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心に残った音楽♪

おすすめCDの紹介のほか、本や映画の感想などを (*^ー゜)v

 

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『尾崎紀世彦 / エッセンシャル・ベスト』

OzakiKiyohiko_EssentialBest.jpg 70年代に活躍した日本の男性シンガー、尾崎紀世彦さんのベスト盤です。まだ幼稚園児だったころ、音楽なんて何も分かっていないというのに、この人の歌がとんでもなくうまく感じていました。何をもって上手下手の判断をしていたのか分かりませんが、声量ある朗々とした歌い方に圧倒されていたのかも。歌番組に尾崎さんが登場すると魅せられるように見ていたのを覚えています。

 とか言って、僕が尾崎紀世彦さんの歌で知っていたのは「また逢う日まで」だけ。コーラス・グループのザ・ワンダーズやジ・エコーズのメンバーだったなんて事はもちろん知らず、ウルトラセブンの英語挿入歌「Ultra Seven」歌っていたのがジ・エコーズだったとか、主題歌の「セブン~」の3人目が尾崎さんだった、な~んて事を知ったのはずっと後になってから。
 でもって、1曲しか持ち歌を知らない尾崎さんのこのベスト盤を聴いてびっくりしたのは、洋楽のカバーが圧倒的に多い事でした。日本語でも英語でも歌うんですが、英語もネイティブの発音に聴こえました。調べてみたら、日英クォーターなんですね。そのカバーというのが、フランク・シナトラ「マイ・ウェイ」、エルヴィス・プレスリーで有名な「この胸のときめきを」「愛さずにはいられない」、シャンソンで有名な「サバの女王」にアダモ「雪が降る」、さらにゴッドファーザーのテーマ曲…この曲って歌詞があったのか(^^;)。というわけで、音楽にポリシーがあるわけも、持ち歌で勝負していくわけでもなく、ヒット曲は何でも歌うフランク・シナトラやイヴ・モンタンみたいな売り方をした人だったのかも知れません。
 もうひとつ、このCDを聴いて強く思ったのは、曲のアレンジが70年代の青春ドラマや仮面ライダーっぽい事。ブラスアレンジでイントロや間奏が形成されて、ギターがファンク調のカッティングで、みたいな。「あなたに賭ける」という曲なんて、僕には仮面ライダーのふたつ目のオープニング曲にしか聴こえなかったです(^^;)。

 尾崎紀世彦さんがどういう音楽教育を受けた人なのかは分かりませんが、昭和歌謡の男性シンガーには、ベルカントのようではあるけどあそこまで行かない歌い方をするソウルフルな男性シンガーの系譜というのがありました。布施明さんとか松崎しげるさんとかね(^^)。僕的にはその頂点に立つのが尾崎紀世彦さんで、その中でも一番好きなのが「また逢う日まで」じゃなくて「Ultra Seven」…やっぱりそこか。ウルトラセブンばんざい。


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『Sonny Boy Williamson & The Yardbirds』

Sonny Boy Williamson and The Yardbirds 1965年リリース、ブルースハープ&ヴォーカルのサニー・ボーイ・ウィリアムソン2世ヤードバーズの共演盤で、ロンドンのクロウ・ダディ・クラブでのライブ録音です。ヤードバーズ側にはエリック・クラプトンがクレジットされてます…ブルース狂いのギター小僧にとっては嬉しい共演だったでしょうね(^^)。
 ヤードバーズにバックバンド演奏の依頼が来たのだと思いますが、かわいそうなのはヤードバーズのヴォーカルのキース・レルフ。サニーボーイじいさんが歌いまくって大活躍なものだから、手拍子しか打たせてもらえません(^^;)。。サニーボーイとアニマルズの共演の時は、アニマルズが向こうを張って頑張っていたんですよね。依頼通りの仕事をしたのはヤードバーズの方なんでしょうが、評価をあげたのは意地を見せたアニマルズの方だろうことを考えると、ミュージシャンは依頼に従うばかりではいけないのかも。このへんはプロレス的な感性をもってないと駄目ですね。負けブックでも「こいつは強いな」と思わせておかないと
 それにしても、サニーボーイ爺さんのヴォーカルとハーモニカの迫力が凄すぎて、ヤードバーズでは支えきれません。ヤードバーズとの共演より、サニー・ボーイのヴォーカルとハーモニカだけのパフォーマンスの方が良いと思ってしまうほどでした。

 僕、シカゴブルース以降のバンドブルースではハーモニカが一番好きなんですが、若い頃はサニーボーイ2世のハープはあんまり好きじゃなかったんです。リトル・ウォルタージュニア・ウェルズに比べて軽いというか…実際、演奏だけじゃなくて使ってるハーモニカも違うんでしょうが。でも久々にこのレコードを聴いたら、「これのどこが軽いんだ、すげえじゃねえか!」とのけぞってしまいました。ハープだけでなく歌の迫力と表現力も凄くて、こんな不良な爺さんになれたらカッコいいな、なんて思ったりして。

 ヤードバース側で面白かったのは、1曲だけTボーン・ウォーカーばりのモダンブルースなアプローチをしているギターが入っていた事。あの6度と9度を使うジャジーなサウンドのやつです。このギターを弾いたのがクラプトンなのかクリス・ドレヤなのか分かりませんが、ビートルズローリング・ストーンズもアニマルズもこういうテンションを使えていなかった時代に、ヤードバーズのギターはモダンブルースあたりまでは来ていたんですね。

 というわけで、僕的にはこれはサニーボーイとヤードバーズが対等ではなく、サニーボーイのバックバンドをヤードバーズが務めたものに聴こえました。ヤードバーズやクラプトン目当てで買っても良いことないでしょうが、サニー・ボーイ・ウィリアムソン2世のレコードとしては普通に優秀と思いました!


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『Sonny Boy Williamson / One Way Out』

Sonny Boy Williamson One Way Out これもサニー・ボーイ・ウィリアムソン2世コンピレーション・アルバムです。とはいえ、15曲中8曲が未発表(シングルとかでは出ていたのかな?)なので、『Real Folk Blues』シリーズを買った人でも聴く価値あり!な~んて言って、若いころはそんな事どころか、これがオリジナル・アルバムかどうかも分からないまま、「うおお、ジャケットのじじいかっこいい!」ってだけで買ってたんですけどね(^^;)。

 すべてバンド・ブルースで、作詞作曲も1曲を除いてサニー・ボーイおじいさん本人。オーケストレーションの番頭となるギタリストはほとんどがロバート・ロックウッドJr。というわけで、スローブルースは少なくて、ミドルからアップ・テンポの曲が多かったです。昔はそれが苦手だったんですが、いま聴くとめっちゃくちゃカッコよく感じるのは何でなんでしょう…ブルースハープの演奏がクソカッコいいんだなあ。あ、そうそう、「Cool Disposition」でのオーティス・スパンの転がすように弾くピアノもカッコよかったです(^^)。

 そして、「Born Blind」など、曲によってはブルースハープの音がえらく太くなるものがあって、これが特に好きです。ほら、ブルースハープって、58あたりのダイナミック・マイクを手に握り込んで演奏する時があるじゃないですか。近接効果なのか、あれをやると音がすごく太くなるんですよね。あれってサニーボーイ2世よりもリトル・ウォルターな印象があったんですが、久々にこのレコードを聴いたら、普通にサニーボーイさんもやってました。

 このレコードを買った若い頃は、ブルースというとギターばかりに注目していたので、ハーモニカに耳が行ってなかったのかも知れません。チェス録音のシカゴ・ブルースのレコードはあらかた整理しようと思ってたんですが、少なくとも僕が持っているサニーボーイ2世のレコードは全部当たり…またしてもレコードの整理が進みません (^^;)。。


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『Sonny Boy Williamson / The Real Folk Blues』『More Real Folk Blues』

Sonny Boy Williamson Real Folk Blues ブルース・ハーモニカ奏者サニー・ボーイ・ウィリアムソン2世のアルバム、どちらも50年代後半から60年代までにチェス・レコードに吹き込まれた音源のコンピレーションです。僕がはじめて買ったソニーボーイ2世のアルバムはこの第1集でした。

 ラジオ番組での演奏音源『キング・ビスケット・タイム』同様、基本的にシカゴ・スタイルのバンド・ブルースでした。ただしこちらの方がバンドが豪華で、ドラム、ダブルベース、リズムギター、リードギター、ピアノ(時にはオルガン!)という編成が多かったです。音楽も『キング・ビスケット・タイム』ほどではないにせよ、R&Bと呼んだ方が近い曲がけっこうあって、戦前のアコースティック・ブルースやディープなスロー・ブルースに馴染んでいた僕は戸惑いました。バンド音楽として聴くなら、ロックの方がカッコイイとも思ってましたしね(^^;)。
 ところがいま聴くと、サニー・ボーイ2世のヴォーカルとハーモニカが強烈!ついでに、ピアノがあのブルース特有の指をパラパラと転がすような演奏をしていて、これもいい!リードギターもクソカッコいい人がひとり混じってる…あ、マット・マーフィーか、そりゃかっこいいですね(^^)。
Sonny Boy Williamson more Real Folk Blues そういう所に気づき始めると、レッド・ツェッペリンがカバーした「Bring It On Home」はたしかにバンド・ブルースでないとこのビートを活かしたカッコよさは出ないと思うし、途中で挟まるスローブルースが余計にしびれるし、なるほどこれはたまらない音楽だな、みたいな。はやまって処分しなくてよかったです。

 なんで若い時はこの音楽のいい所に耳が行かなかったんでしょうか。思うに、若いころって誰でも大なり小なり「俺は○○が好き!」というのがあって、そこから外れたものはどういう長所があろうがダメなんでしょう。認知の根っこにはYesとNoしかないって心理学の本で読んだことがありますが、だからそうなるんでしょう。でも大人になるにつれ、物差しは増えるし、いろんな角度から眺められるようになるし、そうやって相手の物差しの上に乗れるようになっていくのかも知れませんね。ましてや娯楽音楽なんて楽しんだもの勝ち、低い価値にまでわざわざ自分が下りていく事はないにせよ、違う価値にはそっちの価値を受け入れて楽しんだ方が人生面白いっすよね(^^)。
 というわけで、どちらもサニー・ボーイ2世のヴォーカルとブオ~~~と唸るハーモニカのカッコよさがヤバすぎる、最高にカッコいいバンド・ブルースでした!


