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心に残った音楽♪

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『Funkadelic / One Nation Under a Groove』

Funkadelic One Nation Under a Groove Pファンクの雄ファンカデリック、1978年発表の10枚目のアルバムです。やっぱりこれもレコード・コレクターズのディスコグラフィーや紹介文を読んで品定めした1枚で、「ファンカデリック最高傑作」みたいな文言を読んで買ったのでした。『Maggot Brain』と違うのは、ベースにファンク時代のジェームス・ブラウンのバンドにいたブッツィ・コリンズが入っている事。ここが一番大きいと思います。

 このへんになるとロック色はかなり控えめになって、ファズ噛ませまくりのジミヘンなアドリブのギターソロが絡む時がある以外は、かなり普通にファンクでした。そのファンクというのも、ジェームス・ブラウンの『Love Power Peace』や、スライのウッドストックでのパフォーマンスみたいなハードなアレじゃなくって、ブラック系ラジオ局のチャートに出てくるようなピコピコいうポップなファンクって感じです。
 ただ、ブラック・ミュージックとしての主張みたいなものがあるみたいで、漫画みたいなLPのジャケットの内側には、色んな事が読み切れないほどビッシリ書いてあります。「THE FUNK WAR」なんていうフィクションや、漫画なんかも書いてあったりしてね。完全に娯楽音楽に聴こえるパーラメントに比べると、合衆国に住むアフリカン・アメリカンの主張みたいなものもファンカデリックにはあるのかな、なんて気もしなくもないのですが、なんかどこまで本気か信じられない(^^)。少なくとも、ボブ・マーレイみたいなマジなメッセージではないと個人的には思ってます。

 これも『Maggot Brain』同様に、悪くないんだけどハマりきれませんでした。同時代の合衆国のブラック・ミュージックだと、ダニー・ハサウェイでもカーティス・メイフィールドでもアレサ・フランクリンでもも、ニュー・ソウルがすごくクオリティが高いのに、ファンクはあくまでチャート・ミュージックかダンス・ミュージックという感じがしちゃうんですよね。ファンカデリックは、その中ではちょっと屈折してる感じかな?


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『Funkadelic / Maggot Brain』

Funkadelic_Maggot Brain ファンクにも色々ありますが、ジョージ・クリントン(大統領じゃないです^^;)率いるPファンクという大きなムーブメントがありました。このレコードは、パーラメントと並ぶPファンクの主要グループだったファンカデリックのサード・アルバム、1971年発表です。Pファンクの名前すら知らなかった頃(30年ぐらい前?)にレコード・コレクターズで特集が組まれて、そこではじめてディスコグラフィーを見ました。パーラメントに比べるとロック色やサイケ色が強いらしく、その中でもこれがジミヘン張りのギターが聴けるなんて書いてあったので、取り急ぎここから手をつけたのでした。はやいなあ、あれから30年ぐらいたったのか。。

 なるほど、ピコピコしてふざけているように聴こえたパーラメントに比べると、けっこうロックでハードです。たしかにギター弾きまくり、ジミヘンっぽくもあります…けど、僕が思ってるジミヘンとはかなり違うかな(^^;)。このギターはエディ・ヘーゼルというポスト・ジミヘンとしてけっこう有名な人。でも結局はペンタトニック1発なので、弾きまくってると言ったってものすごく簡単そう。むしろ、最後の曲「Wars of Armageddon」でのワウとカッティングが炸裂したファンクなギタープレイの方が個人的には燃えました。まあでも持ち上げるほどではないかな…。

 ゴスペルっぽいコーラスが聴けたりして、ファンクとサイケデリック・ロックの間ぐらいのブラック・ミュージックという感じで、けっこう暗くてドロドロ。知らずに黒人居住区に足を踏み入れてしまったようなヤバさを感じました。黒いんですよね。でも、ハマるという所までは行きませんでした。熱いし暗いし、好きなタイプの音楽の筈なんですが、いかんせん単純すぎ。プレイもクリームやエクスペリエンスやスライに比べるとぜんぜんヌルい感じ。とはいいつつ、Pファンク系では、このアルバムはまあまあお気に入りの方かな(^^)?結局、エンターテイメントが強すぎる音楽なんですよね…。


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『R.E.M. / Out Of Time』

REM_Out of Time 1991年リリース、R.E.M. のアルバムです。このアルバムって大ヒットしませんでしたっけ?このジャケットはよく見かけたんですよね。。

 なんでしょうか、敵を作らない程度にウィットのきいた事を言っているポップロック、みたいな。不良は聴かないけど、将来弁護士を目指したり教員免許を取ろうとまじめに勉強しているちょっと知的な大学生が、迂闊にも共感を覚えてしまいそうな音楽…何言ってるか分かりませんね(^^;)。ベースは独のないポップロックだけど、サウンドに新しさをちょっとだけ垂らしてあったり、詞がちょっと気が利いている、みたいな。

 こういうのは学生が通学途中や勉強しながらラジオ(いまならスマホ?)で楽しむものだと僕は思っているんですが、そういう音楽として聴けば意識を持っていかれるほどでもない所か、実に心地よくもあるので、けっこういいBGM になるんじゃないかと。歳をとってから改めて聴くような音楽とは思いませんでしたが、こういうの嫌いじゃないです(^^)。。


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『R.E.M. / Green』

REM_Green.jpg 1988年リリース、ついにワーナーというメジャー・レーベルへと移籍したR.E.M. 6枚目のアルバムです。高校生の時にふと耳にしたこのアルバムが僕のR.E.M. 初体験で、マジメに聴いたわけじゃないんですが「お、いいじゃん」と思ったんですよね。その時の印象は、ちょっと凝った作りをした頭の良さそうなバンドロック、みたいな。

 30年以上ぶりにこのアルバムを聴いたところ、記憶していた印象とぜんぜん違っていてビックリ。あれ?こんなに普通なポップ・ロックだったっけ?曲の個性は、ギターにフランジャーをかけていたり、コーダ部分でコーラスが追従になったりとか、本当にちょっとした工夫があるぐらいなもので、シンプルきわまりない普通のポップ・ロックだと思いました。あ、「You Are The Everything」はイギリス民謡調だったりするんで、面白かったです。

