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心に残った音楽♪

おすすめCDの紹介のほか、本や映画の感想などを (*^ー゜)v

 

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『John Coltrane / Giant Steps』

『John Coltrane_Giant Steps』 1959年、アトランティックにレーベルを移してのジョン・コルトレーン第1作は、いきなりモダン・ジャズ衝撃の1作となったジャイアント・ステップスです!はじめてこの曲をやらされた時、僕はコルトレーン・チェンジという和声進行を知らずに撃沈。和声構成音をなんとか押さえるばかりで、流暢なアドリブなんてとうてい無理。。でもそんなお茶を濁すような演奏がバンマスにばれない筈もなく、「コルトレーン・チェンジも知らないのか」な~んて、とっても怒られたのでした。あれはマジで落ち込んだなあ…昔の事だ、もう忘れよう。。

 大ざっぱに言えば、多くのジャズの曲は、スリーコードとドミナント進行、あとはその代理コードと転調で出来ています。ところがこのアルバムに入っている「ジャイアント・ステップス」や「カウント・ダウン」は、長3度で進行していくのです。これをコルトレーン・チェンジというんですが、「ジャイアント・ステップス」でいうと、その3つのコードはB、G、E♭。これにそれぞれV7なりⅡm7-V7 がつくので、B | D7 G | B♭7 E♭| Am7 D7 G |…みたいな。コルトレーン・チェンジ初体験だった僕は、こんな高速の連続転調でのアドリブで、真面目にチェンジしてたんですよ。当然あんなアップテンポで間に合うはずもなく撃沈。次に、トニックだけ演奏したらカッコ悪すぎて撃沈。次に、要所のドミナントだけ表現して…などなど、とにかく苦労した思い出の曲なのです。

 な~んていうコルトレーン・チェンジが、このアルバムの音楽面での一番目立った価値じゃないかと思うんですが、そういうのを知らなくても、高速にチェンジしながら、フレーズもメチャクチャに速いコルトレーンの「ジャイアント・ステップス」や「カウント・ダウン」での演奏を聴くだけでも、このアルバムは悶絶ものじゃないかと。あ、音楽的に面白いと感じるかどうかは分かりませんよ(^^;)。自分でアドリブした気になって聴かないと、この手のアドリブ至上主義なモダン・ジャズは面白くないので、雰囲気だけで聴いたり、BGMにしたらダメです。意識を集中して、コード譜を頭に思い浮かべて…うわ~やっぱりすげえ!実は、かの有名な「ジャイアント・ステップス」より、「カウント・ダウン」が強烈 (^^)。。そうそう、そっち系の曲と演奏に注目がいってしまう曲ですが、コルトレーン屈指の名バラード「NAIMA」が入ってるのも、このアルバムです。

 晩年は精神性の強い音楽になっていったコルトレーンですが、精神的な音楽をやるにしたって技術や理論がないと、ただのムード一発になっちゃいますもんね。この頃のコルトレーンはアドリブの研究家にして修行僧、「音楽的」なんて事はまったく考えず、ひたすら修練に励むのでした。このCD、僕は聴きすぎてボロボロです…よっぽど悔しかったんだなあ。青春の1枚です。そして、モダン・ジャズを聴く人なら、聴いてないと絶対にダメだし、ステージに立つ人は、はやめに攻略しておきましょう(^^)。。


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詩集『悪の華』 ボオドレール著、鈴木信太郎訳

Aku no Hana_Baudelaire_SuzukiSintaro こちらは岩波文庫版『悪の華』、鈴木信太郎さん訳です。新潮文庫の堀口大學訳がちょっと古めかしい訳文で分かりづらかったもんで、別の訳を買ってみた大学生の頃の僕でした。結果として、こっちも旧仮名づかいだったんですけどね(^^;)。同じ詩集を訳違いで買ったわけですが、詩の翻訳は厳密には不可能と思うので、訳違いを読むのも選択肢のひとつと思うのです。

 明確に「こっちの訳が勝ち!」と言えません、詩による。。例えば、最初の詩「祝祷」の一節を例にとると、堀口大學に一票。

(堀口大學訳)
われ知れり、苦悩こそ唯一の高貴
人界も地獄も、このものは傷け得ずと、
またわれに値する神秘なる冠を編まんには
あらゆる時代、あらゆる国を動員すべきを。


(鈴木信太郎訳)
知ってゐる、苦悩こそは唯一の高貴なもの、
地上も地獄も永久に損ふことはないであらうと、
また、詩人の神秘の王冠を編まうとすれば
あらゆる時間とあらゆる世界に貢ぎ課さねばならないと。


 ところが、最後の方の「芸術家の死」では鈴木さん訳の方が良い気がしてしまいました。

(堀口大學訳)
不出来なカリカチュールよ、何度僕は、狂ほしい感興の
鈴を振り立てながら、そなたの下卑た額に接吻したらよいのか?


(鈴木信太郎訳)
そもそも幾度、俺の鈴を鳴らさなければならないのか、
陰鬱な戯画よ、幾度卑しいお前の額に接吻せねばならぬのか。


 要するに、意味が分かりやすい事と、詩の持つ音楽的なリズム感を感じる事、このあたりで僕は訳詩の良し悪しを判断している気がしました。だいたい、原文を読んでないからどれぐらい原詩に近い内容を持っているかは判断できませんしね(^^)。。仮に読んでいたとしても、詩だから逐語訳が正しいとも思えませんし。

 ランボーの詩であれば小林秀雄役という超名訳を持っているのですが、ボードレールは『悪の華』にしても『巴里の憂鬱』にしても「おお、これはいい!これだけあればあとはいいや」という訳に出会う前に通り過ぎてしまいました。まあ、移動時間に読もうと思って本屋で目に留まった文庫本を買っただけでしたからね。。『悪の華』なんて近代詩の代表格だから、探せばきっといい現代語訳も出てるんでしょうね。惜しいのは人生の短さ、他の訳も読んでみたいけど、僕には他の訳を読んでいる暇がなさそう。訳詩集を読むときは、安直にパッと目についた一冊を取るのではなく、いくつかの訳を見比べて厳選してから読むべきだったなあ…おっと、『悪の華』にまったく触れずに終わってしまいました。まあそれは堀口訳の方に書いたからいいか。。もし未来の自分に伝えるとしたら、「読み直すなら堀口大學訳の方が7:3ぐらいの差で良いかも」と言う…かな?


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プロフィール

Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです。音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度ですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

最近気になってるCDとか本とか映画とか
intoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!!
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