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『Sonny Boy Williamson / King Biscuit Time』

Sonny Boy Williamson_King Biscuit Time ブルースの世界にはサニー・ボーイ・ウィリアムソンという名ハーピストがふたりいます。ふたり目を「2世」なんて区別して表記する事もありますが、表記に区別をつけていないのが普通なので、ややこしいです。しかもたまたま同姓同名なのではなく、ふたり目は元祖にあやかってつけた芸名だそうですし(^^;)。より有名なのはチェス・レコードと契約した2世の方で、これは2世が持っていたラジオ番組での1951年のパフォーマンス集です。ラジオ番組のスポンサーがキングというビスケットのメーカーなので、番組名が「キング・ビスケット・タイム」だったんだそうな。

 基本的にドラムやギターも入ったバンド・ブルースで、なるほどシカゴ・ブルースでした。ラジオ番組用のパフォーマンスだからか、スローブルースは少なくて、R&Bかと思うようなミドル~アップテンポのナンバーが多く、演奏も短かめ。戦前のアコースティック・ブルースにしびれていた若い頃の僕は、こういう芸風に馴染めなかったんですが、いま聴くとハーモニカはうまいし歌は表現力あるし、シカゴのバンドブルースと思って聴けば素晴らしい内容でした。サニーボーイじいさんのシャウト、メッチャかっこいい。

 若い頃というのは自分が持っている物差しが少なすぎて、ひとつの物差しで測れないものはみんな「つまらない」「悪い」でした。このレコードもそうやって切り捨てた一枚でしたが、日本のPヴァインが作ったCDの装丁が素晴らしかったもんで、なんとなく手放しにくくて取っておいたんです。それを久々に聴いたら、50年代のシカゴの黒人外のホコリっぽい匂いがプンプンして良かったです。いやあ、ブルースやモノクロ映画は若い時につまらないと思っても切り捨ててはいけないですね。歳をとってから「めっちゃいいじゃん!」と思う日が来るかもしれません(^^)。


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書籍『孤独な群衆』 デイヴィッド・リースマン著、加藤秀俊訳

Kodoku na Gunshuu_DavidRiesman 社会学の本です。内容は、1950年代のアメリカ合衆国市民の社会的性格を、それ以前の合衆国市民と比較して分析しています。上巻は第1部「性格」を収録、下巻は第2部「政治」第3部「自律性」を収録しています。

 おすすめは第1部「性格」です!著者のリースマンは、人間の性格のうち、その個人が所属している文化や社会集団から与えられる性格を、「社会的性格」と名づけています。そして、50年代合衆国では、時代によって社会的性格のマジョリティが変わっていって、いちばん古いのが伝統指向的性格。次に内部指向的性格、いちばん新しいもの(といっても、50年代ですが)が他人指向(または外部指向)的性格、としています。
 伝統指向的性格は、社会的慣行が制度化され定型化している高度成長潜在的な社会における社会的性格。この性格の人は、伝統に対して服従的な態度をとる。

 内部指向的性格は、人口が過渡的成長期を迎えた社会で強くなる社会的性格。伝統に頼らず、自分の中に培った価値に従って、目標に向かって生きる性格を持つ。

 他人指向的性格は、人口の初期的減衰期に生まれる性格で、個人の方向づけをするのは伝統でも自分の内部でもなく、まわりの同時代人になる。例えば、友人達とか、メディアを通してとか。

 第2部「政治」は、言ってる事は理解できましたが、でも130ページも使って書くことか?と思ってしまいました。内部指向は道徳屋になって、他人指向は情報屋になる…まあそりゃそうだろうけど、そりゃ球の速い奴がピッチャーになると言うようなもんですよね(^^;)。
 第3部「自律性」。これは、社会で人々がどう振る舞ってるかと照らし合わせながら述べているかんじでした。これも、第2部さえ読んでれば、わざわざ書かれないでもそうだな、と思える程度のものだったので、いらなかったかな(^^;)。

 性格に関していうと、この分析、人口が過渡的成長期を迎えた戦後日本や、人口の減衰期にある今の日本に当てはまってるように思えて、面白かったです。心理学系の本にもいえる事ですが、こういう本って、自分と照らし合わせて「ああ、分かるわ」とか「そういう事だったのか、なんとなく納得がいった」と思えるところがいいですね。僕たちが知りたい事って、結局は世界の事か、社会の事か、自分の事のどれかだと思うのですが、自分の事がいちばん把握しにくいと思うんですよね。それが「ああ、俺はこのパターンだわ」というのを、学術的に研究している本で知るって、本当に有益だと思います。それにしても、社会的性格の分類というのは、人権問題で色々言う人もいそうな内容ではあるけど、でも実際に当たってそうですよね(^^)。


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書籍『動物にとって社会とはなにか』 日高敏隆

Doubutsunitotte Shakaitoha Nanika_Hidaka どうやって生きればいいのか、そもそも人間って何なのか、こういう事をマジメに考えて落ち込む暗い青年に育った僕は、本が好きでした。趣味として好きとかそんなんじゃなくて、「この世界って、人間って、私って」という事に回答してくれるかもしれない本が好きだったのです。だから小説にはあまり興味がなく、読む本は哲学、物理学、心理学などの実学が多かったです。とうぜん社会学や動物学にも興味を持つわけで、動物学と社会学の両方をまたいだこの本を見つけたときに飛びついたのは言うまでもないことでした。古本で安かったしね(^^)。

 この本、タイトルに偽りなしの素晴らしい内容でした。至極ざっくりいうと、以下のような構成。まず、種とは何かを定義します。そして、種というものは子孫を残し繁栄するという大前提のもとに定義できるものと示したうえで、この「種の繁栄」とは何かを紐解きます。これが動物にとっての社会というヤツなんですね。
 でもって、面白いのはこの先です。種の繁栄というと、いかに子孫を増やすかという事になりそうですが、それだけでなく、いかに種の数を減らすかという事にも気を使ってるんだそうで。へえ、そうなのか!例えば、ゾウリムシは、種の数が増えすぎるとそれ以上分裂しないんだそうです。それ以上分裂すると、ひとつの個体を維持するだけの捕食する細菌がいなくなってしまい、種が共倒れになってしまう、みたいな。種の人口抑制の内的要因としては、こうした自分たちでの人口抑制のほか、バッタやネズミなんかは増えすぎると一部が一気に他の場所に移住することで種の一部を捨てるんだそうで。

 また、捕食者ですら種にとっては有益なんだそうです。かつて北米アリゾナで、人間の猟の対象だったシカの数を増やすために、シカの天敵のオオカミやピューマを狩ったら、一時は鹿は増えたんだけど、詞かが自分たちの餌を食いつくしたもんで、長い目で見るとむしろシカの数は減ってしまったんだそうです。で、種の外的要因の調節機構としては、捕食者、流行病、細菌なんかがあるそうです。

 大型哺乳類になると、バッタやネズミのようにたくさん産んでたくさん捨てるという戦略が取れないため、順番制やハレム制を作って、まるで優生学のようにより良い遺伝子を引き継いだ子を育て、そして死ぬ場合にはエサの順番が後回しになる貧弱な個体から削るようにするんだそうです。

 そして、人間。人間は本能的な抑制機構が著しく欠如している種なんだそうです。たとえばセックスにしても、性衝動はあるけどそのやり方は本能として知らず、それは学習に頼ってるんだそうです。そんなわけで、人口抑制の内的要因は持っておらず、殖えっぱなし。しいて内的要因をあげるとすれば戦争なんだそうで、でも人口抑制を名目に行われた戦争はいまだかつてなく、結果としてそれが人口抑制につながってるというだけなんだそうです。
 一方、人口抑制の外的要因は飢餓、流行病、ウィルスなど。かつては捕食者もいたんでしょうが。流行病は、不思議なことに人口の1/3が死ぬころには薬が開発されていない時代でもだいたい収束したんだそうです。

 この本を書いた日高さんという方は昆虫生理学、理学博士で、京都大学の教授などを務められた方です。このが書かれたのは1966年。古い本なので、科学が進化した今、この本に書かれている内容が今どこまで有効なのか分かりませんが、読んだ当初に受けた衝撃は大きなものでした。こういう諸科学の研究によって明らかになった事を人間が有効に活用できれば、人間の未来はもっと明るいと思うのですけどね。。


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『クレモンティーヌ / レ・ヴォヤージュ』

Clemontine_Les Voyages フランス人らしいし、ジャケットや雰囲気からしてシャンソンじゃなく大人向けのフレンチ・ポップな人なんじゃないかと思って、若いころに手にしたCDです。2000年発表で、クレモンティーヌさんの9枚目のアルバム。

 ところが聴いてビックリ、なんとボサノバだった!しかもかなりポップで、ジョイスとかあのへんぐらいの感じ。いや、あれより相当に産業音楽ですね。。参加メンバーには、マルコス・スザーノやマルコス・ヴァリといったブラジルの一流どころのボッサ系ミュージシャンの名前が。でもデザイナーやA&Rなんかのスタッフは日本人がズラリ。…なんだこれ、日本でマネージメントしてるミュージシャンだったのか!

