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心に残った音楽♪

おすすめCDの紹介のほか、本や映画の感想などを (*^ー゜)v

 

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『Jimmy Giuffre』

Jimmy Giuffre 1954~55年録音、僕的にはジャズの管楽器奏者ナンバーワン、ジミー・ジュフリーの記念すべき初リーダーアルバムです! 3つのセッションから成っていて、それぞれ2管クインテット、ピアノレスの3巻セクステット(1曲だけヴィブラフォン入り)、2管のピアノレス・カルテットでした。

 すべてに参加しているのはジュフリーのほかはペットのジャック・シェルドン。他にはチェット・ベイカーの懐刀だったピアニストのラス・フリーマン、そしてピアノレス2管とくれば、これはチェット・ベイカーのセッションのペッターだけ入れ替えたような感じでしたが、なるほどジェリー・マリガンのピアノレス・カルテットのような、リラックスした雰囲気ながら知的なアンサンブルが見事な音楽でした。さすが現代音楽に肉薄する音楽を作り上げたウディ・ハーマン楽団のアレンジャー、途中でテンポチェンジとか、3コースのポリフォニーのセクション・ライティングとか、普通にありますからね(^^)。

 あと、後年はクラリネットに徹底したジミー・ジュフリーでしたが、この頃はクラにテナー・サックスにバリトン・サックスと、楽器をいろいろ持ち替えていました。西海岸きってのアレンジャーながらアドリブ演奏も恐らくジャズの管楽器奏者では3本の指に入る凄さの人だと僕は思ってますが、このあたりはアドリブよりアンサンブルを重視していたのかも知れませんね。別の言い方をすると、もちろんこういう酒場で演奏するムード・ミュージック的なウエスト・コースト・ジャズも好きだったんでしょうが、半分は仕事と思ってやってたのかも。それにしたっていい音楽ですけどね(^^)。

 このアルバム、最初は54年録音7曲入りの10インチ盤で出たんですが、その後の12インチLP化の際に55年のセッションが加えて10曲になりました。すごいのは日本で、CD化は日本とドイツのみ、後年のLPリイシューもアメリカの日本のみ。日本人ってジャズ好きですよね(^^)。でもって、ジミー・ジュフリーに深入りしたことがある僕は、もうどうせ全部のアルバムを聴かずには済まなくなると思って、54年から58/年までのアルバムは『The Complete Capitol & Atlantic Recordings Of Jimmy Giuffre』というCD6枚組のボックスセットを買っちゃいました。このボックスは死ぬまで持っていたいなあ。


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DVD『アントニオ猪木全集』第3巻 大物日本人対決

AntonioInokiZenshuu3.jpg 「昭和の巌流島」と言われた伝説のアントニオ猪木vsストロング小林戦が収録されているビデオはいくつありますが、僕が持っているのはアントニオ猪木全集の第3巻です。というか、このシリーズは全巻セットを持ってるんですけどね(^^)。猪木の試合を見てると元気が出る!くじけてないでがんばろうと思えるのがいいです!
 猪木全集第3巻は、日本人対決だけを収めています。全集の中でも特にこれは絶対にはずせない1本、名勝負のオンパレードです!ちなみに僕は、評価がものすごく高い大木金太郎戦は、そんなに好きじゃないです(^^;)>。アングルは良いんですが、大木金太郎が技がなさ過ぎてね。。というわけで、面白かった試合だけ抜粋してレポート!

■坂口征二戦(MSGトーナメント戦)
 MSGシリーズでの坂口征二戦。これ、台本なしのスパーリングシーンが多くて、本気でやったらプロレス日本人最強って坂口か小川なんじゃないかと思うほどに坂口が強いです(^^)。そんな坂口でも、グラウンドの攻防になると猪木に制圧されてしまいます。元レスラーの北沢さんが、「どんなに体があっても坂口みたいに練習が嫌いな奴は弱い。その点、猪木さんはものすごく強かった」と言っていましたが、このグラウンドの攻防を見ていると、それってあながちお世辞じゃないのかもと思えてしまいました。
 マサ斎藤も坂口もいたのに、なんで猪木が日プロ道場ナンバーワンと言われたのか分かる気がしました。日プロから猪木についてきたのが、坂口に山本小鉄に木戸…夢や強さを求める人はみんな猪木についていきましたが、それって猪木のレスリング技術に惹かれたんじゃないかなあ。この頃の猪木は体つきが見事で、坂口みたいな巨体を相手にしたラフファイトですら当たり負けしません。ストロング小林はマジで失神しちゃうし、坂口もマジでよろけて腰砕けになるし。技だけじゃなくて体も大事なんですね。

