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心に残った音楽♪

おすすめCDの紹介のほか、本や映画の感想などを (*^ー゜)v

 

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映画『じゃりン子チエ 劇場版』 はるき悦巳原作、高畑勲監督

JarinkoCHie_Gekijouban.jpg はるき悦巳原作の大人漫画のアニメ映画化、1981年の作品です!じゃりチエは原作コミックもTVアニメも好きですが、僕がいちばん好きなのは映画版。なにせDVDを買って持っているほどですから(^^)。子どもの頃から今まで何度観なおしたか分からないほど大好きだけど、これが高畑監督作品とは思ってもいませんでした。何を作らせてもすごいなあ。。

 60年代後半、大阪の新世界周辺の繁華街に住む小学5年生・竹本チエ。親が別居したうえに父親のテツが博打狂いのため、父親の店であるホルモン焼き屋をチエちゃんが切り盛りして生活しています。やくざから金を巻き上げるほど凶暴なテツですが、娘のチエちゃんは猫かわいがりの愛情を注いでいます。そんな時、家を出ていた妻のヨシ江が家に戻ってくることになり…

 この映画の好きな点はいっぱいあるんですが、浪花節や任侠映画っぽいシリアスなドラマを笑いにしてしまうそのセンス、声優の素晴らしさ、アニメ独特の表現、こういうあたりが特に好きです!もう最高。

JarinkoCHie_Movie2.gif まず、ギャグセンスが大阪的な独特のノリで面白すぎ!例えば、おいちょ株をやっているやくざ経営の賭場の店名が「堅気屋」とかね(^^)。僕は神戸に住んでますが、神戸なんて大阪と似たり寄ったりと思われるかも知れませんが、神戸の人間から見て大阪の人のギャグセンスは別次元です。この映画の中にも「なんや知らんけど、逮捕しといた方がええんちゃうか」なんていうセリフがあるんですが、大阪の人ってこういうセリフが本当に息をするように出てくるんですよね。。このアニメの笑いは大阪の文化だな、みたいな。

 そして、こういう笑いを表現している声優陣が見事!この映画の声の多くは実際の関西人で、しかも漫才師が多いです。大阪弁でしゃべくりで笑いを取るんだから、なるほど漫才師は適役。特に素晴らしいのがチエ役の中山千夏さん(ピアニストの佐藤允彦さんと結婚していたことあり!)とテツ役の西川のりおさんが秀逸で、彼らのトーク力だけでも笑えてしまうほどの素晴らしさでした。

JarinkoCHie_Movie1.gif アニメーションの見せ場も見事。『じゃりン子チエ』って原作も面白いんですが、アニメでないと出来ないシーンがふんだんに織り込まれていました。例えば、この映画で僕が一番好きなお好み焼き屋のシーン。やくざから足を洗ったおっちゃんの涙が止まらなくなり、鼻水がお好み焼きに(^^;)。。さらに大泣きすると、鉄板に落ちた涙がジュッと蒸発して店内煙だらけになるんですが、このユーモアはアニメでないと表現できないですよね。
 他にも、チエちゃんが走り、テツが自転車で追いかけるシーンでは手前から奥へと風景が流れるアニメーションで、アニメーションでしか表現出来ないエンターテイメントに仕上がっていました。手書きでこれをするからアート(技術)なのであって、これをCGでやったらアートにならないです。ただ原作を映画化するのではなく「アニメで表現する必然性」を作り出している所に、高畑監督の素晴らしさを感じました。

 親が少年院あがりで離婚していて働きもせずバクチ狂い、やくざの出入りがそれなりにあり、小学生が店を切り盛りしている…普通に考えたら涙亡くしては見ることも出来ない物語ですが、それを「こういう世界の中で生きていたかったな、最高に楽しいな」と思わせてしまうんですから、どれだけ面白いか分かろうというもの。生きているうちに、色々と辛い事があってもユーモアを失わず前を向いて生き生き元気溌剌と生きていくこの生命力が素晴らしい、「明日はまた明日の太陽がピッカピカやねん」ですね!この映画を最初に観たのは小学4年生の時。その時からずっと大好きであり続けています。体裁はアニメ映画ですが、実際には大人こそ楽しんで観られる映画なんじゃないかと!


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『ハイドン:オラトリオ《四季》 ケーゲル指揮、ライプツィヒ放送交響楽団』

Haydn_Siki_Kegel.jpg ハイドンが書いたオラトリオ、「天地創造」に並ぶもうひとつの大作「四季」です!ハイドン晩年の作品なので、最後の大作とも言えるかも。旧約聖書の創世記に基づいた「天地創造」に比べると、ストーリーはスケールダウンした観は否めませんし、ハイドン自身も人に「天地創造の方が四季より好き」なんて答えたそうですが、音楽的には僕はこっちの方が好きです。「秋」の4番の同主調転調とか、色々と音楽に起伏があって楽しいんですよね(^^)。それにしてもこのへんの時代の音楽って、管弦のうしろにいるチェンバロがめっちゃ効果的、これがひたすらいいムードを出してると思っちゃいます。

 とはいえ、音楽的には後期ドイツ・バロックからウィーン古典派あたりの物語系の宗教曲に共通した書法なのは確かで、そういう音楽をそんなにたくさん聴いてるわけじゃない僕は、このあたりの曲に音楽的な違いをあまり感じないです。レシタティーヴの入り方や、その後ろの伴奏がチェンバロである所とか、「あ、これはバッハの受難曲の流れにある書法なんだな」と思う程度の浅い認識。もし「この曲なんだ」とクイズを出されたら僕は「バッハのヨハネ受難曲やマタイ受難曲あたり?」と間違える自信あり。それなのに、「天地創造」はイマイチで「四季」はいいと感じるんだから、善悪なんて紙一重のところにあるのかも。そういう見方をしたら、80年代90年代の日本のポップスだって、50年代のジャズのハードバップだって、似たようなものがいっぱいあるけど、でも好きな曲と嫌いな曲がありますもんね。

 そして、物語です。僕みたいなライトファンにとってのこのへんの時代のオラトリオや受難曲って、やっぱり物語が重要。で、色眼鏡抜きでいって、「四季」の物語が好きなのです。お百姓さんがいちばん偉いと思ってる僕は、田畑を耕す人々を四季を通して見つめるこの物語は、キリストの受難物語よりしっくりくるのです。春に農民が種をまき、夏に嵐が来て、秋に収穫して勤労を讃え、冬はどんよりとした光しかささない中ちょっとした寓話が紹介され、最後にアーメン。いいじゃないですか!でもこうなると、どの辺がオラトリオなのかがちょっと分かりませんが(^^;)。

 ところが、「四季」は、良くない話も聞きます。このオラトリオのクライアントは、ジェームス・トムソンの長詩「四季」をもとにしてこのオラトリオの台本を書いたスヴィーテン男爵。この男爵がちょっと面倒で、芸術への理解はあった人だったものの「旦那芸」に近くて、台本にちょっとシロウトくさいところを感じました。実際、ハイドンの音楽に色々口出ししたそうで、ハイドンはブチ切れ。こんな話があるけど、実際に音楽は素晴らしいし話の大枠も素晴らしいと思うんですよね。さすがハイドン最後の大作、素晴らしいオラトリオと思いました!


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『ハイドン:オラトリオ《天地創造》 カラヤン指揮、ウィーンフィル』

Haydn_TenchiSouzou_Karajan.png 大作曲家の生涯の大作といえば、バッハならマタイ受難曲ミサ曲ロ短調、ヘンデルならメサイア。じゃ、ハイドンは?「四季」かこの「天地創造」なんでしょうね。これはカラヤン指揮ウィーン・フィルによる82年ザルツブルグ音楽祭でのライブ録音。ちなみに、カラヤン&ウィーンフィルは、天地創造を65年にも録音しています。古い方は、残念ながら僕は聴いてません(^^)>。。

 「天地創造」はオラトリオです。オラトリオとは、宗教曲だけど典礼曲ではなく、管弦楽伴奏の声楽でストーリーが展開するけどオペラのように芝居があるわけではなく、たいがい演奏時間が長いものです。聖書関連を題材にしているというだけでも19世紀までのヨーロッパ世界では決死の覚悟が必要だと思うんですが、さらに大規模だから、生涯の大作になりがちなのかも知れません。

 そして結果は…だ、だめだ、やっぱりこの古典派の宮廷音楽的な雰囲気に馴染めませんでした_| ̄|○。そうか、ストーリーが展開するから、音楽先行でソナタとかフーガといった形式を決める事が出来ず、自由形式になっちゃうんだな。そうなってしまうと、僕が古典派音楽を聴くときの楽しみのひとつがなくなってしまう。。
 でも、題材が旧約聖書の創世記なので、話が面白いです。有名な「はじめに天と地が創られた」から始まって、昼と夜が作られ、生きとし生けるものが作られ、そしてアダムのエヴァの物語に繋がります。聖書を読むより、音楽つきで物語が進んでくれるレチタティーヴォって、普及活動には良いのかもしれません。しかし日本人の僕にとって、やっぱりドイツ語という所が壁になってしまいました。さいわい日本盤だったので訳詩はついてるんですが、ちょっと音楽を聴いてるうちについていけなくなったりして(^^;)。
 そして音楽は、いかにもハイドンという感じでした。最初の「ジャ~ン」の和声とか、またそれで始めるところとか、いかにもハイドンです。