 「プロミュージシャンがスタジオで作りました」みたいな感じで、演奏はうまいし音はいいんだけど、いかにもリハなしでスタジオではじめてスコアを見た人がパパッと演奏したような産業音楽。音楽的には特に引っかかるところのないアルバムでした。ところで、クレモンティーヌさんって、他のアルバムもボッサなのかなあ、それともこのアルバムだけ企画ものみたいな感じだったのかなあ。。


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『Isabelle Antena / Les Derniers Guerriers Romantiques』

Isabelle Antena Les Derniers Guerriers Romantiques ジャズ好きなフランスのお国柄が前面に出たフレンチ・ポップスでは、イザベル・アンテナのこのアルバムも好きです!これはシルヴィ・バルタンフランス・ギャルからけっこう時代が下った91年発表、邦題は『ラスト・ロマンティック』。曲としては「アクエリアス」が有名ですが、それだけでなくアルバム全体がよく出来ていて、一時期愛聴していました(^^)。

 1曲目がビッグバンド・ジャズのスリリングなインスト、そこからフェードインして入ってくるのがジャズ・ピアノ・トリオを中心にした渋いナンバー。それが終わるとボッサ。次がフュージョン・タッチな「I love you Mr.Hyde」で、これは詞もアダルトで格好いい…はじめて聴いた時はアルバムを聴き終わるまで、ずっとカッコいいと思わされっぱなしでした。
 あまりに好きすぎて何度も聴いたもんだから、「あ、音楽のカッコよさに魅了されて全然気づかなかったけど、実は上手くないんだな」とか、「アレンジのカッコよさに耳が行ってたけど、録音がかなりポップスしててジャズとは違うんだな」とか、のちになって色々と気づくようになりましたが、若い頃にこういうカッコいいアダルトなポップスがあるという事を知ることが出来ただけでも、最高の気分でした。僕がフレンチ・ポップでアルバムを1枚だけ選べと言われたら、これを選ぶかも。

 フランスのポップスも日本に負けず劣らず今はかなり怪しい状態ですが、元々は大衆音楽としてエディット・ピアフやダミアやバルバラが聴かれてた国ですから、90年代になってもどこかでアダルトな路線が残ってたのかも知れません。同時期の日本のチャート音楽いえば、明らかに子どもだましのものしか流れて来なくなっていた状況でしたから、ちょっとうらやましかったんですよね。対象年齢は20~30代ぐらい。何度聴いたか分からない超フェイバリットなジャジーなフレンチ・ポップスです!


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『France Gall / Poupée De Son』

France Gall Poupee De Son フレンチ・ポップといえばこの人も代表格のひとり…って、僕はこっち系に疎いもんで、フレンチ・ポップといってもシルヴィ・バルタンとフランス・ギャルぐらいしか思いつかないんですけどね(^^;)。コスプレが普通にはやったりジャパニメーションを受け入れたりしてるので、フランスも日本と似たようなロリコン文化があるのかも。これは、フランス・ギャルのベスト盤です。「夢見るシャンソン人形」や「ジャズる心」など、僕が知る限りのフランス・ギャルの有名曲はみんな入ってました。23曲も入ってるので、僕みたいなニワカの人にはこれさえあれば問題なし!

 有名な「夢見るシャンソン人形」を聴いて何を連想するかというと、70年代の日本のアイドル歌謡です。スポ根青春ドラマか特撮ヒーロー番組のような管弦アレンジ、どう聴いたって下手なんだけどなぜか病みつきになる絶妙なさじ加減のヴォーカル…やっぱり、日本のアイドル歌謡の元ネタの大きな部分にフレンチ・ポップスがある気がしますが、そのへんは識者の方の意見を訊いてみたいです。「娘たちにかまわないで」のイントロは、シルバー仮面のオープニングに似ていて、思わず燃えてしまった(^^)。

 フランス・ギャルでムッチャクチャに好きな音楽の傾向が僕にはありまして…一部の曲がかなりクラブ・ジャズ色が強いんですが、これらがことごとくカッコいいい!「パンス・ア・モア」、5拍子で相当にデイブ・ブルーベックの「タイム・アウト」を意識していて、しかも電子ピアノが入ってこれは思いっきりクラブジャズ。これはいい!「天使のためいき」は、ジミー・スミスのビッグ・バンドみたいなカッコよさ、しかも途中のトランペット・ソロもクラリネット・ソロもマジもんの切れ味です!映画『黄金の7人』のサントラも思いっきり見事なフレンチ・ジャズでしたし、当時のフランスにはミシェル・ルグランなんていう見事なジャズ系作曲家アレンジャーもいますし、昔のパリって意外とジャズ文化の根付いた地域だったのかも知れません。そういえば、バド・パウエルにしてもサニー・マレイにしても、アメリカで食い詰めたジャズマンがパリに来るのは50年代からの伝統でしたしね。

 僕はロリコン趣味な日本やフランスの文化より、エロエロでセクシーなイタリアやアメリカの文化の方が好きです。というわけで、このロリな幼児性を全面に押した感じはちょっと好きじゃないんですが、それを無視して結構すごいジャズやってる大人たちに拍手を送りたい気分です!


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『Sylvie Vartan / La Maritza』

Sylvie Vartan La Maritza フランスのミュージシャンの名前を見ると、昔の日本がどれだけフランス音楽に親しんでいたか分かる気がします。今なんて、そんな気配まるでないじゃないですか。でも昔はですね…シャルル・アズナヴールはシャア・アズナブルの名前の元ネタだし、シルヴィ・バルタンはバルタン星人の名前の元ネタです…すみません、生きていて何の役にも立たないトリビアでした。。

 フランスの大衆歌謡は、バルバラやゲンスブールみたいに歌も音楽も大人でうまくて素晴らしいものばかりじゃなくって、日本の歌謡曲みたいないかにもエンターテイメントでショービジネスなものにもよく出くわします。その手の音楽って日本ではシャンソンと言わずにフレンチ・ポップと呼び分けていた気がしますが、フレンチ・ポップと言って僕がすぐに思い浮かぶのが、シルヴィ・バルタンとフランス・ギャルのふたりです。これは1968年発表のシルヴィ・バルタン8枚目のアルバムで、邦題は「パリの妖精」。

Sylvie Vartan La Maritza_EP 今の日本の歌謡音楽って、80年代以降はダンス系だろうがアイドルだろうがロック系だろうが英米音楽の丸パクリ状態がずっと続いていますが、むかしはけっこうフレンチ・ポップからも影響受けてたんじゃないかと。フォーリズムのうしろに、ビッグバンドやストリングスをくっつけて、スタジオで初見でザックリ録音して終わり、みたいな作り方をしてあるので、フレンチ・ポップだってアメリカのポップスのパクリみたいなもんですが、それでもどこかフレンチポップらしさを感じます。グロッケンやティンパニが入ってたり、若干ジャズっぽくなったり、シャンソンっぽいメロドラマ風になったり、変にファンタジーになったり。そして、フレンチ・ポップスは「ヴォーカルレッスンぐらいしてからデビューしようぜ」なんていうひどい歌唱力のままルックスだけでタレントとしてデビューさせちゃったりしますが、そういうところも天地真理以降の日本のアイドル・ポップスにそっくり。

 というわけで、歌は下手だし曲は大量生産品だし、大人になってから聴くもんじゃないな…な~んて思いつつ、やっぱり日本でもヒットした「あなたのとりこ」は、「タッタタラッ」っていうディレイのかかったブラス隊の音を聴くだけで「おお~フレンチ・ポップだ!」なんて感激したりして。でも俺はやっぱりバルタン聖人の方が好きだな(^^;)。


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映画『南極物語』 高倉健・渡瀬恒彦・夏目雅子出演

NankyokuMonogatari.jpg 1983年7月公開の日本映画です。やくざ映画ご用達の出演陣からして、東映映画と思いきや、フジテレビが大元になって実行委員会形式で作られた映画でした。ここがカギだった気がします。
 映画は実録もの…渡瀬恒彦さんが出演してると、どうしてもこういう言い回しになっちゃうな^^;。1957年に日本が南極に送った観測隊が、悪天候のために連れて行った犬ぞり用の犬を南極基地に多数置き去りに。しかし1年後に戻ると、なんと2頭の犬が生きていた、という物語です。

 僕はこの映画を2回観ました。1度は小学生の時に映画館で、2度目は中学の時に学校の授業で。そんな子どもの頃に観た印象は、2回とも微妙…。良かった点といって、「犬の演技が凄いな」なんてものしかなかったんですから(^^;)。だいたい、犬たちが置き去りにされて可哀想と思えばいいのか?犬が生きていて良かったと涙すればいいのか?人間のエゴに怒ればいいのか?「はい、ここで泣いてください」みたいに作られた安っぽいドラマに思えて、子ども心にも妙に気にくわなかったのでした。いかにも後づけな人間ドラマも、鼻につきましたし。

 ただ、子供のころの僕には、この映画を「つまらない」といえない理由があったんです。まずは映画館に行った時。『里見八犬伝』もそうでしたが、姉が連れて行ってくれたんです。姉だってまだ子供、バイトしたにしても小遣いなんて雀の涙ほどしか持ってないだろうに、おごってくれたんですよ…。この状況でつまらないとは言えず、面白かった演技をしたんです。姉が「楽しかったならよかった」と笑ってくれると、ホッとしたりして。映画の内容はともかく、、姉と映画に行ったのはいい思い出です。
 2回目の学校の授業。友人たちとは「自分たちで犬を置き去りにしといて、再会した途端に感動の音楽が流れるって、この映画を作ったやつの神経を疑うよな。大人そのものだよ」とか「こんなんで簡単にだまされちゃう単細胞なやつはいいよな、おめでたくて」などと、ボロクソに酷評したんです。でも、この映画って世間的には感動巨編という事になっていて、感想文では褒める事・感動する事が要求されていると思っちゃったんですよね。だから、みんな突っ込みまくってたのに、いざ感想文となると、借りてきた猫のようにおとなしくなって…ああ同調圧力。でも僕みたいに、内心「つまらねえな、突っ込みどころしかねえじゃねえか」と思った人って、意外と多かった気もするなあ(^^;)。

 テレビ局が作るPTA推奨のお涙頂戴のドキュメンタリーって、けっこうありますよね。表立って否定しにくいものを持ってくるんですが、それと作品のクオリティは別。そのお涙頂戴を商売にしている事は見とかないといけないし、この映画に至ってはその涙だって後から作話して付け足したものですし。これは変形の感動ポルノであって、壮大な南極の映像を見せたいなら、せこい芝居打ってないで、正面からドキュメンタリー作ればいいんですよね。こういう意見って制作陣に言ったら「観客を動員しないといけないから」とか、ずれた返答がきそうですけど…。一線級の俳優を使い、南極ロケまで実現しながら、このレベルの映画しか作れなかったあたりが、いかにもテレビ局主導のプロジェクトとも、80年代の日本映画とも感じました。


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『南極物語 オリジナル・サウンドトラック』 ヴァンゲリス

Nankyoku Monogatari_Soundtrack 1983年7月公開の日本映画『南極物語』のオリジナル・サウンドトラックです。作曲はヴァンゲリス。シンセサイザーのほか、重要な曲は生の管弦も入っていたと思うんですが、あれが本物だったかどうか不明。でもティンパニは本物だろうな…。ヴァンゲリスってスコアが書けなかったそうなので、仮に生だった場合、打ち込みで作ったオケをアレンジャーに渡して管弦アレンジしてもらったのかも知れません。でもそれって作曲家としては相当にプライドが傷つく作業だな…。

