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心に残った音楽♪

おすすめCDの紹介のほか、本や映画の感想などを (*^ー゜)v

 

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『モーリタニアの音楽 Musique Maure: République islamique de mauritanie』

Musique Maure マリの西、大西洋に面するモーリタニアもグリオが活動している国だそうです。このCDの解説を信じるなら、モーリタニアの音楽はグリオによるものと思ってもいいぐらいだそうです。これはOCORA原盤のモーリタニアの音楽のCDです。録音は1965年…伝統音楽や民族音楽って、世界の西洋中心主義で少しずつ滅んでいっているので、こういう古い音源は本当に貴重ですよね(^^)。ただ、あんまり売れないみたいで、どんどん廃盤になってしまって、なかなか入手できなくなっているのは実に残念な事です。みなさん、民族音楽をもっと聴こう!

 CDの前に、このCDのタイトルに疑問点が。「Maure」って何でしょう。マグリブあたりの主要民族にマウリ族がいますが、それ?それともモーリタニアの主要民族ムーア人のフランス語表記?ついでに、もしかするとマウリ族とムーア人って同じ?今思い出しましたが、アルチュール・ランボーの詩に「ムーア人」って出てきましたよね、なるほど昔はこのへんはフランス領だったのかな…。というわけで、「Maure」が分からなかったんですが、ムーア人という事にして話を進める事にします(^^)。

Mauritania_map.gif 最初にビックリしたのが、グリオの音楽といってもマリやセネガルのグリオの歌とはかなり違う事。マリのグリオもセネガルのグリオも、音は綺麗だし癒し系的な弾き語り音楽といった風だったのに、このCDに入っていたモーリタニアのグリオの音楽は、かなりプリミティブ。コラとは名前が違いましたが、やっぱり竪琴系の楽器を使うんですが(男性が使うものはティディニト、女性が使うものはアルディンというそうで)、それをマリのようにギターのように弾くのではなく、まるでカリンバのように弾くのです。

 歌唱もぜんぜん違くて、高い音域で絞り出すように絶叫するものもあって、これはスペインかアル・アンダルース系と、アラビア音楽系のもので、いずれもマリやセネガルのグリオとはぜんぜん違いました。なるほど、モーリタニアの国教はスンニー派イスラム教だし、公用語はアラビア語だし、文化的には少なからずアラビア文化なんですね。

Mauritania_pic1.jpg さらに、演奏も、ひとりか2人程度の弾き語りとは限らず、5~6人の集団のものもありました(4曲中2曲がそう)。こうなってくると、グリオの音楽といってもレイドバックした心地よい弾き語りなんてものじゃなくて、強烈な呪術音楽のような様相。集団で手拍子も入って、ついでに音階もエキゾチックで、リズムが強烈で…イメージだけを伝えれば、フラメンコをものすごくプリミティブにしたような音楽。打楽器が呪術的に鳴り響き続ける曲に至っては呪術的でもありました。

 いや~これもなかなか強烈、自分では想像も出来なかったような音を体験できるのが民族音楽を聴く時の悦楽のひとつですよね、すごかったです!でも、このCDもアマゾンでは発見できず。民族音楽系のCDは文化遺産レベルで素晴らしいものの宝庫なのに、産業音楽の押し売りの波に押されて、一般の人の耳に届かなくなってるのでしょうか。悲しいなあ。。

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『マリ:グリオの夜 ウスマン・サッコ Mali: La Nuit des Griots / Ousmane Sacko et Yakare Diabate en concert』

Mali La Nuit des Griots_Ousmane Sacko 西アフリカのど真ん中、かつては黄金の産地で大帝国を築いたマリの音楽です!マリにはグリオという吟遊詩人がいて(グリオはマリに限らず西アフリカ一帯にいて、世襲制)、このCDはグリオの音楽集でした。このCDで歌っているウスマン・サッコは、ジャリ(マンディング地方の世襲グリオのグループの事。マンディング地方の意味が分かりませんでしたが、マンデ諸語が話されている地域という事?マンデ諸語は、マリ、ガンビア、セネガル、コートジボワールなど、西アフリカの内陸部で話されている言語です)の中でもトップクラスの有名人なんだそうです。英米のポップスやロックはマニアックに知ってるくせに、西アフリカのミュージシャンはトップクラスですら知らない自分の無知が恥かしい…。