 いろいろ聴いてたら、だんだんハイドンの作曲の癖というか趣味というか語法が分かってきたかも。もし僕の文学や音楽の理解力がまだ成長してくれるなら、きっと次聴くときは今よりもっと良いと感じられる作品である気がしたので、いま早まって手放さずに手元に残しておこう、そうしよう。


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『ハイドン:交響曲第102番・103番《太鼓連打》 アバド指揮、ヨーロッパ室内管弦楽団』

Haydn_Symphony 102 103_Abbado ハイドンの交響曲は人生で何度もチャレンジしてきましたが、傑作の評判も高いザロモン・セットのうち95・96・101でもダメ(>_<)。そんな話を音大時代の友人に話したら、「どうせザロモン・セットを聴くなら、第2ザロモンの後半を聴いたら?」な~んてアドバイスをくれて、こんなCDを聴かせてくれました。う~んやっぱり音楽は口コミで信頼できる人に薦めてもらうのが一番ですね、変なステマに引っかからなくて済むし(^^)。しかもアバド指揮という事で、今っぽい耳にチューニングされてしまっている僕にもわかりやすいかも。

 102番。第1楽章はソナタ、2楽章は緩徐楽章、3楽章は3拍子、4楽章はロンドというわけで、典型的な4楽章ソナタでした。1楽章冒頭の始まり方がいい!ユニゾンで全音符のクレッシェンド、これで僕は「おっ?!」と惹き込まれてしまいました(^^)。4楽章はpresto、ダッシュで追いかけっこしてるようなロンドでした。

 103番《太鼓連打》。1楽章はソナタですがちょっと面白いです。最初にティンパニの連打があって、再現部はあっという間に終わってコーダ。なるほど、だから「太鼓連打」のふたつ名があるのか、しかし安直なネーミングだな…。2楽章は変奏形式、3楽章はトリオ、4楽章はソナタ、。というわけで、これも典型的なソナタ形式交響曲でした。1番の冒頭はおごそかに始まり、そして宮廷音楽の舞踏音楽のように展開します。このへん、古典派の弦カルやシンフォニーって、6曲セットで作るので、前後の曲との兼ね合いもあるのかも知れません。

 古典派のうちでもハイドンとモーツァルトを聴く時は、サウンドを楽しむ事はやめて、完全にソナタ形式の構造の妙を楽しむようにしてますが、自分がだんだんこの古典派の様式に馴染んできたのが分かります。ポップスもロックも片っ端から歌謡形式なのに大量に聴いていても思ったより飽きないのは、その様式での聴き方が分かってくるからなのかも。とはいえ、僕はハイドンだったらピアノ3重奏曲がアンサンブル面で面白く感じました。シンフォニーは、今のところ様式にはめ込み過ぎた作曲に聴こえてしまって、ちょっとね(^^;)。。


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『Astor Piazzolla Y Su Quinteto Nuevo Tango / Tango Para Una Ciudad』

Astor Piazzolla Tango Para Una Ciudad 邦題『ある街へのタンゴ』、1962年発表のアストル・ピアソラ五重奏団のアルバムです。前作『Nuestro Tiempo』同様、ヴァイオリンのアントニオ・アグリ以下おなじメンバーでした。

 8割がピアソラの作曲作品で、表記こそないものの素晴らしいアレンジも全曲ピアソラの手によるものではないかと。古典も、実験も、あるいは前衛も消え、ピアソラ的モダン・タンゴのスタイルがここで完全に確立されたように聴こえました。演奏も録音もいいし(さすが60年代のCBS!)、もうこれは完璧。いま、モダン・タンゴと言ったらこういう演奏やアレンジの事を指すのではないかと思うほどに、鉄板の音楽が完成していました。ピアソラ、かっこいいです!

 ただ、これってピアソラ的には、「タンゴって」という事を考えながら作っていた気がします。自分が良いと思う音楽であるだけでなく、新しいタンゴという縛りが設けられているような。たしかにカッコいいんですが、この縛りが作編曲に若干のブレーキをかけているように感じられて、ピアソラの中での最前線の音楽ではない気がしました。

 というわけで、「ピアソラと言えば至高は五重奏団」の格言のど真ん中にあるような演奏に作編曲、60年代のアストル・ピアソラ五重奏団のスタジオ・アルバムでは最高傑作と思いました。でも、50年代の弦楽オーケストラとの共演、協奏曲、80年代のピアソラ、そしてピアソラ以降のモダン・タンゴを知っていると、これはピアソラが多少加減して作った音楽に聴こえもしました。間違いなく素晴らしい演奏に作品ですが、ピアソラってもっともっとすごいミュージシャンだよな、みたいな(^^;)。



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『Astor Piazzolla / Nuestro Tiempo』

Astor Piazzolla Nuestro Tiempo 邦題「われらの時代」、1962年発表、アストル・ピアソラ5重奏団のアルバムです。RCA からCBS に移り、録音とジャケット・デザインがちょっと改善…ちょっとですが。でもこのちょっとが僕にはけっこう大きかったです。

 まず、音楽がカッコよすぎ。 曲に「天使」というタイトルが多く、しかも1曲目がバッハの音楽みたい。というわけで、コンセプト・アルバムのように聴こえました。ピアソラって成功も失敗もするけど、それってやっぱり挑戦しているからなんですよね。結果はどうあれ、その姿勢がまだ見ぬ素晴らしい音楽を数多く作り出す要因のひとつになっていたのかと。で、これはその成功例じゃないかと。

 天使と言えば、ピアソラの曲には「天使」とか「悪魔」という単語の入った曲が多いですが、このアルバムに入っていた「Muerte del angel(天使の死)」は有名曲、さすがにカッコよかったです。他にも、タンゴに明るいわけではない僕ですら聴いた事のある曲が何曲か入っていたし、それがコンセプト色と相まってしびれまくりました。

 僕の好みだけで言えば、次の『 Tango Para Una Ciudad』というアルバムと本作が、60年代前半のピアソラ5重奏団の代表作と思っています。60年代末に決定打が出るのですがね(^^)。ただ…最初にチラッと書きましたが、RCA 時代のマイルドな音から改善したとはいえ、やっぱり録音がもう一声。実際にはもっとカッコいい演奏だったのに、録音で鋭さや迫力が伝わりにくくなっている気がしました。この音を理由に、はじめてピアソラを聴く人がこのアルバムを聴いて「そんなに凄いか?」と思うことがあってもおかしくない気がします。実際はもっとハードでエッジの効いた演奏だった事は、80年代あたりのアルバムなんかを聴くと想像がつくので、そのへんは脳内補正して聴くことが出来れば、より楽しめるアルバムかも知れません。


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『Astor Piazzolla / Piazzolla ... O No?』

Astor Piazzolla _Piazzolla O No これも1961年発表、アストル・ピアソラ5重奏団のアルバムです。アルバム・タイトルは「ピアソラか否か」…なんでも、タンゴ革新派のピアソラの音楽は、保守勢力の強かった当時のタンゴ界では相当なバッシングを受けたそうで、それでこんなアルバム・タイトルをつけたんだそうな…よほど風当たりが強かったんでしょうね。

 ところが今の耳で聴くと、「こんな前衛的なものはタンゴじゃねえ」と言われていたというのが信じられないほど、普通でした。歌曲が多かったからかな…。いや、曲はよく聴くとかなりかっこいいんですが(若干古くさいラテン音楽調な部分も残してる感じ)、今ってタンゴと言うと古典タンゴよりモダン・タンゴを耳にする事の方が多いじゃないですか。しかも、このアルバムに入っている曲もけっこう良く取り上げられますし。そのうえ、アルバム『Piazzolla Interpreta A Piazzolla』と同じように、このアルバムも録音や演奏が若干マイルドで、前衛タンゴのあのノイズに近いようなサウンドや強烈なアタッカが薄れて聴こえちゃって、「俺の愛したピアソラはこんなもんじゃねえ」感が強くなってしまったのでした。これって、古典タンゴのサウンドを踏襲した録音だったんでしょうね。

 クラシックの巨匠の古いレコードもそうですが、「ああ、これ、いい録音で聴きたいなあ」という感じ。ヴァイオリンのチャチ―ラ(タンゴではよく聞くけどクラシックではまず聴かれない、駒の下を弓でギリギリ音を出して弾く奴です)とか、ピアノが低音でクラスターするタンゴ特有の演奏のところとか、本当はもっと強烈なサウンドを鳴らしていたキンテートだと思うんですよね。あ、でも古典タンゴとモダン・タンゴの間、そして保守と革新の中間に思えて、良く出来た音楽だと思いました。


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『Astor Piazzolla / Piazzolla Interpreta A Piazzolla』

Astor Piazzolla Piazzolla Interpreta A Piazzolla 1961年発表、いよいよキンテート(5重奏団)をスタートさせたアストル・ピアソラのアルバムです。ところで、この時点でもうエレキ・ギターが入ってるんですね。視野が広いのか新しいもの好きなのか、ピアソラらしいといえばらしいです(^^)。