 これも『炎のランナー』同様、自分が小学生だったもんで、若すぎて良し悪しが分からなかった音楽でした。今にして思えば、『炎のランナー』と同じで、好きではなかったんじゃないかと。ただ、80年代デジタル・シンセのあの質感が、ずっと心に残りました。そこに「邦楽はダメで洋楽はすごい」という先入観が付け加わったもんだから、きっとこれは良い音楽なんだろうな、と頭で考えたりして。まあ、考えてるようではダメですよね。
 今でもよく覚えている曲は、あのシンセのハンド・クラップの安っぽさだけはどうにかして欲しい「南極物語メイン・テーマ」と、犬たちが脱走して難曲を走り回るシーンで流れた疾走感ある曲「生きるための戦い」。好き嫌いはともかく、懐かしいです。そこには忘れられない思い出もありますし(思い出に関しては、また次回^^)。

 ヴァンゲリスの音楽は、とにかくドミソで長調か短調、洒落た音使いなんてとうてい出来ないナンチャッテ作曲。アレンジに至ってはアレンジなんてものじゃなくて、音をレイヤーのように重ねるだけ、正直言ってクオリティは低いです。でも、、デジタルシンセが台頭し始めた時代だったので、生演奏でない方がいい時(例えば近未来的な映画の音楽とか、それこそ南極物語みたいな人間的でない世界の音の表現とか)に、キャスティングされやすい存在だったんじゃないかと。僕個人はあまり好きじゃなかったんだろうけど、それでも自分が歌謡曲やアニメ主題歌ではない音楽を自分から聴いたごく初期の体験の中にある音楽で、特別のものに感じます。ゲームウォッチが出てきたりデジタルシンセが出てきたりと、世の中がデジタル化していく最初の瞬間を音で感じた時代の思い出のひとつとして、僕の中に入ってる音なんですよね。


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EP『炎のランナーのテーマ』 メリサ・マンチェスター Melissa Manchester

Honoo no runner no theme 好きではないのに、そのこと自体に気づく事が出来ず、友だちのお姉さんから借りて聴き続けた『炎のランナー』のサントラ盤でしたが、友だちのお姉さんにLPを返した後、小遣いを貯めてドーナツ盤を買ってきたのでした。そうしたらなんと歌入りだった!でもこれが僕にとっては不幸中の幸いで、メリサ・マンチェスターの歌が良かったんですよ!この曲、タイトルは「Race To The End」にかわり、82年にリリースされたメリサ・マンチェスターのアルバム『Hey Ricky』に入っています。

 この歌曲アレンジもシンセをふんだんに使ったものでしたが、アレンジがヴァンゲリスの手によるものかどうかは不明。でも曲は、『炎のランナー』のあれがモチーフになっている事は分かります。声の他に生弦も入り、歌のカウンターもとる弦アレンジも素晴らしく、むしろオリジナルのサントラより完成度高し。
 それぐらいアレンジで強引にいい曲にしていますが、アレンジャーの手腕は他にも見られました。この曲って、AとBしかなくて、しかもBはAの変奏みたいなもの。それしか素材がない状態で、どうやって歌曲にしろというんだよ…と思ったら、Aをフェイクして歌ってまるで大サビのように聞かせてました…う~ん、これが出来たのはメリサ・マンチェスターの歌唱力の賜でしょう(^^)。僕、メリサ・マンチェスターの事をまったく知らなかったんですが、深いヴィブラートにすごい声量だったもんで、ジェシー・ノーマンみたいなオペラの人かと思ってましたしね(^^;)>。

 僕はまだ小学校高学年でしたが、このへんから映画主題曲で聴く洋楽のシンガーの歌のうまさに惹きつけられました。よく聴いたのは、このレコードの他に、アイリーン・キャラが歌った『フラッシュ・ダンス』の主題歌、ローズマリー・バトラーが歌った『汚れた英雄』の主題歌など。外人は歌がうまいと思ったもんですが、考えてみれば80年代償等の日本で僕が耳にしていたのは松田聖子にトシちゃんにマッチですから、洋楽どうこうではなく、あの時代の日本のあの業界が極度に安っぽかっただけなんでしょうね (^^;)。


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『炎のランナー Chariots of Fire: Vangelis』

Chariots of Fire Vangelis 僕がはじめて聴いたヴァンゲリスの音楽は、映画『炎のランナー』の劇伴でした。実は僕、この映画をフルで見た事が無いんです、テレビ放送でチラッと見かけた事はあるんですが(^^)>。でも子供のころは、リアルタイムで観てみたいと心から思った映画のひとつで、他にはロバート・レッドフォード主演『ナチュラル』、『スターファイター』、『フラッシュ・ダンス』なんかも観たいと思った映画でした…ほとんど観れてないんだなあ。でもサントラだけは、友人のお姉さんがかったサントラ盤を借りて聴いていました。

 シンセサイザーだけで作られた音楽で、今から考えると、好きとも面白いとも感じられなかった音楽だったと思います。ただ、なにせまだ小学生でしたし、シンセサイザーの音でなんとなく新しい時代のものに感じて、どのへんが良いのか理解しようと不思議な思いで聴いていた、みたいな。面白いにせよつまらないにせよ、それを表現する言葉をまだ知らない状況だったのかも知れません。

 今にして思えば、楽曲はえらく単純、シンセの音は低音が抜けてえらくチープ、実際に音楽として面白いものには思えません。いま考えたら、あの頃さんざん宣伝されたデジタル・シンセというのが曲者で、実際にはサンプリング音源だったりしてたんですよね。デジタルだって本当に加算方式で音作りをすればいい音に出来たんでしょうが(実際、そういうシンセをKAWAI が作ってましたよね…持ってました^^)、サンプリングした音に対して減算方式で作るものが多かったもんだから、音自体がとにかくチープ。
 でも、なにせ80~90年代の音楽でないとなかなか聴けない音なので、この手の音を聴くと、小学校高学年から中学のころを思い出して、無条件に懐かしくなる自分もいたりします(^^)。


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『Blade Runner -Original Soundtrack-』Vangelis

BladeRunner_SoundTrack.jpg 僕が聴いてきたものの範囲でいうと、音楽としていちばん好きなヴァンゲリスの作品は、映画『ブレードランナー』のサントラです。まあ、映画自体が好きなことも多分に影響してるんでしょうけどね(^^;)。僕はPCM音源やシーケンサー(昔はPCじゃなくて専用のシーケンス・マシンというのがあったんです!)で作った音楽は好きじゃないんですが、ブレードランナーのあの近未来的な世界観には、たしかにこういうサウンドの方が生オケより合っていたのかも。

 僕の好きな曲は2曲。映画冒頭の開けていくような壮大な「Main Title」(あのデンデケ鳴ってるやつじゃないです)と、主人公のデッカードがアパートから、空を飛ぶ車などが見える雑然とした未来の都市の裏路地の夜景を見ている時に流れる「Blade Runner Blues」。特に後者は、もし人類が戦争も貧困も犯罪も寿命も克服する日が来たとして、それでも人生を空しく感じた時に胸のうちで流れる音楽ってこんな感じなのかも、と思わされるものでした。これ、明確なメロディがあるわけじゃなし、メロディらしきものもたぶんアドリブなんでしょうけど、それだけに雰囲気だけが漂ってる感じで、なんかサントラという特殊な音楽のあり方の奏では優秀なんじゃないかと思ってしまいます。この曲ばかりリピートして聴いていた日もあったなあ。。

 いまプログラミングで音楽を創っている人からすると、アマチュアの人ですら「音が安っぽいな」と感じると思うんですよね(^^;)。そこをノスタルジーと捉えられるかどうかで、この音楽の評価は分かれそう。僕が持っているサントラは、映画公開当時に出た輸入盤ですが、これがセリフがかぶっていて、そこはちょっと残念でした。でも、もしセリフが入っていなかったとしたら、本当にデジタルシンセの音だらけになって、さらに安っぽくなっていたかも。


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ヴァンゲリス、逝去

vangelis_Photo.jpg 数日前(2022年5月17日)、ギリシャ出身でフランス在住の劇伴作曲家のヴァンゲリスが亡くなりました。死因は明らかになっていないそうですが、新型コロナに感染していて、病院で亡くなったそうです。う~ん、規制はゆるくなってきたけど、死んだら元も子もない。僕は手洗いうがいをやめないぞ。外食も出来るだけ控える事にしよう…。

 ヴァンゲリスの名前を初めて見たのは、1981年公開の映画『炎のランナー』のサントラでした。小学校中学年から高学年になるころで、洋画に関心を持ち始めた時期でした。でも映画なんてなかなか観に行けないし、観たと言ってもテレビ放送された『ロッキー』『燃えよドラゴン』をいいと思ったぐらい。そんな頃なので、どの洋画もぜんぶ面白そうに思えました。CMで観た『炎のランナー』もご多分に漏れず、面白そうに思えたんですが、そこで耳にした耳慣れないシンセサイザーの音も、興味を惹かれた一因だったと思います。この音楽を作っていたのがヴァンゲリスでした。
 『炎のランナー』以降も、映画『南極物語』と『ブレードランナー』でヴァンゲリスの音楽を耳にする事に。僕が聴いたヴァンゲリスの音楽って、恐らくこの3つですべてですが、どれも口ずさめるという事は、印象に残る音楽を書いた人だったんでしょうね。

 小学校高学年のころに印象深かった「もの」って、僕にとってはゲームウォッチであり、ヴァンゲリスであり、MSXパソコンであり、『うる星やつら』であり…みたいな。そういえばTVアニメの『うる星やつら』もすべてシンセでBGMを作ってました。共通するのはすべてデジタルであって、そういう波が来ていた時代だったんでしょう。はじめて洋画に興味を持ち始めたタイミングと、デジタル・シンセを使った音楽が映画に使われ始めたタイミングが一致していたわけです。
 決して思い入れのある人ではないんですが、僕の中で小学校高学年のころに体験したデジタル化時代の象徴のひとつが、ヴァンゲリスさんの音楽だったのかも知れません。ご冥福をお祈りします。


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『一柳慧:作品集Ⅲ 道-THE WAY-』

IchiyanagiTosi_Sakuhinshuu3_Michi.jpg フォンテックが発売した一柳慧(いちやなぎとし)さんの作品集、第3弾は邦楽器を使った作品を集めていました。ひとつ前に聴いたCDはちょっとアレでしたが、これがなかなか素晴らしかったです!

