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心に残った音楽♪

おすすめCDの紹介のほか、本や映画の感想などを (*^ー゜)v

 

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ProTools でよく使う操作のショートカット一覧!

 MAC が出来た時の良さって、ショートカットがついていた事でした。いまではWindows にもショートカットはついていますが、昔は「おお!マックってすげえ」って感じだったんですよね(^^)。
 でも、ショートカットは覚えるのが大変。僕はプロツールスでは簡単なショートカットしか使っていませんでしたが、ショートカットを覚えれば編集作業が一気にスピードアップできるのではないかと一念発起。覚える事にしました。

 というわけで、以下によく使うショートカットをまとめてみました!他にもいっぱいあるけど、僕が使いそうなのはこれぐらいかな?



(超基本)
・再生/停止(space bar)
・録音 (テンキーの3)

(基本)
・再生位置を先頭に移動(return)

編集ウィンドウ/ミックスウィンドウ切り替え(apple + shift + =)

トラックの作成(apple + shift + N)
 ↑(または↓)でトラック数を変化させることが出来、→(または←)でmono とstereo を切り替えられる


トラックで名前を入力後、隣のトラックの名前記入ウインドウに移動 (apple + →)
 
画面の平行移動(shift+マウスホイールの回転)

クリップの統合 (option+shift+3)

・編集モード切り替え(F1~F4)
 F1 →SHUFFLEモード
 F2 →SPOTモード
 F3 →SLIPモード
 F4 →GRIDモード

・ツール切り替え(F5~F10)
 F6 →トリムツール
 F7 →セレクターツール
 F8 →グラバーツール
 F9 →スクラブツール

・ERTショートカット
 キーボードのE,R,Tは編集ウィンドウで便利。 実質ズームツールと同じ使い方ができます。
 Eキー→トラックの垂直方向への拡大 押すたびに拡大と縮小が切り替わる
 Rキー→トラック水平方向の縮小
 Tキー→トラック水平方向の拡大

選択位置を画面中心にする  (w)

セレクターのトラック間の移動(Pと;)
 セレクターをトラック間(上下)に移動。
 コピーしたトラックを下にあるトラックの同位置に貼り付けたい場合などに使用。

スプリット(S):選択した位置から後のタイムライン上のクリップを削除
テール(A):選択した位置から前のタイムライン上のクリップを削除

クリップの分割(B)または(apple + E):選択した位置でクリップを分割

クリップのミュート(apple + M) *同じ操作でオンオフが切り替わる

選択しているトラックのソロモード (shift+S)
選択しているトラックのミュートモード (shift+M)

選択範囲でフェード画面を出す (apple + F)
選択範囲でフェード (F)

トラックのバウンス (apple + option + B)

(ミックスウィンドウにおけるショートカット)

パラメーターの微調整(apple + 操作)
 ボリュームフェーダーやPANなどの操作をapple を押しながらする事で、
 通常よりも増減幅が減り、微調整が行えます。

アサインしたプラグインのバイパス(apple + クリック)

・INPUT/OUTPUTの全チャンネル一括同チャンネル変更(option + 操作)
 全トラックのINPUTまたはOUTPUTを同じ状態に変更
・INPUT/OUTPUTの選択チャンネル一括同チャンネル変更(option + shift + 操作)
 選択トラックのINPUTまたはOUTPUTを同じ状態に変更
・INPUT/OUTPUTの全チャンネル一括順次チャンネル変更(apple + option + 操作)
 全トラックのINPUTまたはOUTPUTを順番の状態(analog1, analog2…といった具合)に変更
INPUT/OUTPUTの選択チャンネル一括順次チャンネル変更(apple + option + shift + 操作)
 選択トラックのINPUTまたはOUTPUTを順番の状態(analog1, analog2…といった具合)に変更

上から順にパラアウトさせたい時のアウトプットの設定 (Option + Command + 操作)
 各トラックのアウトプットが、操作したチャンネルを起点に順番になる

ナローミックスウィンドウとミックスウィンドウの表示切り替え(apple + option + M)
 Pro Toolsではミックスウィンドウの表示が2種類あります。 これを切り替える

(テンキーでの操作)
・再生 (0)
巻き戻し (1)
早送り (2)
・録音 (3)
・ループプレイバックモードのon/off (4)
・ループレコーディングモードのon/off (5)
・クイックパンチモードのon/off (6)
・クリックのon/off (7)
・カウントのon/off (8)
・MIDIマージ/リブレースモードのon/off (9)
・メモリー・ロケーションを作成 (enter)

・トランスポートを表示 (apple + 1)
セッション情報を表示 (apple + 2)
Big Counterを表示  (apple + 3)



 以上でした!自分でこの表を見ながらちょっとずつ覚えようっと(^^)。。


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『トルコの民俗音楽 (世界民族音楽大集成35)』

Toruko no MinzokuOngaku_35 世界民族音楽大集成のトルコシリーズ第3弾!黒海沿岸にあるカラデニス地方(黒海地方)と、トルコの内陸部にあたるアナトリア地方の南部の伝統的な民俗音楽が収録されていました。
 トルコは北に黒海、西はエーゲ海、南は地中海、東は西アジア内陸部へと続いています。このうち、北の黒海に接している地域をカラデニス地方イスタンブールのあるトルコ北西部をマルマラ地方エーゲ海に面している地域をエーゲ海地方、地中海に面している地域は地中海地方、内陸部をアナトリア地方(中央部は中央アナトリア、東は東アナトリア、南東は南東アナトリア)というのだそうです。

カラデニス地方の音楽
 このCDに一番多く入っていたのがケメンチェ(Kemence)という小型のヴァイオリンのような楽器の独奏。多くの場合で弾き語りでした。ちなみにケメンチェはヴァイオリンのルーツとなった楽器とも言われていて、今でもトルコやギリシャなどの黒海沿岸の地域で演奏されているそうです。これがいかにも民謡的な舞踊音楽で、トルコ的な気もすれば東ヨーロッパ的でもある感じ。このケメンチェを使った舞踊音楽が、黒海沿岸の音楽の代表的なものなんだそうです。
 そのケメンチェの舞踊音楽をそのまま移し替えたような音楽が、バグパイプの独奏でした。けっこうトリルを多用していて、それが独特の音楽的な鉛に聴こえてエキゾチック!
 そして、このCDで僕が一番カッコいいと思たのが、1曲目に入っていた合奏による舞踊音楽。シノブという港町にある「チステ・チリ」という舞踊音楽だそうで、元はキョチェクという旅芸人が踊ってアナトリア各地に広めたんだそうです。撥弦楽器のサズ(中型のバーラマと小型のジュラの2本)、笛、ダウールという打楽器、それに多人数の手拍子と合いの手を入れる声による演奏。しかしサズってメッチャかっこいい、この楽器こそトルコの音という感じ!

Turkey Map■南アナトリア地方の音楽
 これは大まかに3つに分かれていて、葦笛の合奏、遊牧民トゥルクメンの歌、ウルファという地域に伝わるホイラートという歌の3つでした。
 葦笛の演奏は、何も知らずに聴いていると、まるでバグパイプみたいでした。音色もそうだし、曲によってはドローンの上に旋律が自由に動くまわるものもあるのでね。しかしうまい…。
 遊牧民トゥルクメンの歌は、これぞユーラシア大陸を突っ切ってきたトルコ民族の音楽という感じで、エキゾチック!!タンブリンで巧みに抑揚のついたリズムを出し、その上でこぶしのきいた歌が入って、そのオブリをヴァイオリンがつける、みたいな。これはゾクゾクきました(^^)。あと、無伴奏の歌もあり、これはボズラックというそうな。これはまるでユダヤイスラムの祈りのような節回しでした。これもすごい…。
 ホイラート。これは、僕にはボズラックとまったく違いが分かりませんでした。でもこれもすごい、無伴奏の独唱でここまで引き込まれるって、どれだけ凄いんだと思ってしまいます。色々な技巧が入ってるんだろうなあ。

 黒海沿岸はアラビア音楽の影響が少なくてより民謡的だけど、港町で演奏する旅芸人の音楽だけは西アジア音楽的。アナトリア地方の音楽はよりアラビア音楽の影響が感じられるけど芸術音楽ではなくて土着化している、みたいに感じました。いやあ、トルコの音楽って本当に深いなあ。そして、日本語の解説も丁寧。すばらしいCDでした!


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『トルコの歌と踊り (世界民族音楽大集成34)』

Toruko no Uta to Odori_34 CD『ウシュクダラ トルコの吟遊詩人』と同じように、このCDもトルコの伝統的な歌曲のうち、テュルキ(turku)と呼ばれる民俗音楽系の民謡を収録したものでした。これも素晴らしい音楽でしたが、個人的には『ウシュクダラ トルコの吟遊詩人』の方がより感動した…かな?でもこっちのCDは、解説がめっちゃ詳しくてすごかった!ライナーは、小柴はるみさん。小柴さんって、小泉文夫さんとはどういう関係なんでしょうか。生徒と先生?
 でもって、音楽のざっくりした印象だけを聴いているより、この解説を読みながら聞くのでは音楽の理解度が全然違って感じたので、備忘録も兼ねてそのへんも書いてみようかと(^^)。

■テュルキの音楽の形式
 トルコの伝統的な歌曲は、テュルキ(turku)と呼ばれる民謡とシャルク(Sarki)と呼ばれる芸術音楽系歌曲に分かれる事は前に書きましたが、さらにテュルキはウズン・ハワUzun Havaクルク・ハワKirik Hava に分けて考えることが出来て、両者の一番の違いは長さ

 長い歌ウズン・ハワは自由リズムで、こぶしやゆりといった装飾をきかせてメリスマチックに歌うそうです。ウズン・ハワ様式の歌は地域によって色々な呼び方がされますが、中央アナトリア(トルコの内陸部)にあるボズラックはその代表例。フレーズの最初で高い声を張り上げて歌詞を一気に歌って、そのあとは意味のないシラブルや感嘆詞で一気に下ってくる…ああ~フラメンコにもこういう歌い方のものがあるなあ。あと、ウズン・ハワは定型で11か8音節のものが多いそうな。

 短い歌クルク・ハワは、ウズン・ハワとは対照的にシラビックで、短いフレーズが何回も繰り返されます。今の西洋のロックやポップスやジャズと違って拍子が多彩で、5,7,8,9,10拍子なんていうのも普通にあります。そういう付加リズムは2の単位と3の単位の組み合わせで出来ていて(例えば2+2+2+3の9拍子など)、付加された拍子の部分でちょっと躓くような感じになり、その為にアクサックaksak と呼ばれるそうです。こうしたリズムはバルカン半島一体にもありますが、特にトルコでアクサックという場合は9拍子の事だそうです。もちろんこの拍子は踊りのステップと関係がある、みたいな。

■トルコ音楽の楽器
 トルコではデフというタンパリン系の楽器以外は、男性楽器なんだそうです。で、テュルキで使われる楽器は、サズ、カバック・ケマネ(ひょうたんに棹をつけた弓奏楽器)、オーボエ属のズルナ、ケメンチェ(このCDには未収録)、両面太鼓のダウル。
 なお、サズにはふたつの調弦があって、ソレラが「ボズック調弦Bozuk」、ミレラが「バーラマ調弦」または「吟遊詩人の調弦」と呼ばれるそうです。いずれも、真ん中の弦が他の2弦より低くされているそうです…マジか、それは演奏しにくそうだ(^^;)。

istanbur.jpg■CDの感想!
 このCDは、前半にイスタンブールの演奏家によるやや都会的な歌、後半に黒海沿岸の歌や舞踊音楽が入っていました。
 イスタンブールの歌は、ウズン・ハワが多かったです。ボズラックも含まれていましたが、これは西アジアのフラメンコとでもいう感じでした(^^)。本当に、最初に高い声を張り上げて、あとはメリスマで下降してくるんだなあ。テュルキとはいえ、日本人の僕からすればやっぱりアラビア音楽の影響を強く感じました。伴奏はサズのみ、カバック・ケマネのみ、合奏など。しかし、演奏にしても楽器の音にしても歌にしても、表現力が素晴らしすぎる。安易に電気化して平たい音と演奏になってしまっている今の英米型産業音楽がいかに貧しい音楽であるかを痛感させられますね。。そうそう、1曲だけズルナとデフによるデュオのインスト曲がありましたが、これもカッコよかった!!!

