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Category: CD・レコード > ラテン   Tags: ---

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『Astor Piazzolla y su quinteto / Adiós Nonino』

Astor Piazzolla Adios Nonino_1 1969年リリース、アストル・ピアソラ・キンテートのスタジオ録音盤です。先に結論を書くと、僕はアストル・ピアソラ五重奏団のスタジオ録音最高傑作はこれだと思っています!もう、断トツと言ってもいいほど。演奏も強烈、アンサンブルも見事、そしてどういう理由かわかりませんが、50~60年代を通じて録音激悪だったピアソラのスタジオ録音の中で、なぜかこれだけメッチャ音がよいのです。いや~録音って大事ですよね。。

 ピアソラの五重奏団は大きく分けると60年代の前期と、80年代の後期に分けることが出来ます。後期はほぼ固定メンバーですが、前期はそれなりにメンバーの出入りがあります。それでも大体のメンツは決まっていて、このレコードもほぼレギュラー・メンバーですが、どういうわけかピアニストだけはピアソラ・キンテートで見た事のないDante Amicarelli という人。僕、この人がどういう人なのか全然知らないんですが、まずはこのピアニストが素晴らしい演奏をしていました。タンゴ的じゃないという指摘を受ける事もあるのかな…いや、そのへんはタンゲスタじゃない僕には分りませんが、とにかく音楽面だけを見れば、間違いなく素晴らしいんですよ!

 アルバム1曲目はピアソラの代表曲「アディオス・ノニーノ」の再録ですが、ダンテさんというピアニストを意識したのか、ピアノの長いカデンツァから始まるんですよね。この演奏表現が素晴らしくて、曲が始まる前からハートをわしづかみされました。ピアソラの後期五重奏団って即興性が高くなりましたが、それってこのアルバムでやったことが大きなきっかけになったのかも知れません。
Astor Piazzolla Adios Nonino2 この自由自在なダイナミクスや速度の変化は、ピアノ独奏だけでなく、その後のアンサンブル・パートでも存分に発揮されます。「アディオス・ノニーノ」初演がいつか知りませんが、僕が聴いたレコードだと61年発表『Piazzolla Interpreta A Piazzolla』が最古で、そのテイクと聞き比べるとアンサンブル全体の表現力がもう段違いです。もう「うわ、これは…」と息をのむほどの音の躍動感です。この素晴らしさは聴かない事には分らないネスよね、ぜひ体験して欲しいっす。。

 そして、この躍動感に録音が少なからず貢献していると感じました。もしかするとこのレコード以前から、ピアソラ・キンテートってこういう演奏をしていたのかも知れないんですよね。ただ60年代のアルバムは、大体がアンサンブルがぜんぜんアンサンブルしないミックスになっています。デュナーミクも狭く、インテンポで叩くドラムがいる事で速度面での押し引きも狭いロックやジャズではそこまで感じないかも知れませんが、打楽器レスが普通のタンゴだと、バンド全体の押し引きが重要な音楽表現。ところが楽器の音がバラバラでアンサンブルがしっくりしていなかったり、デュナーミクの狭かったりする録音をされると、タンゴ楽団の演奏表現という物自体が分からなかったりして。それがこのアルバムではアンサンブル全体の演奏表現がビシビシ伝わってきました。しかも、個々人の演奏レベルも強烈。これは見事な楽団だと思いました。

 僕が一番好きなピアソラの音楽は、50年代末のオルケスタ・デ・クエルダスの音楽です。でも世評が高いのは60年代のキンテート。その60年代キンテートのベスト・アルバムを挙げるとすれば、僕的には間違いなくこれ。「ピアソラのアルバムをまずは1枚聴いてみたい」という方は、このアルバムから始めるのが良いのではないかと。超推薦盤です!


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Author:Bach Bach
狭いながらも居心地のいい宿で、奥さんとペット数匹と仲良く暮らしている音楽好きです。若いころに音楽を学びましたが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたレコード/CDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度のものですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば嬉しく思います(ノ^-^)ノ

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