Inoki Kobayasi_German■ストロング小林戦 (初対決)
 このDVDの白眉はなんといっても国際プロレスのトップ・ストロング小林と、新日トップの猪木の一騎打ち、昭和の巌流島です!このアングルだけでも最高に面白いですが、試合が実にいいです。僕はこの戦いをリアルタイムで観ていないんですが、子どものころに猪木の特番をやっていて、この試合のハイライトが放送され、本当に興奮した!!小林のバックブリーカ―をロープを蹴って返したところで「うおお、すげえ!」と大感動!ジャーマン・スープレックスで仕留めるラストなんて、勢いがつきすぎて投げた猪木の足が浮くほど。昭和プロレス最高のシーンじゃないかと!いや~この一戦はプロレス好きなら「観た事ない」なんて言っちゃいけない試合でしょう!

■天龍源一郎戦
 天龍って、シュートを戦えるレスラーかどうかはさておいて、凄味を感じるので全日本生え抜き選手の中では例外的に好きなレスラーでした。この戦いは、いきなり猪木が天竜を落とすというドラマが凄い!ただ、この試合は他の団体のレスラーの挑戦を猪木が受けるという試合までの流れがまた素晴らしいので、試合だけ切り取ったこのビデオよりも、『猪木vs天龍 完全版』というVHSの方をぜひ見て欲しいです(^^)。あれ、DVDやBlu-Ray化されてないんですよね。そのビデオについてはまたいつか書こうと思います。

 プロレスって、単にその試合だけじゃなくて、その試合に至るまでのアングルがまた面白いじゃないですか。小林戦で言えば、3つしかなかった日本のプロレス団体のうち2つのトップが雌雄を決する戦いを繰り広げるとか、坂口戦で言えば新日本プロレスのトップレスラー決定戦というアングルとか。そのへんは『アントニオ猪木全集』だけを見ても分からないので、アングルまで説明してくれるシリーズの『キラー猪木』の方が上かも。でも、キラー猪木には小林戦も坂口戦も入ってないので、やっぱりこれを見るしかないです。第3巻はプロレスファンだったら絶対に見逃してはいけない1本じゃないかと!そして、ストロング小林さんよ、安らかに。


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ストロング小林、逝去

Strong Kobayasi 昨年(2021年)末に、元プロレスラーのストロング小林さんが逝去されていたそうです。享年81歳…早死にの多いプロレスラーの中では長生きと言えるかも。それでも、子供の頃に夢中になったプロレスやプロ野球の選手たちの訃報を聞くのは、なんだか自分の少年時代が消えていく感じがして、とても寂しいです。

 僕がちゃんと見た小林さんの試合は、国際プロレス時代のラッシャー木村戦と、アントニオ猪木と戦った2試合の、合計3試合だけ。国際プロレス時代のラッシャー木村との試合は、どちらも技はないけどハードにぶつかり合う果し合いのような雰囲気で、独特の魅力を感じました。
 でもやっぱり一番すごかったのは猪木との第一戦。新日本プロレスのトップと国際プロレスのトップが雌雄を決する大一番で、昭和プロレスを代表する名勝負。プロレスで一番好きな試合はこれという人もけっこういるんじゃないかと。僕がこの試合をはじめて見たのは猪木さんの特番でやっていたダイジェストで、小林さんの仕掛けたカナディアン・バックブリーカーを猪木がロープを蹴ってリバース・スープレックスで返すというムーブに大興奮。有名な最後の猪木のジャーマン・スープレックスは今でも鮮明に記憶に残っています。

 僕が本格的にプロレスに夢中になった1980年頃には、小林さんは後輩に抜かれつつある老兵になっていました。藤波辰爾がジュニア・ヘビーでドラゴン・ロケットやドラゴン・スープレックスといった離れ業を連発して活躍、長州力も台頭して革命軍や維新軍を率いて猪木との戦いになっていき、前田明(昔はこういう綴りだった)や藤原喜明も出てきて…こういうストーリーの中に小林さんは入っていませんでした。猪木とのリベンジ・マッチも1試合目ほどの熱はなくて、ある意味では猪木に「小林はメインイベントを張れる奴ではない」と見切りをつけられていたのかも。猪木ってこうい所はすごく厳しくて、メインを張れると思えば、新人の前田や佐山でもどんどん使うくせに、駄目だと思ったらアマレス代表だろうが何だろうが容赦なく切り捨てるんですよね。そして、テレビに出てこない前座の試合に出ていただろうかつての国際プロレスのトップレスラーは、気がついたら引退。