 聞いて最初にビックリしたのは、まるでアコースティック・ギターみたいな音が飛び出した事!…って、実際にアコギでした(^^;)。グリオというと、ひょうたんに棒を突き刺して作ったような「コラ」という竪琴を使うもんだと思っていましたが、今では大量生産のアコギを買った方が安上がりなのかも。そういえば、マリといえばサリフ・ケイタが西洋音楽型のポップスを演奏して世界で売れましたが、西洋化が進んでるのかな、マリってフランスの植民地だったし。

 かんじんの音楽ですが、ものすごく心地よかった!!このレイドバック感はジャワ島の音楽なみ、ちょっとヤバいぐらいです。伴奏はアコギとアフリカの鍵盤打楽器楽器バラフォンで、基本になるフレーズを繰り返す部分(クムベン)と、歌が休んでる部分での即興パート(ビリミティン)で出来ています。この上に男女のヴォーカルがコール&レスポンス気味に重なります。ゆるくあったかい音で、執拗にリフレインが入るので催眠状態になるというか、異様に気持ちいい。。

 ここで聴かれるグリオの音楽には、セグから取り入れたバムバラと、ウスマンの故郷のカッソという、ふたつのスタイルがあるそうです。うち、バムバラのスタイルはスンジャタ時代のスタイルに近い5音音階で、グリオの音楽で最も伝統的な様式なんだそうで。

 神への賛美の歌、パトロンを褒める歌(^^)、政治批判を含む社会風刺、愛の歌など、さまざま。ひとつ言えるのは、プロ音楽家でスポンサーありきなのは西洋や日本と同じなのに、歌手の歌う言葉がある種の文化人として機能している事でしょうか。今の西洋や日本で、こういうメッセージを伝えられている歌手なんて思いつきませんし、社会も歌手をそういうものとして見ていないでしょうしね。つまり、ある文化的な思想の伝達者という社会的な立ち位置でいうと、ボブ・マーリーみたいな人に近いのかも。これは買って良かったと思えたすばらしい歌と音楽でした。


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『ニジェールの音楽 Anthologie de la Musique du Niger』

Anthologie de la Musique du Niger このCD、めっちゃくちゃ面白かったです!世界中のいろんな音楽をいっぱい聴いてきたつもりでしたが、「なんだこれは?!」と驚いた音楽や、「アフリカ音楽のイメージと全然違う!」という音楽が満載で、発見の連続!僕にとっての民族音楽の楽しみは、自分がまったく聴いた事もない音楽に出会える事や、自分が知らない文化に出会って、まるで世界旅行をしているような気分に浸れる事ですが、どちらの意味でもこのCDは100点!!

 マリとブルキナファソとニジェールは、西アフリカの中で海に接していない内陸国です。特にニジェールは北アフリカや中央アフリカとも接している要衛。ニジェールは北のサハラ地域と南のサヘル地域(サハラ周縁部で、半乾燥草原から灌木の茂る半乾燥地域)の2つに分かれ、人口が圧倒的に多いのは南で農耕を営んでいる定住者。サハラ地域は国土の4/5で、遊牧民が居るそうです。どちらも多数の部族に分かれていて、それぞれが独自の音楽を持ってるんだそうです。こういう土地に生まれたら、どういう人生を送ってたんだろう、ロマンがあるなあ(^^)。このCDは、ニジェールの6つの部族の音楽を収録したCDで、驚きと同時にめっちゃ面白かったです!

 1~2曲目は、ニジェール南西部に住んでいるソンライ族とジェルマ族の音楽で、いずれもリュート属の楽器(1曲目は1弦のブレマ、2曲目は3弦のモロ)での弾き語り。とにかく、この最初の2曲が強烈です!かなりバカテクの弦楽器の演奏がひたすら反復、その上でヴォーカルがマシンガントークです、すげえ…。これがジョン・レンボーンあたりのブリティッシュ・トラッドやアレスキーのやや中東が入ったような音楽にも似て…というか、あれよりすごいグルーブ!!楽器が調子はずれな音を出したり、どんどん曲がアッチェルしたり、周りの人の手拍子がものすごいポリリズムだったり、ヴォーカルがリトル・リチャードもビックリの奇声を発したりで、いつの間にか西洋音楽に飼い慣らされていた自分の音楽観をぶち壊されて爽快!このカッコ良さは言葉では説明不能、最初の2曲だけでもすべての日本の皆さんに聴いていただきたいと思うほどです(^^)。

