(*この本、以前に感想を書いた事があるのですが、今回はもうちょっと真面目に読んだので、あらたに書き直す事にしました^^。) ひとつ前に紹介した本
『コンテンポラリー・シンガーのためのヴォーカル・ワークアウト』の姉妹本で、バークリーで教えていたアン・ベッカムさんが作ったヴォーカル・メソッドの本です。2冊のうちでは、こっちを先に読むのが正しい順みたいです。『ヴォーカル・ワークアウト』の方は、この本の実践編、みたいな。
この本はパート1と2に分かれていて、1が声の勉強、2がレッスンでした。自分にとって有用だった所だけメモしていこう!まずは、パート1から。
チャプター2:呼吸のコントロール。
1. 楽な体勢でまっすぐ立ち、胸を楽な高さに持ち上げる
2. ウエスト周りを持ち上げ、
鼻と口から息を吸う *勉強になりました!僕は口メインで吸ってました^^;
3. ロングトーンを出し始めたら腹筋をわずかに引き締める
*腹筋をちょっとしめるのか、何にもやってなかった…でも感覚が難しい^^;。これが「支えを作る」というヤツかな?
4. 歌いながら助骨が開いた状態を保つ
*気道や口腔や鼻腔を開いたままキープしろという事かな?
で、助骨が開いた状態のチェック方法は、
ウエストに拳をあてて、肩があがらないように息を吸い込んで胸郭が広がるのを確認、それが正しい。
他にも、腹筋の緊張の解放のエクサザイズとか色々載っていたので、呼吸法で疑問を感じたらこの本のここを見る事を覚えておこう、そうしよう(^^)。
チャプター6:ディクション。
ディクションというのは、ちゃんとした言葉の形とその発声法みたいです。例えば、「あいうえお」がちゃんとした「あいうえお」の発音になってる、みたいな感じかな?これはまったく馬鹿に出来なくて、僕が教えなくちゃいけなかった歌手さんは「なにぬねの」がちゃんと言えないんです。さんざん苦労した挙句に分かったのは、ナ行を言う時に舌先を郊外の天井にあてて発音するから「ンの」みたいになってました。思うに、ポップス系でディクションが出来てない人って、有名な歌手でもけっこういますよね。
この本はバークレーのメソッドなので英語の発音のポイントが書かれていましたが、要するに正しい発音を習得しろという事ですね。あ、そうそう、ディクションについては、チャプター10では、フォーマルな歌用のディクションを話し言葉に近づけるように、なんて書かれてました。
つづいて、パート2は、スキルの習得。ヴォーカルの練習はのどを痛めるので、1日に1時間程度にとどめるんだそうです。なるほど~!で、特に僕にとって有用だった所を備忘録としてまとめておくと…
チャプター7:実践。
まずは日課を作る事。おお、これが知りたかった!『コンテンポラリー・シンガーのためのヴォーカル・ワークアウト』と違って、少しだけ入れ替えてありました。こっちの方が実践的かな?
1. ウォームアップ(ストレッチ、発声のウォームアップ):5~8分
2. ヴォーカル・テクニック:10~20分
3. 曲の練習:15~20分
4. クールダウン:2~5分
ウォームアップは(頭/首/肩/肋骨ストレッチ/前屈/チューイング)。発声ウォームアップは(スライド/リップトリル/ハミング)。ヴォーカル・テクニックは、3連符、16分音符、5度音程、レガート、母音の均等化、音域拡張など。
チャプター9:アドバンスド・テクニック。
まずはヴィブラート…おお!目次に出てなかっただけで書いてあった!この本では
「お化けだぞ~~」でヴィブラートの感覚を覚えて、それを力を入れないで出来るようにしていく、みたいな。え、それだと息が抜いて自然にかけるんじゃなくて、僕の場合は自分で声帯をふるわせに行っちゃうけどいいのかな…あ、でもきれいにかかった!色々やってみるもんですね(^^)。
なるほど、ジャズでメソッド化されたものは、ポピュラー音楽系のヴォーカルではものすごく役立ちそうです。ポップスの初心者向けのものも読んだ事がありますが、すごい我流っぽかったり、先生自体がぜんぜんうまくなかったりしてね(^^;)。ジャズと書いてありますが、これはクラシック以外のポピュラーヴォーカル全般に使えそうです。こういう本って何冊も読んで本当の正解や自分の練習方法を導かないといけないんだと思いますが、間違いなくその中の1冊に加えて良いものだと思いました(^^)。
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