 アルバムタイトル通り、12曲中9曲がピアソラの手による曲でした。ピアソラと言って僕が真っ先にイメージする音楽って、60年代の5重奏団の曲と演奏です。このアルバムの1曲目に入っている「アディオス・ノニーノ」なんて、今ではモダン・タンゴの大スタンダードですし、他にも「Tanguisimo」や「Decarisimo」などなど、知っている曲がいっぱい入っていました。へえ、斎藤徹さんも演奏していた「コントラバヘアンド」って、このアルバムに入ってたんだな。。
 そうそう、アルバム・タイトルにもなっているノニーノって、ピアソラに音楽の素晴らしさを教えてくれて、幼いピアソラにアコーディオン(バンドネオンじゃなかったらしいです)を買ってくれたピアソラのお父さんの事なんだそうで。そんな愛するお父さんが亡くなった時に書いた曲が「アディオス・ノニーノ」なんだとか…泣ける。。というわけで、以降のピアソラの音楽の作編曲の基礎がすべてこの時点で完成していると感じました。

 でも演奏なのか録音なのか、サウンドがイマイチに感じました。迫力と爆発力あふれるピアソラの音楽のイメージに対して、妙にマイルドなサウンドなんですよね。この少し前のキンテート&弦楽オーケストラの音の破壊力が素晴らしかったもんで、僕には大人しすぎて物足りない音楽に聴こえてしまいました。これてマイルドな音の録音に責任の多くがありそうですが、円s脳もアレだと思うんですよね。「アディオス・ノニーノ」で言えば、展開部でもっとテンポを落として落差をつけるとか、80年代のキンテートだったらやってたと思うんですよね。

 というわけで、作編曲は当時の標準より少しだけ進んだタンゴ、個人的に好きな曲は、アレンジ込みでやや定型から外れる「Los Poseidos」と「Guitarrazo」(後者はピアソラの曲ではないです)。でも録音がそうした作曲意図とマッチしていないように聴こえて、僕的にはピアソラのスコアを確認するアルバムぐらいのポジションのアルバムになってしまいました。録音って大事ですよね。


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『Astor Piazzolla Y Su Orquesta De Cuerdas / Lo Que Vendra』 『Tango En Hi-Fi』

Astor Piazzolla_Tango En Hi-Fi ピアソラに衝撃を受けて、「これは最初からぜんぶ聴かないとダメだ」と思って僕が遡ったのは、ピアソラがフランス留学から帰った1956年から。だから僕が聴いたもっとも古いピアソラの音楽は、アルゼンチン帰国後のスタートとなったオクテート・ブエノスアイレスでしたが、その次にピアソラが挑んだのが、オルケスタ・デ・クエルダス(弦楽オーケストラ)とキンテート(5重奏団)の共演でした。それが57~59年に発表された『Lo Que Vendra』と『Tango En Hi-Fi』という2枚のアルバムです。ダブり曲は「Tres Minutos Con La Realidad」だけで、この曲もテイク違いに僕には聴こえました。ちなみに、前者が10インチ盤。後者は12インチ盤で日本では『天使のタンゴ(Tango Del Ángel)』のタイトルでリリースされた事があります。僕が最初に聴いたのはこれでした。

 なにせ古いアルゼンチン録音なので、録音状態はかなり悪いです。ところが音楽が強烈、あのピアソラの前衛タンゴのがこの時代にはすでに完成しているどころか、以降でもなかなか聴く事のできない炸裂度です。キンテートだけでなく、弦チームもリズムやグルーヴが超強力。タンゴは作曲面で言えばアレンジがひとつの鍵と思いますが、たとえば大有名曲「ラ・クンパルシータ」ですら、ここでのアレンジはカッコよすぎてビビりました、すげえ。。演奏の凄さの例をあげれば、「Tango Del Angel」(天使のタンゴ)は今でも良く演奏されるモダン・タンゴ必殺曲ですが、これだけの強烈なグルーヴとサウンドを生み出す演奏がどれだけあるでしょうか(いや、ない)。

Astor Piazzolla Lo Que Vendra また、まだスタイルが絞り切れていないものもあって、それもそれで面白かったです。今ではピアソラ以降のモダン・タンゴの色って、何となく決まってきてるじゃないですか。でもこの時期はまだ胎動期なのか、タンゴというより泥くさいヨーロッパ音楽という色のものもあって、このへんも面白かったです。つまりはこのスタイルの音楽が最初からあたわけでなく、試行錯誤しながら自分で生み出していったわけですよね。物真似しか出来ない戦後日本の音楽文化の中に漬かっていたもので、この創造力には頭が上がりません。

 ピアソラって、イタリア移民の子で、ブエノスアイレスで過ごしたりニューヨークに移住したり、またこの弦楽オーケストラとの音楽を作る前はフランスに留学したりと、色んな世界に行っていました。手にかけた音楽もタンゴ楽団への参加だけでなく、クラシックを学んでクラシックの作曲家になろうとしたり。つまり、タンゴもアルゼンチンも俯瞰して眺めることが出来たんじゃないかと思うんですよね。そこに努力も才能も加わったことで、この20世紀を代表する音楽のひとつが生まれたのだと思います。僕個人としては、ピアソラの頂点のひとつは、キンテートと弦楽オーケストラでまったく新しい音楽を作り出したこの2枚のレコードと思っています。音楽好きの方には、死ぬまでにぜひ一度は聴いて欲しい音楽です!


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『Octeto Buenos Aires / Tango progresivo』 『Tango Moderno』

Octeto Buenos Aires ango progresivo 僕がはじめてアストル・ピアソラの音楽を聴いたのは1980年代。来日公演も行われ、日本でもピアソラ・ブームが起きていた頃で、その攻撃的でありつつ知性あふれる作風と、あまりに激しい演奏の共存に、心の底から吹っ飛ばされました。それ以来、がぜんピアソラに興味を持って情報をかき集めるも、何から聴いて良いかすら分からない状態。当時なんとか手に入ったのは、ポリドールからリリースされたピアソラの日本盤。これを片っ端から聴くのが関の山でした。そうしているうちに、タンゴ前衛派としてのピアソラの歩みは、ブーランジェに「あなたはクラシックじゃなくてタンゴ」とアドバイスを受けてパリから帰国後、すぐに結成したオクテート・ブエノスアイレス(ブエノスアイレス八重奏団)というバンドにあったらしいことが分かってきました。
 というわけで、60年代の有名なキンテートの数年前にピアソラが結成していたオクテート・ブエノスアイレスが発表した2枚のアルバムがこれ、『Tango progresivo』と『Tango Moderno』、1956~57年発表です。編成は、バンドネオン*2(ひとりはなんとレオポルド・フェデリコ!)、ヴァイオリン*2、エレキ・ギター、ピアノ、チェロ、ベースx2。

Octeto BuenosAires_Tango Moderno 音楽は、僕の耳には完全なアンサンブルに聴こえました。これがものすごいカッコよさで、「Marrón Y Azul」なんて、現代ですら、少しでも温いジャンルの音楽の中に入ったらかなり尖って聴こえるかも。ただ、これが「あまりに過激すぎる音楽」と感じたかというとそんな事はなく、後年のピアソラの音楽、あるいはピアソラ以降のモダン・タンゴそのものと同じぐらいに感じました。この前後のタンゴ楽団(たとえばフリオ・デ・カロとかオラシオ・サルガンとか)が56年時点でどれぐらいまでモダン化した音楽をやっていたのかは分からないのですが、これは今のモダン・タンゴのベーシックだと感じました。今のタンゴ楽団って、このアルバムに入っている曲を取り上げたりしますもんね。

 注目したのは、アドリブかもしれないギターを除いた全員が、このスコアを演奏している演奏能力の高さでした。このスコア、ジャズ・ミュージシャンには演奏不可能と思います。いくらピアソラが凄かったとしても、このスコアを演奏できる共演者がいなければ演奏は無理だったわけで、それが少なくとも7人パッと集まるぐらいのレベルに、アルゼンチンのポピュラー音楽界は成熟していたわけですよね。そのレベルの高さに驚かされました。ヨーロッパ移民で構成された白人社会ブエノスアイレスは、音楽の背景のひとつにクラシックがあったのかも知れません。それが、船乗りやフォルクローレから伝わったラテン音楽とフュージョンした、みたいな。

 僕が聴いたタンゴとしてのピアソラは、これがいちばん古いものです。そしてそれはこの時点ですでに完成していました。それがピアソラの凄さなのか、タンゴ全体の成熟度なのかは分かりませんが、このレベルのものが在野の音楽にあるという事が脅威。このやさぐれ感や攻撃性はラテンなのかも知れませんが、このクオリティやインテリジェンスは欧羅巴なのだと思います。