Niger_Map.jpg 3~6曲目は、ニジェール最大の部族であるハウサ族の音楽。ハウサ族は働き者で忠誠心に富んでいるので、隣国ナイジェリアでも人口最大なんだそうです。3~4曲目はアフリカ系の打楽器を使った民謡のような集団歌謡。さすがアフリカの音楽、リーダーのような人が歌って、途中でみんながそれに応える(または途中から合唱に加わる)ような、半コール&レスポンスのような感じ。これ、打楽器を手拍子に変え、日本語にしたら思いっきり日本の民謡に聴こえそう。

 5曲目は2台の打楽器のインスト。西アフリカのパーカッション音楽全般に言えることですが、ひとりひとりの演奏を聴くとそれほど難しい事をしてるわけじゃないんですが、これが合奏となったとたんにものすごいポリリズムを起こして強烈!いや~こんなの10分も聞いてたらトランスしてしまいそう(^^;)。

 6曲目はリュート属の楽器と打楽器と集団合唱のアンサンブルで、「ガルクア」という曲でした。この曲も強烈にカッコいい!!弦楽器は「ガラヤ」という楽器だそうで、ビリンバウみたいな音。打楽器はカバサのような振り物がいちばん目立つかな?歌はコール&レスポンスで、これは呪術的。「ガルクア」というのは猟師という意味だそうですが、猟の成功を祈っての儀礼的な演奏なのかな?

 7曲目はベリベリ族の呪術師キアリたちによる音楽。すげえ、呪術師がリアルタイムで生きているのか。。ベリベリ族は独自の言語を持つ非常に古い部族なんだそうです。演奏はインすトゥルメンタルのアンサンブルで、打楽器アンサンブルの上にチャルメラのような音をした管楽器の不思議なメロディが乗っかる感じ。これが1度、4度、減5度、1度(8va bassa)…みたいな音に聴こえるんですが、このやばさは口で伝えるのは難しいです。これもものすごい説得力でした!

Niger_pic1.jpg 8~12曲目はトゥアレグ族の音楽。トゥアレグ族は。サハラ砂漠中央から南部サヘルにかけて住んでいる遊牧民だそうです。遊牧民と知っているからそう感じるのかもしれませんが、けっこうプリミティブで、なんだかキャンプのテントでみんなで楽しんでいるような音楽に聴こえました。8~10曲目は打楽器や手拍子で単純なパターンを作って、その上に2小節で1パターンの歌をひとりが延々と歌い、他の人はそれに追従して返す感じ。ネイティブ・アメリカンの音楽に近く感じました。一方の11~12曲目はかなり歌に近い無伴奏独唱で、何かの叙事詩を吟じているみたい…って、言葉が分からないのでどんな内容か全く分からないんですが(^^;)。近いところでいうと、モンゴルのオルティンドーを無伴奏でやるとこんな感じになるのかな…みたいな。

 13曲目はペウルという人たちがやっている「チャウラ」というゲームの際に演奏される音楽。チャウラは勇気を試すためにある特定の人を鞭でシバきまくるという危なすぎるゲームで、これはその間にあおりまくる音楽。打楽器の伴奏に前ではやしたて、叫びまくり…みたいな。不謹慎ですが、音楽だけいえばやばい感じがビンビン伝わってきてかっこよかった!

 いや~、ニジェールという国は、ほとんどサハラ砂漠というぐらいの知識しかなかったんですが、音楽はすげえ!こういうのを聴いちゃうと、費用対効果を考えて、音だけの遊びのようにチャチャッと作る軽音楽を聴いてるのが馬鹿らしくなってきちゃう説得力でした。これは超おすすめ!でも、アマゾンで検索したらヒットしなかったので、入手は中古レコード屋かオークションに出るのを待つしかないかも。

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Finale で、ページごとの段数を変更する方法

Finale Dansuu no henkou 久々に楽譜作成ソフトのフィナーレを使いました。普段はフリーハンドで書いてしまうもんで、たまにしか使わないんですよね(^^;)。でもって、久々に、ページごとの5線の段数を指定しようと思ったら、やり方を忘れてしまった(^^;)。。というわけで、忘れた時のためにメモを残しておこう、そうしよう。

(Finale で、ページごとの段数を変更する方法)

1. 画面右上にある「ページ・レイアウト・ツール」ボタン(紙のような形のロゴ)を選択
2. 「ページ・レイアウト」メニューから「組段の均等配置」を選択
3. そこで任意に変更できる!