 高校生のころは、ちょっとしたところでサウンドに仕掛けがしてあるところに耳を引っ張られて「お?!」と思っただけだったのかな…。詞も面白いと思った記憶がありましたが、今回は仕事をしながらのながら聴きだったもんで、詞はよく分かりませんでした。。


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『R.E.M. / Document』

REM_Document.jpg 1987年リリース、アメリカのロックバンドR.E.M. 5枚目のアルバムで、これがインディーズ・レーベルからの最終作となったそうです。

 ファースト・アルバム「マーマー」に比べると曲の個性出ていて、バンド・アレンジで曲ごとの聴かせどころをはっきりさせていました。たとえば、ベースのリフを前面に出す曲とか、ドラムのリズムフィギュアが個性的な曲…みたいな感じ。全体の印象はバンド・ポップ。単純に、80年代的なサウンド・アレンジがおいしい音楽と思いました。音楽はこじんまりとしてましたけど、学生が勉強をしながらラジオで音楽を聴くなら、これぐらいが気持ちいいかも。耳障りがすごく良いポップ・ロックでした。

 ここからしばらくのR.E.M. のアルバムは作風が似ていて、僕的にはR.E.M. と言えばこのへんの音楽です。真面目に聴いた事はまったく無いんですが、学生時代にちょっとだけ一緒にバンドをやったドラマーのH君がこのバンドを好きだったんですよね。彼、英語教師になろうと頑張ってたけど、教師になれたのかな…。


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『R.E.M. / Murmur』

REM_Murmur.jpg 1983年発表、ソニック・ユースと並んでオルタナティブ・ロックの勃興期の代表的なバンドと言われているR.E.M. のデビュー・アルバムです。バンド結成はアメリカのジョージア州で、このレコードはインディーズからリリースされたものだそうな。僕はR.E.M. の80年代後半のアルバムを聴いて「いいじゃん!」と思って、遡る形どこのアルバムを聴きました。

 このアルバム、インディーズからのリリースながら、「Rolling Stone」誌の83年のベスト・アルバムに選ばれたんだそうです。ところがいざ聴いてみると、シンプルなバンド形式で演奏されるフォーク・ロック。曲にもまるで特徴がなく、「なんでこれが賞を取るんだ?」としか思えませんでした。好き嫌いはまた別として、音楽的にはソニック・ユースの方がよほど尖っているし個性もあったと思ってしまいました。

 でも、これが「オルタナ」と呼ばれるんだから、きっと詞が面白いんでしょうね。というのはまったくの推測ですが、たしかに80年代後半に聴いたR.E.M. のアルバムは詞が面白いと思ったんですよね。おしまい。


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書籍『実相寺昭雄 才気の伽藍』 樋口尚文

JissoujiAkio Saiki no garan_Higuchi Naofumi 実相寺監督の仕事を初めて見たのは、幼少期に夢中になって見たウルトラマンやウルトラセブンと言った特撮ヒーロー番組での事。その仕事が実相寺監督という人の手によるものだと知ったのはいつだろう…たぶん、小学校高学年ぐらいの時に、何かの本で読んで知ったんじゃないかと思います。その時点で、既に「鬼才」みたいに言われてたんですよね。そんな実相寺監督の研究本です。もちろん特撮ヒーロー番組の監督だけでなく、その前の生い立ち、その他のテレビドラマ、そして映画についても詳しく書かれていました。

 面白いのは、円谷一監督の研究本が、一監督の人柄を反映したかのように明るく楽しく書かれていたのに対し、この実相寺監督の研究本は気むずかし気で角ばっていた事(^^)。深掘りしている間に影響されちゃうんですかね。
 とはいえ、作品研究ではなく、実相寺監督個人やその人生を中心に追ったものでしたので、文体は硬いものの意外とすんなり読めました。何を隠そう、私も仕事で書く文章は硬いタイプなので、こういう文章になる理由って分かる気がしますしね。それにしても、この本で実相寺監督の父親が日銀の職員で、母親が海軍大将の娘だという事を知りましたが、とんでもない家柄です。そうじゃないと、あの時代に学生が映画館に入り浸りなんて出来なかったんだろうなあ。。

 実相寺監督って、日本人で唯一、権威ある国際映画賞で最高賞を受賞した人なんですよね。その割に研究本ってほとんどないので、ファンの人にはいい本じゃないかと。しっかり調査し、誠実に書かれたいい本でした。ちょっと実相寺監督の映画作品を見直さないと…。

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書籍『バルタン星人を知っていますか? テレビの青春、駆け出し日記』 飯島敏宏+千束北男

Barutan Seijin wo Sitteimasuka_IijimaToshihiro 円谷一監督、野長瀬三摩地と並んで、初期ウルトラ三部作で監督を務めた飯島敏弘さんの、自伝的なエッセイ集です。自伝的エッセイというのは、自伝ではあるんだけど、話があっちこっちに飛びまくる雑談風の殴り書きだから(^^;)。でもそれだけにフランクな文章で、面白かったです。

 飯島監督って「千束北男」なんていうペンネームで脚本も書いていて、それがウルトラマン屈指の名作であるバルタン星人回だったりして、本職のシナリオライターさんよりよい脚本を書いたりするもんだから、いったい何者かと思ってたんですが、元は脚本家志望だったんだそうです。大学生のころに脚本でグランプリを撮った事もあって、学生作家mでしていたんだそうな。それが、脚本家としてTBSに入ったはずが、入ったとたんに脚本の部署がなくなってしまい、ドラマ班のディレクターに組み込まれたのだとか。人生ってままなりませんね。。
 まあこんな具合で、雑談を織り交ぜながら自伝が書かれていました。僕としては「セブン暗殺計画」を生み出したウルトラセブンのエピソードをたくさん読みたかったんですが、メインは学生時代からTBS入社、そしてウルトラマンあたりまででした。「テレビの青春、駆け出し日記」というサブタイトル通り、テレビ版になって駆け出しのころを書いたという事なんでしょうね。逆に言うと、セブンの頃はもう駆け出しではなくなって一人前の仕事をしていたと思っていらっしゃるのかも。