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『Grand Funk / Shinin' on』

Grand Funk Shinin on グランドファンク、1974年のアルバムです。バンドはこの後も何枚かのアルバムを出しましたが、僕が聴いたグランドファンクのスタジオ・アルバムはこれが最後。以降のアルバムは知らないのですが、ここまでは多くのロック・バンドみたいに、だんだんつまらなくなる事がなかったのはすごいと思います。ロックって、ファースト・アルバムでネタ切れになるバンドも少なくないですからね。

 このへんのグランド・ファンクは、初期よりかなりポップな事もやるようになっていました。「ロコ・モーション」が入ってるのもこのアルバム。ところがフィフティーズなのにギターソロがファズかかりまくりでギュインギュインいってえらくガレージ…う~んさすがはグランドファンク、馬鹿素敵です。

 1曲目の「Shinin' On」こそ初期なみのハード・ロックでしたが(でもライブアルバム『Caught in the Act』に入ってるライブ演奏の方がすごかった)、全体的には聴きやすい小曲を並べたロック・アルバムという感じでした。「To Get Back In」「Please Me」「Gettin' Over You」など、どれもなかなかカッコよかったですが、小さくまとめたというか、『Closer to Home』や『Live Album』の頃の突き抜け感やぶっ壊れ感というか、ああいう凄さはもうない感じ。でも、これはこれでなかなか楽しかったです。

 グランドファンクの魅力は、70年『LIVE ALBUM』と75年『Caught in the Act』の2枚のライブ・アルバムにすべてが集約されていると思ってます。スタジオ・アルバムなら、初期だと『Closer to Home』、後期なら『We're an American Band』のふたつが好き。グランド・ファンク・レイルロードは若い頃の僕の生活をウキウキにしてくれたアメリカン・バンドでした。


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『Grand Funk / We're an American Band』

Grand Funk Were an American Band 1973年にグランド・ファンク・レイルロードが発表したアルバムです。恐らくグランド・ファンクでいちばん有名な曲「We're an American band」を収録してるので、もしかするとバンドで一番のセールスを記録した1枚かも。70年にはあれほど暴力的で過激なライブを見せたグランド・ファンク・レイルロードが、ポップロックの極みみたいなトッド・ラングレンをプロデューサーに迎えているのが信じられません(^^)。でも、それが無かったら「We're an American band」は生まれなかったでしょうし、実は意外とそこまでポップにはなっていなかったりもします。

 「Black Licorice」、「The railroad」、「We're an American band」と、素晴らしい曲が3曲入っていて、僕的にはこの3曲だけでお釣りがくる状態。そしてこの3曲は曲想が全部違います。
 「Black Licorice」はギターとオルガンの疾走感がたまらないダークなハードロック。これはカッコいい、そして初期には荒削りに感じたバンドが、めっちゃうまく感じました。はっきり言って、この時点ではレッド・ツェッペリンよりうまくなっていたんじゃないでしょうか。
 「The railroad」はスローなヘヴィーロック、しかも途中から劇的に展開します。楽曲をドラマチックに展開する構成力はグランド・ファンクの見事さのひとつで、間奏なかでDパートに展開して盛り上げていって、間奏あけサビをピークに持っていくのは、アメリカン・ソングフォームを循環形式にせずドラマチックに仕上げる最強の方法と思っているんですが、この曲はまさにそれ。カッコいい。。
 大ヒットした「We're an American band」、ポップなロックで曲自体が超名作だと思うんですが、この曲の歌詞が、アルバム『E Pluribus Funk』以降のバンドのメンタリティをあらわしてると感じました。

Out on the road for forty days
Last night in Little Rock, put me in a haze
Sweet, sweet Connie was doin' her act
Up all night with Freddie King, Poker's his thing
Booze and ladies, keep me right
As long as we can make it to the show tonight
We're comin' to your town
We'll help you party it down
We're an American band

40日のツアー中、昨夜のリトル・ロックではフラフラだったよ
かわいいコニーは彼女の役を果たしてる
フレディ・キングと一晩中起きてた、ポーカーが彼の趣味なのさ
酒と女が俺に正気を保たせる、今夜のショーを成立させられるとしての話だが
お前らの街に行ってパーティーを助ける、俺たちはアメリカン・バンドなのさ


 そうそう、詞に出てくる「コニー」というのは、街に来るいろんなロックバンドとやりまくって、全米に名をとどろかせた伝説のビッチなグルーピーです(*゚∀゚)。ひたすら熱狂して自分を吐き出す時期はとっくに過ぎ、お客さんを興奮して楽しませるショーバンドだと自分たちを認識してるんですね。その間、酒飲んでセックスしてポーカーやって町を渡り歩く生き方をしている自分たちはアメリカン・バンドだ、と。

 グランド・ファンクは録音に恵まれないバンドで、初期のスタジオ盤は信じられないほどショボい音のものが多いので、つい演奏の下手なバンドに思ってしまいがちですが、ライブを聴くとムチャクチャうまいです。色んな曲想を演奏し分けて楽しませるなんて、そもそもうまいバンドじゃないと出来ないですよね。ガレージ・ロックに近い初期の過激なハードロックも大好きですが、演奏のメチャクチャうまい後期のハードロックなショーバンドも素晴らしいです。好きなアルバムです!


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『Grand Funk / Phoenix』

Grand Funk Phoenix アメリカン・ハードロックの雄、グランド・ファンク1972年のアルバムです。このアルバム、僕的には前作『E Pluribus Funk』と似た印象で、昔から兄弟のようなアルバムに感じています。でもあえて差をあげると、ちょっとポップ化が進んでるのかな?1曲目の「Flight of the Phoenix」と、最後の「Rock 'N Roll Soul」が猛烈に好きなのに、あとはあんまりという、実に困ったアルバムだったりもします。

 まず、1曲目「Flight of the Phoenix」がむっちゃくちゃいい!前作『E Pluribus Funk』に入っていた「Foot Stompin' Music」と同傾向でオルガン大フィーチャー、このオルガン(たぶんハモンドB3)が「ギュワーン」と最高にカッコよかったです。グランドファンクはサポートにキーボーディストを入れて大正解だな…と思いきや、この曲でオルガン弾いてるのは、なんとギターのマーク・ファーナーでした。いや~、この人はヴォーカルもすごいしギターもうまい、その上オルガンまでこんなにカッコよく弾いちゃうんだから、演奏のテクニックというより音楽のツボを捉えた人なんでしょうね。
 そして、ライブアルバム『Caught in the Act』で強烈にカッコいい演奏を聴かせた「Rock'n Roll Soul」がやっぱり途轍もなくかっこよかったです。でも、ライブの方が曲をうまくまとめられてるし勢いもあるし、あっちのほうがさらにいいかな。

 これだけの看板曲がありながら、他の曲がパッとしなくて、あたり外れの大きいアルバムと感じました。カントリーっぽいアコースティックの曲があったり、壮大なバラードをやってたりしてバラエティに富んではいるんですが、いずれも完成度がイマイチ。マンネリを打破しようとしたのかも知れませんが、レッド・ツェッペリンにしてもディープ・パープルにしても、ハードロックのバンドはアルバム4~5枚目あたりからマンネリ打破に苦戦しはじめますね。でも、1曲目の「Flight of the Phoenix」のカッコよさは絶品、当たり曲はユーライア・ヒープ「Look at Yourself」ディープ・パープル「Hush」と同等かそれ以上のレベルに達したオルガン入りハード・ロックと思ってます!


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『Grand Funk Railroad / E Pluribus Funk』

Grand Funk E Pluribus Funk グランド・ファンク1971年のアルバムです。グランド・ファンクは前期と後期で音楽性が少し変わったと感じているのですが、このアルバムは両者の中間。オルガンがフィーチャーされた曲が出てきて、これが後期グランドファンクの音楽に幅を与えた最大の要因と思いますが、同時にハードさが薄れ不評を買った理由でもあるかも。でもここではまだファースト・アルバムあたりの匂いが残ってました。だから中間、みたいな。

 いきなり変化の兆しが。名ライブ・アルバム『Caught in the Act』のオープニングにもなった1曲目「Foot Stompin' Music」。これが後期のグランド・ファンクを予兆させる曲で、オルガンが強烈にグルーヴして、最高にノリがいいです!これはぜひ多くの人に聴いて欲しい曲です。
 他にも変化の兆しがあって、2曲目は女性コーラスまで入って、スリーピースのハードロック・バンドらしからぬ雰囲気。ラスト曲は、グランド・ファンクらしい展開していく大曲ですが、ストリングスが入っていて、あの野蛮なハードロックバンドというパブリック・イメージを崩しに来た感じ。
 でも変化ばかりでなく、いい意味でファーストからサードあたりのグランド・ファンクを彷彿とさせるものもあって、「I Come Tumblin」や「Save the Land」あたりはそれ。このへんはギターがメッチャかっこいいなあ。

 グランド・ファンク、やっぱりいいです。でも、日本でレッド・ツェッペリンディープ・パープルほどには受け入れられていないのも分かる気がしました。ファーストやセカンドはいい曲にいい演奏なんだけど音がしょぼくてダメ。逆に録音が良くなってきた頃には音楽が飽きられてバンドが変化を模索…みたいな感じで、帯に短し襷に長し。結果、全部が揃ったスタジオ録音決定作を作れなかったのが痛かったのかも。グランド・ファンクって、前期も後期もライブが一番というのは賛同いただける意見だと思うんですが、それではラジオやチャートではなかなか人気を得られませんよね。。とはいえ、このアルバムがつまらないかというとそんな事はまったくなく、個人的にはすごく好き。客観的にもよく出来た1枚だと思います!