 ちなみに「1ページごとの組段」というのは、5線譜の数ではなく、楽器すべてをひっくるめての数です。例えば、ヴォーカルが1行、ピアノがG clef と F clef の2行、ベースがF clef の1行の場合、この全4行でひとつの組み段、というわけです。

 いや~、ソフトって、使わないとすぐ忘れちゃいますね(^^;)>。脳の退化を防ぐためにも、なるべく覚えるようにしよう、そうしよう。。


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過去記事をひとつリライトしました

 書籍『ザ・コンテンポラリー・シンガー』の感想文を書きなおしたので、過去に書いた記事を削除しようかと思ったんです…が、読んでみたら本の内容とは関係ないことがいっぱい書いてあって、しかもそれが荒ぶっていて面白かった(^^)。すげえ怒ってますわ、僕。。
 というわけで、過去の『ザ・コンテンポラリー・シンガー』の日記は、書籍の内容以外の部分だけ緒を残して、「なぜアイドルやポップスの歌手って発声すらできない状態でステージに立とうと思えるのか」という記事にリライトしました。それにしても棘のあるタイトルですね。信じられないぐらいにナメくさった歌や音楽を聴かされたんだな、きっと(^^;)。

http://cdcollector.blog.fc2.com/blog-entry-319.html

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書籍『ザ・コンテンポラリー・シンガー』 Anne Peckham

Contemporary Singer Anne Peckham(*この本、以前に感想を書いた事があるのですが、今回はもうちょっと真面目に読んだので、あらたに書き直す事にしました^^。)

 ひとつ前に紹介した本『コンテンポラリー・シンガーのためのヴォーカル・ワークアウト』の姉妹本で、バークリーで教えていたアン・ベッカムさんが作ったヴォーカル・メソッドの本です。2冊のうちでは、こっちを先に読むのが正しい順みたいです。『ヴォーカル・ワークアウト』の方は、この本の実践編、みたいな。
 この本はパート1と2に分かれていて、1が声の勉強、2がレッスンでした。自分にとって有用だった所だけメモしていこう!まずは、パート1から。

 チャプター2:呼吸のコントロール
1. 楽な体勢でまっすぐ立ち、胸を楽な高さに持ち上げる
2. ウエスト周りを持ち上げ、鼻と口から息を吸う
 *勉強になりました!僕は口メインで吸ってました^^;
3. ロングトーンを出し始めたら腹筋をわずかに引き締める
 *腹筋をちょっとしめるのか、何にもやってなかった…でも感覚が難しい^^;。これが「支えを作る」というヤツかな?
4. 歌いながら助骨が開いた状態を保つ
 *気道や口腔や鼻腔を開いたままキープしろという事かな?

 で、助骨が開いた状態のチェック方法は、ウエストに拳をあてて、肩があがらないように息を吸い込んで胸郭が広がるのを確認、それが正しい。
 他にも、腹筋の緊張の解放のエクサザイズとか色々載っていたので、呼吸法で疑問を感じたらこの本のここを見る事を覚えておこう、そうしよう(^^)。

 チャプター6:ディクション
 ディクションというのは、ちゃんとした言葉の形とその発声法みたいです。例えば、「あいうえお」がちゃんとした「あいうえお」の発音になってる、みたいな感じかな?これはまったく馬鹿に出来なくて、僕が教えなくちゃいけなかった歌手さんは「なにぬねの」がちゃんと言えないんです。さんざん苦労した挙句に分かったのは、ナ行を言う時に舌先を郊外の天井にあてて発音するから「ンの」みたいになってました。思うに、ポップス系でディクションが出来てない人って、有名な歌手でもけっこういますよね。
 この本はバークレーのメソッドなので英語の発音のポイントが書かれていましたが、要するに正しい発音を習得しろという事ですね。あ、そうそう、ディクションについては、チャプター10では、フォーマルな歌用のディクションを話し言葉に近づけるように、なんて書かれてました。

 つづいて、パート2は、スキルの習得。ヴォーカルの練習はのどを痛めるので、1日に1時間程度にとどめるんだそうです。なるほど~!で、特に僕にとって有用だった所を備忘録としてまとめておくと…