 黒海沿岸の歌と舞踊音楽。この地域の音楽はケメンチェが主要楽器になっていました。あとはズルナとデフを使う時もありましたが、ここはイスタンブールと共通していて、こういう音楽になると僕にはイスタンブールと黒海沿岸の音楽の差は判別つかず。あと、舞踊性が強くて、クルク・ハワが多いのかな?しかし、この複雑なリズムをこの速度で演奏するのはすごい。

 ずっと思っている事ですが、西アジアこそ音楽最強だと思ってしまいます。僕は大戦後の日本に生まれたもので、どうしても日本お流行歌と西洋の大衆音楽を中心に音楽を聴いてきて、西アジアの音楽にたどり着いたのはずいぶん後になってからでしたが、トルコはもちろん、イラクイランアゼルバイジャンエジプトも、楽曲もプレイもレベルが段違いだと思ってしまいます。


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『ウシュクダラ トルコの吟遊詩人』

Ushukudara Toruko no GinyuuSijin トルコの民謡(器楽を含む)を収録したCDです。決して詳しいわけではありませんが、西方アジアの音楽を聴いていると、イラン、イラク、トルコあたりが3つの頂点に感じる…な~んて思っていたら、この3国は地理的に三角形を作ってるんですね(^^)。このCDはトルコの民謡と器楽を収録していました。1980年の日本録音。

 トルコの伝統的な歌曲は、テュルキ(turku)と呼ばれる民謡と、シャルク(Sarki)と呼ばれる芸術音楽系歌曲に分かれるんだそうです。もともとバイカル湖から西へ移動して現在のトルコにたどり着いたトルコ系民族は、移動の過程であの超絶的な完成度を誇るペルシャ音楽を吸収して大成させます。そういう過程もあって、トルコ人音楽家からすると、芸術音楽方面は本当のトルコの音楽ではないという感覚があるんだそうで。

 でもって、テュルキ方面の音楽を収録したこのCDですが、歌が入っていようがいまいが、楽器の演奏がメッチャクチャうまい!いやあ、やっぱり西アジアの音楽のレベルの高さは尋常ではないわ。。

Zurna.jpg 音楽は、イランのダストガーやイラク他のマカームとつながりがあるように聴こえましたが、あそこまで大きな構造様式はなくて、ダストガーやマカームの技術を使って俗楽化した印象でした。打楽器がメインのリズムを刻んでいるうえで、ズルナ(オーボエ属の楽器)がある音階を元にインプロヴィゼーションしているだけの曲もあるんですが、そういうシンプルなものですら少しだけリズム系を変化させたり抑揚をつけたりして、飽きることなくメッチャ刺激的な音楽になっていました。いやーカッコいいわ。。
 使われる楽器はサズ系の細い棹(大型のディワンDivan、中型のバーラマ Baglama、小型のジュラ Cula。ちなみにこのCDにディワンは未収録)、ひょうたんに棹をつけた擦弦楽器のカバック・ケマネ Kabak Kemane(これはケマンチェとは違う楽器)、アゼルバイジャンの民謡の伴奏によく使われるリュート属のタール、オーボエ属のズル、メイ。縦笛カヴァール。両面太鼓ダウル。

 個人的に燃えたのは撥弦楽器バーラマ(サズ)の演奏の凄さと、このCD全体に漂っている楽曲のエキゾチックさ。2曲目のバーラマの独奏(一人で演奏しているとは思えないレベル!)、16曲目のバーラマと歌によるアッチェルしていく踊りの音楽、このふたつはすごかった。。昔、日本の歌謡曲で西アジアなムードの曲がたまにありましたが、ああいう雰囲気の曲もあってそれも好きでしたが、やっぱり楽器の演奏が強烈な音楽が好きだなあ。マスター級のプレイヤーが俗楽を演奏してるかんじ、素晴らしい素晴らしい音楽と演奏でした。これは大推薦!!


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『オスマンの響き トルコの軍楽』

Osuman no Hibiki Toruko no Gungaku トルコの伝統音楽のうち、「メフテル Mehter」と呼ばれるトルコ軍楽に限定したCD…とも限らず、軍楽がほとんどですが、最後にケメンチェ(ヴァイオリンのルーツになった楽器)の独奏が4曲入っているCDでした。録音は1969年から77年までの4回にわたる現地録音、小柴はるみさんと小泉文夫さんの録音…という事は、ポータブルでの録音ですね、きっと。アマゾンで外人が「このCDのレコーディングエンジニアは分かってない」とかレビューしている人がいましたが、60~70年代の現地録音というものを分かってないな。スタジオ録音された商業録音だけがいい音だと思ってるやつはこれだからたまらんね(^^;)。。

 先に残念な点を書いておくと…トルコの軍楽をこのCDだけで聴くなら問題ないんですが、もし世界民族音楽大集成33巻の『トルコの音楽』を聴いている場合は、ふたつ残念な事がありました。ひとつは、解説が半分以上同じ事。民族音楽のレコードは、解説を読むのも楽しみのひとつになっている僕にとって、これはちょっと残念(^^;)。そして、9曲も音源がダブっていました。聴き比べるのが面倒なので聴き比べはしてませんが、たぶんM13~21はCD『トルコの音楽』収録曲と同じ音源ではないかと。だって、『トルコの音楽』をさっき聞いたばかりなのに、聞き覚えがある演奏ばかりで収録時間もほとんど同じなんですよ…。

Turkey_Mehtel band でも、音楽自体は満足でした!まず、トルコの軍楽で使う楽器はぜんぶで7つあるそうです。管楽器系は2つで、トランペット系のボルboru、オーボエ系のズルナzurna。打楽器系は、片面太鼓は大型のケスkos と小型のナッカーレnakkare、両面太鼓のダウルdavul。金物は大型シンバルがジルzil(もしかしてシンバルメーカーのジルジャンってここから名前を取ってるのかな?)、飾り棒に鈴をつけたチュウゲンcevgen。でもって、楽隊長はズルナ奏者が務め、楽隊のサイズは軍隊の大きさによって変わるんだそうです。
 そして、トルコの軍楽は17世紀には200人の隊員がいて、現在はイスタンブールの軍事博物館に楽隊が保存されていて、観光客相手や催事の時に演奏を続けているそうです。

 ケメンチェの独奏については、CD『トルコの音楽』で感想を書いたので割愛。軍楽の方はさすが!「おお~すげえ迫力!世界最強の軍隊という感じがビシビシ伝わってすげえ!こんな音を鳴らされながら近づいてこられたら、それだけで戦意喪失だわ」ってな感じで、大迫力でした!!

 『トルコの音楽』は18曲入りでしたが、そのうち半分がダブり音源というのはさすがにちょっと…こういうの良しとする企業態度って、リスナーの立場に立たずに自分たちが儲かればいいと思ってるみたいで、僕は嫌いです。キングって、民族音楽系のCDを、ジャケット変えたり、同じ地域のCDを2枚組にしたりと、同じものを手を変え品を変え何度も売りつけてこようとするのが嫌いです。
 音楽自体は良かったんですが、世界民族音楽大集成33巻『トルコの音楽』を持ってたら、こっちは未収録の軍楽9曲を聴きたいというのでもない限り、要らないかも。でも今は33巻単独での入手って難しいんですよね。。


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『トルコの音楽 (世界民族音楽大集成33)』

Toruko no ongaku_33 キングレコードが発売した「世界民族音楽大集成」の33巻、トルコ編です!このシリーズはキングが独自に録音したものだけでなく、フランスの民俗音楽レーベルOcora が録音したものの権利を買い取っているものもあるので、Ocora のレコードを持っている人は買う時に注意が必要ですが、このCDはキング録音の模様。ちなみに、キングはこのシリーズでトルコ物をキング原盤で3枚出しています。これはその第1弾。

 このCDで際立って感じたのは、トルコの音楽のある一部を掘り下げるのではなく、さまざまなトルコ音楽を鳥瞰している点でした。というわけで、最初にトルコ音楽を聴くならここから入るのが超絶におすすめ。。でもって、音楽の感想を書く前に、このCDの超絶に素晴らしいライナー(小泉文夫先生!)から得たトルコとトルコ音楽の基礎知識を。

■トルコとトルコ音楽のざっくりしたまとめ

 いまのトルコ共和国があるのはアナトリア半島とヨーロッパのクリミア地方の一部。しかし広義のトルコ民族はこの地だけでなく東ヨーロッパから中央アジアまで広く分布しています。さらに、現在のトルコ人の祖先が中央アジアからアナトリア半島に移ってくる前にアナトリア半島やトラキア地方を支配していたのは、ヒッタイト人、ペルシャ人、ギリシャ人、フリギア人でした。というわけで、今のトルコ音楽は、東ヨーロッパ、西アジア、中央アジア、地中海音楽が混然一体となって成立したものだそうです。

Toruko_Map1.png そして、伝統的なトルコ音楽は、一般の人が楽しみとして演奏する民俗音楽と、専門家が演奏する芸術音楽にはっきり区別されるそうです。
 民俗音楽の主体となる楽器はサズSaz で、大きさが3つあり、大きい方からディワン(・サズ)Divan、バーラマ(・サズ)Baglama、ジュラ(・サズ)Cura。伴奏のリズム楽器には、太鼓、カスタネット、それにカシクという両手に一対ずつのスプーンをかき鳴らす楽器が一般的だそうです。そして、黒海地方になると、小型のヴァイオリン状の楽器であるケマンチェ(カラデニス・ケマンチェ)も使われるそうです。
 芸術音楽の方は、ペルシャやアラビア音楽の伝統を引き継いでいる形。楽器もツィター属のカーヌーン、縦笛ネイ、民俗音楽に使うものとは違うケマンチェ(クラシック・ケマンチェ)タンブールという大型のサズのような楽器などを使うそうです。でもって、芸術音楽方面の音楽理論は、ペルシャがあまり理論体系化を好まず、アラビア人もペルシャよりは理論化したものの微分音程をあまり厳密には測らなかったのに、トルコはかなり厳密な体系を築きあげたそうです。