 小林さんって確かボディビルダーからプロレスに入ったんでしたよね?体は大きい力はある、打たれても蹴られても頑丈、僕が思い描く力道山以降の戦後日本人プロレスラーの典型のような人でした。でも動きは少し遅く、レスリングやシュートの技術は無いように見えて、これが格闘技志向を持っていた頃の新日本プロレスとは相性が合わなかったのかも。タイプとしては全日本なので、もし馬場さんの方に言っていたらまた違っていたのかも。プロレス引退後はビートたけしのバラエティ番組などでたまに見かけましたが、そこで見る限り、ちょっと天然だけど人柄はすごく良い人という印象でした。
 猪木と日本プロレス界を震撼させる名勝負を残したのは、プロレスラー冥利に尽きるものでしょう。そういう意味では、幸せな人生だったかも。ご冥福をお祈りします。


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書籍『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』

Ultraseven ga ongaku wo osietekureta 最初に結論を書くと…僕は絶対に薦めないけど、クラシックに詳しくなくてウルトラセブンが好きな人なら読んでもいいかもしれない。でも、この本に書かれていることを真に受けるのは危険。さらに、プロになれずとも音大に進んだぐらいの人が読むと不快に感じる可能性が高いと思います。このブログ、これまでに大量の感想文を書いてきましたが、今回は史上最大の侵略…じゃなかった、史上最大の酷評をする事になるかも。ですから、批判が嫌いな方はどうぞ読まないでください、あくまで一個人の意見ですので。

 音楽家でも批評家でもない人が、ウルトラセブンを見てクラシックに目覚めたという自分の体験を書きつづった本です。もし、高校まで部活で吹奏楽部にいた程度のどこかの少年が、子どものころにヒーロー番組を見て音楽が好きになり、専門家でないと困難なアナリーゼを行うでも、業界人でないと知りえない情報を載せるでもなく、シロウトの感想をつづっただけの本を出したとしたら、読者はその本のどこに価値を感じられるのか…そういう事です。

 内容が薄いならまだいいですが、この本、僕は読んでいて腹が立ちました。ひどく無責任に批判を行うのです。否定的な評を下すこと自体は悪い事ではないと思いますが、この本みたいな批評の仕方はまずいです。この本の3章のうち2章はウルトラセブン最終回で使われたシューマンのピアノコンチェルトの音盤の話ですが、それぞれの盤に色々と批評を行っています。しかしその批評が論拠を示さない単なる印象批判なのです。アマチュアが無記名で書きこむアマゾンのユーザーレビューとかならともかく、出版される書籍でただの印象批評をしていて良いのでしょうか。「少し過剰な印象」(p.169)、「リリカルで抒情的な熱をもって弾いてほしい」(p.116)…あまりにひどくないですか?

 批評って、根拠を示さなくていいんだったら、いくらでも持ち上げる事も貶す事も可能です。昨日ピアノを始めた子どもの演奏を「天才だ、傾聴に値する」と書く事だって、世界レベルの演奏技術を持つピアニストを「初心者レベルだ、ピアノやめた方がいい」とこき下ろす事だって、言葉ではいくらでも言えます。言葉は音と違って嘘をつけてしまうんです。言葉って実際にあった事から独立して、言葉だけで存在できてしまいますから。
 だから批評をするときって、事実と一致させながら論理的に展開しないといけないのではないでしょうか。「難易度が高いといわれているリストの○○を7歳の少女がノーミスで演奏しきった。だからすごい」みたいに、客観的な事実と言葉と等価にして文字を積み上げ、事実化していくわけです。ところがこの本の批評は、そういうことをしていません。根拠や事実を示さないで書かれた音楽評なんて、なんの事実も担保できないので、情報としての価値はゼロではないでしょうか。最低です。