 なにせ僕は戦後昭和生まれ、子どものころはウルトラマンの事ばかり考えていた頃もありました。その舞台裏があれこれ覗き見できるだけでも最高に楽しかったです。でも、飯島さんって小説家志望だったんですね。それが、小説書くための生活費を稼ぐためにシナリオ書き始めて、それが会社命令で助監督になって、監督になって、気がついたら「俺は小説を書けずに人生を終わるのか」って感じで…人生って、どこかで意地を張って自分を通さないといけない所もあるのかも知れないなあ。。

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書籍『円谷一 ウルトラQと“テレビ映画” の時代』 白石雅彦

TsuburayaHajime_UltraQ to TerebiEigano Jidai 特撮の神様・円谷英二の長男にしてテレビ番組ディレクター、プロデューサー、そして英二の後を継ぐ円谷プロ2代社長、そして早くしてこの世を去った円谷一さんのドキュメント本です。読む前はこんなに面白い本とは思ってもいませんでしたし、そしてこんなに胸をうたれるとも思っていませんでした。ウルトラQ、ウルトラマンウルトラセブンあたりに夢中になった事のある人は必読ではないかと!

 子どものころ、ウルトラマンやウルトラセブンを観ていると、オープニングでたまに目にしたのが、「監督 円谷一」のクレジット。名前からして円谷英二さんの息子だと思っていて、親の七光りなんだろうと思い込んで、いい印象はなかったのです。この思い込みが色々なものを斜めから見てしまう結果になってしまい、ウルトラQやウルトラマンの第1話や最終回の監督をハジメさんが務めたのも、英二さん急死の後に社長になったのも、親の七光りかと思ってたんです。それは、この本を読むまで、ずっとそうでした。
 ところが、実際のハジメ監督はTBSの映画部で文部大臣賞を取る辣腕ディレクターで、初期ウルトラシリーズを支えた飯島敏弘監督も実相寺昭雄監督もハジメさんの後輩でハジメさんがウルトラシリーズに引っ張ったようなもので、伝説の脚本家・金城哲夫さんを育てたのもハジメさんみたいなもの。ディレクターとしてのハジメさん個人の実績が素晴らしいだけでなく、初期の円谷プロ作品の実質的なプロデューサーって、実はハジメさんだったんじゃないかというほどの辣腕。この本を読んで、初めてそういう事を知りました。

 こういう事を書くとバリバリで隙のない人のように感じるかも知れませんが、むしろその逆で、大らかでガキ大将的で、爆笑必至の武勇伝満載。出張ロケをしつつ、毎回撮りためたフィルムをつなぎ合わせて1本分のドラマを作って浮いた一本分の制作費を…なんて事をやっていたり、出張費でスキーやったとか、飲食代の領収書に靴を買ったものを混ぜて経理から「お前は靴を食ったのか?」と言われたり(^^)。飲みニュケーションで人を動かしたり、良い意味で実に昭和な楽しい人だったみたい。僕の兄がまったくもってこういう人だったもんで、めっちゃ分かるなあ、こういう人って人を惹きつけるんですよね。。でもそういう人って、表向きそうしているだけであって、実は本人は結構思い悩んだりもしてたりして…。早死にしたのも、飲みニケーションと社長襲名のふたつがきつかったのかも。

 ウルトラQの「五郎とゴロー」や「宇宙からの贈りもの」という素晴らしい作品は、「まるで本物の兄弟のようだった」という金城さんとのコンビで作ったもの。そして、僕の大好きな『ミラーマン』では、亡き円谷英二の跡を継ぎ、「監修:円谷一」のクレジットが…。戦後に日本が復興していく時代に、広告代理店やテレビは日本を元気づける大変な役割を果たしたと思いますが、ディレクターやプロデューサーにはデタラメで破天荒な人が多く、短命なんですよね。。子どものころの僕は、この人の作ったものにどれだけ心躍らされた事でしょう。ウルトラマンやウルトラセブンに夢中になっていた幼少期ほど楽しい時代もなかったなあ…楽しい思い出を、本当にありがとうございました。

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You Tube チャンネル 【ウルトラセブン4: セブン制作計画 後編】 アップしました

UltraSeven 4_ThumbNail ウルトラセブン第4回です!

 今回は、前回のシナリオライターと密接な関係を持つことになる、監督特集です!ウルトラセブンは撮影がドラマ本篇と特撮に分かれるので、正確には本篇監督ですね。全7名です。
 それぞれの監督さんのプロフィール紹介にとどめず、セブンの制作チームの中で、監督さんがどう組織されていったのか、それぞれどういう色を持っていたのかなど、そういう所にも触れ、よりセブンを大人目線で楽しく観る事が出来るようになる動画になるよう心がけました。目指しただけで、達成できたかどうかは怪しい隣人ですが…スミマセン。

 あいかわらず隙だらけの動画ですが、ゆるゆると楽しんでいただければ幸いです。そして、もし少しでも楽しんでいただけたようでしたら、チャンネル登録やいいねをしていただけると、とても有難いです!コメントもお待ちしています♪

(YouTube チャンネル) https://www.youtube.com/@BachBach246
(ウルトラセブン4 セブン制作計画 後編:本篇監督編) https://youtu.be/lf8G8PT21IY


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『Eric Dolphy / Stockholm Sessions』

Eric Dolphy Stockholm Sessions 『In Europe』3部作や『The Berlin Concerts』同様、これも61年に行われたエリック・ドルフィー2度目のヨーロッパ・ツアーの時の音源です。ライヴ録音ではなく、スウェーデンのラジオ番組用のスタジオ録音で、レコードは『The Berlin Concerts』同様、ドイツのエンヤがリリースしました。録音は1961年9月と11月…これって、9月の録音が良かったもんだから、ラジオ番組拡大やレコードのリリースまで持ちあがっての追加録音が11月だったんじゃないかなあ。で、11月録音があるという事は、ドルフィーのヨーロッパ滞在って、8月から11月までの長期滞在だったって事ですかね…いやいや、ドルフィーって61年の9月後半にはアメリカにいたはずだから、11月にこの録音のためにストックホルムに再度飛んだという事かも。