 チャプター7:実践
 まずは日課を作る事。おお、これが知りたかった!『コンテンポラリー・シンガーのためのヴォーカル・ワークアウト』と違って、少しだけ入れ替えてありました。こっちの方が実践的かな?
 1. ウォームアップ(ストレッチ、発声のウォームアップ):5~8分
 2. ヴォーカル・テクニック:10~20分
 3. 曲の練習:15~20分
 4. クールダウン:2~5分

 ウォームアップは(頭/首/肩/肋骨ストレッチ/前屈/チューイング)。発声ウォームアップは(スライド/リップトリル/ハミング)。ヴォーカル・テクニックは、3連符、16分音符、5度音程、レガート、母音の均等化、音域拡張など。

 チャプター9:アドバンスド・テクニック
 まずはヴィブラート…おお!目次に出てなかっただけで書いてあった!この本では「お化けだぞ~~」でヴィブラートの感覚を覚えて、それを力を入れないで出来るようにしていく、みたいな。え、それだと息が抜いて自然にかけるんじゃなくて、僕の場合は自分で声帯をふるわせに行っちゃうけどいいのかな…あ、でもきれいにかかった!色々やってみるもんですね(^^)。

 なるほど、ジャズでメソッド化されたものは、ポピュラー音楽系のヴォーカルではものすごく役立ちそうです。ポップスの初心者向けのものも読んだ事がありますが、すごい我流っぽかったり、先生自体がぜんぜんうまくなかったりしてね(^^;)。ジャズと書いてありますが、これはクラシック以外のポピュラーヴォーカル全般に使えそうです。こういう本って何冊も読んで本当の正解や自分の練習方法を導かないといけないんだと思いますが、間違いなくその中の1冊に加えて良いものだと思いました(^^)。


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書籍『コンテンポラリー・シンガーのためのヴォーカル・ワークアウト』 Anne Peckham

ContemporarySinger no tameno Vocal Workout ジャズ・ヴォーカルの女王のアルバムをたくさん聴いたところで、歌の勉強のために読んだ本のまとめ、ジャズ&ポピュラー編に突入!って、シリーズだったのか(^^;)。
 クラシックの声楽系の素晴らしい本『発声法の手引』は、呼吸法や発声法という基礎から、どうやって歌うのかという説明は完璧だったのですが、知りたい事がふたつ分かりませんでした。ひとつは具体的な練習方法(特に毎日の基礎練習の仕方)、もうひとつはヴィブラートのやり方でした。
 また、僕が指導しないといけなくなった歌い手さんはポップスの人だったので、クラシック系のメソッドである『発声法の手引き』でもいいんですけど、願わくばポピュラー系のちゃんとしたメソッドがあれば…となるとバークレーあたりのジャズ関連からという事になりそうですが、ポピュラー系のヴォーカルをきちんとメソッド化した本の中でビブラートについて書いてある本は、僕が探した本の中ではこれと、この姉妹本『ザ・コンテンポラリー・シンガー』が唯一。というわけで、ポピュラー系のヴォーカル・メソッドではこれが唯一の選択肢でした(^^)。
 この本はCDがついていて、基本的にそのCDを聴きながらの練習という体裁のものでした。本はパート1と2に分かれていて、1が基礎の確認、2が本編のワークアウト。基礎から学びたい僕は、当然パート1から(^^)。

(基礎練習)まず、ヴォーカルのルーティン練習はこんな感じらしいです。トータルで50分強。いやあ、こういうのを知りたかったんですよ!
 ・ウォームアップ:12分
 ・基礎ワークアウト:15分
 ・アドヴァンスのワークアウト:12分
 ・ハーモニーのエクササイズ:8分
 ・クールダウン:5分


(ニュートラルな姿勢)パート1では、まずは正しい姿勢が書いてありました。色々書いてありましたが、自分で勉強になったのは頭の位置。
 ・正しい頭の位置:耳、肩、腰、ひざ、足首が直線に来る。この位置は、頭をなるべく前方に出してみた時と、なるべく後ろに引いた時の中間ぐらい。