 「THE WAY」(道)は、50人の邦楽器奏者を使った現代雅楽とでもいうような音楽でした。50人と言っても同時に演奏するシーンは後半までなく、あるグループごとに順番に演奏されていました。全部で8楽章でしたが、途切れることなく連続して演奏。音楽は、最初はかなり静かなところから、最期はカオティックなクライマックスに達し、そこを抜けると雅楽合奏が立ち現れる形。途中で篳篥ふたりのノンイディオマティックなインプロヴィゼーションみたいな所もあり、素材は邦楽だけど考え方は西洋音楽と感ました。フリージャズ好きな僕としては、この「ひと山」というクライマックス構造は、単純ながらとても好き(^^)。
 他に面白いと思ったのは、序盤の竜笛の音階と、後ろで鳴っている打楽器の音。これは偶然なんでしょうが、金属打楽器の音が、インドネシアの金属打楽器みたいに、ひとつの楽器からいくつもの音程が聴こえるんです。これが竜笛の不思議なメロディのうしろでまるで和声のようになっていて、すごく斬新な音楽に聴こえました。偶然かも知れないけど、こういう作曲家も演奏家も意図していない偶然性を楽しむというのが、ケージを日本に伝えた第一人者とも言えるのかも。

 「STILL TIME」(時の佇まい)は、笙の独奏で、4楽章で出来ていました。これが素晴らしかった!笙って、単音で演奏したり和音で演奏したり出来ますが、どういうシステムになってるのか、すごく不思議でした。そこで今回調べてみたところ…おお、和音は11種類と決まってるんですね。作曲家はこれをベースに作曲する事になるはずですが、この制限が作曲家の創作意欲を刺激するのか、現代邦楽で笙を使った名曲って多い気がします。これもそのひとつじゃないかと。3楽章の、バスラインを演奏しながら和声を奏でるところとか、きっと笙の演奏法自体の開拓があったんじゃないかなあ。これは見事な曲でした!

 石井眞木さんあたりもそう感じましたが、戦後の日本人作曲家って、西洋のパクリばっかりの職業作曲みたいなことしてるとつまらないですが、ひとたび邦楽に目を向けると、突如として独創性を発揮する人がけっこういるように感じます。理由は分かりませんが、一柳さん、現代邦楽作品は刺激的で素晴らしかったです!しかし、審査員や音楽祭主賓を務める天下の大作曲家に向かって、忖度なしに思ったことをストレートに書けるのも、僕がクラシックの世界を離れたからでもあるわけで、ちょっと悲しいなあ。。


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『一柳慧:交響曲第8番(室内オーケストラ版)、弦楽四重奏曲 他 一柳慧(p)、板倉康明指揮、東京シンフォニエッタ』

IchiyanagiTosi_Sym8_StringQ_Itakura_TokyoSymphonietta.jpg 一柳慧(とし)さんは、間違いなく戦後日本の代表的な作曲家の中に入るひとです。若い頃から天才少年と呼ばれてジュリアード音楽院に入り、日本にジョン・ケージの音楽を持ち帰って紹介、ジョン・ケージ・ブームの火付け役のひとりになった人です。作風は、セリーとアレアトリーの両方を取り入れた印象が強いです。

 このCDに収録されていた曲は、以下5曲でした。
・弦楽四重奏曲
・ビトウィーン・スペース・アンド・タイム
・トリオ・インターリンク
・レゾナント・スペース
・交響曲第8番《リヴェレーション2011》(室内オーケストラ版)

 「弦楽四重奏曲」は伝統的な4楽章制ですが、音楽自体は12音列技法使用。普通…かな?音列技法って、うまく使わないとオートマチックになって、誰が作曲しても変わらない音楽に聴こえちゃうんですよね(^^;)。

 「トリオ・インターリンク」はヴァイオリン、ピアノ、打楽器のトリオの作品。部分部分で書法が違っていて、スタートは武満徹の曲のような響きの世界、あとは基音を決めた自由作曲的。その次にインテンポで徐々にアッチェルしてもり上がってくところはミニマルみたい。つぎはぎですね(^^;)。

 「レゾナント・スペース」はクラリネットとピアノのための作品。これは1音省略型のセリーを元に自由作曲した感じ…かな?すみません、パッと聴きの印象で書いているのであまり信用しないでください(^^;)。曲調はアダージョで暗めの戦後日本現代音楽風、あるいはメシアン風と感じました。

 「交響曲第8番 室内楽版」は2011年制作で、3.11の衝撃を作曲者なりに音楽に投影したのだそうです。比較的オーソドックスな和声や技法を使っていて、「へえ、これが一柳さんの2010年代の作品なのか」と驚きました。

 一柳さんの作品って、色々な技法が聴けるのですが、「今回はアレアトリー」「これはセリー」「これはミニマル」みたいで、ちょっと衒学的に感じてしまいます。色んな書法が使えるのは分かったけど、色んな書法を使った結果、何がしたいのかよく分からない、音そのものに鍛えが入ってない、みたいな。このCDは録音もえらくデッドで、ときめく事が出来ませんでした。
 現代音楽で「現代音楽っぽい」響きとか、HR/HMでそれっぽい音楽とか、様式だけ真似した音楽ってつまらないと感じちゃいます。黛さんや武満さんや三善晃さんにあって、一柳さんにないものって、作曲技術ではなくて「音楽で何をやるか」という所なんじゃないかという気がしてしまいました。でも、そういう感想を改めさせられる作品に出会った事がありまして…それは次回!


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『黛敏郎:黛敏郎Ⅰ《涅槃交響曲》 シュヒター指揮、NHK交響楽団&合唱団』

MayuzumiToshirou_NehanKoukyoukyoku.jpg 戦後日本を代表する作曲家のひとり、黛敏郎さんのCDです。前回の記事で、仏教を題材とした「曼荼羅交響曲」の感想を書きましたが、黛さんのこっち系の作品では、涅槃交響曲の方が有名かも。そして、どちらの作品もすばらしかったです!

 涅槃交響曲は、日本の仏教思想を音楽に取り組んだ作品で、実際に声明が交響曲の中に取り込まれていました。僕は声明のCDをいくつか持っていて、実際にも比叡山なんかで生の声明を聴いた事がるあるんですが、NHK合唱団の声明は本物より綺麗、さすがです(^^)。ただ、音楽と声明が溶け合っているという感じではなくて、ダイナミックな現代管弦楽の中に、別途声明パートがついてる感じでした。武満徹の「ノヴェンバー・ステップス」もそうですが、日本音楽と西洋音楽のミックスってそう簡単じゃないんですね。対比させる方が単純にやりやすいのかも。

 黛さんの音楽って、仏教思想とか日本性とか言われますし、また学究的というよりもショー的。それらが時として中傷の対象になる事すらありますが、そんな事より先に僕の耳に飛び込んでくるのは、音楽のパレットが豊かな事です。音色もデュナーミクも幅が広いんですよね。涅槃交響曲で最初に耳につくのは、まぶしいほど色々な音色が出てくる事。これは和声の色彩もそうですし、それまでの西洋音楽では使われてこなかった楽器や奏法といった具体的な音の場合もあります。涅槃交響曲の場合、鐘の音がすごく魅力的。同じ現代音楽でも、無機質で音の歓びに欠けるブーレーズの「リチュエル」あたりの打楽器の使用とはまったく対照的、これぞ音楽の悦楽というもんじゃないでしょうか?!
 そして、デュナーミクの広さ。ピアノからフォルテッシモまでの対比が見事で、楽曲がドラマチックに構成されていて、しかもシンプルなので考えすぎずにただ音を浴びているだけでも感動してしまいます。

 さらに、和声の合成理論がすごく面白かったです。黛さんは古い寺の鐘の音に惹かれるとして、その音をフーリエ展開(音色というのはすべて正弦波の合成として表現できて、これを逆に色んな音色を正弦波に分解すること)して、寺の鐘の音の音色構造をそのまま和音にしてしたとの事です。しかもこれが実にカッコいい音になるのでびっくり。そして、この倍音列の結果がライナーに書いてありますが、まったく意外な結果であって、そこから倍音列を導き出してこの交響曲が出来ているんだそうです。いやあ、バッハからシェーンベルクという流れにある線の音楽は和声面でけっこう自由で、そういう音楽にどういう和声を当てるかをぜんぶ作曲家のセンスに頼たっり、任意の理論で自動的に生成するなんて事でいいのかというのは僕の大きな疑問のひとつだったんですが、こういう求め方があるのかと目からうろこでした。創造力がすごい。

 涅槃交響曲を聴くと、「うわ、これはすごいな」といつも感じます。武満徹さんや三善晃さんの知的で幽玄な感じではなく、もっとストレートにズバッと来る感じ。あまり理屈にとらわれ過ぎずに、そのパレットを存分に活かした音楽の躍動感は、音楽の魅力にあふれていると感じました。これは超おすすめ!


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『黛敏郎:黛敏郎Ⅱ 《曼荼羅交響曲》 《プリペアドピアノと弦楽の為の小品》 《饗宴》』

MayuzumiTosirou_MandaraKoukyoukyoku.jpg 東芝が発売した「J CLASSIC GREAT RECORDING SERIES」という日本人作曲家シリーズの中の1枚です。このシリーズで黛敏郎さんのCDは2枚出ていて、これは「黛敏郎Ⅱ」と題されたもの。オムニバス形式なので指揮者や演奏者はバラバラ、あくまで作曲家の作品に注目したシリーズでした。このシリーズ、僕は買いまくりました(^^)。手軽な価格だったし、なにせ録音がメッチャいいんですよ!

