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心に残った音楽♪

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『Sonic Youth / Confusion Is Sex』

Sonic Youth Confusion Is Sex 1983年発表、ソニック・ユースのセカンド・アルバムにして初のフル・アルバムです。このアルバム、こっち系の音楽に詳しい友人とソニック・ユースの話になった時に、僕が「ミニ・アルバムみたいなのを聴いたけどよく分からなかった」といったら、これを聴かせてくれたんです。昨日のことのようですが、あれからもう40年ぐらい経ってるのか…時の流れは速すぎ、まるで浦島太郎です。

 アルバム前半はより実験的、後半はより従来のパンク寄りでした。聴いていて印象に残るのがギターにかけたリング・モジュレーターの音。極端な事を言ってしまえば、リング・モジュレーターを使ってどういう音楽を作れるのか、ここに特化した音楽に思えました。リング・モジュレーターを使った時点で音痴なギターになるのは確定なのでこれは飛び道具。この飛び道具をどう感じるかに音楽の命運はかかっているぞ、と。
 で、このリング・モジュレーターを「怪しさ」「不穏さ」と感じられれば、ノーウェイヴやポスト・パンクという捉え方につながるだろうし、そうでなければ…そういう音楽じゃないかと。

 こういうメタな聴き方をしてしまう時点で手品のトリックを知っているようなもの、そうなったらこの手の音楽はもう卒業なんでしょう。ただ、こういう音楽があったからこそ、大手レコード会社が出すロックが産業ロックだらけになった80年代に、ロック的なものが生き残ったのかも知れません。実際のところ、80年代以降の面白いロックって、インディーズの役割が大きかったし、実際にメジャーは産業ロックのオンパレードでした音楽のキンタロー飴状態、つまらなかったんですよね…。


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『Sonic Youth』

Sonic Youth オルタナティヴ・ロックなんて言葉もなかった80年代初頭、ニューヨーク・インディーズに生まれたまったく新しい音楽…みたいな神話として伝わってきたロック・バンドが、僕にとってのソニック・ユースでした。初期からいたメンバーは、リーダー格のサーストン・ムーアがギターヴォーカル、その彼女のキム・ゴードンがベースヴォーカル、リー・ラナルドがギターとヴォーカル。ドラムは初期はメンバーチェンジの連続だったみたいです。これは1982年発表の5曲入りミニ・アルバムです。ソニック・ユース初アルバムなのかな?

 メジャーが紹介するロックがどれも似たり寄ったりの産業ロックばかりになった事もあったのか、メジャーにはない魅力を持つ音楽満載のインディーズが力をつけてきたのが80年代。そんな頃に「もっとヤバいのがありますぜ」みたいな感じで知ったのが、ハードコアやこのへんの音楽でした。中でもソニック・ユースは「アヴァンギャルドでカッコいい」と噂で、どういう音楽かも知らないまま、名前だけは憶えていたんですよね。名前も何となくカッコよく思えましたしね。

 で、ついにこのアルバムを聴いたわけですが…ん?アヴァンギャルド?今ではアヴァンギャルドという言葉が指す音楽の傾向もずいぶん変わってきましたが、70年代生まれの僕にとってはアヴァンギャルド芸術というと、ロシアのあれとか現代音楽の戦後三羽烏とか、過激さと知性が同居したものを想像していました。しかしこれは過激とも知性的とも思えないぞ…
 ただ、切り捨てるにしては「悪い」とは言い切れなかったんです。現音もフリージャズも聴いた後だと、たしかにかわいこちゃんに思えたけど、まだ中学生だった僕には掴みどころのない部分もいっぱいあって、「僕の方が分かっていないだけかも」みたいにも思ったんですよね。
 いま聴くと、掴みどころがないどころか、けっこう特徴のはっきりした音楽と感じました。曲がアメリカン・ソングフォームを取らない事(ふたつのコードを往復するとか)、リズム・セクションがアフリカン・ビート的なものが多い事、ギターにリング・モジュレーターを噛ませたり空間系のエフェクターを使ったりして、ニューウェイヴとグランジの間を埋めるようなサウンドを作っている事、歌が音痴…。

 僕が感じてしまったこういうマイナスの感覚は、聴くポイントがずれていた事で起きた気がします。アヴァンギャルドという観点から聴いてしまったら、この音楽の点数が厳しくなっても仕方がないと思うんですよね。でもこれはアヴァンギャルドなのではなく、メインストリームになっていたアメリカン・ソングフォーム一辺倒のロック/ポップスに対するオルタナティヴだったんですよね、きっと。ソニック・ユースって、いま振り返ってみるとオルタナの走りだったんじゃないかと思いますが、80年代のオルタナを支えたのは音楽が好きな大学生あたりで、そのあたりが音楽にそこまで深入りせずに産業ロックやポップスを楽しんでいた人と違ったのではないかと。なにせ、ソニック・ユースのサーストン・ムーアは大学教授の息子、リー・ラナルドは名門大学の学生。どちらも耳年増ではありそうだけど音楽に関しては素人なお坊ちゃんお嬢さんなんですよね。そういう事なら、いろいろ思う所はある&技術や音楽的な教養は追いつかない事にピッタリ説明がつくし、分かる気がする音楽でした。


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Bach Bach

Author:Bach Bach
狭いながらも居心地のいい宿で、奥さんとペット数匹と仲良く暮らしている音楽好きです。若いころに音楽を学びましたが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたレコード/CDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度のものですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば嬉しく思います(ノ^-^)ノ

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