
食わず嫌いはいけないと思いつつ、まったく期待せずにサラッと聞いて終わらせるつもりだったアルゼンチン・フォルクローレの
クリスティーナとウーゴのベスト盤が素晴らしかったもんだから、きちんとアルバムも聴いてみたいな、と思って買った1枚でした。けっこう高かったよ(^^;)。これはデビューアルバム、1970年発表です…って、勝手に60年代初頭ぐらいのグループだと思ってたんですが、70年デビューなのか?!まあでもサルサや
マンボや
ボッサや
タンゴみたいなメジャーな音楽以外の中南米音楽が日本に伝わったのって、それぐらいの時代だったみたいだし、そう考えるとつじつまは合います。僕が幼児だった頃はたしかにフォルクローレがブームで、アンデス文化を扱ったアニメとかやってたしね。主題歌が「コンドルは飛んでいく」にそっくりだったアニメ、なんてタイトルだったかなあ。けっこう面白くて毎週見てたんですよね。
お?おお?!曲タイトルのうしろに
曲種が書いてあるぞ?!カンシオン、カルナヴァリート、バーラータ…これって、ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブの曲にこんな表記がしてあったけど、クリスティーナとウーゴって、フォルクローレのグループじゃないのか?曲によってはストリングス伴奏だったりするし。。マカロニ・ウエスタンの主題歌みたいな曲まであるぞ。いや、チャランゴやギター伴奏のアンデス系フォルクローレみたいな曲もやってるな。もしかすると美空ひばりみたいなもんで、演歌でもポップスでも民謡でもなんでもやっちゃうプロのユニットだったのかな?
どうも
このデュオ、アルゼンチン・フォルクローレの母と言われているマルガリータ・パラシオスという人のグループで知り合ってデュオを結成して、フォルクローレ・コンテストで優勝してデビューしたみたいです。クリスティーナは音大に行ってたらしい…なるほどうまいわけだ、アマチュアとは思えないもんな。というわけで、本人たちはフォルクローレを愛してるしそれをやりたいと思ってるんだけど、レコードデビューはレコード産業界からの売り出しで、それでこういう色んな曲や編成やアレンジでやる事になったんじゃないかと。地元の民謡の達人で、テレビ局主催の民謡大会で優勝してプロ演歌歌手になった人みたいなルートですね。最初に聴いたベスト盤に比べると、
新人歌手がレコード会社主導の企画にはめ込まれて歌わされた、みたいな印象が強かったかな?でも、フォルクローレさえ期待しなければ、バラエティに富んでいた頃の60年代の日本の歌謡音楽を聴いているようでもあって、楽しいアルバムでした(^^)。