■このCDに入っていた音楽:民俗音楽編

 このCDはこうした多様なトルコ音楽を俯瞰できるように編集されていました。大きく分けると、民俗音楽、軍楽、芸術音楽、この3つでした。
 民俗音楽、まずは無伴奏独唱のわらべ歌(M1~3)。トルコは子供が踊りながらまわりの子が歌うのが日常だそうです。こういうの、ほのぼのとしていいなあ。ところで、このわらべ歌の中に、3度が長3度と短3度の中間ぐらいの「中立3度」というものを使ったものがあって、面白かったです。最初に聞いた時は単なる音痴に聴こえたんですが、中立3度は西アジアの音楽に理論的にも組み込まれた音程なんだそうで。
saz.jpg 続いてはサズを伴奏にしての歌(M4~5)。これこそ僕がイメージするトルコ音楽!やっぱりトルコ音楽と言えばサズですよね。しかしこの複弦楽器のビヨンビヨンと鳴る独特の響き、たまらんです。歌も素晴らしすぎ。
 コーカサスに近いカルスという地域の民謡(M6~9)は、合奏。楽器はサズ系の楽器を数本、ケマンチェ、篳篥系のメイ、タンバリン状の楽器デフ、という編成。雰囲気はけっこうトルコの軍楽に近く感じ、歌は南アジア~西アジア系のあのエキゾチックな感じ。これもカッコよかった!そして、こうした民謡を合唱に編曲した曲も入っていましたが、トルコでは元も合唱という文化はなく、ヨーロッパの影響を受けてこういう事をやるようになったのではないかとのこと。

■このCDに入っていた音楽:軍楽編

 軍楽(M10~14)。トルコの軍楽というと、あのものすごい大太鼓とラッパを思い浮かべる僕ですが(映画『敦煌』のウイグルのシーンがすごかった!)、このCDでは歌もついていました。歌がつくと、けっこうギリシャ音楽っぽくなるんだなあと変な感動があったりして(^^)。いや、ギリシャがトルコの軍楽から影響を受けたのかも知れませんが。
 ちなみにトルコの軍楽は、ビザンチウム陥落を記念して1453年から今日まで同じスタイルを守っているのだとか。バッハどころか、ルネサンス音楽や日本の楽琵琶より全然古いのか、すげえ!トルコの軍楽については、『オスマンの響き トルコの軍楽』というCDの感想文として、あらためてもう少し詳しく書こうと思います。

■このCDに入っていた音楽:古典音楽編

 古典音楽はもっとペルシャ音楽やアラビア音楽系のものをイメージしていたのですが、入っていたのはクラシック・ケマンチェの独奏(M15~18)、またはそれに歌がついたものでした。これがなんとも素朴で物悲し気な音楽で、トルコ音楽というよりも東アジアやロシア民謡のような響き。なるほど、ケマンチェを使うという事はもしかしたら黒海沿岸地域で、そのあたりは中央アジアやアラビアよりも東ヨーロッパの影響が強かったのかも。
 
 これはメッチャクチャすばらしい!芸術音楽以外のトルコの音楽は、これ1枚でおよそ俯瞰出来ると感じました。それにしてもサズって素晴らしい楽器ですね。細い棹の楽器は中央アジアからトルコまでいっぱいありますが、サズとタールが最高傑作なんじゃなかろうかと思ってしまいます(^^)。


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『Perez Prado and His Orchestra / Mambo Best』

PerezPrado_BestOfMambo.jpg 日本タイトルは『ある恋の物語』。フィリップス原盤のペレス・プラード楽団のベスト盤です。もしかしたら、日本編集のコンピレーションかも。

 「マンボ No.5」「マンボ No.8」「べサメ・ムーチョ」「タブー」「キサス・キサス・キサス」「セレソ・ローサ」…全20曲入りのうえ、ペレス・プラード楽団の名曲はほとんど入っていました。というわけで、ペレス・プラード楽団のCDは、僕みたいなニワカにとってはこれだけあればいい…と思うじゃないですか。でもそうはならなかったのです。有名なオリジナル音源ではなく、再録音だったんですよ…。ウッドベースがエレキ・ベースになったり、エレキ・ギターやオルガンが入ったりで、あの50年代のラテン音楽の躍動感が全然なくなってました(^^;)。。

 そんな中で唯一の救いが「闘牛士のマンボ」。これ、初回録音のオリジナルとはアレンジが違いまして、頭に管楽器でのソロから始まっていたんですが、そこではじめて知りました。「これはヤクルトスワローズの若松のテーマじゃないか!」いや~、ラテンビッグバンドって楽しくていいなあ。

 昔、アニメ主題歌のコンピレーションとか、プロレスの入場テーマのコンピレーションで、いざ聴いてみたらオリジナル音源じゃなくて、演奏も録音もチープになっていて、ひっくり返った経験を何度もしてきました。よもや大人になっても同じ手に引っかかるとは(^^;)。同じ曲を新録してベストという形で出したレコードって、僕はそれなりに遭遇してきましたが、圧倒的に失敗の方が多いんですよね。アダモもそうだったしなあ。新録したベストで良かったのは、チャック・ベリーイヴ・モンタンぐらいかも。このアルバムの場合、レコード会社が変わったので、録音し直さないと新しい会社が原盤権を持てなくてあまり儲からないので、録音し直すんでしょうね、きっと。

 僕が高値のついたペレス・プラード楽団のオリジナルLPに手を出すようになったのは、このCDが駄目だったから。マーキュリーやフィリップスが作るベスト盤はオリジナル音源じゃない事があるので気をつけないとね(^^;)。。というわけで、ペレス・プラードは40~50年代のRCA期がベストと思います。


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『Perez Prado and his Orchestra / Mambo by the King』

Perez Prado_Mambo by the King カトちゃんの「ちょっとだけよ」を除けば、ペレス・プラードと言えばやっぱり「マンボNo.5」や「マンボNo.8」。その両方が入っているアルバムがこれです。1956年発表のLP…と思っていたら、もともとは1953年に10インチ盤で8曲入りでリリースされ、それに「マンボNo.5」や「No.8」などを追加収録して12曲入りにしたという経緯があるみたいです。

 いや~、『Latin Satin』は、「ちょっとだけよ」の曲「タブー」の印象が強すぎてストリップにしか聴こえませんでしたが、あの明るく楽しい「マンボNo.5」が入っているこっちは古きよきラテン・ビッグバンドのショー音楽といった感じでした。…と言いたいところですが、やっぱり曲によってはストリップでした(^^)。何故か分かりませんが、ブラス隊とコンガがエロく感じるんですよね。実際のところ、マンボ楽団にはダンサーがつく事もあって、明らかにセックスを意識したような胸をプルンプルン振る動きやエロ過ぎる腰振りが入るんですよね。あのエロさはポルノやAVの数段上、一度は体験するべきと思います。さすがラテン。

 そして…ペレス・プラードだけじゃありませんが、昔のポップミュージックは、レコード会社が変わるたびに、同じ曲が何度も録音し直されます。このアルバムに入っている有名曲も、何度となく録音され直すんですが、どう聴いてもこのレコードの頃がいちばんいい!演奏は熱いし録音は迫力ある太い音で、「おお~いいねえ」って心が盛り上がるのです(^^)。やっぱりペレス・プラードの全盛期は50年代じゃないかと。

 というわけで、楽しく、ちょっとエロく、そして古くさくもあるという、50年代のエンターテイメントなラテン音楽の典型といったアルバムでした。明るく楽しい楽園キューバの雰囲気がそのまま音になったようで、最高です!


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『Perez Prado and his Orchestra / Latin Satin』

Perez Prado_Latin Satin 世代的な事もあって、僕にとってのキューバ音楽は90年代のブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブで一新されましたが(あれだって古いキューバ音楽のリバイバルですが^^;)、それ以前はペレス・プラードのマンボの印象がメチャクチャ強かったです。ペレス・プラードと言えば「マンボNo.5」「べサメ・ムーチョ」「チェリー・ピンク・チャチャ」でしょうが、僕にとって一番印象が強いアルバムはこれです。1957年発表。

 どの曲を聴いても、ブエナ・ビスタ体験以前の僕にとってのキューバ音楽の印象そのもの。ラテン・パーカッションの「ズ~ンチャズンチャ」みたいなリズムの上にビッグバンドが演奏して、トランペットやサックスが「ブオ~ン」みたいなブローをしながらねちっこい演奏をする、みたいな。このアルバムも、どの曲を聴いてもそんな感じ。もっとストレートに言うと、ストリップ小屋のBGM(^^)。

 で、なんで僕にとってのペレス・プラード楽団の最高傑作が「マンボNo.5」も「チェリー・ピンク・チャチャ」も入っていないこのアルバムかというと、このアルバムには「Tabu」が入っているから。「タブー」という曲はですね…コント番組「8時だヨ!全員集合」でカトちゃんがやった「ちょっとだけよ」の音楽なのです。この音楽が流れてピンクのスポットライトが当たっただけで爆笑してたなあ。。ついでに言うと、このアルバム収録の「Lamento Gitano」という曲も、まったく同じテイスト。ね、昭和のストリップ小屋のBGMでしょ?幼少時にカトちゃんに刷り込まれたもんで、いまだに僕はマンボを聴くと昭和のストリップ小屋を連想してしまうのでした(´∀`)。この認識が生涯改まる事はないでしょうが、それでいいと思ってます。カトちゃん万歳!


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コミック『ストップ!! ひばりくん!』 江口寿史

StopHibarikun.jpg 『きまぐれオレンジ☆ロード』で思い出すのが、この漫画です。少年ジャンプに連載されたラブコメという記憶のされ方なんだろうな(^^;)。作者の江口寿史さんが書いた漫画では、小学生のころ友人に「『すすめ!パイレーツ』という漫画が面白いよ」と勧められたこともあったんですが、そちらは結局読まずじまい。
 僕が中学生だった80年代なかばにリアルタイムで連載されていたラブコメは、『きまぐれオレンジ☆ロード』『ストップ!!ひばりくん!』『うる星やつら』『かぼちゃワイン』あたり。これら80年代のラブコメ漫画には共通項があって、「皆があこがれる学校の美人が、一方的に主人公のことを好きになってくれる」ことです。ただ、『ストップ!! ひばりくん!』だけは一筋縄に行きませんで…

 親を亡くし、親戚のやくざの家にやっかいになる事になった主人公の少年・耕作。その家には飛び切りの美少女ひばりがいました。ところがこの美少女、実は男。しかもちょっとエロい。こうして出鱈目でスラップスティックなラブコメディが始まります。

 この漫画の存在は知っていました。たしかアニメ化もされたんじゃないかなあ。でも読んだのは成人してからで、後輩が楽屋に置いていた廉価版の単行本を流し読みした時でした。これが面白いだけでなくかなりハイセンスに感じて、引き込まれました。だって、学校中の男子がみな憧れる美少女のひばり君が男という設定からして、ぶっ飛んでいると思いませんか?それだけでなく、絵柄、ギャグ、ストーリー展開など、どれもとびぬけたセンスに感じたんですよね。未成年者がやくざに酒を勧められ、「アルコールはちょっと」と断ると「なに?覚せい剤の方がいいか?」と言われるなど、設定もギャグもシュールなんですよ(^^)。

StopHibarikun_1-1.jpg 恋愛がファンタジーである事は『きまぐれオレンジ☆ロード』と一緒。80年代なかばのラブコメに感じるある種の気恥ずかしさは、それが幼児じみた願望である事です。そしてそれを好むという事は、自分が幼稚と公言するようなものだから気恥ずかしい…こういう事ではないかと思います。
 要するに、恋愛版のドラえもんなのです。ちいさい子供が持つ「欲しいもの全部手に入ったらいいな」という願望を空想の世界で叶えているのがドラえもんだとしたら、その恋愛版が少年誌掲載のラブコメ。「ああ~学校でいちばんの美人が一方的に好きになってくれたらいいな」とか、それを気恥ずかしく思う自分には「こっちはうっとしく思ってるけど、向こうが好きなのは仕方ない」という言い訳が用意してあったり。現実世界でこういう心理が他人に見透かされると最高に恥ずかしいだろうけど、ファンタジーの中に閉じこもっている間は願望を全て叶えてくれるんだから、最高のファンタジーではあるんですよね。ヤングアダルト誌掲載の『めぞん一刻』や『サムデイ』あたりになると、もうちょっとちゃんと恋愛するんですが、『ひばりくん』『オレンジロード』といった少年誌掲載のラブコメは幻想。