 バンドは1管または2管のカルテット/クインテットで、バンドのメンバーの多くは、「なんちゃらヨルゲンセン」みたいな名前から察するに、スウェーデン人。ヨーロッパ周縁国のサポート・ミュージシャンか…と侮っていた私の考えはいい意味で大外れ。ミュージシャンのレベルがなかなか高くて、特に、1~2曲目に参加していたKnud Jorgensen というピアニストの伴奏は見事でした。フロントを張るドルフィーのフレーズにいい感じで呼応しつつ、和声進行も分かりやすく提示してフロントをしっかりサポートしているという。いやあ、サポートを引き受ける時は、こういう演奏を出来るようにならないといけないんだなあ。。

 しかし、これは素晴らしい…。60年代に録音されたドルフィーのリーダー・アルバムから選ばれた曲も多いし、もしドルフィー61年のヨーロッパ公演の中からひとつだけアルバムを残すとしたら、これで決定じゃないか…私はそう確信しております(^^)。『イン・ヨーロッパ』3部作と『ベルリン・コンサート』のそれぞれに感じた弱点は、このレコードには見当たらないです。それどころか普通に名演、しかも録音状態も良好!クラシック総本山となるドイツ周辺のヨーロッパって、どの国に行ってもプロを名乗るミュージシャンは演奏がうまいですね。英米のミュージシャンだと、フロントマンですら下手すると食われかねないっす。

 たとえば、1曲目「Loss」(たぶん「Les」の誤表記)からして、アルト・サックスのアドリブが凄い!というか、61年欧州ツアーでのドルフィーのアルト・サックスのアドリブについて、ずっと「凄い」しか言ってないですね(^^;)。もう絶好調すぎるというか、つまらないものを聴いた事がないです。これって5打席連続ホームランを打った時のヤクルト村上君ぐらいにゾーンに入った瞬間だったのかも。
 
 無駄なソロ回しもせず、ドルフィーのアドリブを軸に音楽を組み立てているので、その時点でえらく進歩的な音楽にすら感じました。大元の曲はかなりオーソドックスなバップ・チューンなのに、こういうドラマ性や表現に富む音楽となると、スタイルの新旧なんて音楽の上では何も問題でもなくなってしまうという事ですね。60~61年にスタジオ録音されたドルフィーのアルバムって、生前に発表されたものは3作しかありませんが、これは4作目に加えても良いんじゃないでしょうか。それぐらい、演奏も録音も素晴らしい音楽でした!




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『Eric Dolphy / In Europe』 Vol.1 – Vol.3

Eric Dolphy_in Europe_1 生前のエリック・ドルフィーにリーダー・アルバム発表の機会を与えていたのは、1枚を除いてすべてがプレスティッジとその子会社のニュージャズというレーベルでした。プレスティッジって、ドルフィーに対しては、リーダー作はもちろん、それ以外もいっぱい参加レコーディングを斡旋してたんですよね。生前には数えるほどしかリーダー・アルバムをリリース出来なかったドルフィーも、いざ夭折してしまうと、出るわ出るわのリリースラッシュ。そんな中、生前のドルフィーを応援していたプレスティッジがリリースしたアルバムが、この3つのアルバムでした。エリック・ドルフィーは1961年の8月末から、2回目のヨーロッパ・ツアーに出かけていますが、この3つのアルバムは、そのうち61年9月6 と 8日に行われたコペンハーゲン(デンマーク)でのライブ録音を集めたものです。

 ジャズ・ミュージシャンの外国での公演って、ギャランティーの都合でサイドマンを現地調達する事があります。バンドをみんな呼んだら、ギャラ以外にアゴ足枕もかかりってしまいますからね。。僕も何度が受ける側の仕事をしたことがありますが、あれって難しいんですよ。前もってリードシートと参考音源ぐらいは貰えるけど、合わせは当日の本番前に、ヘッドだけ合わせてあとはソロオーダーの確認ぐらい、なんて当たり前だし、相手が大物であればあるほど「とにかく足を引っ張らないようにしないと」って思いが強くなって、どんどん演奏が小さくなっちゃうし、そもそもバンドってそんなすぐまとまらないですよね。で、探りながらやって、ようやく勘所がつかめた時にはもうツアー終了、みたいな。
 コペンハーゲンの現地ミュージシャンをバックにつけたこの公演もまさにそんな感じで、メンバーはみんなそれなりに弾ける人たちに聴こえましたが、いかんせん合わせが少なかったのでしょう、正面から積極的にやりあうんじゃなくて、完全にバックバンドとして振舞っちゃっていました。

Eric Dolphy_in Europe_2 でも、この『イン・ヨーロッパ』3部作に関しては、そういう事情は悪い方ばかりに出たばかりではなく、いい方にも出たようにも思えました。極端に言えば、うすいガイドのついたドルフィーの無伴奏ソロのようになったように思えるのです。
 ドルフィーって、当時のアルト・サックスで言えば、チャーリー・パーカー以降に登場した最大の天才とすら言えそうなのに、意外とソロをあまりもらえなかったり(コルトレーンとの『Ole』や『Africa Brass』や、オーケストラUSAでの演奏とか)、リーダー・バンドが常に双頭バンドのようになっているもんで、ドルフィーの独壇場とはならなかったりして、この『イン・ヨーロッパ』3部作ほどアドリブをガッツリ聴けるものは、これまでになかったんですよね。それがこのレコードでは、ほとんどひとり舞台。しかも、フルートもバスクラもアルト・サックスも、満遍なく吹きまくっていました。また、バックをつけるミュージシャンも、ビートもコードも分かりやすく分かりやすく演奏していて、主賓がやりやすいようにおぜん立てするんですよ(^^)。

 たとえば、Vol.1 のトップを飾る「Hi-Fly」はコンバスとのデュオですが、コンバスはピチカートで4分音符しか演奏しない…なぜそうしたのかは兎も角、おかげでドルフィーのフルートのアドリブの凄まじいこと凄まじい事。。
 同じくVol.1 収録の「God Bless the Child」はバスクラの独奏でしたが、これも多分「みんなエリック・ドルフィーを聴きに来てるんだから、1曲は無伴奏を」と思ったからこそですよね。ちなみにこのバスクラ・ソロがまたすごくて…なんだろ、モダン・ジャズのこの手のアドリブって、押し引きはあるんだけど、起承転結や序破急を作るというのとはちょっと違うじゃないですか。それなのに耳を惹きつけられて、あきせずにずっと聴けてしまうのは、起承転結でないにせよ物語的に繋がっていく展開があるからじゃないかと。このアドリブの場合、有名なあの歌い出しのフレーズを分散和音にしたフレーズを物語の軸に展開させていて、これで見事にストーリーを作ってしまうんだなあ。

