
エジプトの南、
エチオピアの西にある北東アフリカの国・スーダンの民族音楽を収録したCDです。レーベルはユネスコ…という事は、音楽の世界遺産という理解で良いのかな?僕が持っているCDは輸入盤で解説が英語。というわけで、僕のつたない語学力で頑張って大事なところを訳すと…これは1980年に行われた
スーダンのブルーナイル州の現地録音。インゲッサナ族とベルタ族の音楽が収録されています。近い場所に住んでいるふたつの種族ですが、文化はかなり違うそうです。
インゲッサナ族はイスラム化しなかった部族で、イスラム侵入以前のネイティブな文化をイ維持している部族だそう。インゲッサナには4つの主要グループがあって、このCDではうち2グループの音楽を収録。竹フルートやジャンガー(竪琴の一種)なんかを使っていました。
彼らの音楽は確かにプリミティブでした。でもこのプリミティブさが曲者で、聴き始めた時には退屈。でも聴き続けていると病みつきになってしまいました(^^)。合唱は中央アフリカや南アフリカのものすごいポリフォニーではなくて、皆で一斉に同じメロディを歌う斉唱のような感じ。弾き語りも、ビリンバウのように少ない数の弦を張った弦楽器で、いくつかの音をひとつのリズム型で反復しながら歌う感じ。ただ、このシンプルな伴奏に乗せて歌う歌が、歌というより語り、それもラップのように
ものすごいマシンガントークですごい!ああ~これは何を語っているのか知りたい、きっと英雄物語だったり伝説の伝承だったりするんだろうな。。
ベルタ族の音楽。
ベルタ族はこの地域で最大の部族で、アラビア化された文化を持っているそうです。それは音楽にもあらわれていて、
ルバーブなんかの楽器も使っていたりして。他には垂直フルート、ひょうたんトランペットなんかも使ってました。
トラック7から始まる音楽がすごい!!例えば、
ひょうたんトランペットと合唱のコール&レスポンス。それぞれのパートはヘテロフォニー、そしてパート同氏は似た形を模倣するんですが、これがクロスフェードして出たり入ったりするコール&レスポンスのようなポリフォニーのような、何とも言えない音楽なのです。これはすげえ。集団で入れ子細工になる音楽をやらせたら、アフリカの民族音楽は世界の最先端だと思ってしまうなあ。
アフリカのプリミティブな音楽には毎度驚かされます。こんな集団音楽、自分ではとても思いつかないし、音の印象もまったく経験したことのないもので、本気で驚かされます。やっぱり、自分お知っているものにばかり触れていないで、知らないものにどんどん挑戦していった方が感動が大きいですね(^^)。。
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