 僕は、全部読む前に音大の後輩と一緒に回ったツアー仕事が終わりました。読んだのは廉価版のコミック2~3冊分ぐらいだったと思うのですが、それが物語のどの辺だったのかも分かりません。後輩に、「面白いから続きは全巻まとめ買いして読もうかなあ」なんて話すと、後輩いわく「この漫画、途中で作者が失踪してしまって未完なんですよ」との事。ああ、続きを読んでも終わらないんだったらいいやと思い、そこで僕のひばり君体験はおしまい。
 というわけで、面白かったけど未完の作品…と思ったら、今はコンプリート・エディションというのがあるのか?!もしかして、結末部分を作者が書き足した?もしそうだとしたら最後まで読んでみたいです。『幻魔大戦』『グインサーガ』『バガボンド』など、僕には作者に最後まで書いて欲しかった作品がいくつかありますが、そのうちのひとつが解決したかも(^^)。


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コミック『きまぐれオレンジ☆ロード』 まつもと泉

KimagureOrangeRoad.jpg 1980年代のなかばに、週刊少年ジャンプに連載されていたラブコメ漫画です。僕は中学のクラスでの漫画雑誌の回し読みで読んでいた程度で、語れるほどには詳しくないですが、でも漫画雑誌が回ってくれば優先して読むぐらいには好きでした。

 主人公は超能力を持った中学生の男の子・恭介。彼が、不良で頭がよく運動神経抜群の美人の同級生・鮎川まどかに一目ぼれ。一方、まどかを慕う中学生の後輩・ひかるは恭介に一目ぼれ。この三角関係を軸に、ラブコメが展開していきます。

 三角関係、自分のことを一方的に好きになってくれるちょっとエッチな学年でいちばんの美人同級生…以前、『翔んだカップル』というラブコメ漫画の感想を書いたことがありましたが、フォーマットが完全に同じです。これはライバル誌の少年マガジン連載『かぼちゃワイン』も、サンデー連載『うる星やつら』もそうだったので、少年漫画のラブコメの基本フォーマットだったんでしょうね。でも、『きまぐれオレンジ☆ロード』は、『翔んだカップル』や『かぼちゃワイン』とは何か違う印象でした。それはたぶん時代のコンテキスト。

 『翔んだカップル』は、極端に言えばスポ根の価値観がまだ少し残っていた時代の恋愛観であって、『オレンジロード』はトレンディ・ドラマの時代の恋愛観。あまりガツガツと来ないフワッとした雰囲気でした。『翔んだカップル』の時代だったら、フワッとでは終わらず、三角関係で自殺者が出たり、親友と殴り合いになったりして、話が強く進行していくと思うんですよ。もうちょっと前の『愛と誠』なら更にそうで、恋愛で死者が出るわ殺し合いが始まるわ、みたいな(^^;)。でも80年代半ばになるとそうはならず、よく言えばスマート、悪く言えばハングリーさのない「女性の発言権が強い」恋愛文化になっていました。女子大の卒業式に彼が迎えにきて校門の前に車がずらっと並んでるとか、クリスマスは若い恋人の予約でホテルが一杯でその金は男が出すとか、そういう時代。女性優位だったんですよね。

 そういう「男にとっては面白くなかった時代」に、ティーンエイジャーな男子にとってのご都合主義でうれしい漫画が、『きまぐれオレンジ☆ロード』だったんじゃないかと。硬派が通じない時代になり、まだ彼女が出来た事のない不安いっぱいな中学生男子にとって、「美人が勝手に向こうから好きになってくれる」「何をやっても受け入れてくれる」は、恋愛における最高のファンタジーだったんじゃないかと。
 オレンジロードのフワッとしたファンタジーなムードは、作画にもあらわれていました。ポップで奇麗で、女の子がリアリティ追及の劇画調ではなくポップアートのように描かれ(ヒロインは中森明菜のイメージなんだろうな…)、スクリーントーンを三角に切って貼ったり、登場する喫茶店が出窓で白い壁のリゾートペンションのようだったり…作画もやっぱりファンタジーでした。

 80年代中ごろは、ポップなパステルカラーが流行していて、時代もバブル絶頂期。70年だったら、彼女とディズニーランドでデートなんて、男にしたら「幼児趣味で人に言えない」感じだったのではないかと思うんですが、この頃はそれがあこがれのようにもなり、現在にまでつながる日本の精神年齢の幼児化が始まりだったんじゃないかと。でもそういったぬるま湯なファンタジーは、それなりの心地よさもあるんですよね、そこに浸りすぎると現実とのギャップに苦しむかもしれないけど。当時のポップでウキウキするファンタジーの雰囲気が、『きまぐれオレンジ☆ロード』にはありました…って、半分も読んでない人間の感想なので、あまり信じないでね(^^;)。


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漫画家のまつもと泉さんの逝去と、漫画週刊誌のまわし読みの思い出

ShounenJump1985.jpg 2020年10月6日に、漫画家のまつもと泉さんが亡くなったそうです。最初、名前を聞いても誰のことだか分かりませんでしたが、『きまぐれオレンジ☆ロード』の作者ときいてビックリ。うわあマジか、まだそんな歳とは思えないんですが…。

 『きまぐれオレンジ☆ロード』が連載されていた頃、僕は中学生。その頃のクラスの文化に、漫画雑誌の回し読みがありました。回し読みには「何人かで速く読んでクラス全体に回す」みたいな暗黙のルールがありました。守れない奴には次第に漫画が回ってこなくなる、みたいな。このモラルによって、漫画雑誌の読み方が決まってきました。「Aランクの漫画3つ4つはちゃんと読み、Bランクは速読、Cランクは読まない」みたいな(^^)。
 『きまぐれオレンジ☆ロード』掲載誌は少年ジャンプ。ジャンプは買っている奴が2~3人いたので、だいたい回ってきていました。で、一緒に読む仲間うちで、オレンジロードはAランク。当時のジャンプは「キン肉マン」「キャプテン翼」「北斗の拳」「ドラゴンボール」が人気。でもこれらはみな小学生向きで、中学になっていた自分には面白くなかったのです。中学生の僕らはそのへんには目もくれず、「こちら葛飾区亀有公園前派出所」「ブラックエンジェルズ」「よろしくメカドック」、そして「きまぐれオレンジ☆ロード」を読んでました。どちらかというとヤングマガジンやコミックモーニングといったヤングアダルト向きの漫画の方が好きだった僕にとっては、このへんの漫画の方が楽しく読めたんですよね。

 というわけで、ぜんぶは読んでませんが、好きな漫画でした。内容以上に、絵柄や雰囲気のポップさが好みだったのかも。「翔んだカップル」、「うる星やつら」、「きまぐれオレンジ☆ロード」は、日本の漫画文化のラブコメ部門に、間違いなく大きな足跡を残した漫画だったのではないかと思います。そして、マンガを回し読みしていたあの頃がなつかしい。。

 享年61歳は早すぎ。病気って怖い。楽しかった中学生のころに、楽しい時間を与えてくれてありがとうございました。ご冥福をお祈りします。


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Amazon に返品を拒否された!その対処方法

 この前、ネット通販のアマゾンで変換ケーブルを買いました。しかし調子が悪く、通信がけっこうな頻度で途切れるんです。音楽の録音用に買ったので、これでは使い物になりません。
 僕はネット通販で買ったものに多少の傷や若干の不具合ががあっても「まあいいか」と使ってしまう方です。自分で買ったものを些細な事で払い戻すのは無責任な気がしますし、使えるものを些細な事で文句を言うのって社会性が低いエゴ野郎だと感じるところもありますしね。。というわけで、最初は返品という選択肢すら思いつかなかったんですが、「さすがにまともに動作しないものを返品するのは悪い事じゃないだろ」と思い、返品する事にしました。

■返品理由は「商品に不具合または損傷がある」
 ネット上から返品手続きすると、返品理由を聞かれるなど、いくつかの手続きが必要でしたが、そこまで煩雑ではありませんでした。返品理由は、選べる項目の中で一番近いと思われた「商品に不具合または損傷がある」を選択。実際の状態はコメントに記して、手続きはつつがなく終了。
 返品理由が商品の状態に起因するものだからか、返送料もかからず、荷物はヤマト運輸が取りに来てくれるし、アマゾンの対応って素晴らしいと思いました…ここまではね。。

■「返金しねえぜ!商品もこっちで破棄するぜ!問い合わせも受け付けねえぜ!」というメールが来た!
 返品から5日後、アマゾンからこんなメールが届きました。

Amazon_Henpin.jpg

 は?何言ってんだこいつ…アマゾンさんが言っていることを要約すると、こういう事ですよね?
 ・使用感があるから返品/返金処理はしない
 ・返送してきた商品はこっちで破棄する
 ・カスタマーサービスに問い合わせても、返金対応も追加の案内もしない
 ・もしくは、こちらの保管期限(メールが届いた2日後!)までに、使用感のないものを送れ。
  そうしたら、アマゾンで預かっている商品を着払いで送り返す。

 突っ込みどころ満載…ですよね?少なくとも返品/返金処理のかたがつくまでは、商品の持ち主は僕なわけだし、それを「破棄」って、法律にすら触れてるんじゃないの?
 また、製品の不具合なんて使ってみないと分からないんだから、開封して使わないと不良品かどうかなんてわかるわけないだろ。昔、PCのソフトで「開封したら返品には応じない」と書かれているものがいっぱいありましたが、馬鹿じゃないかと思います。
 というわけで、このメールには「カスタマーサービスに問い合わせても、返金対応や本件に対する追加の案内はしない」と書かれてましたが、カスタマーサービスに連絡する事にしました。

■連絡方法は電話に限るぜ
 メールやチャットではキャッチボールの度にいたずらに時間がたつし、向こうが無茶苦茶な主張をしてきて話を切られ、「もうこの件は終了」とされてしまう事もありうるので(実際、最初に来たメールではアマゾンはそう言っている)、電話で問い合わせる事にしました。こういうのは通話が一番。
 なお、通話する前に、自分のアマゾンのIDと、返品した商品の注文番号は手元に置いておきましょう!