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『黒ひげ危機一発』 アナログゲーム

KurohigeKikiIppatsu.jpg 小学生の頃に遊んだギミック系アナログゲームの中で、特に面白かったのがこれでした。みなさんご存じ、剣を樽に刺していって、はずれをひくと海賊がドーンと飛び出すゲームです。昔、『クイズ・ドレミファドン!』という番組でも使ってましたね。説明書には「海賊を飛び出させた人が勝ち」と書いてあった記憶がありますが、僕は完全に飛び出させた人が負けというルールでやってました。

 想像以上にスプリングが強いもんで、何回やってもビックリしてました(^^)。マジでド~ン!って感じなんですよね。大人も子供もみんな「うわあ」なんて声が出ちゃって、テンションあがりまくり。そして海賊が飛んだあとはみんな爆笑。一瞬で盛り上がること間違いなしでした。これ、どんな人でもビックリするぐらいに調整してあるんでしょうね。
 ただ、1ゲームが短く、しかも完全に運ゲーなので、いざ始めてもすぐ飽きるのでした。家族や女の子なんかと遊ぶと盛り上がったんですが、僕の友人たちだったちょっと生意気な少年の集団のなかでは、こういうゲームは馬鹿にされる対象になりやすくて、そんなに頻繁には遊べなくもありました。だから、次第にゲームというより、ビンゴのようなパーティーグッズになっていきました。何かを決める時の余興のような使われ方、みたいな。たま~にやると盛り上がる事は間違いありませんからね。

 このまえ実家に帰った時に、なんとこのゲームを見つけたんです。うわあ、なつかしい…。でも、高齢の親とこのゲームをやったら、下手すると親の心臓が止まるかも知れないと思い、遊ぶのはやめました。ただ、「お前はこのゲームが好きだったんだよ」なんておふくろに言われて、ちょっとホロッと来てしまいました。それで思い出したのは、このゲームを買った時、父が「『一発』ではなく『一髪』が正しい」と言った事。おやじ、いつまでも元気でいてくれ。。
 

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『生き残りゲーム』 アナログゲーム

IkinokoriGame.jpg これも子供のころに友人宅で何度か遊んだゲームです。「沈没ゲーム」のバリエーションのようなゲームで、球を穴に落とすギミックが面白いアナログ・ゲームでした。

 縦横に張り巡らせた7本の細い板には途中に穴が開いています。この穴が縦横で揃うと落とし穴となり、球が下に落ちる仕掛け。そこの仕掛けをうまく使って、相手の球を全部落として自分が生き残ったら勝ち。でも、うまくやらないと相手だけでなく自分の玉も落ちちゃうんですよね(^^;)。

 このゲーム、沈没ゲームとは似て非なる点がありました。沈没ゲームでは穴の位置が完全に見えているのでいわば将棋やチェスのような状態。でも、生き残りゲームは穴が見えないので、トランプのような状態。この情報が開示されているか否か、ここがこのゲームの是非を分けるポイントだった気がします。

 普通に考えれば、ゲームを進める過程で、縦横合計14本あるスライダーの穴の位置を記憶するゲームという事になるんでしょうが、それでは神経衰弱+ロジックというわけで、ゲームとして難しすぎです。少なくとも、まだ小学校中学年だった僕には難度が高すぎました。
 で、友だちとの間でどうなったかというと…スライダーを少しだけ動かして、穴が開くかどうかを見極めて、空きそうだったら元に戻すという遊び方になってしまったのでした。でもそれではゲーム自体が成り立たないですよね…。
 すぐに、この様子見作戦は禁止となったんですが、そうなると最後に自分が生き残るの方法が限定されて千日手連発。勝敗がつかなくなったのです。
 千日手連発もアレなので、今度は同じレバーを連続して動かしてはいけないとか、ハウスルールがどんどん強化される事態に。これはある程度効果はあったんですが、新しくゲームに参加する友人にはルールが難しすぎる事態を招いてしまい、気がつくと「あれは面白くない」という事になってしまったのでした。

 このゲーム、ギミックもアイデアも素晴らしいので、ルールの整備さえできたら名作になっていた気がします。ただ、そのルールを考え出す事が、まだ10歳にもなっていなかった僕たちには出来ませんでした。大人になった今なら、うまいハウスルールを作れるかもしれませんが、でも大人になった今、わざわざお金を出してこのゲームを買う気にはなれません。子供のころ、「室内でゲームで遊びたいなら将棋をやれ。あれは頭も良くなるし、なにより飽きない」と言っていた父の言葉は本当でした。親のいう事は聞いておくもんですね。


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『沈没ゲーム』 アナログゲーム

Chinbotsu Game 小学3~4年生のころに、友人宅で遊ばせてもらったギミック系アナログ・ゲームです。そんなに親しい友人ではなかったもんで、せいぜい2~3回ほどのプレイ歴。それでも、すごく印象に残っています。そんな数回だけ遊んだ時のことを、いまも覚えてるほどですものね。

 プレイヤーは2~4人。自分の陣地に球をいくつかセットし、溝のあるいくつものリングを回転させ、自分色のゴールに速く球を落とした人の勝ちです。あれ、スピードだけじゃなくてゴールした球の数も競ってたかな?あと、リングをどこまで回転させるのが許されたんだっけ、球がひとつ落ちたらそこまでだったかな、でも自分と相手の球のふたつを同時に落としていた記憶も…ちょっとよく覚えてないや(^^;)>。
 ロジカルなゲームである事はすぐ理解できたんですが、具体的にどのようなロジックを使えばいいのか、これが子供のころの僕にはよく分りませんでした。だからプレイは実に行き当たりばったり、将棋で言えば1手先しか考えられず3手先はぜんぜんわからない、みたいな。これ、もう少しやりこんで、どういう風に考えるゲームなのかを理解出来た状態から遊べたら、もっと面白かったのではないかという気がします。
 
 で、その考え方を、僕よりこのゲームの先輩だった友人たちが、「これこれこういう風に考えるんだよ」みたいに教えてくれたことを覚えてるんですよ。何人かで遊んだんですが、彼だけが教えてくれたんですね。またその帰りに、考え方を教えてくれた友人と帰りに通った坂から見た夕陽が奇麗で、それがまた印象に残っているという。
 なおこのゲーム、製造はタカトクというと所がしていたらしいのですが(何となく覚えてる!)、倒産してしまったらしく、現在では少し小さめのものが別メーカーから発売されてるみたいです。


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『魚雷戦ゲーム』 アナログゲーム

GyoraisenGame.jpg これも昭和40年代の家庭用のギミック系ゲームです。懐かしい、懐かしいぞ!ルールは単純。砲台からパチンコ玉を発射して、敵陣にいる戦艦を3隻先に沈めた方が勝ち!守る方も、戦艦を少しだけ操作できるようになっていて、敵の魚雷を少しならかわす事が出来ました。このへんのギミックは、バージョンによって色々と違うようですね。

 このゲーム、見た目はカッコいいんですが、実際に遊んでみるとそれほど面白くなかったのです。単純すぎる、戦艦が落ちやすくてあたってないのに落ちる、ゲーム時間が極度に短い…まあ、色々とゲーム的な弱点があったんですよね。でも、与えられたものの範囲で遊ぶしかない子どもの頃は、つまらないといってすぐやめるわけにはいかず、いろいろ工夫をしたものでした。狙いをつけにくくするために、ゲームの上に紙を置いて軌道を読みにくくする。磁石を置いてパチンコ玉が変化するようにして、簡単に撃沈できなくする…まあ、いろいろと子供なりに工夫して遊んだものでした。

 やっぱり遊びは創意工夫ですね。懐かしいゲームですが、今でも手に入るんだ…でもプレミアついてすげえ高い!懐かしくはあるけど、そんなに面白くない筈なんだけどな(^^;)。


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『パーフェクション』 アナログゲーム

Perfection.jpg 子どもの頃、家にあったゲームです。この色や形、昭和40年代という感じでいいなあ。昭和40年代は、僕的には日本最良の時代だったと思っています。日本に生まれるなら、縄文時代に生まれて専門職も上下関係も持たずに形成された社会で自然と一体のエコな狩猟生活を送るか、江戸時代に町人として生まれるぐらいか。それに比肩する幸福な時代だったんじゃないかと。ドリフもウルトラマンもみんなこの時代ですしね。

 ゲームは単純。タイマーを回し、制限時間内に、開いた穴に同じ形のピースを埋めていくというものです。制限時間内に埋めきれないと、すべてのピースがドカ~ンと飛び出します。これがビックリする上に、駒がそこらじゅうに飛び散るわの大惨事。慣れてくると、ぜんぶ埋めるまでの残り時間を競って、多く時間を残した人が勝ち、というルールだったような。年上の兄弟と遊ぶときは、爆発までの時間を短くしてハンデをつけてもらっていたなあ。