(ウォームアップ1:ストレッチ方法)
 1.背骨のストレッチ/2.肩のストレッチ/3.肩を回す

(ウォームアップ2:ヴォーカルウォームアップ)
 ・リップ/タング・トリル:あごを緩める&息を続ける練習
 ・声をスライドさせる:咽頭の筋肉をゆるめる
 ・ハミング(くちびるを閉じて歯を少しだけ開ける):共鳴の感覚を覚える
 ・あくびからのため息:口蓋を持ち上げて開いた音を作る
 ・あとは、スコアに合わせてロングトーン、スタッカート、アルペジオ、アイウエオ、ダイナミックの変化、声域を広げる、など。

(クールダウン)ウォームアップと同じ事をやる

(ヴィブラート)これが知りたかった!!!で、結論を言えば、ヴィブラートは何か特別な技巧を凝らして作るのではないみたいです。息がバランスよく支えられていて、のど、首、あごの筋肉が自由になっていると自然に起きるんだそうです。つまり、力が入ったらダメって事ですね、なるほど。。で、ヴィブラートのスピードと振幅はピッチやヴォリュームによって変化するんだそうです。つまり、どれぐらい抜けばヴィブラートが綺麗に掛かるかを覚えておいて、使いたいところでそういう抜き方をするという事かな?昔、とあるプロのジャズヴォーカリストさんに訊いたら、やっぱり「息を軽く抜くと自然にかかるもの」と教えてくれたことがあります。その人は「アタマの方から息を下ろすように抜くとよりきれいにかかる」なんて言ってました。どうやるんだろう(実践中‥)おお!!ヴィブラートが生まれて初めてきれいにかかった!たぶん、「アタマの方から息を下ろす」というのは、鼻腔にちゃんと息を通すという事なんだな。。でも、きれいにヴィブラートになる確率が低いので、練習してこの抜き加減をコントロール出来るようにするのが練習なんじゃないかと。で、好きなヴォーカリストの見事なヴィブラートを真似するのが練習法だとか。ちなみに、宇多田ヒカルみたいなギザギザのヴィブラートは「ちりめんヴィブラート」といってダメらしいですね。ポピュラーだとアニタ・オデイとかエラ・フィッツジェラルドとかを参考にするのが良いんだろうなあ。

(ベルティング)ベルティング自体がよく分かりませんでしたが、要するに大きな声で歌う事みたいです。で、これをやる時は首やあごの筋肉をリラックスさせてやらないとしわがれ声になったりして声帯を壊すので気をつけてね、みたいな。

 パート2は、CDを聴きながらの具体的なワークアウト。これがこの本の本当の価値だと思うんですが、取り急ぎヴォーカリストじゃない僕にはいらなかったです。でも、ヴォーカリストならひと通りやってみて損はないのかも。

 というわけで、個人的にはウォームアップ/クールダウンののやり方とヴィブラートを学習できたところがとんでもない収穫!西洋のポピュラー・ヴォーカルをやりたい人なら、確実に目を通しておきたいメソッドじゃないかと!


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映画『五線譜のラブレター』

Gosenfuno Loveletter コール・ポーターはジャズバンドが演奏する曲しか知らなかったのですが、コール・ポーターの生涯を描いたこの映画を見て、「へえ、こんな人だったのか」と初めて知ることができました。とはいっても劇映画なのでいろいろと脚色してあるのだとは思いますが。そうそう、コール・ポーターの曲としては、「Love for sale」や「Night and Day」の歌詞の意味がはじめて分かったような気がして、なるほどと思いました。クラブで若い男を買っていた人だから「Love for sale」なんだな、そうそう、コール・ポーターの書いた「Nighgt and Day」は、ビートルズ以降のポップスと同じ作曲技法で描かれていますが、彼らとは比較にならない作曲技術の高さで作られた名曲なので、聴いたことのない方はぜひ一度聴いてほしいです。

 映画は、年老いたコール・ポーターが、病で亡くなった奥さんとの人生を思い出す形で描かれます。自分の人生を、自分と対話しながら、映画のようにスクリーンに映して振り返っている、みたいな。そして、物語の要所要所で、物語に沿った詩を持つ彼の曲が、今のミュージシャンの演奏で流れる…という構成でした。なるほど、音楽家の自伝映画としては、いい構成だと思いました。