 黛敏郎さんの音楽って、同時代の三善晃さんや武満徹さんに比べるとあまり緻密には感じなくて、勢いでドッカ~ンみたいなイメージが強いですが、分かっているのに聴くと「うお~すっげえええ」となってしまいます(^^)。やっぱり音楽って細かいばかりじゃダメですね、ダイナミックさもあって欲しいです!「曼荼羅交響曲」の1楽章なんて、まさにこのドッカ~ンな勢いがすごい。

 「曼荼羅交響曲」は黛さんの作品の中で好きなもののひとつで、仏教思想の音楽への反映なのだそうです。どの辺が仏教思想の反映なのかは、僕にはよく分かりません。ただ、戦後日本の作曲界が西洋音楽の新しい技法の急襲に明け暮れる中で、単なる西洋の複製品に陥らず、対比される自分のアイデンティティを常に見つめた点は賢明だと思うし、その根拠に仏教思想を求めたという理解なら出来ます。曼荼羅って金剛界曼荼羅と胎蔵界曼荼羅のふたつの図像に分かれますが、1楽章は金剛界曼荼羅を扱っていて、静と動がずっと対比されます。これがダイナミックで、カッコいい!そして…2楽章は胎蔵界曼荼羅、今度は神秘的で石窟内の読経の雰囲気すら漂う感じ。う~ん、仏教思想の音化というのは正直僕にはよく分かりませんが、音楽としてダイナミックだし刺激的な音に溢れていて、メッチャクチャかっこいいです!そしてこのダイナミックでドカ~ンという感じは、もうひとつの管弦楽曲「饗宴」もそうです。

 「プリペアド・ピアノと弦楽の為の小品」は、1957年制作で、日本初のプリペアド・ピアノ作品だそうです。弦楽は四重奏編成で、ピアノと弦チームのアンサンブルでした。若いころのロックな僕がクラシックを聴いていて常に感じる事のひとつに、「なんで同じ楽器しか使わないの?」というものがありました。フォーマットが決まっていて、その中で優劣を競っているかのようで、世界が狭い…みたいな感覚があったんですよね。これをぶっ壊したのってアメリカ実験音楽だったと思うんですが、プリペアド・ピアノ名なんてその象徴的な出来事じゃないでしょうか。まず、実音を殺すので倍音が強調されてすごく音がリッチ、これはカッコいい。ただ、こういう音を構成するのは想像するだけでもなかなか大変で、こういう音はむしろ即興音楽向きかとも思うんですが、これを見事に構成した曲のひとつと言えるんじゃないかと。アメリカ実験音楽は実験だけで終わってしまってるように感じるものも少なくないですが、黛さんのこの音楽は見事なアンサンブルでした。

 戦後の日本の現代音楽って、技法ばかりに走りすぎず、ダイナミックさや色彩感覚という音楽本来の魅力を見失わなかったものが多いと感じます。黛さんは色々と言われがちな作曲家ですし、理論武装も立派な人ですが、実際の音楽はストレートな音楽的な喜びにあふれている人だと思うんですよね。僕は大好きです。こういうCDって、ある時期までは手に入れやすいのに、売り切れた途端に入手がメチャクチャ難しくなるので、手に入る時に手に入れておきましょう。名作です!


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『John Mayall / Looking Back』

John Mayall Looking Back 1969年リリース、ジョン・メイオールがそれまでに発表したEPのB面やアウトテイクなどを集めたコンピレーションです。一応、これまで紹介したオリジナル・アルバムとのダブりは無いのかな(ちゃんと確認してないので間違ってるかも)?兄が友人から借りてきたアルバムで、僕がはじめて聴いたジョン・メイオールのアルバムはこれ。「John Mayall」をどう発音して良いかすら分かりませんでした。もしかするとこれが60年代英ブルースロック初体験だったかも知れません。

 ジャケットと音楽のシブさに、「大人になるとこういう音楽を聴くようになるのかな」な~んて思ったのが第一感。古くさく感じ、面白いとは思わなかった記憶がありますが、それでもローリング・ストーンズ初体験時みたいに「これはダメだ」とは思わず、分からない感じ。兄貴の友達というのが、プロでデビューしていたギタリストだったので「分からないのは僕の方」という意識もあったのかも知れません。
 兄がなかなかこのレコードを返さないものだから、このレコードは何年たっても家にあって、そのたびに聴きなおすわけですが、だんだんジワジワ分かった気になってくるんですよ…学習というヤツですね。子供であるほど理解の幅というのは狭いものですが、成長するほどいろんな物差しを持ち始める、みたいな。

 最初に気付いた良さは、ハーモニカの表現力。「プオーン」とブローする表現力はリトル・ウォルターやサニーボーイ・ウィリアムソン2世を彷彿させるカッコよさで(あそこまでは行かないけど^^;)、ビートルズやストーンズで聴いていたブルースハープとはレベル違い。ああ、これはカッコいい…。

 次に気付いたのは、リード・ギタリストのアドリブの素晴らしさ。このアルバム、3曲目に「Stomy Monday」が入っていて、これが前半は完全なインストで、エリック・クラプトン弾きまくり。うおお、クソカッコいいじゃねえか…クラプトンって、ジョン・メイオールと一緒にやっていた時と、クリーム在籍時が抜群ですよね。でもって、ジョン・メイオールと一緒にやっていた時の演奏では、例の有名なアルバムよりもこっちの方がぜんぜん名演。
 クラプトンの大名演に気づくと、実は他のギタリストの演奏も名演揃いだったことに気づいてしまいました。それまではギターソロを雰囲気だけで聴いていたのが、このアルバムを聴きこむにつれて構成力、表現、ラインの作り方…みたいに、聴きながら自分なりに音楽を学んでいったのかも。「あ、同じフレーズを2回目に変化させることで、連続性と変化の両方を感じさせるのか」とかね(^^;)。で、他のギタリストというのが、フリートウッド・マックのピーター・グリーン、のちにローリング・ストーンズに参加したミック・テイラー…このレコード、クレジットに「Mick」とか「Eric」としか書いてなかったし、当時はそういうギタリストの事もぜんぜん知らなかったので、「ギターはみんなカッコいいな」と思っただけでしたが、実は英ブルース・ロックの名ギタリストだらけ。しかも名演ずらりなんですよ。

 とどめになったのが、レイドバックした音楽の良さ。このレコードをはじめて聴いた頃の僕といえば、70年代後半以降の単純な産業ロックとかニューミュージックとか、そういうものばかり聴いてたんですよね。つまり、演奏に音符に書ける以上の部分まで入り込んだ表現なんてないし、音楽は常に安全圏で一線を越える事もなく、速いとか強いといった分かりやすい良さしか理解出来ず、ワビサビや風流なんてとても理解できる年齢じゃありませんでした。ところがここにあった音楽は、洋楽にしても邦楽にしても、僕がリアルタイムで耳にしていた70年代後半のチャート音楽から消え去っていたものがぎっちりと入っていたのでした。

 ブルース・ロックにもつまらないものはいっぱいありますが、ジョン・メイオールでいえばこのアルバムとか『Blues Alone』(ブルースロックでなくても良いならデビュー作も)、フリートウッド・マックでいえば『Peter Green's Fleetwood Mac』、ジョニー・ウインターでいえば『Johnny Winter』『Nothin' But The Blues』といったアルバムは、表現とか、まったく違う価値観とか、そういうものを教えてくれた音楽でした。こういう音楽の良さを理解できるようになるかどうかは、ロックやポップスを聴いてきた人が、そのまま子供に留まるか、卒業してしまうか、それとも歳をとってからも聞けるロックに出会えるか、この大きな境になるのかも。ジョン・メイオールを聴くなら、僕なら『Blues Alone』と『Looking Back』をまずは推したいです!


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『John Mayall / The Blues Alone』

John Mayall_Blues Alone ブルース・ブレイカーズ『Crusade』と同じ1967年に発表されたジョン・メイオールのソロ・アルバムです。何曲かのドラム以外はすべてジョン・メイオール自身が演奏。僕はジョン・メイオールのアルバムの中でこれが一番好きです。他にも素晴らしいアルバムはいくつもあったけど、それでもダントツで好き(^^)。

 ヴォーカル、ハーモニカ、ギター、ベース、ピアノ、オルガン、チェレスタ、ドラム…ジョン・メイオールの演奏は、ハーモニカとピアノ以外はうまいわけじゃないんですが、どの楽器も音に表情があるというか、演奏にしっかりとした意図を感じるというか、どの曲も聴き入ってしまう素晴らしい演奏でした。ホンキートンクに調律の狂ったピアノですら、わざとそうしてるんじゃないかと感じるほど。また、どの曲も音を埋め尽くしてしまわずスペースを広く取ってあって、スローな曲が多いので、そうした音の表情がなおさら良くきこえるんです。
 アイデアも秀逸。たとえば「Catch that train」という曲では、徐々に速くなる汽車の音に合わせてハーモニカをアッチェルして吹いています。ブルース・ハーモニカの曲の中には汽車のこうした加速や汽笛の音を模して吹くものが少なくないですが、これを実際の汽車の音に合わせるとここまでカッコよくなるとは!

 バンドでこれぐらい表現を合わせようと思ったら、表現力あるプレーヤーを揃えないいけないし、さらにその表現を合わせないといけないので、リハを重ねないと難しいと思うんですよね。マイルス・デイヴィスぐらいうまい人たちですら「これは各自勝手に演奏してるだけで、ただのセッションだわ」と思うものがあります。でもひとりで演奏してるから、全員同じ方向を向いた演奏になっていて、本当に見事。昔から大好きなアルバムでしたが、いま聴いても、僕がいちばん感じ入ってしまうジョン・メイオールの音楽はこれだなあ改めて思いました。子どもにはわからないいぶし銀のカッコよさだな(^^)。


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『John Mayall's Blues Breakers / Crusade』

John Mayalls Blues Breakers Crusade 1967年発表、エリック・クラプトンが抜けてミック・テイラー(のちにローリング・ストーンズに参加)が参加した、ジョン・メイオール・ブルース・ブレイカーズのサード・アルバムです。アルバムにはアルバート・キング、フレディ・キング、サニー・ボーイ・ウイリアムソン、オーティス・ラッシュの曲が入っていたので、アフリカン・アメリカンによるオリジナルのバンド・ブルースをやりたかったのかも知れません。

 このアルバム、ジャケットがクソカッコいいので、買った時はワクワクして持って帰ったんですが(昔はなかなか見つけられないレコードでもありましたしね^^)、ホーン・セクションが入っていたのが僕にとってはきつかったです。R&Bやソウルに入ってるホーン・セクションって、抑揚も何もあったもんじゃない平らな演奏をする事が多いじゃないですか。あれをやられると、音楽が良くなるどころかむしろ音の表情を平らに均してしまって、表現にブレーキがかかる一方だと思っちゃうんですよね。
 とはいえ、ホーン・セクションが入っていなくても、あんまり面白みを感じなかったかも。シカゴ・ブルースでもシティ・ブルースでも、バンド・ブルースって際立ったハーピストがいるとか、そういうのがないと基本的に面白くないじゃないですか。このアルバムはフロントのいないバンド・ブルースといった感じで、フロントがいないと演奏は弱く、演奏が弱いとスリーコードで転調もないブルースって曲自体は面白いものではないので、聴きどころがなくなっちゃう、みたいな。