■あっという間に話がついた
 カスタマーサービスから、1分もせずに連絡が来ました。会社によっては1~2時間待ちとかざらにあるし、1分いくらの通話料を請求してくるところすらあるのに、通話料なし&待たせない所はさすがアマゾン
 そして、電話で「商品の性能に問題があった。通信ケーブルなのに通信が途切れては使えない」「使用感があるって言われても、使わないと商品に不具合があるかどうかわからん」という2点を伝えました。すると、サービスのお姉さんが「それはそうですよね」となり、あっという間に返金処理されて解決!電話が終わってから返金手続きのメールが来るまで数分、さらにカード会社への返金払い戻しの通知まで2時間という速さでした。やっぱりアマゾンは優良企業だわ。

■アマゾンについて知っておくべき事
 僕はアマゾンのカスタマーサービスさんと話をしたことが何度かあります。いずれも今回と似た感じで、最初にメールで「それはないんじゃない?」という通知が来て、話をつけようといざ通話してみると「なんて神対応なんだ」となるのです。これって恐らく、アマゾンでメッセージの共有がされていない事が原因で起きているニアミスではないかと思っています。
 今回の件で言えば、まずは返品した商品を受け取った部署が、返品理由もこちらが書いたコメントを読んでないのではないかと。だって、こちらは「商品に不具合または損傷がある」を選択し、「使ってみたところ不具合があって使えない」と返品しているわけですが、それに対するアマゾンの返品拒否の理由が「使用感がある」ですから。
 同じように、オペレーターさんの話しぶりをきくに、カスタマーセンターもこれまでのやり取りを見ていないと思いました。だって、カスタマーセンターに電話する前にネットでログインして注文番号を入力したのに、電話でログインIDや注文番号を訊かれるんですよ。これは見てないですよね。。

■アマゾンは基本的に優秀で対応がいい企業なので、自分が間違っていない場合はちゃんと申し出た方がいい
 アマゾンがブラックな企業かというと、そうは思いません。日本に税金を払ってないとか労働条件とかは分かりませんが、顧客に対しては、責任をきちんと果たす優良企業だと僕は思ってます。内部で情報がきちんと共有されていないために、今回みたいなミスが起きる事はあるにせよ、企業姿勢として「良くないモノを売ってもクレームを受け付けるな!」とは思ってないと思うんですよね。行き違いがあっても、ちゃんと説明すれば常識的な対応をしてくれる企業だと僕は思っています。

 カスタマーセンターをはじめとした企業側の応対がひどくて僕がブチ切れたことがあるのは、楽天、キャノンのプリンター部署、ガスコンロのノーリツ。逆に、不具合なり故障なりに対してきちんと対応した企業で特に神レベルだったのは、ソニー、アマゾン、ティアック、アップルです。というわけで、アマゾンさんはきちんとした応対をする企業だと思うので、理不尽に思える事があった場合は、あきらめずにカスタマーセンターに連絡してみましょう!


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『Sonny Rollins / East Broadway Rundown』

Sonny Rollins_East Broadway Rundown これほど評価の高いプレイヤーなのだから、さぞかしすごい音楽をやってるのではないかと、ソニー・ロリンズのレコードを7枚も8枚も買った若い頃の僕でしたが、そのほとんどは合衆国のポピュラー曲の上でアドリブ演奏するだけのものでした(^^;)。サックスを演奏する人が聴いたら凄いのかも知れませんが、チャーリー・パーカージョン・コルトレーンみたいに「熱い!速い!チェンジが強烈!」という分かりやすい凄さじゃないので、僕には良さが理解しきれなかったのでした(^^;)。
 とはいえ、ロリンズはそこまで商売に割り切った職業ミュージシャン気質の人ではなくて、ジャズが本当に好きで、ひたすら練習していた人だった気がします。そんなロリンズさんでも、ハードバップの時代が過ぎて、コルトレーンが『至上の愛』、オーネットが『ゴールデン・サークル』を発表し、サードストリームやニュージャズやフリーや新主流派なんてものまで出てくる時代となると、いまだAABAでドミソシなエンターテイメントなアメリカンソングを大らかに吹いてていいのかと思った…かどうか分かりませんが、とにもかくにもロリンズさんの発表したアルバムの中で、いちばんの大作でありアーティスティックでもあるのが、このアルバム。1966年録音、メンバーは、ジミー・ギャリソン(b)、エルヴィン・ジョーンズ(dr)、フレディ・ハーバード(tp) というわけで、思いっきりコルトレーン・バンドです(゚ω゚*)。

 1曲目「East broadway rundown」は、ロリンズ作曲の20分ごえの大作です。ペットと一緒に奏でるテーマは、オーネット・コールマンとドン・チェリーのテーマの作り方にそっくり。どうやればハードバップから脱却できるか、懸命に研究したんでしょう。以降のアドリブもかなりニュージャズ的で、フレージングがハードバップやってた頃とは違います。曲もコーラス形式にはしておらず、ベースのソロでは全員演奏を止めてテンポも変え、展開部も用意してあって、随所に工夫があります。これはロリンズ生涯の大作じゃないでしょうか!

 今から見れば、これがロリンズさんらしい作品かといえば、ちょっと疑問です。でも、5年も10年もハードバップだけ演奏してるだけだったら、それこそ時代遅れの演歌歌手のようになっていたかも。良い音楽を目指すなら、その上を目指す挑戦がない方がおかしいですよね。
 けっきょくロリンズさんはこの後にハードバップ的な音楽に戻ってしまいましたが、それだけにこのレコードは貴重。音楽全体を見ればロリンズ最高傑作、オーソドックスなジャズが好きなジャズ保守派層には最悪の1枚かもしれませんが、僕的にはロリンズの作品の一押しは、これか『橋』のどちらか、それぐらい好きです(^^)。


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『Sonny Rollins / On Impulse!』

Sonny Rollins On Impulse 1965年7月録音、ソニー・ロリンズのインパルス録音の第1弾です。メンバーはレイ・ブライアント(p)、ウォルター・ブッカー(b)、ミッキー・ロッカー(dr) 。僕は、「おお、ロリンズがインパルスからレコードを出してるのか?!これはただのハードバップには収まらない意欲作かも知れないぞ」と思って買ったのでした。当時の僕は音大生、練習の時間を削ってこうやってレコードばかり聴いていたもんで、成績がヤバかったんですね(^^;)。。

 このレコードでのロリンズは不思議でした。まず、サックスの音が良くないです。ピッチは悪いし、音は篭もって抜けずにボワンボワンしてます。そしてなにより、アルバムA面のアドリブが「ロリンズ、どうした?」って感じなのでした。
 たとえば、1曲目の「グリーン・ドルフィン・ストリート」でのロリンズのアドリブ。「ブオー」って鳴らしてばかり、良し悪し以前にろくに演奏してないのです。もしかして、フリーをしたくてインパルスに入ったとか?でも、他のメンバーは普通にジャズを演奏していて、ぜんぜん噛み合わない…。2曲目「Everything happens to me」も、1曲目ほどではないにせよそういう所があって、ワントーンで「ブオ~」って吹いてるだけのところあり。ところで、僕はこのレコードを日本盤LPで持ってるんですが、解説を書いてるのは佐藤秀樹さんという人。1曲目の評が「男性的で逞しいソロラインは彼の好調さを遺憾なく発揮している」…絶対聴いてないな、こいつ(^^;)。。これだからレコード会社から金貰ってレビューを書くタイプの太鼓持ち評論家は信用できません。。
 B面は50年代のロリンズっぽい演奏に戻ってましたが、でもやっぱりキレが足りない感じ。正直いって、バックのミッキー・ロッカーやウォルター・ブッカーに煽られてアップアップしているようにすら聴こえてしまいました(^^;)。

 どういう事情があったんでしょうね、コードプログレッションに合わせてパラパラやるだけのアドリブから脱しようと模索していたのかも。だって、65年といったら、コルトレーンが『至上の愛』を、そしてマイルスが『プラグド・ニッケル』を発表した年ですもんね。いまだにハードバップでアメリカン・ソングをアドリブで演奏しているだけではまずいと思ったのかも。そして皮肉な事に、ロリンズ以外は絶好調。このアルバム、さすがはインパルスだけあって、ロリンズだけに焦点を当てた編集はまったくしてなくて、カルテットとして全員の見せ場をノーカットで収録してるのですが、ブッカーさんのベースソロはいいし、レイ・ブライアントのピアノなんて、こんないいピアニストだったっけと思ったほど。単なるスランプじゃなくって、色々と思うところがあったのかも知れません。


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『Sonny Rollins / Freedom Suite』

Sonny Rollins Freedom Suite ジャズのテナー・サックス奏者のソニー・ロリンズが、1958年に発表したアルバムです。編成はピアノレスのトリオで、メンバーはオスカー・ペティフォード(b) にマックス・ローチ(dr) 。注目は、A面すべてを使った「フリーダム組曲」です!
 57年までの典型的なハードバップ時代のロリンズさんのレコードで、僕が自分で買ったのは『サキソフォン・コロッサス』『テナー・マッドネス』だけです。この2枚を聴いて、僕は「アドリブの教材としてはいいけど、音楽自体は曲がぜんぶ歌謡形式のポップス。聴いてられないわ」と思ってしまったのでした。以降、同じバンドにいた友人から何枚かCDを聴かせてもらったものの、やっぱりみんな同じ。これで、ハードバップ時代のロリンズから離れてしまったのです。ただ、ロリンズのアドリブはけっこう好きで、エンターテイメントな軽音楽じゃない事やってるのがあるなら聴いてみたいとは思ってたんです。そんな時に発見したのが、「組曲」なんて書いてあるこのアルバムでした。期待しましたねえ(^^)。

 組曲自体は、基本は普通のジャズを並べて演奏しただけとも言えて、過度の期待は禁物(^^;)。でも、組曲最初の主題がニュージャズ的だったり、同じモチーフをテンポを速くして展開させるとか、モチーフをベースに預けるなど構造に工夫が色々あって、これはなかなか。音楽への意識自体が変わったかな?少なくとも、同じような単純な曲をずっと演奏していた頃に比べると、格段の進歩ではないかと。オーセンティックなジャズを聴いていて退屈なのって、たいがい演奏よりも曲ですからね。

 プレイにも明らかに変化がありした。コルトレーンへの意識があったのか、前年までの16分音符&歌う演奏の組み合わせの大らかな演奏一辺倒ではなくなり、相当に速いパッセージや挑戦的なフレージングも出て来てます。アドリブ演奏って、作曲と違って、変えようと思ってもそう簡単に新しいものが身につくわけではないので、1年でこれぐらい変わったというのは、相当に意識して取り組んだのかも。B面冒頭の2曲のソロは、どう聴いてもサキコロやテナーマッドネスよりすごいです!

 これはなかなかのアルバムでした。ロリンズ作品中、アーティスト性の高い方のアルバムではないでしょうか。以降の僕は、ハードバップ時代のロリンズや、昔の名前で出ています的なアルバムには目もくれず、音楽的に挑戦してそうなアルバムだけを選んで買うようになったのでした(^^)。こういうアルバムがなかったら、ロリンズはアーティスト性の低い、ジャズの雇われプロプレイヤーで終わっていたはず。そういう意味でも、ロリンズのアルバムの中で重要な作品なんじゃないかと。


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『Sonny Rollins & The Contemporary Leaders』

Sonny Rollins and The Contemporary Leaders 以前、ロリンズとウエストコーストのミュージシャンの共演アルバム『Way Out West』の感想を書いた事がありましたが、ロリンズさんの西海岸吹込みには、こんなものもあります。「ソニー・ロリンズとコンテンポラリー・リーダーズ」、1958年録音です。メンバーはハンプトン・ホーズ(p)、バーニー・ケッセル(g)、ルロイ・ヴィネガー(b)、シェリー・マン(dr)。1曲だけ、ヴィクター・フェルドマンがヴィブラフォンで入ります。僕はこれを日本プレスのアナログ盤で持ってるんですが、サックスの音がいい!バラードの「In the chapel in the moonlight」のアゴーギクな歌い回しなんて絶品です!ところが、これをYouTube にあがっていた動画で聴いてみたところ、音が潰れててロリンズのアーティキュレーションが全部消えていて全然ダメ(> <)。やっぱり音楽は音が命、これはいいオーディオ装置で聴きたいジャズレコードです。

 音楽は、すごくリラックスしたセッションでした。「Way Out West」の方が圧倒的に有名ですが、こっちの方が編成が大きくて、また和声楽器も入ってる分だけサウンドも整ってアドリブだけじゃなくて曲が聴こえるので、僕はこっちの方が好きだなあ。アンサンブルへの配慮が素晴らしくて、アンサンブルのためなら、ドラムも抜いちゃう、ヴァイブも入れちゃう、ギターとピアノが入ってるのにハンプトン・ホースもバーニー・ケッセルも喧嘩しないで両方をうまく生かす技量があります。こうした知的なバッキングを踏まえてか、ロリンズもゴリ押しせずに曲を大事に吹いてる感じ。う~んやっぱりイーストコーストよりウエストコースト・ジャズの方が圧倒的に洗練されてるなあ。