Eric Dolphy_in Europe_3 アドリブの凄さついでに言えば、フルートの超絶アドリブは、同じく第1集に入っていたカルテットでの「Glad to Be Unhappy」が見事でした。テーマでのフルートは、音はかすれるわピッチは下がるわ不安でしたが、アドリブになるや凄すぎました。ドルフィーってフルートだと、アルトやバスクラのような跳躍するフレージングは抑え気味にする代わりに、プログレッション上にディミニッシュをはじめとした経過和音を挟んで、めっちゃカッコいいラインを作るじゃないですか。それをあのスピードでやられたら、そりゃもうノックアウトされてしまいます。。ドルフィーすげえ。

 アドリブのアルト・サックスのワタシ的イチ押しは、第2集に入っていた「The Way You Look Tonight」。カルテットでのアルト・サックス演奏ですが、第1集はフルートとバスクラの演奏だけだったので、満を持してのアルト。これが大爆発のアドリブで、歌い回しだの構成だの関係なし、高速で強く吹き続けます!明るく楽しい曲でこれをやられると、ニコニコと微笑みかけられながら顔面を殴られている気になるんですけど。。ドルフィーってこの時点でパーカーを超えてたんじゃないですかねぇ…いやいや、どっちがという事ではなく、どっちもすごいですね(^^)。

 曲で好きだったのは、第3集に入っていた「In The Blues」。カルテット編成でのアルト・サックス演奏ですが、どういうわけか何テイクも入っていて、しかも演奏途中で止めてやり直したりもして(^^;)。しかし最初のテイクが、とんでもないサックスの高速アドリブです!この曲、ヘッドがヤバカッコいい!タイトルこそ「In The Blues」ですが、独創的な和声と進行を持つ曲なんですよね。。あ、そうそう、最後のテイクがいちばんテンポが速くて、あまりの速さにテーマが怪しいですが(^^;)、テンポは速いのにテイク1の方が演奏自体のスピード感を感じるのは何故なのか…速すぎてみんな8分音符になってるからかも知れません。。

 なにせ外タレ用の即席バンドなので、上記のように不具合が出る点もしばしば。「Oleo」なんて、ドルフィー自身がソロ・オーダーを間違えてドラム・ソロの中で吹きはじめちゃうハプニングもあります。でも、そんなオレオですら、演奏の勢いの凄さと言ったら(この曲はドルフィーだけじゃなくて、バンド全体が熱いです)!ドルフィーって、生涯を通じて誰かのリーダー・バンドへの参加をやめませんでしたが、62年には本格的に自分のバンド結成へと動いてました。それって、信頼できるツートップとなる共演者なしでフロントを務め切った61年の欧州ツアーが自信になったんじゃないでしょうか。楽曲もアドリブの考え方もバップの範疇、ただそれで実現したアドリブが異次元。若い頃はもっと尖った曲が好きだった僕は、曲ゆえにやや敬遠気味だったレコードですが、いやいやこのアドリブを聴かないという手はありませんよ、奥さん。




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『Eric Dolphy / The Berlin Concerts』

Eric Dolphy The Berlin Concerts 1961年の8月以降、エリック・ドルフィーは2度目となるヨーロッパ・ツアーを敢行しています。その時の録音はけっこう残されていて、有名な『イン・ヨーロッパ』3部作もそのひとつ。あれはデンマークのコペンハーゲン公演での録音でしたが、この2枚組アルバム『ベルリン・コンサート』は、コペンハーゲン公演の約1週間ほど前となるドイツ・ベルリンでの公演を収録。録音日は61年8月30日ですが、ふたつの会場でのライブ録音を収録しているんだそうです。曲によって多少の差はあるものの、基本は2管クインテット編成。メンバーは、ドルフィー (a.sax, bass\cl, fl)、ベニー・ベイリー (tp)、ペプシ・アウアー (p)、ジョージ・ジョイナー (b)、バスター・スミス (dr)。

 コペンハーゲン公演を収録した『In Europe』との違いは、まず耳についたのは、共演者がこちらの方が優秀な事。現地ミュージシャンとの共演となったコペンハーゲン公演と違い、ベルリン公演はトランぺッターとしてベニー・ベイリーが参加するなど、メンバーが豪華なんですよね。それは名の通ったミュージシャンかどうかというだけでなく、実際の演奏もたしかに上と感じました。『In Europe』も、決してひどい共演者だとは思わないんですが、続けて『The Berlin Concert』を聴くと「あ、違うな」と(^^)。
 録音もこの『The Berlin Concerts』のほうが良かったです。これって、ベルリン公演の録音にドイツの名門ジャズ・レーベルだったエンヤが絡んでいたからなのか、ドイツとデンマークの差なのか…。ちなみに、世界的に優秀なマイクって、ドイツ/オーストリア製が多いですよね。ノイマンもショップスもドイツ、AKG はオーストリアですし。さすがクラシックの聖地かつヨーロッパきっての工業国という所でしょうか、色んなものを含めて本当にいい録音なんですよ、50~60年代のアメリカのジャズ録音はこのレコードを見習ってくれと言いたくなるほど。…あ、私はこのアルバムをヴィニールで持っていて、まずまずのオーディオ装置で聴いてそう感じました。CDとかだと、どうなんですかね…。実は、「どうせライブ録音だしな」と、最初はレコード針の消耗をケチって、デジタル配信の某録音を聴いたんですが、それがベースですら良く聴こえないほどショボかったもんで、「あれ?こんなレコードだったっけ?」と思って、アナログ盤を聴いたら、音の良さにのけぞった次第です。いい音楽は、ちゃんとした録音とちゃんとした再生環境で聴くと感動が違いますね(^^)。オーディオを馬鹿にする人がいるけど、いいオーディオで良い録音のいい音楽を聴くと、その音だけで持っていかれそうになるほど凄いんですよ!