 この著者が安易に批判した音楽監督もソリストも、この著者の何十倍もスコアを精査し、表現を決定し、厳しい練習をしたのだと思います。批判してもいいけど、批判する相手が自分よりも何倍も音楽能力が上で、かつ自分とは比較にならないほどその演奏のために労力を費やし、音楽に貢献してきたことを知るべきです。そうしたら、もっと言い方が変わってくるはず。明らかに音楽力に劣る人間が上から目線で書く事の滑稽さを知れ、と思ってしまいました。これだけド素人なものを書いておきながら、「有名な批評家に褒めてもらえた」とか書いちゃっているところも最高に痛かったです。

 この著者、完全な素人ではなく、天下の音楽之友社に務めていた方みたいです。出版社勤務の人が、批評に対してこの程度の認識しかない事は問題だと思うなあ。僕はウルトラセブンもシューマンのピアノ協奏曲も好きですが、この本から得られた有益な情報などひとつもなかったし、それどころかあまりの無知さと無神経さに、読んでいて不快になるばかりでした。知らない人にとって有益な情報は、セブン最終回のピアノ・コンチェルトのソリストがリパッティという事ぐらい…それだってネットでググれば3秒で分かる事ですけどね。僕が今まで読んだ音楽関係の書籍の中で、群を抜いて最低と感じた一冊でした。


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書籍『ウルトラセブン研究読本』

UltraSeven KenkyuuDokuhon この子供っぽい表紙にだまされてはいけない、とんでもなく濃密な本です!情報量がすごい、詰めこみすぎて文字が小さいったらありゃしない(^^;)…マジで虫眼鏡を使ってしまいました。

 インタビューは他界なさった俳優を除いたレギュラー俳優全員へのインタビューのほか、ゲスト俳優、脚本家、音楽監督、プロデューサー、特撮美術班、着ぐるみ俳優と実に多彩。生きている関係者全員に接触したんじゃないかというほどすごい。寄稿も多く、ウルトラセブンの表も裏もくまなく調べ尽くしている感じでした。最後の方の小さい文字のところなんて、制作者クレジットかと思いきや、シャプレー星人役の俳優さんへのインタビューとか、「月世界の戦慄」の白浜隊員役へのインタビューとか、これ以上マニアックにするのは不可能なんじゃないかというほどめっちゃマニアック。情報量が多くって、300ページほどの本ながら500ページ分ぐらいに感じました。

 個人的にいちばん面白かったのが、各話ガイドについている「台本との違い」というコーナー。台本が「準備稿」「決定稿」「決定稿2」なんて何冊もあって、書き換えが何度も行われたものもあるそうで、台本と本編の違いが面白かったです。「蒸発都市」の最後に「侵略は終わっていない」みたいなナレーションが入る予定だったそうですが、入れた方が絶対に話に余韻も深みも出ただろうに、なんで本編ではカットしたんだろう…な~んて、こういう事を想像する事自体がもう楽しい(^^)。

 ウルトラセブン系の書籍中トップクラスの資料だと思います!完全に大人向けな内容ですが、表紙がやっぱり子供っぽ過ぎるので、買うのがちょっと恥ずかしかったけどね(^^;)。


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TVドラマ『ウルトラセブン』#3 第4クール

UltraSeven_BluRay2.jpg ウルトラセブン全話視聴会もこれで最後か、はやいな。。いよいよ大詰めの第4クール!第4クールは超がつくほどの傑作が4つもあるのにたいして、クソつまらない話も満載(^^;)。当たり外れの大きさが、スタッフの中だるみや過労状態が分かろうというもんです。でも終盤のダンとアンヌの淡い恋の物語は、最終回で感動的な最期を迎えます。昭和特撮ヒーロー番組の最終回でここかで感動的なのは、ウルトラセブンとミラーマンだけじゃないかと。やっぱり子供とハイターゲット層の両方を狙って作った番組だったんでしょうね。伝説のフィナーレは何回見ても感動です(^^)。

■#39~40「セブン暗殺計画」
 地球侵略のためにはセブンが邪魔だと分析したガッツ星人は、入念にセブンの弱点を調べ上げる。計略に嵌まったセブンの処刑の時間が迫る。そのとき、不審な事件の頻発していた地区から怪電波が届く。その電波を解析すると…
 ガッツ星人の恐怖がヤバい!真っ暗な街中で、人の乗ってない車が動き出すシーン、人のいない筈の駐車場に響く足音、巨大な影から逃げてドアを閉めた背後に宇宙人がいるシーン。いずれも子どもの頃のトラウマ、たぶん死ぬまで忘れないでしょう(^^;)。それぐらいに、サスペンス・ドラマとして秀逸だと思います。
 また、いくつかの謎ときがあって、セブンが見せしめに十字架に架けられ、地球人全員が奴隷化させられる所まで追い込まれたところから、怪電波の謎を解き、最後にセブンが復活して逆襲をする大逆転劇の爽快さも見事!そして、このへんからダンとアンヌの恋愛関係がうっすらと描かれ始めます。何度見ての最高の話です(^^)。

