定しようと思ったら、やり方を忘れてしまった(^^;)。。というわけで、忘れた時のためにメモを残しておこう、そうしよう。

(Finale で、ページごとの段数を変更する方法)

1. 画面右上にある「ページ・レイアウト・ツール」ボタン(紙のような形のロゴ)を選択
2. 「ページ・レイアウト」メニューから「組段の均等配置」を選択
3. そこで任意に変更できる!

 ちなみに「1ページごとの組段」というのは、5線譜の数ではなく、楽器すべてをひっくるめての数です。例えば、ヴォーカルが1行、ピアノがG clef と F clef の2行、ベースがF clef の1行の場合、この全4行でひとつの組み段、というわけです。

 いや~、ソフトって、使わないとすぐ忘れちゃいますね(^^;)>。脳の退化を防ぐためにも、なるべく覚えるようにしよう、そうしよう。。


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過去記事をひとつリライトしました

 書籍『ザ・コンテンポラリー・シンガー』の感想文を書きなおしたので、過去に書いた記事を削除しようかと思ったんです…が、読んでみたら本の内容とは関係ないことがいっぱい書いてあって、しかもそれが荒ぶっていて面白かった(^^)。すげえ怒ってますわ、僕。。
 というわけで、過去の『ザ・コンテンポラリー・シンガー』の日記は、書籍の内容以外の部分だけ緒を残して、「なぜアイドルやポップスの歌手って発声すらできない状態でステージに立とうと思えるのか」という記事にリライトしました。それにしても棘のあるタイトルですね。信じられないぐらいにナメくさった歌や音楽を聴かされたんだな、きっと(^^;)。

http://cdcollector.blog.fc2.com/blog-entry-319.html

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書籍『ザ・コンテンポラリー・シンガー』 Anne Peckham

Contemporary Singer Anne Peckham(*この本、以前に感想を書いた事があるのですが、今回はもうちょっと真面目に読んだので、あらたに書き直す事にしました^^。)

 ひとつ前に紹介した本『コンテンポラリー・シンガーのためのヴォーカル・ワークアウト』の姉妹本で、バークリーで教えていたアン・ベッカムさんが作ったヴォーカル・メソッドの本です。2冊のうちでは、こっちを先に読むのが正しい順みたいです。『ヴォーカル・ワークアウト』の方は、この本の実践編、みたいな。
 この本はパート1と2に分かれていて、1が声の勉強、2がレッスンでした。自分にとって有用だった所だけメモしていこう!まずは、パート1から。

 チャプター2:呼吸のコントロール
1. 楽な体勢でまっすぐ立ち、胸を楽な高さに持ち上げる
2. ウエスト周りを持ち上げ、鼻と口から息を吸う
 *勉強になりました!僕は口メインで吸ってました^^;
3. ロングトーンを出し始めたら腹筋をわずかに引き締める
 *腹筋をちょっとしめるのか、何にもやってなかった…でも感覚が難しい^^;。これが「支えを作る」というヤツかな?
4. 歌いながら助骨が開いた状態を保つ
 *気道や口腔や鼻腔を開いたままキープしろという事かな?

 で、助骨が開いた状態のチェック方法は、ウエストに拳をあてて、肩があがらないように息を吸い込んで胸郭が広がるのを確認、それが正しい。
 他にも、腹筋の緊張の解放のエクサザイズとか色々載っていたので、呼吸法で疑問を感じたらこの本のここを見る事を覚えておこう、そうしよう(^^)。

 チャプター6:ディクション
 ディクションというのは、ちゃんとした言葉の形とその発声法みたいです。例えば、「あいうえお」がちゃんとした「あいうえお」の発音になってる、みたいな感じかな?これはまったく馬鹿に出来なくて、僕が教えなくちゃいけなかった歌手さんは「なにぬねの」がちゃんと言えないんです。さんざん苦労した挙句に分かったのは、ナ行を言う時に舌先を郊外の天井にあてて発音するから「ンの」みたいになってました。思うに、ポップス系でディクションが出来てない人って、有名な歌手でもけっこういますよね。
 この本はバークレーのメソッドなので英語の発音のポイントが書かれていましたが、要するに正しい発音を習得しろという事ですね。あ、そうそう、ディクションについては、チャプター10では、フォーマルな歌用のディクションを話し言葉に近づけるように、なんて書かれてました。

 つづいて、パート2は、スキルの習得。ヴォーカルの練習はのどを痛めるので、1日に1時間程度にとどめるんだそうです。なるほど~!で、特に僕にとって有用だった所を備忘録としてまとめておくと…

 チャプター7:実践
 まずは日課を作る事。おお、これが知りたかった!『コンテンポラリー・シンガーのためのヴォーカル・ワークアウト』と違って、少しだけ入れ替えてありました。こっちの方が実践的かな?
 1. ウォームアップ(ストレッチ、発声のウォームアップ):5~8分
 2. ヴォーカル・テクニック:10~20分
 3. 曲の練習:15~20分
 4. クールダウン:2~5分

 ウォームアップは(頭/首/肩/肋骨ストレッチ/前屈/チューイング)。発声ウォームアップは(スライド/リップトリル/ハミング)。ヴォーカル・テクニックは、3連符、16分音符、5度音程、レガート、母音の均等化、音域拡張など。

 チャプター9:アドバンスド・テクニック
 まずはヴィブラート…おお!目次に出てなかっただけで書いてあった!この本では「お化けだぞ~~」でヴィブラートの感覚を覚えて、それを力を入れないで出来るようにしていく、みたいな。え、それだと息が抜いて自然にかけるんじゃなくて、僕の場合は自分で声帯をふるわせに行っちゃうけどいいのかな…あ、でもきれいにかかった!色々やってみるもんですね(^^)。

 なるほど、ジャズでメソッド化されたものは、ポピュラー音楽系のヴォーカルではものすごく役立ちそうです。ポップスの初心者向けのものも読んだ事がありますが、すごい我流っぽかったり、先生自体がぜんぜんうまくなかったりしてね(^^;)。ジャズと書いてありますが、これはクラシック以外のポピュラーヴォーカル全般に使えそうです。こういう本って何冊も読んで本当の正解や自分の練習方法を導かないといけないんだと思いますが、間違いなくその中の1冊に加えて良いものだと思いました(^^)。


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プロフィール

Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです。音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度ですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

最近気になってるCDとか本とか映画とか
intoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!!
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