 そして、ドルフィーという主賓にだけフォーカスを当てたコペンハーゲン公演と違い、こちらはバンド全体の音楽をして聴かせていました。つまり、モダン・ジャズの2管クインテットの定型フォーマットで演奏していて、ここが実は評価の分かれ道かも。だって、モダン・ジャズのコンボのレギュレーションに従うという事は、ドルフィーだけじゃなくてペットにもピアノにも、曲によってはベースやドラムにもブロー・コーラスを渡すという事じゃないですか。それ自体はまったく悪い事じゃないですが、ドルフィーをもっと聴きたいのに、ドルフィーがあまり聴けないというジレンマが(^^;)。
 例で言えば、冒頭曲「Hot House」でのドルフィーのアルト・サックスでのアドリブがとんでもなく凄いんですが、他の人にもソロを渡してしまうものだから、「もっと聴いていたかったなあ」と思う自分がいるんですよね。それでも2番バッター以降が面白ければ気にならないんでしょうが、このメンツはみんなさすがにプロでうまいとは思うけど、野球で言えば2番ショート河埜ぐらいの感じで、無難というか普通というか、ドルフィー級の「うおお、すげえ!」とはならないんですよね。。
 面白いのは、じゃあドルフィーの参加していたチャールズ・ミンガスのコンボでも同じように感じるかというと、そんな事ないんですよね。それってメンバーの演奏を含めた音楽能力の差かというと、そうとも思えません。ほら、ミンガスのコンボって、あらゆる場面でアッチェルしたりブレイクしたりポリフォニー化したり、ドラマが色々あるじゃないですか。じゃあ、けっこうオーソドックスなハード・バップっぽい音楽をやっていた頃のマイルス・デイヴィスのコンボは?マイルスの場合、次に出てくるのがコルトレーンですから、むしろ2番の方が凄いまであったりして。松井を敬遠したらうしろに落合がいる、的な。

 つまりこのバンドの音楽が、楽曲も普通のハード・バップなら、その構成もアメリカン・ソングフォームで書かれた曲をコーラスで回しているだけという、特に工夫もしていない典型的なモダン・ジャズなので、よほどアドリブが面白いというのでもない限り、つまらなく感じちゃう自分がいました。たとえば、「Hi Fly」という曲で、けっこう長い事ベースにソロを渡すんですが、下手とは思わないけど特に何を演奏してるわけでもないので、シーンを変え尺を稼ぐというためだけのものに思えてしまって(^^;)。。

 「リート形式で書かれたテーマを演奏して、ソロ・オーダーに従ってアドリブを順番に回して、テーマに戻る」というモダン・ジャズの定型って、バップ系のジャズ共通の長所であり弱点であって、これを超えようという工夫がないと音楽的には痛いことになる事がある反面、この定型があるからこそ、ほぼ初対面のプレーヤー同士でもこれだけの音楽に出来てしまうという事でもあるんでしょう。この演奏を聴くと、61年当時のジャズ和声や楽式では、もうドルフィーの独創性に富んだアドリブを支えられなくなっているのが実際の所なんじゃないかと思えてしまいます。ドルフィーは61年のヨーロッパ公演から帰ると、自分のバンド結成を目指してコルトレーンのユニットに脱退を告げますが、その話はまたいずれ(^^)。
 あ、こんなこと書きましたが、バップ系の音楽が好きな人だったら、間違いなく気に入る良いレコードだと思います。なんといっても、録音に恵まれなかったドルフィーのレコードの中でも、かなり上位に来る良い録音という事もありますし(^^)。「God Bless The Child」なんて、『In Europe』と同じ無伴奏バスクラで、アレンジも同じですが、とにかく録音が段違いに良くて、この音だけで僕は感動しちゃいました。




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TVアニメ『リボンの騎士』 手塚治虫原作、虫プロ制作

Ribbon no kishi_DVD 手塚治虫原作、虫プロ制作のテレビアニメです。1967~68年制作。『ジャングル大帝』の舞台は広大なアフリカでしたが、『リボンの騎士』の舞台は中世ヨーロッパ。この設定に、幼い頃の僕は想像を掻き立てられたものでした。手塚さんも、想像するだけでわくわくするものをアニメーションで見せたかったんじゃないかなあ。

 跡継ぎになる王子がいないため、女であるサファイアは男として育てられます。自分が女である事をひた隠しにし、正義感の強いやんちゃな王子として成長しますが、女である事を隠しているがゆえに色々な事件が起こり…


 1話30分きりのテレビアニメーションでしたが、その30分が極上のエンターテイメント。音楽はオーケストレーションからなにまで超豪華、ストーリーもひとつの回に色々なものがぎっしりと詰まってる感じ。オープニングとエンディングのアニメーションにあらわれている通り、これも『ジャングル大帝』と同じようにミュージカルのイメージで作ったアニメーションだったのだと思います。素晴らしすぎる音楽は、『ジャングル大帝』に続いてまたしても冨田勲!いやー音楽がいいわ。。僕にとっての手塚アニメって、冨田勲さんの音楽の効果がかなり大きかったです。「火の鳥2772」の音楽も凄かったしな…

 ヨーロッパの世界観、絵のデフォルメ、素晴らしい音楽と素晴らしいものが多かったんですが、どうも「オトコオンナ」という部分が、子どもの頃の僕にはちょっと受け入れがたくて、そこが肌に合わなかったです。なにせウルトラセブン仮面ライダーに熱狂した幼少期だったので、「男は男らしくてナンボ」という価値観を持っていたんですよね。あと、サファイアの声が好きじゃなかったな…。ところがいま見ると、「このアニメと音楽を毎週制作して放送してたのか?!」と、驚きを隠せない素晴らしさでした。


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『リボンの騎士(懐かしのミュージッククリップ29)』 冨田勲

Ribbon No Kishi_TomitaIsao 『ジャングル大帝』に並ぶ、冨田勲さんが手がけたアニメ・サウンドトラックの大傑作!「リボンの騎士」のサントラです。いや~今アマゾンを見てひっくり返りそうになったんですが、このCD、今だとウン万円もするの?!すげえプレミア、もし生活に困ったらこのCDを売りに出す事にしよう(^^)。。