 コール・ポーターもゲイだったのですね。奥さんとの愛はたしかにあって、でも男色癖は別物、みたいな感じで描かれていましたが、なるほどそういう心理の在り方があるんですね。でも、奥さんを愛してるけどほかの女の子に気が行くことがある自分を考えれば理解できるか(^^;)。で、男色という弱みを握られて恐喝されたり、奥さんが病気で亡くなって創作意欲が亡くなってしまったりと、なるほどだらしがなさそうなアメリカの、よりだらしがなさそうなショービズの世界で生きた人なだけだって、やっぱりだらしがないんだな、みたいな。こう書くと、単なるだらしない人にも思えますが(^^;)、「人としてどう生きるか」というものを目指していた19世紀と違い、資本主義社会の中で正義よりも金、みたいな現代の資本主義社会では、こういう人がたくさん生まれるのは当然なのかも。最近、沢尻エリカさんが逮捕されましたが、あれは沢尻さんだけの話じゃなくって、倫理観や人間性を育てずに「稼ぐ」とか「職を身につける」というところばかり優先する社会にすると、すべての人がそうなる可能性があるということなんでしょうね。コール・ポーターどうこうよりも、そういう現代を眺めさせられたような映画でした。

 大傑作じゃないかもしれないけど、映画好きなら子供だましじゃない良質な作りの映画を楽しめるという意味で、なかなか良い映画じゃないかと!


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『Ella FitzGerald /Sings the Cole Porter Songbook』 vol.1, vol.2

Ella FitzGerald_Sings the Cole Porter Songbook 今回のエラ・フィッツジェラルドをまとめて聴くぞ特集のラストは、1956年、ロサンジェルス録音のコール・ポーター作品集です!コール・ポーターに関しては、去年『五線譜のラブレター』というコール・ポーターの伝記映画を観まして、ハリウッドの映画やショービジネス世界で生きて、ゲイである事に苦しみ、強請られ…な~んて人だったというのをはじめて知りました。映画を観て、「Night and Day」や「Love for Sale」という歌の意味がはじめて分かった気がしたんですが、映画の感想はまたいずれ書こうと思います。今回は、このエラさんのアルバムを!

 僕がピアニストとして仕事を始めた頃、とにかく食えなかったもんで、作編曲やジャズバンドの仕事以外にも、ホテルのバーでの演奏とか、結婚式場でのオルガン演奏とか、とにかく鍵盤を弾く仕事は色んなものをやりました。やっかいなのがラウンジやバーでのジャズ演奏で、リクエストが来ちゃうんです。クラシック系のラウンジだとリクエストが予約制だったりするんですが、ジャズだとその日その場でリクエストが来ちゃう。気の利いた店だとリアル・ジャズ・ブックが置いてあるので、それを見て半分以上アドリブでパッと演奏しちゃうんですが、そんなものない箱もあるし、そもそもアンチョコ本に乗ってない曲もあるのです。で、「知りません」と言うと、知ったかぶりしたクソ親父が「え、こんな曲も知らないの?この曲はポーターが誰それに捧げた曲で、ピーターソンが○○というアルバムで取りあげていて…」なんて得意げな雑学披露をお姉ちゃんの前でこれ見よがしに始めたりしてね。タヒねばいのにと思ってましたね。
 そんなわけで、ジャズ系のラウンジ仕事で知っとかないとヤバい作曲家ベスト3は、エリントン、ガーシュウィン、そしてコール・ポーターでした。1集と2集を合わせて32曲が入っているこのコール・ポーター・ソングブックは、そういう事情があって購入したのです。今だとCD2枚組になり、さらにボーナス3曲が追加になってるみたいです。エラはかなり原曲を大事にして歌うタイプだったので、エラの歌に近い形で演奏しておけば、文句はほとんど来ないだろうと思ったわけです。で、アンチョコ本に載ってなかった曲は、このアルバムから耳コピして、ぜんぶリードシートを作りました。

 前置きが長くなりました。この2枚のアルバム、伴奏はポール・スミス(p)のカルテットとバディ・ブレグマンのオーケストラで、カルテット演奏だったり、ジャズバンド・ウィズ・ストリングスだったり、ビッグバンドだったり。なんでこうなったかというと、コール・ポーターがハリウッドで重用された作曲家だったから、その曲集となると劇音楽調の編成にしたのかも知れません。録音もロスですしね。そういえば、エラのブレイクのきっかけのひとつは、ロスのジャズクラブにエラを聴きに来たマリリン・モンローが大感激して、モガンボに紹介した事だったそうです。当時のアメリカのショービズの世界で成功するには、ロスかニューヨークやシカゴのどれかだったんですね、きっと。そしてもうひとつの成功きっかけがまさにこのアルバムで、このアルバムは超ロングセラーアルバム。発売から70年がたってもまだ売れてるなんて、プレスリーのレコードにすらないんじゃないでしょうか。で、演奏は、先ほど述べたようにジャズというよりも劇伴調でした。ジャズより、マリリン・モンローや古いポピュラー歌手のアルバムをイメージした方が近いかも知れません。