 僕には齢の離れた兄がいまして、その兄が持っていたゲームなものだから、物心ついた時にはもう家にありました。せいぜい4歳ぐらいの頃の記憶にあるものなので、ムッチャクチャなつかしいです。ああ、あの頃に戻りたい。。


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『Frank Sinatra / Strangers In The Night』

Frank Sinatra Strangers In The Night 1966年発表、フランク・シナトラのアルバムです。これもネルソン・リドルがアレンジャー、ビッグ・バンドやストリングスが出てくる大がかりなアルバムでした。アメリカのショービズの世界で成功した大物シンガーって、こういうステージを作り上げる事が多い印象がありますが、もしかしてそのルーツってフランク・シナトラなのかも。

 しっとりとした弦より、派手で陽気なビッグバンド・アレンジが目立つ音楽。ネルソン・リドルがアレンジを務めたシナトラのアルバムの中では、いちばんエンターテイメント色が強いアルバムと感じました。でもシナトラって、もともとトミー・ドーシー楽団というジャズ・ビッグ・バンドの雇われシンガーから出てきた人だし、こういう音楽の方がらしいのかも知れません。

 豪華とも言えますが、オッサンくさいとも言えそう(^^;)。アレンジや曲にジャズを感じる部分はありますが、大きく見るとポップス。シナトラ自体が元々はジャズじゃなくてコーラス・グループから出てきたイタリア移民ですしね。昔、『ネイキッド・ガン』というアメリカのコメディ・ドラマが好きでよく見ていたんですが、そのなかでレスリー・ニールセンがパロっていたエンターテイメント・ショーって、きっとシナトラが元ネタなんだろうな。ディナーショーのルーツもシナトラあたりでしょうし、そういうエンターテイメントなアメリカのポピュラー・ミュージックが好きな人には合う音楽じゃないかと。僕的には…ちょっとショービズ過ぎるかな。。


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『Frank Sinatra / Sings for Only the Lonely』

Frank Sinatra Sings for Only the Lonely 1958年リリース、フランク・シナトラ16枚目のスタジオ・アルバムです。『In the Wee Small Hours』同様、ネルソン・リドルがアレンジを担当したウィズ・ストリングスもののコンセプト・アルバムです。アルバムタイトル通り、テーマは孤独。シナトラ自身が一番気に入っていたアルバムは、これなんだそうです。

 シナトラさん、ずるいです。歌はうまくないのに、アルバムのコンセプトが良くて、スタッフを集めるのがうまくて、金かけて一流に作らせるもんだから、いいものになってしまうという(^^;)。「Willow Weep for Me」を歌い、こんなジャケットを見せられただけで、そこに意味が生まれちゃうじゃないですか。このへんのセンスは、さすがアメリカン・エンターテイメントの世界でトップを張っていた人だと思いました。
 ただ、『In the Wee Small Hours』と同傾向のアルバムなもんだからちょっと慣れちゃったのと、あっちの方が良く出来ていると感じたもんだから(聴いた順番の関係もあったかも)、そこまでの感動はありませんでした。最初にこれを聴いていたら感動したのかな…それでも、間違いなく良く出来たアルバムだと思いました。

 マフィアとの関係、J.F.ケネディとの付き合いから暗殺への絡み、さらに大物女優たちとの浮名など、シナトラは歌手である以上のところが凄すぎて、それがまたアメリカらしくスケールが大きいと同時に俗っぽ過ぎて、どうにも好きになれない僕がいます。それでも、こういうしっかりと作られたアルバムを聴くと、なるほど評価されるだけのことはしっかりやった人なんだな、と。


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『Frank Sinatra / In the Wee Small Hours』

Frank Sinatra In the Wee Small Hours 1955年リリース、男性ジャズ・ヴォーカリストのフランク・シナトラ9作目のスタジオ・アルバムです。レコードというものが出来て以来初のコンセプト・アルバムなんて言われているレコードで、全16曲すべてスローナンバー、しかもほとんどの曲がウィズ・ストリングス。いや~マフィアがバックにいると、こんなに凄いことが出来ちゃうんですね(^^)。シナトラってけっこうコンセプト・アルバムを作っていたりするんですが、自分で作曲をするわけではないシンガーでそういう人って珍しいのでは?

 まず、ネルソン・リドルによるオーケストラ・アレンジが見事、ため息が出ました。オーケストラだけを聴いていてもお釣りがくるほど、ジャズ・ヴォーカルのウィズ・ストリングスのスコアとしては、ビリー・ホリデイ『レディ・イン・サテン』でのレイ・エリスのオーケストラ・アレンジと並ぶほどの素晴らしさでした。ちなみに、ネルソン・リドルは映画音楽で有名な人で、『ロリータ』や66年版『バットマン』あたりのスコアが有名です。
 そうした素晴らしいオーケストレーションをバックに語られていく物語が、孤独、夜、失恋…こういう詞と、ジャケットのアートワークを合わせて考えると、アメリカ都市部に生きる男性の心情がテーマになっているのかな、なんて思いました。このコンセプトが良いんですよ…。

 正直に言うと、僕はフランク・シナトラというシンガーはあまり好きじゃないです。そもそも男性ジャズ・ヴォーカルという物自体が好みじゃないし、50年代以降はシナトラさん自身も歌がうまいとはどうしても思えないですし。でも、エルヴィス・プレスリー登場前の合衆国は、大人らしい男が大衆文化の中心にいて、そういう中にいたと人というのは好きです。ヘミングウェイハンフリー・ボガートみたいな人ですね。シナトラも女性からのアイドル人気が凄かった人らしいですが、このアルバムのシナトラは、アメリカにいた大人の男の作った文化として、すごく好きです。大人の男のナイーヴさを、タフガイばんざいなアメリカ合衆国で成立させたのもすごいと思います。B.B.キングもマーヴィン・ゲイも愛聴したというこのレコード、個人的にはこれがフランク・シナトラの最高傑作と思っています。


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『武満徹:響きの海 室内楽全集5』

TakemitsuToru_HibikinoUmi5.jpg 武満徹さんの室内楽全集第5巻、これが最終巻です。2004年に東京オペラシティで行われた「武満徹 全室内楽曲連続演奏会〈響きの海〉最終回」の録音で、他の人の曲のアレンジものがけっこう多かったです。

 このシリーズに一貫していえるのは、「アンサンブル・タケミツ」に参加している高橋アキさんの演奏のすごさ。そして、すごいと思うもののほとんどがピアノ独奏なので、これはアンサンブル・タケミツどうこうじゃなくって高橋さんの個人技。このCDでいえば、「閉じた眼Ⅱ」「ピアノ・ディスタンス」どちらの演奏もすごかったです。僕はこのシリーズを買う目的が、途中から高橋アキさんの演奏になりました。

 このCDで自分的にはちょっとした発見がありました。このCD、「夢見る雨」とか「雨の樹」とか「ビトウィーン・タイズ」とか、80年代以降の武満さんの曲がけっこう入ってます。どれも思いっきり調音楽で前衛性は影を潜めてました。いや~晩年はこういう作風になってたのか、そういえばそうだったなあ。でもこの芸風、音楽に芯がないというか、ハイパーロマン的で、個人的にはあんまり好みじゃなかったです。だってこうなっちゃうと、適当なサウンドパレットをピアノで探しあてて、それを継接ぎしていく作曲だったんじゃないかと思えちゃうんですよね。なんでそれが駄目なのはうまく言えないんですが、なぜこの書法であるのかという必然性や主張が見えない…うまく説明できないけど、これはちょっと違うなと思ってしまいました。

 武満さんの室内楽作品をひと通り聴いて思ったのは、武満さんって日本のアカデミックな音楽界から嫌われていたのに、作品自体は戦後の日本の作曲界の流れとけっこう一致しているという事でした。トータルセリーの開祖メシアンに影響され、偶然性に注目が集まった時代になると図形譜を書き、ポストモダン期になると、ロマン主義的な音楽に回帰しています。この全集は録音など色々なところに問題ありですが、あの時代を真剣に生きた作曲家の生涯を音で体験できたのは良かったです。


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『武満徹:響きの海 室内楽全集3』

TakemitsuToru_HibikinoUmi3.jpg 武満徹さんの室内楽全集第3弾は、2003年の東京オペラシティで行われた「響きの海Ⅱ」のライブ録音です。このへんから、武満徹全室内楽曲連続演奏会ということになったみたいです。というのは、サントリー財団主催の前年ライブにはそんな事書かれてなかったので( ̄ー ̄)。収録曲は、以下の通りです。

・早春賦
・星の世界
・サクリファイス
・悲歌
・閉じた目
・エア
・径
・ピアニストのためのコロナ
・ア・ウェイ・アローン
・枯葉

 このCDを買った理由はふたつで、ひとつは聴いたことのない曲「径」と、高橋アキさん演奏の「コロナ」でした。コロナは図形譜ですから、演奏者によってぜんぜん違う演奏になるはずだし、ロジャー・ウッドワードの演奏に痺れたことがありましたしね(レコード芸術で酷評されてましたが^^;)。内部奏法を使うところは音程を含めて共通していたので、そこは指定があるのかな?実は僕、コロナの図形譜って「武満徹の世界」という本の中で、あの円形のグラフィックをちょっと見たことがあるだけなんです。そして音だけで言えば…ウッドワードさんのものの方が良かったかな(^^;)?「径」はトランペットのための曲でしたが、これはあんまり面白くなかった。。