7fu55-vwbyp.gif■#41「ノンマルトの使者」
 海底探査基地が作られるが、ある少年がダンとアンヌに海底探査をやめろと警告する。その直後、海底基地が爆発。海底には人間よりも先に地球に住んでいた先住民族ノンマルトが生きているんだ、人間のためならノンマルトを倒してもいいのか…警告を発した少年をダンとアンヌが追うが…。
 謎の解題、メッセージ性、少年が実は既に死んでいたというラスト…はじめてこの話を観た時、僕は幼稚園児でしたが、そのショックたるや凄まじいものがありました。それは何度再放送を見ても同じ。ウルトラセブンに限らず、すべての特撮ヒーロー番組の頂点に立つ傑作エピソードではないでしょうか!

Ultraseven ep43■#43「第4惑星の悪夢」
 テスト飛行のため宇宙ロケットに乗ったダンとソガ隊員だが、人口睡眠から目覚めると、そこは惑星。公衆電話もあれば日本語も話されているので、なにかの事故があって地球に収監されたのではないかと考える。しかしそこはロボットが人間を支配する第4惑星だった。
 これは「猿の惑星」のロボット版だわ、見事な作品でした。頭を開けて油をさすロボットの長官、テレビ番組の撮影のために奴隷を殺す支配者たち、空に浮かぶ月は4つ…これぞハードSFの真骨頂!やっぱりこのへんのウルトラセブンがいちばん面白いです!

■#48~49「史上最大の侵略」
 激しい戦いを続けてきたセブンの体は限界に来ていた。セブンの上司は、彼に故郷に帰る事を進言、次に変身したら命の保証はないと警告する。しかし、過去最強の侵略宇宙人が来て、パリもニューヨークもロンドンも消し飛んでしまう。次は東京の番、死を覚悟してダンはセブンに変身する。
Ultraseven ep49 このエピソード、ゴース星人が幽霊のように透けている表現がおぞましくて素晴らしいです。そして、ゴース星人が放った光の泡のようなものの中に人が閉じ込められてっ空中に浮かぶ特撮が見事!CGでこれをやってもまったく面白くないでしょう。つまり、絵画や映像の面白さって、イリュージョンにあるという事なんでしょうね。
 ウルトラセブンが他のウルトラマンと違うのは、ダンとアンヌの恋愛エピソードが軸のひとつになっている所。最初の頃は猿みたいなヘアースタイルにニキビだらけの顔でブスに思えたアンヌですが、「ノンマルトの使者」以降は、どう見ても美人。この美人の制止を振り切ってダンはセブンに変身、死を賭して地球を守ります。また、最後にシューマンのピアノ協奏曲と併用して使われるセブンのメインテーマの変奏曲がとてつもなく感動的な管弦楽曲です。

 幼い頃の自分の人格形成にまで深くかかわった、見事なテレビドラマでした。いま、大人用に作られているテレビドラマですら、ここまで深い話はない気がするなあ。ウルトラセブン、日本人なら絶対に見ないとダメ、これは一般教養です


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TVドラマ『ウルトラセブン』#2 第2~3クール

UltraSeven_BluRay1.jpg ウルトラセブン、観始めると止まりません。もう人生で10回ぐらい見てると思うんですが、それでも飽きない!なんといってもドラマ部分がよく出来てるし、特撮の見せ場がなかなか素晴らしいんですよね。クオリティは古いのでそれなりなんですが、構図やイリュージョンが秀逸。という訳で、今回は第2~第3クールから特に面白かったエピソードを紹介!

■#18「空間X脱出」
 パラシュート降下訓練をしていた警備隊隊員のうち二人が、空から降りてこないまま行方不明に。ふたりは空中に浮かぶ疑似空間に降りてしまったのだ。果たして脱出なるか。
 これも設定がすごい。空を見上げると地球があるシーンがあるんですが、構図が見事でした。そして、宇宙人の念力が作り出した疑似空間が消えていくシーンも、森の中の木が徐々に消え…という特撮が見事。特撮の技術力の高さとストーリーが見事に溶け合った傑作でした!