 コール・ポーターの楽曲集と言えば、今でもこの2枚のアルバムが筆頭にあがるんじゃないでしょうか。大有名曲は言うまでもありませんが、僕が知らなかった曲で素晴らしいと思ったのは、「Get out of town」。この曲、すごく気に入って、リクエストが来ない時は、この曲をずっとまわして演奏してた事もありました。あと、さすがに「Night and Day」や「Everytime We Say Goodbye」や「Love for Sale」はやっぱり素晴らしい、ジャズの歴史にさんぜんと輝く大有名曲じゃないでしょうか。というわけで、これは今でも、ミュージシャンや音楽ライターなら持っておきたいコール・ポーター楽曲の最初の資料じゃないかと。それにしても、エラ・フィッツジェラルド、どのアルバムでも原曲を大事に歌う人だなあと感じました。なるほど、ジャズ・ヴォーカルの教科書にするならエラにしろと言われるわけですね。


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『Ella FitzGerald / Clap Hands, Here Comes Charlie!』

EllaFitzGerald_Clap Hands Here Comes Charlie エラ・フィッツジェラルド、1961年録音のアルバムです。これもやっぱり有名なスタンダードナンバーを多く取りあげたアルバムで、チェット・ベイカーが死の直前に吹き込んだ「You’re My Thrill」や、ローラ・フィジーがヒットさせた「Good Morning Heartache」が入っていた事が購入の決め手でした。メンバーは、Lou Levy (p), Harb Ellis (g), Joe Mondragon (b), Stan Levey (dr)。CDに入っていたボーナストラックは、ベースとドラムが変わっていました。それにしても、今回取り上げたエラの60年前後のアルバムは、ぜんぶピアノ、ギター、ベース、ドラムという編成なんですね。管は入れず、和声楽器をふたつ入れるのが標準だったんですね、面白いです。

 これはスタジオ録音で、同時期のライブ録音よりもバンドのバランスがよい曲が多くて聴きやすかったです。『At the Opera House』なんて、ピアノが歌の半分ほど、ギターなんていることに気づかないほど小さい曲すらありましたからね。とはいえ、このアルバムも「Spring Can Really Hang You Up The most」あたりはバンドの音が恐ろしく小さいんですけど(^^;)。。あと、管がいないのはパンチがなくなる半面、室内楽的なシックさが出ていいですね。エラさんが管がいないこのシックさを好んでいたのかも。ジョー・パスのギター1本の伴奏だけで歌ったりしたこともあるし、エラ・フィッツジェラルドはもしかするとギターが好きだったのかも

 アレンジは原曲を壊す事のない標準的な仕上がりでした。ちょっと面白い事をやっていたのは、「Cry me a River」ぐらいだったでしょうか。ほかにも、エラおばさんはオリジナル曲のメロディを大事にしているし、バンドはあくまでヴォーカリストを引き立てて自分は出しゃばらないというTPOを踏まえた演奏、う~ん大人です、安心して心地よく聴けます(^^)。でも、そういう音楽が面白いと感じるかというと、フリージャズもクラシックもロックも民音も何でも聴いてきちゃった僕には、ちょっとノーマルすぎたかも。そんな事いったら、ヴァーブ録音の古いジャズヴォーカルなんて聴くなって話ですね (^^)>。
 そんな僕にとっての聴きどころは、当初の狙い通り「You’re My Thrill」と「Good Morning Heartache」を昔のバンドがどう演奏していたかを聴けた事でした。前者はヴァースからちゃんと演奏してくれているのが良かったし、後者は普通に良いパフォーマンスで、こうなると曲が良いから普通に痺れました(^^)。

 17曲も入っていたし、アレンジも演奏も標準的でこのアルバム通りに演奏しておけばクレームは来ないだろうという意味で、スタンダード曲のソングブックとしていいアルバムかも。


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プロフィール

Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです。音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度ですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

最近気になってるCDとか本とか映画とか
intoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!!
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