 でも、高額で取引されるのが当然と思えるほど、ものすごく良くできたスコアなのです。たぶんミュージカルを意識したアニメだからだと思うんですが、音楽への力の入れ方がすごいんですよね。オープニングのアレンジの凄さはもちろん、エンディング曲「リボンのマーチ」なんて、前川曜子さんのヴォーカルの素晴らしさと合わせて、ここまで見事なアレンジが聴けるアニメのエンディング曲なんて「エースをねらえ!」ぐらいしかないんじゃないかなあ。ピアニッシモから始まって、クレッシェンドしつつ同主調転調して、マイナーからメジャーにすり替える事で、ヨーロッパの森の中から抜けて一気に視界が開けるという演出をして…本当にすばらしいです。

 ジャングル大帝と違い、これは中世ヨーロッパの音楽という感じ。あくまで「感じ」というだけで、ルネサンス音楽やバロックを感じるわけじゃないんですが(あ、でも、僕はマンロウが音楽監督を務めた『十字軍の音楽』とか、中世の音楽が好きでいろいろ漁った事があるんですが、管楽器を使っているのは時代考証した上じゃないかと)、それでも「王子様やウイリアム・テルがいそうなヨーロッパのお城」みたいな世界をすごく感じるのは、やっぱりエキゾティカな視点がある音楽だと思います。そしてそれがなんとも素晴らしいです!

 個人的には、冨田さんはシンセサイザーではなく、管弦楽曲を書いている時の方が好きです。そしてその傑作が手塚アニメのサントラに集中していたりして。僕は「リボンの騎士」や「ジャングル大帝」のリアルタイム世代ではないですが、幼少時にこういう音楽に触れる事が出来た1960年代生まれの人は、幸福だったんじゃないかと。


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『新日本紀行 冨田勲の音楽』

Shin Nihon Kikou_Tomita Isao 冨田勲さんが作曲した劇伴のスコアを、本人やほかの人が編曲して、大友直人指揮、東京交響楽団で演奏したCDです。録音はアバコスタジオ、サウンドイン、ビクター401スタジオなど…おお~東京都内の大きなレコーディングスタジオばかり、ピアノ弾いてる時に行った事のあるスタジオもありますが、スタジオに入っただけで圧倒されて緊張してたっけ。レコーディングスタジオのドアって、防音扉だから開け方が難しくて、「あれ?あれ?」なんて感じで開けられなくて大恥をかいた事も(^^;)。
 このCDを買ったお目当ては、CDのタイトルにもなっている「新日本紀行」ではなくって、もちろん「ジャングル大帝」と「リボンの騎士」でした。古いサントラでなくて、ちゃんとしたオケの演奏で聴いてみたかったんです。

 音楽は、冨田さんが作曲を担当した劇音楽をアレンジして組曲化してひとつにまとめたものが、全部で16トラック入っています。例えば、「ジャングル大帝」でいえば、あの超有名なオープニングの前にカッコいいイントロをつけて、途中で劇中曲につないで、みたいな。無論、テレビや映画のオリジナル音源ではないので、オリジナル音源の質感を求めてる人だとちょっときついかも。
 そういうフェティッシュなところを抜いて、この編曲や演奏が良いかというと…僕は駄目でした(゚ω゚*)。編曲でいうと、5人も編曲家を使っておきながらどれも無難にまとめた感じで、良いも悪いもない、みたいな。日本人っぽい仕事だなあ。演奏はさらに悪くて、いかにも当日しか合わせてない、みたいな(^^;)。リボンの騎士のイントロなんて、管楽器にものが詰まって、それを吹いて出す…というアニメーションとの連動で作ってあるスコアを、まったくそういう事が分かっていないような演奏。プロならネタ元ぐらいチェックすべきだと思うんですが、そういう事すら何にもやってないで、ゲネプロだけでサラッと終わらせたみたいな演奏。最低のやっつけ仕事だよこれは。。

 子どものころ、「ジャングル大帝」や「リボンの騎士」の音楽に感動し、また冨田さんのシンセ音楽に胸を躍らせた僕にとって、これは聴かなきゃ良かった1枚。こんないい加減な仕事なら、オリジナルのサントラを聴いた方が何十倍もましでした。数年前、テレビでストラヴィンスキーの春祭をやってるオケがあって、それを聴いていたらなんともつまらない演奏で、それを思い出してしまいました。無難に当たり障りなく無難にまとめる音楽って、一番つまらなんですよね。訴えるものがないんだったら、そもそも音なんて出さなきゃいいのに。。


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『冨田勲 / 惑星』

TomitaIsao_Wakusei.jpg シンセサイザーが電子音楽スタジオの専売特許ではなく一般にも手が出せそうになった1970年代、クラシックの管弦楽曲をシンセ用にアレンジ/演奏したレコードが大ヒットしました。日本の第一人者は冨田勲さんで、これは富田さんのアルバムのひとつで76年発表。たしか色々と賞を受賞して、世界的に有名になっ作品じゃなかったかな。ホルストの「惑星」をシンセで演奏しています…遊び心たっぷりに(^^)。

 子どものころ、僕が行っていたピアノ教室にはエレクトーン科というのがあって、エレクトーンって鍵盤が二つ並んでいてカッコいいと思ってました。そしてその科の教室から、このレコードが聴こえてきたのです。シンセの音なんてまだ聴いたことのない頃だったので、まずはその音にビックリ!なんてきれいな音なんだ…と、虜になってしまいました。アポロの月面着陸など人類の宇宙進出が盛んだった時代という事もあってか、宇宙船との交信音やロケットの発射音も入っていたりして、子どもだった僕のハートは鷲づかみにされました。あのカルチャーショック、今の人には分からないだろうなあ。。
 このレコードを聴いたころ、まだ僕はホルストのオリジナルを聴いた事がなかったもんで、キング・クリムゾンの『ポセイドンの目覚め』を聴いた時、「あ、冨田勲だ」と思ったのも良い思い出。でもまだ小さかったのでLPを買うなんて無理。ピアノ教室にちょっとはやく行って聴かせてもらうのが精いっぱいでした。でもいま聴くと…時代だな、と(^^)。。