 50年代のイーストコーストのハードバップの欠点って、曲なんかコード進行ぐらいのものにしか思ってなくて、その上で個人技のアドリブにしちゃうので、どの曲もみんな同じに聴こえちゃう事だと思ってます。ところが、ウエストコーストのミュージシャンは曲やアンサンブルを大事にする傾向があって、音楽全体としては、圧倒的にウエストコーストの方が質が高いです。56~57年のロリンズのレコードはどれもみんな似たような曲のオンパレードだったのが、このレコードではジャズのアドリブの妙と曲の良さの両方が生きたいいセッションに感じました(^^)。


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『NOKKO / Colored』

NOKKO_Colored.jpg 筒美京平さんと言えば昭和歌謡ですが、平成に入ってからもたくさん曲を書いてました。筒美さんが平成になってから書いた曲で僕が真っ先に思い浮かべるのは、レベッカのヴォーカルだったNOKKOさんの歌った「人魚」。その「人魚」が入っているアルバムが1994年発表のこのアルバムです。このアルバム、平成発表だけど昭和っぽくも感じるのは、作家が井上大輔さんや筒美京平さんだからなのかも。やっぱり筒美さんは昭和歌謡の象徴なのかも。

 僕はレベッカが大好きでしたが、あれって演奏も曲も詞もみんなひっくるめて、全身全霊で自分たちを表現していたからだと思うのです。多少まずい所があっても、ぜんぶ自分たちが発したものだから、本人たちの肉声として受け取れた、みたいな。
 もしレベッカの曲や演奏が職業作家の作ったものだったらどう感じたでしょうか。例えば、ボブ・マーリーが「精神的従属から自らを解放しろ」と唄ったとして、その作詞が湯川れい子だったら?誰かのメッセージを我が事として伝えるのが「歌い手」で、自分のメッセージを自分で伝えるのが「アーティスト」だとしたら、僕はNOKKO さんには後者であって欲しかったんでしょうね。

 作曲、編曲、ヴォーカルなど、パーツだけを見れば、どれもよく出来た作品な気がします。でもこれをNOKKO という人の作品として聴こうとすると、どうしてもレベッカのような「本人の肉声」を求めてしまう僕が邪魔をして、「これは歌わされた歌だな」と思ってしまいました。もしこれを歌ったのが岩崎宏美や中森明菜だったら、僕は良いと思ったのかも。ファン心理って難しいですね。僕は筒美京平さんもNOKKO さんも好きなのに、両者が一緒にやる事には拒絶反応を示してしまうんですから…でもそれって至って正常な感覚な気がしてきたぞ。だって、歌で大事なのって、そういう部分ですよねえ(^^;)。。


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『近藤真彦 / THE ROCK BEST』

KondoMasahiko_TheRockBest.jpg 近藤真彦さんのベスト盤で僕が最初に買ったのは、『The Best』ではなくてこれでした。中古屋で100円だったんですよ(^^)。マッチの「Baby Rose」が好きな僕は飛びついて買ったんですが、いざ聴いてみたらまさかのリアレンジでした(=_=)。アレンジはジョー・リノイエさん。きいた事のある名前ではあるなあ…ジョー・サトリアーニと勘違いしてるな、僕は(^^;)。

 歌謡曲でヴァン・ヘイレンばりのライトハンドしてる…でも、これをカッコイイと感じられず、むしろ変な笑いが出てしまった(^^;)。なんでだろう。
 時代的には、NOBODYが関わってからのアン・ルイスさんやメタル歌謡のSHOW-YAあたりと被っていて、たしかにロック調の歌謡曲がけっこう流行ってた頃ではあります。織田哲郎さんのバンドサウンドな歌謡曲もありましたしね。ロックをやってカッコよく感じるためには、本人がロックじゃないとダメなのかも。Show-yaさんぐらい徹底してやればカッコいいけど、タレントが形だけ真似するていどだと、まさにチープの極みの大映ドラマみたいに見えてしまう、みたいな。

 筒美京平さんの書いたマッチの初期の曲は、アレンジが昭和戦隊ヒーローっぽいファンキーさ。あれはあれで時代を感じて好きですが、80年代末から90年代初頭にあれだとたしかに昭和すぎるかも知れません。このアルバムは、そういう部分の払拭を狙ったのかも。アレンジはやっちゃった気がしましたが、これを聴いてマッチを好ましく感じている自分もいて、そこが近藤さんの魅力なのかも。やさしいというか、いい奴なんだろうなという人柄をどこかに感じるんですかね。でも、男は優しいとか愛されるだけではダメで、ここ一番で自己犠牲を払ってでも筋を通しに行く強さも必要ですよね。中森明菜の件で保身に走ったマッチを見るにつけ、60~70年代までの無骨でアウトローで筋を通す事を「カッコいい」としていた日本の理想の男性像が、80~90年代とやさしくて女みたいな顔で…みたいに変化していったと感じます。そういう日本の理想の男性像の変化…男から見た「カッコいい」ではなく、女の子から見た「カッコいい」に価値観がシフトした価値観の象徴が、ジャニーズタレントだと感じる僕なのでした。女の子から見て「カッコいい」はタレントやアイドルには向いていても、ロックは無理なんだろうなあ。


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『近藤真彦 / The Best』

KondoMasahiko_TheBest.jpg もう少し前の世代だとまた違うんでしょうが、70年代生まれの僕にとって、筒美京平さんの曲を歌った歌手で一番しっくりくるのは、郷ひろみと近藤真彦。男性アイドルです。ところが、青春時代がジャニーズタレント全盛期と丸かぶりながら、僕が男だったもんでジャニタレにはほぼ興味なし。当時の血気盛んな男の子が、トシちゃんやマッチより前田日明やリッチー・ブラックモアをいいと感じてしまうのは仕方ないですよね(^^)。でも、ジャニーズの中でマッチだけは好きでした。「オレたちひょうきん族」での鶴太郎の全然似てないものまねが…じゃなくて、優等生ではなく、でも不良とも違っていいヤツっぽいところが好きで、もし同級生だったら友だちになりたいタイプ。これは近藤真彦さんのシングルを集めたベスト盤です。

 初期の曲のいなたさがもろに筒美京平節、でもそれがまたいい!ピンクレディや大映ドラマや全日プロレスあたりに感じていた学芸会っぽさというかミーハーっぽさというかB級臭というか、そういう独特なチープな80年代文化独特の幸福感を感じます。その象徴が「ブルージーンズ・メモリー」や「スニーカーぶる~す」で聴くことのできる、まるで昭和戦隊ヒーローものの主題歌ようなブラスセクション。この破壊力は聴いた人じゃないと分からない(^^)。
 そして、音楽のいなたさと反比例するように妙に詞が良いアンバランスさも魅力でした。

「5分だけでもいいから俺の話を聞いてよ、別れの電話取り消せよ」(スニーカーぶる~す)
「俺には分からないよ、お前がなぜガラスの都会へと旅立つのか」(ブルージーンズ・メモリー)


 こういう詞に、ちょっとだけはみ出した思春期の少年の危うさを感じました。チェッカーズもそうですが、子供から大人へと変化する狭間に苦悩する少年の心情って、作られた詩と分かっていても共感できるものがありましたねえ。
 というわけで、マッチのイメージは初期の筒美京平曲なんですが、個人的に好きな楽曲は申し訳ないけど他の作曲家。山下達郎さんが書いた最も達郎さんらしくない曲「ハイティーン・ブギ」、来生たかおさんと同じぐらい好きな昭和末期の歌謡作家・織田哲郎さんの傑作「Baby Rose」、そして鈴木キサブロー「夢絆」の3曲です。特に「Baby Rose」は曲も詞も最高。

どうしてそんなに冷たく出来るの、突然のさよならさ
足早に去っていこうとしたお前を車に押し込めて


 音はどの曲も中域が妙に膨らんでモコモコでボケボケ。ジャニーズのアイドル歌謡も、SMAP あたりまで来ると音楽系のスタッフがちゃんとしていましたが、トシちゃんやマッチの頃は素人くさいんですよね(^^)。アイドル全盛期の80年代のテレビ音楽文化って独特の楽しさがありましたが、このアルバムはあの時代のあの楽しい雰囲気が詰まってる感じでした。マッチはシングルさえ聴ければOKという僕みたいな人なら、これさえあればいいんじゃないかと。そして…やっぱり、僕にとっての筒美京平のイメージはマッチと郷ひろみなんだな。。


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EP『ジュディ・オング / 魅せられて』 作詞:阿木燿子/作曲:筒美京平

JudiOng_Miserarete.jpeg 僕が筒美京平さん作曲のレコードで最初に買ったのは、多分これです。1979年発表、ジュディ・オングの『魅せられて』!この曲のどこがいいのか、僕はいまだにうまく説明できないんですが、子供のころは間違いなく好きでした。白い服を着て腕の下にヒラヒラがついて…歌ではなくああいう衣装が目にとまって気になっていたのかも。そういえばプレスリーも好きだしなあ(^^;)。

 音楽はキャッチーに作られたいかにも昭和歌謡ですが、少しだけエキゾチック。異国情緒を出す昭和歌謡ってそれなりにあって、同時代だと久保田早紀の『異邦人』とか、もうちょっと古いと『カスバの女』、逆に新しいと中森明菜さんの『サンド・ベージュ』『ミ・アモーレ』、筒美京平さんの作品だと「飛んでイスタンブール」なんて曲もありました。
 こういう曲って、その地域の旋法やリズムや楽器を使う事で異国感を出したりするんですよね。『魅せられて』の場合、間奏でツィター属の楽器が演奏されていました。働き始めた頃にこの曲をあらためて耳にした時に、「ジュディ・オングさんが台湾出身だからヤンチンを入れて台湾色を少し出したんだな」と思ったんです。でもこの曲のサブタイトルは「エーゲ海のテーマ」。もしかしたらヤンチンではなく、ツィンバロムなどの西洋系のダルシマーかも知れない…いや、きっと両方とも狙ったんだな(^^)。
 そして、詞がアダルトです。僕は小学生の時にこの歌をよく歌っていましたが、実はかなりエロい詞なんですよね。「好きな男の腕の中でも違う男の夢を見る」「昨夜の余韻が」ですから(^^;)。ちなみに、作詞は阿木燿子さんです。

JudiOng.jpg 『魅せられて』の個人的な思い出。ふたつあります。ひとつ目の思い出は、ステレオセットを家族で買ったこと。子供のころ、僕はなかなかボロい家に住んでいました。当時はみんなそうだったので、ボロい借家とは言っても一軒家に住めているだけ裕福だったのかも。子供部屋なんてもちろんなくて、家族で川の字になって寝ている状態でした。それが小学校に入るころになって、前よりは少しだけましな家に住める事になったんです。やっぱり借家でしたけどね(^^;)。その時、兄がここぞとばかりに「ステレオセットが欲しい」と親にねだったんです。決して裕福ではなかった親はここで一計を案じ、「みんなでお金を出し合って買うならいいぞ」となりました。もしかすると、「何でもねだるんじゃなくて、欲しければ自分も身銭を切る」という事や、家族の連帯を子供に教育したかったのかも知れません。そして、少し大きな兄は1万円、姉は3000円、まだ小さかった僕は500円(お年玉の残り全額!)を払い、ステレオセットが家に来ることになったのです。これは本当に良い思い出で、僕にとっての家族はその頃の年齢だった家族の事なんです。。
 で、我が家に初めて来たステレオの最初期に買ったドーナツ盤が『魅せられて』でした。ステレオセットが来る前の、スピーカー付きの小さなレコードプレイヤーでレコードを聴いていた頃は、ウルトラセブンや侍ジャイアンツの主題歌を聴いてました。でも、なんだか高級そうなステレオで特撮ヒーローやアニソンを聴いてはいけない気がして、子供なりに大人っぽいものを選んだんでしょう。今にして思えば「男に抱かれながら他の男の事を考えている」な~んて詞のレコードを買う小学低学年の少年を、レコード屋のおじさんはどう思っていたんだろうか(^^;)。