 この時点では、「ジョン・メイオールって、演奏の質も音楽そのものもファーストが最強で、次にクラプトンと演ったセカンド、次にサードと、だんだんレベルが落ちているなあ」と思いました。ところがこの後に発表したアルバムがいぶし銀でメッチャかっこいい。ミュージシャンって、アルバム1枚とかライブ1回で判断したら危険ですよね。僕的ジョン・メイオール推薦アルバムは、次回以降にまた紹介させていただきます(^^)。


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『John Mayall / Plays John Mayall』

John Mayall Plays John Mayall 1965年発表、ブルース・ロックのジョン・メイオールのデビュー・アルバムです。最初、僕はこのアルバムの存在すら知らなくて、友人とジョン・メイオールの話をしていたら、「デビューアルバムって聞いたことがある?あれが一番好きだなあ」と教えてもらったのでした。なんとこれ、デビュー作にしてライブ盤。バンドのメンバーはブルースブレイカーズとかなり重なっていて、違うのはギターがロジャー・ディーンであることぐらい。
 
 このアルバムを聴く前まで、ジョン・メイオールって、イギリスのブルース・ロックにしてはえらくレイドバックした感性を持った人で、きっと戦前ブルースが好きな人なんじゃないかと思ってました。悪くいえば古臭くて野暮ったい音楽というか(僕はそれが好きなんですが!)。ところがこのデビュー盤はホーンセクション入りのハコバンが演奏したクラブ音楽風で、オルガン・ジャズというかソウルというかR&Bというか、そういう雰囲気。まだガキだった僕にしてみれば、以降のアルバムよりぜんぜんイケてる音楽に聴こえました。リトル・リチャードあたりのナンバーもやってましたしね。
 また、僕はジョン・メイオールの事をイケてる鍵盤奏者と思っていたんですが、このアルバムでの彼は鍵盤奏者というよりヴォーカル&ハーモニカ奏者という色が強くて、しかも下手だと思っていた歌がけっこううまくてびっくり。エリック・クラプトンと共演したセカンド・アルバム以降の音楽との差にビックリしました。

 さすがDECCAからデビューするだけの事はあるな…デビュー時で比較すると、同時代のローリング・ストーンズアニマルズヤードバーズより相当に力量の高い人だったと思います。僕はセカンド以降のシブいブルース・ロックも大好きですが、このクラブ・ミュージック風の音楽も好き。友人に教えてもらわなければ一生聴く事のなかった、いい音楽でした!


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『John Mayall with Eric Clapton / Blues Breakers』

John Mayall with Eric Clapton Blues Breakers 1966年発表のジョン・メイオールのセカンド・アルバム、バンドにエリック・クラプトンが参加したことで有名なレコードです。クラプトンはヤードバーズの看板ギタリストでしたが、ポップな方向に進むヤードバーズに嫌気がさして脱退。「もっとブルースがやりたいんじゃボケェ」と、ジョン・メイオールと合流したんだそうな。とはいえ、クラプトンがジョン・メイオールと合流して発表したオリジナル・アルバムはこれだけかな?オリジナルでなければ、『Looking Back』というコンピレーション・アルバムで、クラプトンのクソカッコいい演奏が入っていたのを聴いたことが…これはまたいずれ紹介しますね(^^)。

 なにせいぶし銀のブルース・ロックなので、アルバム冒頭の「All Your Love」や「Hide Away」といったナンバーを中学生の時にはじめて聴いた時は、「音がスカスカ」「古くせえ」と感じました。ジョン・メイオールの声が細い上に音痴なのもアレに感じましたしね(^^;)。まあビートルズローリング・ストーンズも似たように感じていたので、60年代のロックってこういうもんなのかなって感じでもありました。
 ところがその先に進むと、ビートルズやストーンズとは少し違うと思い始めました。ジョン・メイオールの演奏するブルースハープはメッチャかっこいいしホンキートンクなピアノのレイドバック加減にもゾクゾク。クラプトンのギターは、ウーマントーンなんてものじゃなくてナチュラルなチューブアンプの歪みでサステインの長い絶妙なロック加減。1コーラス12小節だったりするし演奏もペンタトニックなのでたしかにブルースなんだろうけど、弾きまくり加減もサウンドも実にロックで、ムッチャクチャカッコよく感じました。というわけで、A面が終わるころには「これ、俺みたいなガキが聴くアルバムじゃないのかも。でも何かある、カッコいいぞ!」と、すでにジョン・メイオールの思うつぼ(^^;)。

 これ、ヴォーカルにうまい人を立てていたら、文句のつけようがないアルバムになってたかも。でもヴォーカルがうまかったらサード・アルバム以降のフリーみたいに、やさぐれたいぶし銀なこの通好みな感じは出てなかった気がするので、これで良いんでしょうね。50年代のロックンロール・ブームにしてもビートルズあたりのビート・ミュージックにしても、このレイドバックしたサウンドを良しとする感性を持っていなかったので、ブルース・ロックのブームって、ロックに新しい価値観を加えた重要な流れだったと感じます。耳がガキだと理解できない世界観、みたいな。
 この後、僕は中古レコード屋でジョン・メイオールのレコードを見つけるたびに買い集めるようになりました。クラプトンに至っては、ここからクリームまでが一番好き(ソロになってからはモダン・ブルースやってる時は好き)。ブルース・ロックが大流行した時代、その流れを作った名盤のひとつだと思います。いやあ、久々に聴いたけど、メッチャ良かったなあ(^^)。


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『コロンビア、エクアドル、ブラジル 南米の黒人音楽 Black music of South America』

Black music of South America 中南米の音楽というと、「ボサノヴァ」とか「タンゴ」みたいに名前がついている音楽以外は、みんな「フォルクローレ」というイメージを持ってました。でもフォルクローレってインディオか白人、またはその混血の人の音楽って感じで、黒人が含まれてないですよね。そんなわけで、このCDを見かけた時、僕は名前つきの音楽以外の南米黒人音楽を知らないんじゃないかと思って、思わずゲッチュしてしまいました(^^)。
 アフリカ系やムラート(スペインとアフリカの混血)、サンボ(インディオとアフリカ系の混血)の人口比率が高く感じるのが、コロンビア、エクアドル、ブラジルです…サッカー選手やミュージシャンを見ての感想なんですが(^^;)。これはその3国にあるブラック系の音楽を集めた現地録音CDで、録音は…時代が書いてませんが、コピーライトは1972年みたいです。レーベルはノンサッチ。

 コロンビアの音楽は2曲。「サン・アントニオの子守歌」はコロンビアのブエナベントゥラ港の録音、コール&レスポンス形式で、バラフォンを含む打楽器の伴奏がついてました。おお~これはほとんどアフリカン・ポップスじゃないか!やっぱりアフリカの大西洋沿岸から来た人たちが持ち込んだ音楽だから似るんだな。。「ロス・チョリートス」も同じ場所での録音でしたが、これはキューバ音楽やメキシコ音楽にアフリカ系打楽器が混じったような音楽。トリオ・ロス・パンチョスにアフリカ系打楽器のリズムセクションがついてる感じでした。いや~こんなフュージョンは聴いた事がなかったです、コロンビアはクンビアしか聴いた事がなかったですが、コロンビアの黒人音楽ってこんな感じだったんだな。。

 エクアドルの録音は1曲。「お聞きファニータ」は、アンデスのインディオの古い祭祀音楽みたいに聴こえました。昔、『豊穣への祈り~アンデスの祝祭音楽』というCDでアウトクトナ音楽というインディオの古い音楽を聴いた事がありますが、それに似てました。やっぱりこの地域はインディオの勢力が強くて、黒人音楽もインディオに呑みこまれたのかも。

 以降はブラジル音楽。これが、サンバやボッサやショーロ以前のブラジル音楽を聴いたようで、素晴らしかったです!「カポエイラ」はビリンバウを演奏しながらのコール&レスポンス。バーデン・パウエルの「ビリンバウ」って、こういう音楽を元に作ったのかも。ものすごくプリミティブでした。「サンバ・ジ・ローダ」も、今のサンバの原初形態という感じ、「カンドンブレ」なんて本でしか読んだ事がない音楽でしたが、ここまで来るとブラジルというよりアフリカ音楽でした。それにしても複数の打楽器でのポリリズムなリズムがすげえ。。「私はベツレヘムへ行く」「バンドーへ行く」は、スペイン牧童の歌あたりにアフリカ系のリズムがくっついてコーラス音楽化したみたい。

 アフリカ系民族は音楽でも宗教でも全部自分の色に染め直すんだなあ。どっちがいいかはともかく、そこが丸パクリの日本とはちょっと違うと感じました。そして、こういう南米音楽を聴いたのは僕は初めて、ビックリしました。1973年ごろの録音ですが、今の南米音楽というより、奴隷貿易でアフリカ人とインディオとスペインやポルトガル人が一次接近して融合したころの音楽みたいにプリミティブでした。素晴らしい!!