■#26「超兵器R1号」
 宇宙人の侵略から地球を守るために、人類は専守防衛といって惑星を吹き飛ばす星間ミサイルR1号を完成させる。しかしダンはそれに乗り気ではない。「侵略者はもっと強烈な破壊兵器を作りますよ」「我々はそれよりも強力な兵器をまた作ればいいじゃないか」「それは血を吐きながら続ける悲しいマラソンですよ」。そして、実験のために生物がいない惑星に打ち込んだはずのR1号に対して、惑星からは復讐の生物が地球に向かってくる。
Ultraseven ep18 これは有名な話で、当時冷戦状態だった世界情勢を批判した社会派ドラマ。今も戦争をしたがるエゴな政治家や資本家が後を絶ちませんが、もし彼らが子どもの頃にこのドラマを見ていたら、そんな考えを持たずに済んだんじゃないかと思えてなりません。戦争したがりの権力者は子供番組以下のゲス野郎だぜ、心してセブンを見るがよい!

■#33「侵略する死者たち」
 死んだはずの人間が、夜中に魂だけ身体から抜け出て防衛軍基地内を徘徊。確保した死体を見張るダンまでが囚われる。この事件の真相は…
 ここまで来るともうホラー(^^;)。60年代末から70年代にかけてって、心霊やらなにやらが今とは比べ物にならないぐらい信じられてました。この話で素晴らしいのは、人の体から魂が抜けだす特撮、そして影だけが人を追ってくるという構図の見事さ、ここです。子ども番組のレベルじゃない立派なカメラワークでした。

Ultraseven_ep33.jpg■#37「盗まれたウルトラ・アイ」
 女の宇宙人がひとり地球に侵入する。彼女は地球にミサイルを撃ち込もうとする宇宙人の工作員で、仕事を終え、仲間の迎えを待つ。しかし迎えは来ない。彼女は仲間に見捨てられたのだ。「この星で一緒に生きよう」と語りかけるウルトラセブン。しかし…
 なんというドラマでしょう、ウルトラセブンの中でベスト3に入れたい話です。このへんになると、怪獣も宇宙人も出さずにストーリーだけで見せてしまう話が目立ってきます。
 
 ウルトラセブンで面白いエピソードが集中してるのって、第3クール後半から第4クール頭なんですが、このへんのエピソードは「これ、もう子供番組じゃないだろ」というもののオンパレード。特に、脚本家陣と特撮班の頑張りがすごいです。いやあ、こういう素晴らしい作品に、物心ついたころから付き合う事が出来て、僕は幸せでした(^^)。


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TVドラマ『ウルトラセブン』#1 第1クール

Ultraseven_opening.gif あけましておめでとうございます!正月は色々と残務に追われていたんですが、去年に続いて今年の正月もコロナがヤバい。そういうミクロの敵を倒すには…巨大化も極小化も出来るウルトラセブンだ!!
 僕は第2次ベビーブーム世代、子どもの頃は特撮ヒーローやアニメといった子ど向け番組が大量に制作されていました。明らかな乱造状態で、中には子供から観ても「子供だと思って馬鹿にしてんのか?」というものまであったりして(^^)。そんな昭和の玉石混交の特撮ヒーロー番組の中で、特撮もドラマのクオリティもブッチギリで高かったのが円谷プロ作品、その最高傑作がウルトラセブンでした。シリーズの中で唯一のハイターゲット作品なんですよね(^^)。

 ハードSFの社会派ドラマ、子どもながらに話の面白さに引き込まれました。幼稚園児だった頃までは仮面ライダーでもなんでも大好きだったのに、一度ウルトラセブンを体験したら、そのへんの特撮ヒーロー番組では物足りなくなってしまったのです。ある程度大人になってからも、レベルの低いトレンディドラマなんかを見ると、「ウルトラセブンの方がレベルが高いわ」と思ったほど。1話完結なので、話に当たりはずれがあるんですが、今思い返しても「あれは面白かったな」という話が大量にあります。というわけで、個人的に感慨深かった話をセレクトして紹介しようと思います。まずは、第1クールから!