 ふたつ目の思い出は、サビの歌詞。70~80年代の昭和歌謡の中で、サビ部分が英語の曲がいくつかありました。ゴダイゴ『銀河鉄道999』の「The Garaxy Express 999 will take you on a journey, a never ending journey」とかね。『魅せられて』のサビも英語で、「Wind is blowing from the Aegean」。これは子供には歌えなかった。。何言っているのかすら分かりませんでしたが、この曲が好きだった僕は聞こえるがままに発音して歌っていたんです。そのデタラメ英語を聞いて親も兄も大笑い。あまりに笑ってくれるものだから嬉しくて、しょっちゅう歌っては家族を笑わせていました。新幹線で歌った時は、ほかの乗客の方も笑って、声をかけてくれたこともあったなあ。そうそう、僕はこの歌でエーゲ海の場所を覚えました。ついでに、エーゲ海の事を「Aegean Sea」という事も覚え、中学生の時に発売された矢沢永吉のアルバムに「エイシャン・シー」という曲が入っていた時はちょっと感動した(^^)。

 というわけで、僕がアニメやテレビ主題歌以外の音楽を自分から聴くようになった最初期の音楽が、筒美京平さんが書いた歌謡曲でした。子供のころからあまりに何回も聴きすぎて、今となってはいい曲かどうかも判断がつかなくなってしまいましたが、善悪を超越した思い出の曲です。


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筒美京平さん、逝去

TsutsumiKyouhei.jpg 昭和歌謡の職業作曲家と言えば、70年代生まれの僕にとっては真っ先に名前が浮かぶのが筒美京平さん。残念な事に、10月7日に他界したそうです。享年80歳。

 歌謡曲を書く職業作曲家だった筒美さんの全盛期、僕は子供だったもんで、歌手や曲は覚えても、作詞家や作曲家には興味を持たなかったんですよね。今と違ってテレビでは毎日のように歌番組が放送されていて、歌の前には絶対に曲タイトルと作詞家・作曲家がクレジットされていましたが、まるでチェックしてませんでした。子供すぎて漢字が読めなかった事もあったのかも。だって、ヒーロー番組のクレジットによく出てきた「あんだんて」は覚えてますからね。。

 そんな自分が筒美さんを再発見したのは中学生になってから。そのぐらいの年齢になると、アイドル歌謡は歌い手より作詞作曲という作り手の方に目が向くようになっていました。音楽好きな友達と話すときも、「松田聖子の『瞳はダイアモンド』」ではなく「松任谷由実の『瞳はダイアモンド』」みたいな。その中で、昔聴いていた歌謡曲の作曲家だった筒美京平さんを再発見。友達から、「あの頃の歌謡曲は筒美京平さんという人が大量に書いてたんだよ」と教わったんです。小学校高学年ぐらいから、友人間では音痴なアイドルを馬鹿にする雰囲気が生まれて来ていたんですが、中学になって作曲家に注目するようになり、歌謡曲の中にあるプロの世界を垣間見る思いでした。

 筒美京平さんは、グループサウンズへの楽曲提供から始まり、尾崎紀世彦さんや岩崎宏美さんといったきちんとした歌い手さんにも曲を提供していましたが、70年代生まれの僕にとっては完全にアイドル歌謡の作曲家で、その時代は筒美京平さん全盛期の後半戦という感じでした。野口五郎、郷ひろみ西城秀樹、近藤真彦、松本伊代、河合奈保子、小泉今日子…アイドル歌謡全盛の70年代後半から80年代にかけて、僕は楽しい思い出しか残ってません。いやな事もあったはずだけど、楽しい事が多すぎて嫌な思い出なんか全部消えちゃったぜ。その楽しい思い出のひとつは間違いなく歌謡曲でした。筒美さん、楽しい時間をありがとうございました。


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『マルトゥベ 奇跡のポリフォニー Georgian Polyphony [Ⅱ]』

Marutwube Kiseki no Polyphony これもグルジアの男声コーラスのCDで、日本のビクター録音盤です。1988年に現地録音されたもので、OCORAレーベルのグルジアン・ポリフォニーの録音から20年以上あとのグルジアのポリフォニーを聴くことができました。グルジアン・ポリフォニーは、ロシア正教会など東方正教会系の合唱の凄さに加えて、西アジアイスラエルギリシャの音楽などが混じり込んでいるような響きをしていて、最初に聴いた時はあまりのすごさに圧倒されたんですよね(^^)。このCDは、アンゾール・エルコマイシビリという人が指揮したマルトゥベ合唱団という少年合唱団(青年も混じっている)の合唱でした。ほとんどが無伴奏でしたが、何曲かはうっすらと民族楽器のようなリュート属の楽器の音が入っていました。

  OCOA原盤のものが大人の男の土着な歌音楽のようだったのに比べて、こちらは少年を含めたやや西ヨーロッパのキリスト教音楽や合唱音楽の影響を感じる合唱でした。日本の少年合唱団の音楽を聴いたからと言ってそれが「日本の合唱音楽」かというとちょっと違うようなもので、これはグルジアの音楽というのとは少し違う気がする…。

 間違いなく素晴らしい合唱団でしたし、詩篇や音楽などにグルジア的なモノを取り入れてはいるんでしょうが(♭9が出てくる合唱はなかなか独特で魅力的ではありました^^)、OCORA盤ほどのネイティブさは感じず、あくまで後から作られた「合唱のための合唱」と感じました。それでも、微分音程とか出てきちゃうところがさすがグルジア(^^)。


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『Georgie: Chants de travail』

Georgie_Chants de travail 1967年録音、民族音楽レーベルOcoraからリリースされた、ジョージア(グルジア)の歌のCDです。そういえば、昔はグルジアと呼んだもんですが、今はジョージアと呼んでるなあ。なんでも、グルジアという呼び方はロシア語での発音に近いもので、でもロシアと揉めまくってるグルジアからしたらそれは屈辱。グルジアでの発音に近い「ジョージア」と呼んでくれ、という状況なんだそうで。

 CDのタイトルは「宗教歌」でしたが、ワークソングが9曲、宗教歌が17曲という内容でした。独唱か合唱ですがいずれも無伴奏。グルジアやバルト三国あたりの合唱の尋常でないレベルの高さは有名ですが、これが独特の音楽ですごかったです!岩窟の中で録音したかのようなすごい響きの最初の無伴奏独唱を聴いただけで引き込まれました!

 音楽的には、いくつかの傾向を感じました。ひとつは土着宗教っぽい感じ、ひとつはイスラエルのユダヤ教徒の宗教歌イスラムの宗教儀礼の詠唱みたいな雰囲気のもの、もうひとつは似たものが思いつかないなんとも言えない泥くさい合唱。合唱はポリフォニーだったり、和音だったりオスティナートだったりと色々でしたが、仮にポリフォニーであっても西方のキリスト教のきれいな印象より、もっと秘教っぽくてヤバーい感じでした。gurujia_map.gif
 別の言い方をすると、西アジア、中央アジア、スラヴ、ギリシャあたりの音楽が混じってる音楽と感じました。それって音楽だけでなく、グルジアの文化自体がそうなのかも。ギリシャやアルバニアといったバルカン半島の国だと、それぞれの音楽が混ざらずに残っていましたが、グルジアではみんな融合して違うものになっている、みたいな。だから、似た音楽っぽくもあるけど、どれとも似ていない音楽と感じるのかも。いやあ、これは面白い。。
 そして、歌がとんでもなく上手い!労働歌や瞑想歌があるし、歌っているのは一般の人たちだと思うんですが、ピッチやリズムがプロ以上ではないかというほど良いし、また独特の技巧が使われていて、これがまたすごい。発声もオペラ歌手かというほどにまたすごい!ブルガリアン・ヴォイスの主婦のおばちゃんたちも凄いですが、東欧からコーカサスにかけての農村や山岳地帯の人たちって、働きながらずっと歌ってるんじゃなかろうか。

 こんな無伴奏合唱聞いたことない、ユダヤやイスラムの祈りの歌のようでもあり、スラヴ民謡のようでもあり、西方ヨーロッパや中央アジアの匂いを感じるようでもあり、そしてどことなくやばい感じ。僕は他にもグルジアの無伴奏の歌の録音を聴いたことがあるんですが、OCORAのこの盤はマジで素晴らしかったです。超おすすめです!


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『カスピ海の旋律 アゼルバイジャンの音楽』

KasupikainoSenritu.jpg これもアゼルバイジャンのCD、1989年に日本のキングレコードが日本録音したものです。録音時期はVDE盤『アゼルバイジャンの伝統音楽』とそんなに変わらないし、まして向こうは現地録音だというのに、こっちの方が由緒正しい伝統音楽っぽく聴こえるのはなぜなのか。。

 このCDには、アゼルバイジャンのアーシュクの音楽は入っておらず、ほとんどがムガームでした。VDE盤が歌入りの短いものだったのに対し、こっちは器楽ものが半分。アルバムの前半が器楽で、ケマンチャ(フィドル族の楽器で、膝に立てて演奏するので、二胡に近い感じ)を中心としたものが3曲(M1~3)、タール独奏が3曲(M4~6)。この前半は、トルコやエジプトのマカームというより、芸術性の高いイランのマカーム(ダストガー)に近く感じました。イラン音楽と違って聴こえたのは、ケマンチャの曲。イランにもこれに近い楽器はあるらしいですが、僕が聴いてきたイランのダストガー音楽は、タールなんかの撥弦楽器にタブラなどの打楽器、そして歌というものが多かったので、「へ~こういうムガームもあるのか」という感じでした。
 そして、個人的にカッコいいと思ったムガームは、4~6曲目のタール独奏。クリーエフ・ラミーズ・エユープ・オグリという奏者の演奏ですが、テクニック的にうまいだけでなく、アラルガンドしたり、とにかく表現が見事!素晴らしい演奏でした。
 アルバム後半のM7-11は、ヴォーカル入りのアンサンブルもの。いかにも伝統的なマカームっぽいものもありましたが(M9)、中にはお祭りっぽいというかダンス音楽っぽいというかエンターテイメントっぽいというか、そんなノリのものまでありました。東ヨーロッパの民族ダンスみたいな陽気なものまで入ってたのが意外中の意外(M8とか)。でもやっぱりヴォーカルのタハリール(裏声と地声を素早く入れ替える歌唱)はすごかったです。

 キングやビクター制作の日本のスタジオ録音のCDって、「現地録音じゃないんだ」と聴く前は思っちゃいましたが、実際に聴くとメチャクチャ感動 (^^)。録音がメチャクチャ良いし、特にCD前半の演奏は本当に見事。素晴らしいCDでした!