 「ア・ウェイ・アローン」は有名な弦楽四重奏曲ですが、久々に聴いたら名曲でした(^^)。なんだこれ、メッチャかっこいい。ただ、武満さんの曲って、時々どういう時間構成や有機構造をしているのか分からなくなる時があって、この曲もそうでした。スコアを見てみたい。買っちゃおうかな…。

 他の有名曲の中では、「サクリファイス」「悲歌」「閉じた眼」が素晴らしい演奏と感じました。特に高橋アキさんのピアノが素晴らしくて、聴いていてゾクッと来ました。これ、ライブで聴いたらヤバいやつだよ、絶対。ビリビリくる集中力とスパーンとくる音の切れ味がすごかったです。

 しかし残念ながら録音のひどさは相変わらず。1曲目だけでも、冒頭からマイクをガサガサいじるような音がしばらく入ってるし、ものすごい大きな咳の音、ガタっという大きな音、S/Nめっちゃ悪い…プレイヤーは渾身の演奏をしてるのに、これは制作陣がひどすぎる。日本の大会社が弱小レーベルに録音で負けるって、恥ずかしい事だと思います。僕は日本のキングレコードのこういうところが大嫌いで、キングというだけで買うのを躊躇する事があります。武満さんの室内楽は、ホリガーやゼルキンも独グラモフォンで録音してるし、日本でもフォンテックなんかに録音がありますが、どれもこのCDとは比較にならない音のよさです。もし、聴きたい曲がこのCD以外にも入ってるんだったら、このCDじゃない有名録音を選択をした方がいいと思います。


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『武満徹:響きの海 室内楽全集2』

TakemitsuToru_HibikinoUmi2.jpg 日本の現代音楽作曲家・武満徹さんの室内楽全集の第2集、2枚組です。2002年、サントリー音楽財団がサントリーホールで主宰した「MUSIC TODAY 2002〈武満徹の音〉」のライブ録音です。演奏は「アンサンブル・タケミツ」と名付けられたアンサンブル。このアンサンブル、ピアノに高橋アキや木村かをり、ギターに佐藤紀雄、クラリネットに鈴木良昭、パーカションに吉原すみれなど豪華なメンツでした。

・ロンドンデリーの歌
・失われた恋
・リタニ
・オリオン
・妖精の距離
・アントゥル=タン
・シークレット・ラヴ
・オーバー・ザ・レインボー
・遮られない休息
・ユーカリプスⅡ
・フォー・アウェイ
・ウォーター・ウェイズ
 
 ピアノ独奏、ギター独奏にアンサンブルもの、あるいは武満さんの曲から武満編曲ものまで、作曲年代も無作為抽出のようで、ごちゃまぜです。これって、プレイヤーに選曲を丸投げしたんじゃなかろうか…。それでも僕がこのCDを買った理由は、他のCDだとなかなか聴く事の出来ない曲が入っていたからでした。このCDでいうと、「オリオン」「妖精の距離」「アントゥル=タン」「ウォーター・ウィズ」あたりがそれです。というわけで、他のCDではなかなか聞く事が出来ないこれらの作品を感想だけを書くと…

 「オリオン」。チェロとオーケストラのための「オリオンとプレアデス」は有名ですが、「オリオン」を聴いたのはこのCDが初体験でした。どちらが先に書かれたか知りませんが、どちらかのアレンジもので、こちらはチェロとピアノのデュオ。これが素晴らしい曲でした!この後、僕は堤剛さんという日本きってのチェロ奏者が演奏した「オリオン」に出会って悶絶する事になりますが、それまではこのCDが「オリオン」のリファレンスでした。

 「ウォーター・ウェイズ」は8人編成のアンサンブルもの。2台のハープに2台のヴィブラフォンを含んでいる所が、「なんで2台必要なんだ?」と思いましたが…あ~なるほど、左右対称のアンサンブル配置を作って、これが少しずつ崩れていくという音楽なんだな。曲想は武満さんらしい響きの音楽といった感じで、僕が気に入っても良さそうな音の重ね方が随所に出てくるのですが、心が動かず。理由は後で書きます。

 「妖精の距離」はヴァイオリンとピアノの曲ですが、まるでメシアン「世の終わりのための四重奏曲」を聴いているよう。この曲は1951年作曲なので武満さん初期の作品ですが、なるほどメシアンから始まったのかということがよく分かります。この曲、いいなあ。

 「アントゥル=タン」は86年作で、オーボエと弦カルのための作品。さすがにこのあたりまで来ると武満サウンドが確立されてますね。休符の入れ方なんて西洋音楽にはない感覚だし、トレモロやフラジオの使い方も強烈。「ノヴェンバー・ステップス」の弦パートみたいな鋭さ…やっぱり音の質感に心血を注いだ作曲家さんだったんじゃないかと感じました。

 残念ながらこのCD、録音がよくないです。ノイズもひどいですし、音にぜんぜん色気がない(T_T)。佐藤紀雄さんのギターなんていい演奏っぽいのに、オーディエンス録音かってぐらい味気ない(;_;)。きっとマイクが遠いんですよね。逆に、「アントゥル=タン」だと弦の音がぜんぜん混じらないでヒステリックな音…今度はマイクが近いんだと思います。つまり、ホールの天井からぶら下がってる吊りマイク録音で、そのマイクの位置調整も、ミックスでの音質補正もまったくしてないんじゃないかと。
 メシアンに感化されて始まった武満さんの音楽って、音色を含めた音の質感が重要だと思うんですよね。僕が大好きな「遮られない休息」も「フォー・アウェイ」も、このCDだと音が悪くてあまり心が動きません。企画ばかり先行していて、愛のないプログラムと録音だなと思ってしまいました。でも、僕が持ってるほかのCDだと聴けない曲があるので、不満がいっぱいあるのに手放せないのです。こまったもんだ。


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『武満徹:響きの海 室内楽全集1』

TakemitsuToru_HibikinoUmi1.jpg 武満さんも好きなら室内楽も好き。だから、この全集は迷わず買って良さそうなものだったんですが、録音がよくないのですよね…。そんなわけで避けていたこの武満さんの室内楽全集ですが、この全集じゃないとなかなか聴く事の出来ない曲があるのも確かです。この第1集はその最たる例で、パーカッションのための曲や2台バンドネオン&テープのための曲など、他だとまず聴けないものが結構入っているので、結局買ってしまいました(^^;)。
 というわけでこのCD、僕は有名盤でなかなか聴けない曲だけを拾って聴く事が多いです。そういう理由でよく聴く曲は…

 2台バイオリンのための「揺れる鏡の夜明け」。環境ノイズがけっこうゴソゴソ入っていて聴きにくい録音ですが、曲と演奏が素晴らしい!!83年の作品という事で、かなり調を感じて、ある意味で前衛とロマン派の折衷みたいな曲ですが、これはスバラシイ。

 2つのフルートのための「マスク」。制作年が59-60年とちょっと古め。どちらかというと、武満さんが作る映画音楽のような曲想でした。

 ピアノ曲「雨の樹素描Ⅱ」。1は有名ですが、92年作のこの演奏を聴いたのは、このCDが初めてでした。Ⅰに似た透明感ある曲で、高橋アキさんの演奏が素晴らしかったです。

 2つのバンドネオンとテープのための「クロス・トーク」。バンドネオンやアコーディオンのための現代音楽って、僕はメッチャクチャ好きなんですが、これもカッコよかったです。ただ、テープ音響作品に聴こえなくもないですが(^^;)。。

 そして、ほかのCDでも聴く事の出来る作品だと、ハープとテープのための「スタンザⅡ」が良かったです。テープ部分がメッチャ電子変調されていてアヴァンギャルドな曲です。このCDでのハープ演奏は篠崎史子さん。この曲のテープ吹込み自体に篠崎さんも関わっていたそうで、つまりは自分とのデュオみたいになってます。これがなんとも言えないカッコよさ

 武満さんの楽曲をぜんぶ聴きたいという人にとって、第1集は特に価値が高いんじゃないかと思います。僕は、2集以降を手放す事があっても、この1集は手放さないつもりです。演奏もいいものが多いですし…録音さえよければなあ。。


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『パラグアイのアルパ ロス・ドゥアルテ』

Paraguay no Harp_Los Duarte キングレコードの民族音楽シリーズの中の1枚、パラグアイのアルパ(ハープ)のCDです!中南米のフォルクローレというとギター、チャランゴ、ケーナ、パンパイプあたりの楽器が思い浮かびますが、アルパもけっこう使われるらしいです。パラグアイでは1930年代にフェリクス・ペレス・カルドーソという有名なアルパ奏者が出現して、アルパが国を代表する楽器になったんだそうです。フォルクローレとして使われるパラグアイのアルパは、クラシックのそれよりもずっと簡素な造りなんだそうで。

