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Category: CD・レコード > クラシック   Tags: ---

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『三善晃:唱歌の四季~三善晃の2台ピアノ伴奏による合唱作品集~ 山田和樹指揮、東京混声合唱団』

MiyosiAkira_Shouka no siki 晩年の三善晃先生は合唱曲の創作が多くなり、器楽曲が減りました。チェロ協奏曲やオーケストラ作品「レオス」に打ちのめされた私としては残念な限り…かと思いきや、合唱曲がとてつもなく独特な世界です。

 このCDは、2台ピアノの伴奏による合唱曲が3曲入っています。1曲は唱歌のアレンジもので、残る2曲が「海」「レクイエム」という三善先生のオリジナル。三善さんは戦争体験からか、「人間はどう生きるべきか」というのを常に自分につきつけて生きた作曲家と感じますし、なにせ東大文学部卒業ですから、その思考に言葉が重要な道具になっていたのでしょう。レクイエムの詞なんて、「しかしやっぱり殺している」「お父さん、お母さん、時ちゃん、敬ちゃん、さようなら」「行かないで下さい皆さん、どうかここにいて下さい」ですから。「レクイエム」は「三善晃の世界」に入っていた管弦伴奏のものの方が個人的に好きですが、「海」は、フランス音楽が明らかに背景にありながら、それが日本音楽に聴こえる独特の世界観を感じました。

 年に1回、日本中高生の合唱コンクールの全国大会をテレビでも聴く事が出来ますが、小学校のママさんコーラスとは段違いのレベルの高い合唱に、これまた「これが学生の歌う曲なのか」と驚くほどの現代曲が平然と出てきます。その楽曲のレベルの高さたるや、その辺のクラシック・コンサートのはるか上を行くほどなんですよ。そこでほぼ毎年のように聴かれるのが三善先生の書いた曲です。三善先生以降、鈴木輝明さんや千原英喜さんなど、日本語を用いた素晴らしい合唱曲を書く作曲家が増えましたが、三善先生以降で日本の合唱曲の作風もレベルも変わったのではないかと感じます。そして、山田和樹さん指揮による東京混声合唱団、見事な歌唱でした!


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Bach Bach

Author:Bach Bach
狭いながらも居心地のいい宿で、奥さんとペット数匹と仲良く暮らしている音楽好きです。若いころに音楽を学びましたが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたレコード/CDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度のものですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば嬉しく思います(ノ^-^)ノ

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