Ultraseven_ep2.jpg■#2「緑の恐怖」
 宇宙基地から帰還した石黒隊員の様子が、どこかよそよそしい。彼を自宅に送った警備隊の隊員ダン(彼がウルトラセブン)は、その家の庭で地球上に存在しない金属質の隕石を発見する。ダンが透視しようとしても岩の中は見えない。その日から植物状の怪物に襲われる事件が頻発し、戒厳令が敷かれる。石黒隊員の家のメイドから「だんな様の机の中から変な音がきこえる」という通報があり、賭けつけるダンとアンヌ隊員。すると…
 僕をセブン狂にした大傑作!推理小説、怪談、SF…色んな要素が詰まっている見事なストーリーと思います(脚本はセブンのメインライターの金城哲夫)。特撮も見事で、超能力者ダンが透視をする時に目が青く光る演出が素晴らしくて、子どもの頃にハートを鷲づかみにされました。探偵物語でも仮面ライダーでも、テレビドラマって第2話に傑作が多いですが、もしウルトラセブンの第2話が#3「湖の秘密」や#4「マックス号応答せよ」だったら、僕はウルトラセブンに夢中になる事も無かったかも。30分番組でよくぞここまで見事な話を作れたものだと、いまだに感心します。大おすすめ。

Ultraseven ep6■#6「ダーク・ゾーン」
 宇宙都市ペガッサのコントロールシステムが故障し、地球と衝突しそうになる。ペガッサ側は地球が軌道を変えてくれるものと思っているが、地球はそこまでの科学力がない。地球に送り込まれたペガッサ星人のひとりは、もし地球が軌道を変えない場合、地球を爆破する使命を帯びている。一方、地球側は国際会議の末に、ペガッサ・シティに住む宇宙人の受け入れを採択するが…。
 自分たちで惑星の軌道を動かす、人口宇宙都市に生きる…こういうストーリーをハードSFと言わずになんというでしょう。スターウォーズの数段上をいく脚本と思います。そうそう、この話、主役の森次さんがまだ演技が下手で、「わ~い、わ~い」と喜ぶシーンのお遊戯ぶりが素敵です。

Ultraseven_ep8.jpg■#8「狙われた町」
■#12「遊星より愛をこめて」

 このふたつ、話自体は取り立てて語るほど面白いとは思わないんですが、演出とカメラワークがすごいです。#8でのアンヌの肩越しから夕陽を逆光で撮って、カメラ側を動かして光の中に女の顔が埋もれていく一連のカメラワーク。#12での防衛基地本部のライトひとつに対して隊員ひとりをアンダーから取る構図。いずれも、ヒッチコックの「螺旋」や60年代当時のアートフィルムに匹敵するレベルと感じました。いずれも監督が実相寺昭雄さん、なるほど伝説になるだけのことはあるなあ。あ、そうそう、#12は、被爆を描いているという事で、円谷プロがお蔵入りにしてしまいました(=_=)。

Ultraseven_ep11.jpg■#10「怪しい隣人」
■#11「魔の山へ飛べ」

 どちらもSFな設定が秀逸でした。#10では、人間が認識できる世界と、人には見えない4次元の世界が同じ場所に重なっていて、その亀裂部分にひっかかった鳥が空中で停止しています。#11では、人の魂をフィルムに収めるカメラで魂を吸い取ります。このふたつは完全にトワイライトゾーン、こんなの面白くないわけがない。。
 そうそう、人間の魂を肉体に重ねて現像するシーンの特撮が見事!これはオプチカル合成機を持っていた円谷プロ以外では不可能な映像表現だったんじゃないかと。

 第1クールは「緑の恐怖」と「ダーク・ゾーン」は絶対に押えておくべき。ウルトラセブンの真骨頂は後半回と思うんですが、前半は前半の良さがあり、楽しく見る事が出来ました。「マックス号応答せよ」あたりは、大人が見るにはつらかったですけどね(^^;)。


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Bach Bach

Author:Bach Bach
狭いながらも居心地のいい宿で、奥さんとペット数匹と仲良く暮らしている音楽好きです。若いころに音楽を学びましたが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたレコード/CDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度のものですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば嬉しく思います(ノ^-^)ノ

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ロシアとウクライナがほぼ戦争状態に入りましたが、僕はソ連解体後のウクライナについて本当に無知…。これは2016年にオリバー・ストーン監督が作ったウクライナのドキュメンタリー映画。日本語字幕版が出たらぜひ観たい このブログをYoutube にアップしようか迷い中。するなら作業効率としては早いほど良いんですよね。。その時にはVOICEROIDに話してもらおうかと思ってるけど、誰の声がいいのか考え中
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