 植民地であり移民の地だった中南米は、先住民族のインディオに、征服者スペイン人、奴隷労働力の黒人、この3つが混血してます。この色合いのグラデーションが国によってけっこう違くて、パラグアイの場合はインディオの割合が強いんだそうです。パラグアイのフォルクローレの形式は様式化されていて、ヨーロッパから輸入されて6/8拍子に変形した舞曲「ポルカ」、同じくヨーロッパのギャロップが変形した「ガローバ」、そしてそのテンポを落とした「グアラニア」、この3つでほぼ全てだそうです。う~んなるほど、ほぼヨーロッパ音楽が土着化した恰好なんだな。。たしかにこのCDを聴いた第一印象は、「なんだこれ、ほとんど西洋音楽、しかもポップスじゃねえか」という感じでした。あ、そうそう、このCDはアルパとギターのデュオ、インストです。

 あくまで個人的な感想ですが、ここまで西洋からの借り物の音楽だとあわれに思ってしまいます…かくいう日本がその極めつけみたいなもんですが、「パラグアイ独自の音楽を聴いた!南米独自の音楽を聴いた!」という感覚はなかったです。ブラジルやアルゼンチンやキューバみたいに「これが俺たちの文化だ音楽だ!」という所にまで行くには、もう少し広い国際感覚と、アイデンティティが確立するだけの文化的な成熟が必要なのかも。


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『Mercedes Sosa / Serenata para la tierra de uno』

Mercedes Sosa Serenata para la tierra de uno 売れて有名な時期よりも、売れなくなった後の方が素晴らしい音楽を奏でるミュージシャンがいます。下世話な所でいうと、日本のチェッカーズなんて、誰だって「涙のリクエスト」や「俺たちのロカビリーナイト」あたりを思い浮かべるだろうし、あれこそチェッカーズという認識だと思うんですが(もちろん僕もそうでした)、実際にはシングルが売れなくなってからの方が音楽や演奏のクオリティは全然高かったりして。ジャズのアート・ブレイキーも、まずは「モーニン」のイメージだと思うんですが、実はその後がすごかったりして。シャンソンのジュリエット・グレコも個人的にはそうかな?メルセデス・ソーサもそういう面をちょっと感じる人です。ブームに乗った時だけでなく、そうでなくなった後もどんどん研ぎ澄まされて素晴らしい作品を創るアーティストこそ本物だと思うんですよね。

 これは、ソーサさん1979年のアルバム。もう、「フォルクローレ」なんて言葉で想像できる音楽ではない所まで来ています。これ、シャンソンだと言われても、イタリア音楽だと言われても、ヌエボ・タンゴだと言われても信じてしまいそう。それぐらい普遍的な歌音楽になってると感じました。なんでそうなのかと考えてみると、もしかすると、アルゼンチンの軍事政権下でフランスやスペインに亡命していた時代があるから、そこでアルゼンチン以外の地域の音楽や文化も吸収したのかも知れません。伴奏にチェンバロを使ったり、さりげなく民族楽器を使ったり(これって、メルセデス・ソーサさんがよく持ってるあの片面太鼓みたいなやつかな?)、楽器は最小限にしつつも最大限の効果を得ている感じ。いやあ、なんと大人な音楽なんだ…。

 モダン・フォルクローレなんて言葉があって、メルセデス・ソーサがそこに入るのかどうかは分かりませんが、僕的には、これは立派にモダン化した南米のフォルクローレ。しかも、南米唯一の白人優勢国家であるアルゼンチン以外では成立しなかった音楽だと思います。これはメルセデス・ソーサのブームがやや去りかけてからの1枚と思いますが、音楽内容的には間違いなく彼女の代表アルバムのひとつではないかと。アルゼンチンはタンゴだけじゃない、フォルクローレも実に素晴らしい国なのでした!アルゼンチンばんざい。


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『Mercedes Sosa interpreta a Atahualpa Yupanqui』

Mercedes Sosa interpreta a Atahualpa Yupanqui 合衆国の黒人音楽を歌ったニーナ・シモンを取りあげたのもフィリップスでしたが、メルセデス・ソーサを取りあげたのもフィリップス。ヒゲ剃りだけの会社だと思ってはいけない、レコード・プレーヤーも作っていた国際企業だから、世界各地での需要を喚起するために現地ヒーローのレコードを作ってステレオ・セットの需要を生み出す狙いもあっただろうし、ディレクターが目利きだったのか、昔はアーティストのセレクトが素晴らしいレコード会社でもありました。他の家電メーカーがいかにも芸能事で安っぽい内容のレコードをいっぱい出してる中、フィリップスは音楽を分かってるな、みたいなカタログがいっぱいありました。これは、メルセデス・ソーサとアタウアルパ・ユパンキという、アルゼンチンのフォルクローレの巨頭ふたりが共演したレコード、1977年発表です。

 アルゼンチンのフォルクローレにそこまで馴染んでなかった僕にとっては、かなりタンゴに近い音楽と感じました。だって、ガット・ギター伴奏で、哀愁があって、スペイン語なんですもん(^^;)>。あ、そうそう、ソーサさんがたまに「Ai!」みたいな影声をかけるところがあるんですが、それがフラメンコそっくり。アルゼンチンだけあって、南米のフォルクローレというだけでなく、ラテン音楽という一面も持ってるのかも知れません。
 そして、なるほどフォークロアだけあって、言葉というか、歌に比重がかかっていて、物語を歌ってる…感じなんですが、残念ながら僕はスペイン語が分からず(^^;)>。すごい民族感情が出てる感じに聴こえるので、多少高くても日本語訳のついてる日本盤を買えばよかった…英語以外の歌音楽を買うと、この失敗はしょっちゅうです。ロックなんかの場合は詞の内容なんて全然聴かない事があるので、その癖がついちゃってるんですよね(^^;)>。

 これも素晴らしいレコードでしたが、アルバム『Mujeres Argentinas』のアレンジの素晴らしさに感動していた僕は、ギター伴奏はいかにユパンキほどの達人の演奏とはいえ、音が少しさびしく感じてしまいました。けっこうアーティスト性が強い音楽で、曲想やギターアレンジからしてもまったくエンターテイメントという感じではない真剣さを感じるので、大人な内容の歌詞をしてるんじゃないかという気がします。これ、言葉が分かると何倍も感動できるんだろうなあ。。


Category: CD・レコード > ラテン   Tags: ---

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『Mercedes Sosa / En dirección del viento』

Mercedes Sosa En dirección del viento 「新しい歌運動」主導者のひとりであり、アルゼンチンのフォルクローレを代表する歌手でもあるメルセデス・ソーサが1976年に発表したアルバムです。僕は67年以前のソーサさんのアルバムは聴いてないんですが、68年以降のアルバムで心を打たれなかったアルバムはほとんどありません。あまりの感銘に絶句、ほとんどのアルバムでこんな体験をしてしまうなんて事があるのでしょうか(ここにある)。ニーナ・シモンも心に突き刺さるほど素晴らしい歌でしたが、メルセデス・ソーサも素晴らしい。。

 メルセデス・ソーサは、自分で作曲はしない人なのですが、このアルバムでは、中南米の音楽に詳しくない僕でも名前を聴いたことのある作詞家・作曲家が何人も参加していました。アリエル・ラミレスとか、パブロ・デ・カロとか。これってカバーなのかな、それともこのアルバムのために書き下ろしたのかな。。いずれにしても、フォークギターの弾き語りに、曲によってちょっとだけ追加の楽器が入ってる程度なのに、ものすごくいい曲で、感動してしまいました。日本のフォークって、コード押さえてジャカジャもしくはアルペジオ程度のものがほとんどじゃないですか。ところがここで演奏されている音楽は同じギター伴奏の歌曲だというのに、レベルがぜんぜん違う!シンプルな演奏のものですら、どうしてこうも違って聴こえるのか…う~ん不思議です。

 かといってテクニカルな音楽かというとそういうのではなくて、ものすごく詩情があって素晴らしいです。これぞ歌という感じ。すごく不思議なのは、歌がうまいという感じでもなく、楽器がうまいというのでもなく、じゃあ表現がエスプレッシーヴォかというとどちらかというとサラッとクールなのに、どうしてこんなに心に沁みるのでしょうか。今の日本に住んでると、大人の観賞に耐える歌なんてまるで聞こえてきませんが、これは大人の歌だと感じます。素晴らしい、ああ素晴らしい。
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Author:Bach Bach
狭いながらも居心地のいい宿で、奥さんとペット数匹と仲良く暮らしている音楽好きです。若いころに音楽を学びましたが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたレコード/CDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度のものですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば嬉しく思います(ノ^-^)ノ

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ロシアとウクライナがほぼ戦争状態に入りましたが、僕はソ連解体後のウクライナについて本当に無知…。これは2016年にオリバー・ストーン監督が作ったウクライナのドキュメンタリー映画。日本語字幕版が出たらぜひ観たい このブログをYoutube にアップしようか迷い中。するなら作業効率としては早いほど良いんですよね。。その時にはVOICEROIDに話してもらおうかと思ってるけど、誰の声がいいのか考え中
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