fc2ブログ

心に残った音楽♪

おすすめCDの紹介のほか、本や映画の感想などを (*^ー゜)v

 

Category: CD・レコード > ラテン   Tags: ---

Response: Comment: 0  Trackback: 0  

『Tito Puente‎ / Tambó』

Tito Puente‎ Tambo 1960年発表、ティト・プエンテが発表したアルバムです。クレジットに注目で、これってティト・プエンテ楽団ではなくて個人名義なんですよね。ここがこのアルバム最大の特徴を見事に反映していて、ダンス音楽縛りもラテン・ビッグバンドのアンサンブル縛りもなく、ティンバレス演奏の凄まじさ大フィーチャーの曲が目白押し。これがすごいんですよ!
 音楽は、ラテン・ビッグバンドを使ったパーカッション協奏曲のようでした。協奏曲は言いすぎかな…ビッグバンドがアンサンブルパートを演奏したら、あとはパーカッション隊の演奏を聴かせまくる、みたいな。もう、この打楽器セクションの演奏といったら、言葉ではとうてい伝えきれない凄まじさでした。打楽器だけじゃなくて音楽全体もすごく良かったんですけどね。。

 そんなこのアルバム、僕的には3つほど際立った特徴を感じました。ひとつはパーカッションの演奏の凄さ、ひとつは純音楽としての素晴らしさ、もうひとつはヒスパニックとしてのアイデンティティです。
 まずは打楽器奏者としてのティト・プエンテの演奏技術にフォーカスされている点について。1曲目「Dance Of The Headhunters」の打楽器チームの演奏の凄さなんてちょっと言葉が出ないレベルだし、管アンサンブルのヘッドが終わったらひたすらすさまじいティンバレス演奏が続く4曲目「The Ceremony Of Tambo」なんて、ほとんどティンバレス協奏曲です。そもそも、ティンバレスという楽器をあそこまで凄い楽器だと知らしめたのって、ティト・プエンテですよね、多分。その極めつけという演奏をこれでもかと聴くことが出来て、僕はもう思い残すことはありません(^^)。

 ふたつ目は、ダンス音楽から離れ、純音楽としてのカッコよさを追求した曲の多さ。3&6曲目「Rumba Timbales」「Cuero Pelao」なんてもうほとんど実験音楽ですし、2曲目「Call Of The Jungle Birds」や10曲目「Witch Doctor's Nightmare」は、まるで60年代のニュージャズ的な先鋭的なイメージで、その妖しくもアグレッシヴな曲想に私は思いっきりやられてしまいました。このクラシックなジャケットに騙されちゃいけません、音楽はめっちゃ先鋭なんですよ!!

 3つ目は、その純音楽の方向性。ヒスパニックという自分のアイデンティティを追っているのか、中米独自の音楽というものを生み出そうとしているように聴こえました。M2「Call Of The Jungle Birds」、M7「Jungle Horiday」、M12「Voodoo Dance At Midnight」なんて、音楽自体が素晴らしいんですが、タイトルだけを見ても中南米やアマゾンを意識しているようにしか思えないです。「Voodoo Dance At Midnight」なんて、これがブードゥー教の祭祀音楽だと言われたら信じてしまいそうなぐらいの怪しさと狂乱ぶりのある音楽でしたが、僕が実際に聴いたブードゥーの音楽って、ぜんぜん違うんですよね。。ジャングル・ビートって言葉があるじゃないですか。あと、昔ブログで「エキゾティカ」なんていうジャンルの音楽を紹介したことがあったじゃないですか。あんな感じで、実際にそういう音楽があったにせよなかったにせよ、そういう「ヒスパニック的」「中米的」なものを生み出そうと意欲を強く感じました。日本って、簡単に「日本とは」という所を手放すじゃないですか。でもラテン・アメリカ系の人は、ここを常に意識するというか。

 合衆国在住または合衆国に出稼ぎに来るヒスパニック系のミュージシャンが演奏するラテン音楽って、まずはご陽気なエンターテイメント性が目立つじゃないですか。ティト・プエンテもそうしたショー・バンドからキャリアをスタートさせた人でしたが、そんな人がこれだけ硬派なアルバムを出せるのも凄ければ、実際にこれだけの音楽を生み出せたのも凄いと思いました。サルサってキューバをはじめとしたラテン音楽とジャズのあいのこだと思っているのですが、それだけにジャズへの目配りはあって、ジャズが芸術音楽音楽への深度を深めていった60年代というのが、このアルバムにも影響したのかも知れません。


スポンサーサイト



11 2023 « »
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -
プロフィール

Bach Bach

Author:Bach Bach
狭いながらも居心地のいい宿で、奥さんとペット数匹と仲良く暮らしている音楽好きです。若いころに音楽を学びましたが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたレコード/CDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度のものですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば嬉しく思います(ノ^-^)ノ

月別アーカイブ
検索フォーム
これまでの訪問者数
最近気になってるCDとか本とか映画とか
ロシアとウクライナがほぼ戦争状態に入りましたが、僕はソ連解体後のウクライナについて本当に無知…。これは2016年にオリバー・ストーン監督が作ったウクライナのドキュメンタリー映画。日本語字幕版が出たらぜひ観たい このブログをYoutube にアップしようか迷い中。するなら作業効率としては早いほど良いんですよね。。その時にはVOICEROIDに話してもらおうかと思ってるけど、誰の声がいいのか考え中
アド
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR

Archive

RSS