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『AZERBAIDJAN: Musique et chants des âshiq アゼルバイジャンの伝統音楽(アーシュクの歌)』

Azerbaidjan_Musique et chants des ashiq ザカフカス(南コーカサス)にあるアゼルバイジャン。このへんの地域は国を分けたのも納得というほど、近いのに文化がぜんぜん違います。例えば、アルメニアはキリスト教なのに、アゼルバイジャンはイスラム(しかもシーア派が多数。シーア派優勢の国って、イランイラクとアゼルバイジャンぐらい?)。北にはロシア人、西にはアルメニア人、南にはイラン人がいるというのに、アゼルバイジャンはテュルク系のアゼルバイジャン人が多数…全然違う(^^;)。ちなみに、アゼルバイジャン人って、どうやって他の民族と区別するんだろう…なるほど、アゼルバイジャン語という言語を持っているみたいです。

 このCDは、にわとりマークで有名な民族音楽の超優秀レーベルVDE原盤で、アゼルバイジャンのムガームとアーシュクの音楽が入ってます。アゼルバイジャンの伝統音楽は、ムガームとアーシュクの音楽のふたつに分かれ、どちらも職業音楽家が演奏するそうです。今のアゼルバイジャンの伝統音楽は、北はムガーム、南はアーシュクが主流だそうです。

 ムガームはアラビア音楽のマカームの事です。ムガームは今も祭りのときなどに使われて生き残っているそうな。このCDだと、後半の12~19曲目を演奏しているアリム・カーシモフの演奏がムガームみたい。
azerubaijan_map.png
 一方、このCDのタイトルにも入ってるアーシュクは、放浪する吟遊詩人でヨーロッパのトゥルバドールのルーツ(!)みたい。おお~すごい、トゥルバドールの音楽って、ルネサンス音楽より前ですよね。それが今も続いているのか。。アーシュクは、サーズ(アゼルバイジャンではチョグールと呼ぶ)やタールなどの撥弦楽器の弾き語りをするのが普通で、歴史的な叙事詩や愛の歌などを、即興を交えて何時間も歌うんだそうです。おお、これは本当に吟遊詩人だわ。このCDだと、前半に演奏しているアリム・シモフのトリオと、エムラーン・ヘイダリの演奏がそうです。トリオの方は、ヴォーカルと撥弦楽器とタブラみたいな音がする打楽器のトリオ。ヘイダリはチョグールのスペシャリストでイラン出身。イランのチョグール奏者ではナンバーワンなんだそうです。バスと和音を弾きながら、上声部で旋律を弾くスタイルでした。う~ん、たしかにうまい。。

 他に面白かったのは、歌唱です。この地方の音楽を聴いてると「タハリール」という言葉をきくことがありますが、これはヨーデルみたいに地声と裏声を素早く入れ替える歌唱法。日本の歌だとまず使わない歌い方なので耳に残るんですが、これ、自分でやってみるとまるで出来ない(^^;)。。皆さん、ちょっとやってみてください。あまりに出来なくて笑っちゃうと思うので。。

 民族は東のトルコ、南はイランに接するこの国の特徴が、もろに音楽に出てました(^^)。トルコもそうですが、このへんの地域に住んでるサーズ奏者って、どの人も異常にうまくてびっくりします。中東や西アフリカの民族音楽のプロ音楽家って、みんなとんでもないレベルです。。


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『Montrose』

Montrose.jpg ヴァン・ヘイレンがらみでは、こんなバンドも聴いた事があります。のちにヴァン・ヘイレンに参加したヴォーカリストのサミー・ヘイガーが在籍したアメリカンロック・バンド、モントローズです。モントローズはこの1枚しか聴いた事がないんですが、タイトルから推測するにデビューアルバムなのかな?1973年発表です。

 73年のアメリカなら、FARMMC5、その他もろもろのヤバくて過激なアメリカン・ロックをやっていてもおかしくなかったと思うんですが、これはロックンロールを基調にした健全なハードロックでした。そういう意味では、KISS とか、あっち系に近いかな?それにしてもバンド全体が73年のアメリカン・バンドにしては相当うまいと感じました。リーダーでギタリストのロニー・モントローズだけじゃなくて、みんなうまかったです。なるほど、このへんのバンドがアメリカのメタルの前兆だったのかも。メタルを演奏するだけの技量を持ったプレイヤーが揃い始めていた時代だったのかも知れません。

 それにしてもサミー・ヘイガーのヴォーカルがメッチャいい!声がスパーンと通って、ミックスヴォイスをうまく使えていて、ロック的な熱い感じもあってすごく良かったです。これはデイヴ・リー・ロスの5倍はうまいな(*゚∀゚*)。

 ただ、若い頃の僕は、明るい方向に行ったときのアメリカン・ロックが好みではなかったんですよね。明るさと単純さが軟弱に聴こえてしまったのです (^^;)>。でも今思えば、こういう音楽って若いうちでないとなかなか楽しめないだろうから、自分の趣味は趣味として置いといて、これはこれでエンターテイメントとして楽しんでおけばよかった、な~んて思ったり。それにしてもうまかった、サミー・ヘイガーが後にブレイクするのも当然ですね(^^)。


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『David Lee Roth / Sonrisa Salvaje』

David Lee Roth_Sonrisa Salvaje スカイスクレイパーの2年前となる1986年、デイヴィッド・リー・ロスが発表したソロデビューアルバムです。このアルバム、『Eat ‘em and Smile』というアルバムのスペイン語バージョンです。このアルバムが僕のデイヴ・リー・ロスのソロ初体験でした。

 はじめて聴いたのは高校生の時。その頃、友人たち数人で「外したLPやCDや本の交換会」というのをよくやったんです。外したんだから、つまらなくても文句は言わない約束でね(^^;)。そんな会を通して僕の手元に来たもんだから、デイヴ・リー・ロスさんがヴァン・ヘイレンのヴォーカリストだった事すら知らず、ジャケットのインパクトに惹かれて自分が持っている外れアルバムと引きかえにこのアルバムをゲット。予備知識のないまま聴いたのでした。その時の感想は…まだ音楽の視野が狭かった高校生の頃の僕には、わけがわからなかったです。スペイン語だし、このジャケットだし、南米のロックバンドが現地音楽とロックを混ぜて作った新しい音楽なのかと思ったんですよね。で、何が何だか分からなかったんですが、バンドの演奏がものすごかった!アルバムに針を落とせばいきなりギターがウニョウニョ喋ってるし、ドラムも強烈、ベースもすごい。。それまでに聴いた事もないような曲や演奏が次々に飛び出して、振り回された感じでした。

 何十年かぶりにこのアルバムを聴いた感想は…やっぱり凄かった、これぞロックだ!ヴォーカリストのデイヴ・リー・ロスさんのアルバムにこんな事を云うのもなんですが、ヴォーカル以外がすごすぎで、大傑作に思えます(^^)。「Timido」とか「Arma De Caza Mayor」あたりの演奏が強烈。あのウニョウニョと喋っていたギターはスティーヴ・ヴァイ…そりゃすごいはずだよな。他のメンバーもの演奏もすごくて、ビリー・シーンのベースも、グレッグ・ビソネットのドラムも、思いっきり見せ場があります。

 スペイン語版の『ソンリサ・サルバエ』を持っていながら、人に薦めるなら英語歌詞のLP『Eat ‘em and Smile』の方かな?たとえば、さっき演奏がすごいと言った曲「Timido」は、英語だと「Shy Boy」。本当は「Shy boy, shy boy」って歌う所を、スペイン語だと「ティ~ミド~ティ~ミド~」って歌うもんで、日本語の語幹としてはちょっと滑稽な感じがして笑っちゃうんです( ̄ii ̄)。やっぱりロックは英語の語感とマッチした音楽なんですね。
 80年代って分かりやすいロックやポップスだらけだった記憶がありますが、これは分かりやすいとはとうてい言えないマニアックなアルバム。でも指先だけの音楽ではなく、ものすごくロックで良かったです!


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『David Lee Roth / Skyscraper』

David Lee Roth_Skyscraper ヴァン・ヘイレンでヴォーカルを務めていたデイヴ・リー・ロスが88年に発表したアルバムです。メンバーがすごくて、ギターがスティーヴ・ヴァイ、ベースがビリー・シーン、ドラムがグレッグ・ビソネット。ギターとベースはうまくて有名な人なのでいうに及ばずですが、ドラムも強烈にうまい!3曲目の「The Bottom Line」なんて、ドラムを聴く曲だと言っていいほど。ビソネットさん、当時ぜんぜん知らなかったんですが、TOTOとかスティーヴ・ルカサーとかラリー・カールトンのバックでも叩いてたらしい…そりゃうまいわな(^^)。

 メタルといえばメタルですが、かなりポップで明るいです。ハードロックやメタルでくくらず、フュージョンやAORも含めたアメリカ西海岸の音楽として括りたいぐらい。友達たちとコーラ飲んだりポップコーン食べたりしている時にBGMとして聴いたら、明るいし軽いし爽快で最高、みたいな。ところが、若いときの僕は「ハードロック」「メタル」という先入観で聴いてしまって、「なんだこりゃ、軽すぎだわ」と受けいれられなかったんですよね。理解の幅が狭すぎたんだな…。若いってそういう事ですよね、自分が正しいと思ったもの以外にも正しいものがあるという事を理解できない、みたいな。

 というわけで、大人で粋な西海岸サウンドな音楽の中で、ちょっとだけロック寄りのアルバム。爽快なので、このアルバムを聴いて「ヴァイのプレイが」とか「ビリー・シーンが」とかいう気にはなれません。いい意味で、気持ちよく聞き流すぐらいがちょうどいいぐらいのアルバムでした(^^)。それにしても懐かしかった。。


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『Van Halen / 5150』

Van Halen_5150 アメリカン・ハードロックのヴァン・ヘイレンが1986年に発表したアルバムです。ヴォーカルのデイヴィッド・リー・ロスが抜け、サミー・ヘイガーが入った頃で、僕の世代にとってのヴァン・ヘイレンはこのアルバムあたりがリアルタイムでした。

 ギターがムッチャクチャうまい!ピッキングハーモニクスをしたままトレモロアームで「キュイーン」とやったり、代名詞のライトハンドが次から次に惜しげもなく出てきたりして、楽器演奏の技術のレベルが70年代までのロックとは比べ物にならないすごさでした。
 そして、ブラック・サバススコーピオンズアイアンメイデンといったメタルのルーツになったバンドと違って、やたら明るい!ビバリーヒルズ・コップみたいなハリウッドの娯楽映画のBGMで流れていたとしても不思議ではない音で、カリフォルニアやロサンジェルスをアロハ着てオープンカーで走って、そのBGMとして流すのが一番あってる音楽なんじゃないか、みたいな。
 
 若い頃の僕は、ハードロックでは、ノイジーな初期グランドファンクのライブとか、パンクでアンダーグラウンドな匂いがプンプンしていた初期アイアンメイデンとか、ああいうヤバそうなものの方が好だったもので、さわやかなヴァン・ヘイレンにはあまりハマらなかったんですが、それでも新しいものが始まっている…そんな感触でした。プロレスではブッチャーや馬場や坂口のプロレスは時代遅れになりつつあって、異次元のテクニックを持ったタイガーマスクやダイナマイト・キッドが現れていました。テレビゲームではギャラガやハイパーオリンピックみたいな単色ベタ塗りの時代は終わって、グラディウスやダライアスという美麗なCGのゲームが出てきていました。洋楽でそういう「新しい」ものを感じたバンドがヴァン・ヘイレンで、ロックも技術面のブレイクスルーが起き始めていた、みたいに感じて聴いていました。


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プロフィール

Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです。音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度ですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

最近気になってるCDとか本とか映画とか
intoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!!
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