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『The Original Sound of CUMBIA - The History Of Colombian Cumbia & Porro As Told By The Phonograph 1948-79-』

The Original Sound of CUMBIA  コロンビアの代表的な音楽、クンビアのオムニバスCDです!クンビアってキューバ音楽にそっくりに感じますが、カリブ海沿岸の音楽って、地域別に見るより時代別にみた方が共通項を見つけやすい気がします。このCDは、1948年から79年までのクンビアを集めた2枚組CD(LPだと3枚組!)、なんと収録曲は55曲!アルバムタイトルにはいっている「ポロ」というのは、クンビアの中のジャンルのひとつみたいです。

 コロンビアって、コーヒーや薔の産地という以上に麻薬犯罪大国という印象を持っています。犯罪率や殺人率が異常に高く、合衆国に麻薬をバンバン輸出しているのが重要な輸出産業のひとつというコロンビアの犯罪状況は、名作TVドラマ『マイアミ・バイス』の第12話「Milk Run」に見事に描かれていますので、興味ある方はぜひそちらを。実はコロンビアって、麻薬に並んでクンビアも一大産業みたい…昔の日本でいう浪曲や演歌の興業みたいなもんなのかな。
 クンビアは、もともとは土着色の強いコロンビア海岸地方のアフリカ系民族のダンス音楽(ちなみにコロンビアは、メスティーソが人口の6割で、ムラートとアフリカ系は合わせても2割以下)だったみたいですが、このCDに入ってる音源は、クンビアが産業音楽化して以降の音源な感じがしました。2拍子が基本で、打楽器とコントラバスがリズム・セクション、それに管楽器やアコーディオンがつき、ヴォーカルとコーラスが重なってるものが多かったです(インスト曲もあり)?特に重要なのがアコーディオンと、ブックレットに書いてありました。ちなみに、ブックレットに映ってたアコーディオンは、みんなダイアトニックなボタン・アコーディオンでした。あーこれだと難しい音楽をやるのはそもそも無理ですね(^^)。その必要もないでしょうが。
 激しいというよりテンポ100ぐらいでノリ良い感じ、明るめの曲想のものが多かったです。いや~、これは気持ちいいなあ。クンビアを代表するアーティストというのを調べてみたんですが、分かりませんでした(^^;)。

 特殊ジャケットもカッコよく、ボール紙のようなデザインの40ページのブックレットもついています。特にブックレットが強烈で、Googleで調べてもWikipedia で調べても、クンビアの情報は日本語ではほとんどない状況なので、解説がメチャクチャ詳しいこのブックレットを読むだけで日本有数のクンビア通になれそう(^^)。クンビアをひとつのCDで聴きたいなら、これが決定盤なのではないかと!


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『熱い大地の声 パナマの民族アンサンブル“ダンツァス・パナマ”』

AtuiDaichi no Uta_Panama メキシコとパナマって地理的に近いのでイメージが似てますが、パナマもメキシコと同じように国民の過半数がメスティーソ(インディオとスペイン人の混血)だそうで、もしかすると文化も音楽もメキシコに近いのかも。でも僕はパナマの音楽をまったく知りません。そもそも、パナマを良く知りません。パナマ帽をかぶって、パナマ運河があって、野球やボクシングが盛んで…ああそうか、ボクシングのロベルト・デュランがパナマ出身か!でも音楽は知らない(^^;)。。というわけで、日本のビクターがパナマで現地録音してきたCDを聴いてみよう、そうしよう。

 実に新鮮、このCDに入っていた音楽は、僕には3つの音楽が混在しているように聴こえました。ひとつはオセアニアの打楽器と合唱の音楽、ひとつはメキシコ音楽、もうひとつはスペイン音楽です。

 最初がいきなり予想外、ギターやチャランゴを弾きながらみんなで歌うメキシコのソンとかマリアッチみたいな音楽を想像していたら、打楽器を打ちながらコール&レスポンス気味に歌うプリミティブな音楽が流れてきました。僕が聴いた音楽の中でいえば、ポリネシアの島々の音楽に近いかんじ。なるほど、メキシコよりも大西洋の音楽に近い…という事は、文化もあっちに近いんでしょうか。これって先住民族インディオの音楽の色なんでしょうが、インディオと言っても南米やアンデスのフォルクローレみたいな素朴な感じじゃなくて、もしかして神殿文明の儀礼音楽の名残なんじゃないか…な~んて、儀礼音楽っぽいというだけで勝手な想像をして聞いてました(^^)。リズム型はメキシコ湾に浮かんでる島々の音楽のリズムに似ていましたが、あれよりもっとハードで、それこそオセアニアのきれい音楽の打楽器合奏のようでした。

 途中からは演奏にアコーディオンが加わり、ギターやヴァイオリンが加わり…というわけで、ようやくメキシコの音楽に近づいてきました。アコーディオンって、ある時代にアメリカ大陸に急速に広がったと言いますが、今はかなり廃れましたよね。ボタンひとつで和音が鳴るので、初心者やドミソのポピュラー音楽にはものすごく有り難い楽器ですが、難しい事をやろうとするとむしろその構造が足かせになるのかも。

 そして最後に、スペイン色の強い音楽。メキシコの音楽とスペインの音楽は実際に繋がっているので親和性が高いですが、フラメンコ・ギターのような演奏もあって、このへんになると「これ、スペインの音楽だから」と言われても信じるんじゃないかというほどそっくり。このへんはメスティーソの源流のスペイン人からもたらされた文化なんでしょうね。土着化して独自の中米音楽になる前のものが、そのまま残っているパターンもあるという事かな?

 中南米に比べると混血の度合いがいちじるしく低い日本に生まれた僕には想像しにくい事ですが、色んな文化を持った人が流れ着いて混血を繰り返して、新しい文化を生み出した地域の音楽は、そのルーツになっている音楽がみんな残っているのが面白かったです。ものすごいパワーを感じるのは、さすが植民地支配に抵抗して独立戦争を繰り返してきた地域。血の気が多いなあ、みたいな(^^)。パナマの音楽を収録したCDって珍しいと思うので、パナマの音楽を聴きたい人は、これは外せない1枚かも?!


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ダチョウ倶楽部の上島竜兵さん、自殺なの?もし避けられた自殺なら、どうやれば防げたか考えてみる

UesimaRyuhei.jpg 今日(2022年5.月11日)、お笑い芸人の上島竜兵さんが逝去なさったそうです。家族からの通報で自宅から緊急搬送されたそうで、Yahooニュースには「関係者によりますと自殺とみられています」、朝日新聞ニュースには「捜査関係者によると、自殺とみられる」と書かれていたので、自殺の線が濃厚なんじゃないかと。なんてことだ…。

 ダチョウ倶楽部にいちばん爆笑させてもらったのは、ビートたけしが若手芸人のために作ったスペシャル番組『ビートたけしのお笑いウルトラクイズ』。興奮すると爆発する装置をつけられ、心電図で興奮度合いを測られるコーナーでした。他のお笑いタレントがセクシーな女性の登場で心拍数があがっていた中、上島さんはピクリともせず。ところがマッチョな男が出てきた途端に心電図が…あれは爆笑しました。
 他にも、ダチョウ倶楽部3人でK1の佐竹さんに挑んでリング下に落とされ、敷かれた粘着シートに絡まって動けなくなったのも爆笑でした。その落ち方や、落ちたあとのリアクションの面白さと言ったら(^^)。リアクション芸人なんていう言葉が出来たのも、この頃のダチョウ倶楽部さんや出川さんからだったと記憶しています。

 数日前にも、ファイト一発の俳優・渡辺裕之さんが縊死していました。縊死ってほぼ首吊りだそうですので、これも自殺の可能性が高いのでしょう。神田正輝と松田聖子の娘さんも自殺と思われる転落死をしてました。僕は関係の近い人を自殺で亡くした事があるもので、こういうニュースを聞くたびに、やりきれない思いを感じてしまいます。

 自殺って、色々な事を気に病んでの事なのでしょう。去年の厚労省の統計によると、自殺の理由は、健康問題(約4割)、家庭問題(14%)、経済問題(14%)、仕事関係(7%)、男女問題(3%)なんだそうです。男女問題と家庭問題は人間関係、仕事関係は人間関係と経済問題が半々とすると、大きく見て健康、人間関係、経済問題が自殺の理由になります。このうち、健康問題のうち直らない病気や痛みから逃れるための自殺だけは、状況によっては仕方ないという気がしますが(だって、死ぬ方がましと思うぐらいの肉体的苦痛の場合は、それを許してあげないのは苦しめと言っているような気がしてしまうので)、そうでないものは早まらないでくれと思ってしまいます。
 経済問題なら、日本にいればセーフティーネットもあるから何とかなる、最悪無一文になったって緊急避難は出来るから自治体に助けを求めてくれ、仮にアパート暮らしになったって、誰だって最後はどうせひとり、死ぬ事を考えたらそんな事は苦しみのうちにも入らないと悟ることが大事だと思います。仏教の本でも『方丈記』でもいいから読んでみよう、そうすれば持っていると失った時の苦しみが大きいんだから、持たなくなったこと自体をいい機会と思おう。
 人間関係も嫌な人とのかかわりなら断ち切ってしまえばそれまで、自分が死ぬ事はないです。愛別なら喪失感が残るでしょうが、たとえば親兄弟との別れならそれは順番であって、放っておいたっていずれ自分にもその時は来るんだからそう思おう。恋人や親友との別れだったら、もしそれで後悔する事があるとすれば、それは次に恋人が出来た時。その時には「あの時に死ななくて良かった」と思う筈だから、早まらないでくれと思ってしまいます。

 僕の身近で死んだ人は、死んだときにお酒を飲んでいた人と、やや鬱的傾向にあった人(鬱病じゃないです、あれはそんなレベルのもんじゃないらしい)でした。つまり、自殺した時に冷静な判断が出来ない状態でした。その人たちだって、お酒を飲んでいない時だったら、あるいは落ち込んでない時だったら、自殺しようだなんて思わなかったかもしれません。そう考えると、「なんで自殺なんて」と思っている人だって、気が滅入る事があって、その時にお酒でも飲んだら、どうなるか分からないですよね。そういうのを予防するには、まずは酒に頼らない事。そして、元気な時から「もし自殺しようと思った時には、冷静に判断できる状態の時まで実行しないようにしよう」と心がけておけば、少しは不必要な自殺を減らす事が出来るんじゃないかと思います。

 上島さんには、高校生の頃からよく笑わせてもらいました。天国では苦しむ事なく、志村さんや仲間たちと楽しく暮らして欲しいです。そして…お願いだから、不必要な自殺が少しでも減りますように。


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プロフィール

Bach Bach

Author:Bach Bach
狭いながらも居心地のいい宿で、奥さんとペット数匹と仲良く暮らしている音楽好きです。若いころに音楽を学びましたが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたレコード/CDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度のものですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば嬉しく思います(ノ^-^)ノ

最近気になってるCDとか本とか映画とか
ロシアとウクライナがほぼ戦争状態に入りましたが、僕はソ連解体後のウクライナについて本当に無知…。これは2016年にオリバー・ストーン監督が作ったウクライナのドキュメンタリー映画。日本語字幕版が出たらぜひ観たい このブログをYoutube にアップしようか迷い中。するなら作業効率としては早いほど良いんですよね。。その時にはVOICEROIDに話してもらおうかと思ってるけど、誰の声がいいのか考え中
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