 シーケンサーですら珍しかった時代だし、冨田さんといえば巨大なパッチシンセの写真を見た事があるので、手で演奏して、ダビングを繰り返した部分も多かったんじゃないかと思うんですが、その根性がすごい。人間が宇宙に行ったなんて今だって驚きですが、ちょっと前まで人類絶滅の危機の戦争をしていた時代なだけに、こういう音楽は人に夢と希望を与えたんじゃないかと。でも僕が好きな冨田勲さんは、シンセサイザーの大家としてではなくて、クラシック・オーケストラを使った劇伴なんですよね。「ジャングル大帝」とか「リボンの騎士」みたいな(^^;)>。。


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『Soft Machine / Softs』

SoftMachine_Softs.jpg 1976年発表、ソフトマシーン9枚目のアルバムです。ソフトマシーンは『Six』を聴いて外したと感じ、以降は聴いてなかったんですが、とあるフュージョンギタリストから「その後が面白いのに」と貸してもらったのがこのアルバムでした。

 おー完全なインストアルバム、ギターのジョン・エサリッジが速弾きしまくりだ!…っていうか、ソフトマシーンにギタリストが入っている事に驚きでした(^^;)。そういえば、アラン・ホールズワースが在籍していた事もあったらしいし、70年代なかば以降のソフトマシーンって、ギターインスト・フュージョンなのかも知れません。すごい高速プレイなので、フュージョン系ギターが好きなに人は確かに嵌まるアルバムかも。76年という事はラリー・コリ江ルもマハビシュヌ・オーケストラも登場した後で、ギター弾きまくり系フュージョン全盛期ですもんね(^^)。

 こういう音楽は表現や意味はあまり関係なく、ひたすらスピードだと思うので、最新CGだけを売りにした映画みたいなものでちょっとガキくさく感じちゃうんですが、でもこういうのを一度も通過してないというのも、それはそれでアレだと思っちゃったりもするので、ぜひ20代までに聴いておきたい類の、弾きまくりギターインストアルバムじゃないかと!


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『The Soft Machine』

Soft Machine なんてこったい、英プログレッシヴ・ロックの名バンドのソフトマシーンのレビュー、セカンドから5thまではしていたのに、1968年発表のファーストをしてませんでした(^^;)ヤッチャッタ。カンタベリー・ロックなんて言われる英バンド群のなかでも中心に位置するバンド…な~んてのが、よくあるソフト・マシーンの紹介文だと思うんですが、僕が特に好きなソフト・マシーンはサードから5thまでの超攻撃的なジャズ時代なので、あんまり「カンタベリー・ロック」みたいな聴き方はしてません。そんな中、このファーストアルバムはかなりカンタベリー・ロック的な色の強い1枚じゃないかと。

 凝った曲、ジャズ的な演奏、そして文学的な詩、でもあくまでポップロックで、熱しすぎずに小さくまとめた音楽。いかにもカンタベリー・ロックです(^^)。こういう色んな要素が入った音楽なもんで、僕にとってのこのアルバムは聴いた時期によって評価が変わっていたのでした。どういう視点から聴くかによって聴こえ方が違うんですよね。
 僕は最初にキング・クリムゾンピンク・フロイドみたいなものを前提にしたプログレッシヴ・ロックとして聴いたもんで、こじんまりとしてちょっとダメでした。次は、かなり選定的なジャズ・ロックをやった3~5枚目のアルバムでのソフトマシーンとして聴いたから、今度は「まだ演奏レベルも白熱度もそこまで来てないな」と思ってやっぱりもう一声。そして今回は、キャラバンみたいなポップロックの異様に凝ったかモノとして聴いたら…おおーこれはいい…これで歌さえうまかったらな (^^;)。。

 ちょっと偏差値高めの大学に通っている学生が作りそうな音楽でした。アタマはいいけど経験が少ない頭でっかち、みたいな。だから、曲はよく出来てるし演奏は上手いんだけど、挑戦的な事をやっているようであくまで安全圏で演奏している音楽だし、演奏もある線の向こうには行けない、みたいな。だからこの越えられない部分を聴いてしまうと「まだまだだな」と感じてしまうし、そうではなく頭脳がすべての作曲部分とあくまで安全圏で戦うポップスという所に耳が行くと「おお!」と感じるのかも。でも考えてみたら、これって68年制作。ビートルズ登場から5年でイギリスのロックやポップスはここまで来たのかと思うと凄いな…。


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『Matching Mole / Matching Mole's Little Red Record』

Matching Mole _Matching Moles Little Red Record ファースト・アルバム同様、これも72年に発表されたマッチング・モウルのセカンド・アルバムです。マッチング・モウルのリーダーだったロバート・ワイアットは酔っぱらってビルから転落して下半身不随になってしまってドラムを叩けなくなり、これがマッチング・モウルのラスト・アルバムになりました。死なないだけよかったよ。。
 ちなみに、このアルバムのプロデューサーはキング・クリムゾンロバート・フリップさんですが、フリップさんいわく、このアルバムの時点でのワイアットはドラッグでヘロヘロで「このバンドも長くはないな」と思ったんだそうな。あと、このアルバムにはバンドメンバー4人のほか、ブライアン・イーノがゲストで1曲だけ参加していました。ここでフリップとイーノが意気投合して、フリップ&イーノに繋がったんだそうです。

 大まかな傾向はマッチング・モウルのファーストや、ソフトマシーンの初期作品と同じで、あったかフォークロックとサイケとジャズロックが相容れないまま同居、みたいな。ただ、このアルバムで目立つのが、サイケデリック色の強さと、それを構成しに行く知性と感じました。
 カンタベリー系のサイケ色の特徴って、アメリカみたいな頭フワフワだけじゃなくて、どこかに知性を感じる所だと思ってます。このアルバムで言うと、ブライアン・イーノの参加した「Gloria Gloom」という曲なんか良い例で、ミュージック・コンクレート的なカッコいい出だしから、何人もの会話が交錯し、そのうちに初期ソフト・マシーン的な控えたジャズ・ドラム的なドラムが浮かび上がってきて、あのファルセットの気持ち悪いヴォーカルに繋がってました。これってもう作曲というか、完全に構成してるわけじゃないですか。こういう知的な構成力が随所にあって、アルバムの最後の独特な余韻なんかもそれ。
 一方のジャズ・ロック方面となると、サードやフォースの時期のソフトマシーンとほぼ同じところまで来ていました。ただ、プレーヤーがソフトマシーンの方が上で、その分小ぶりには感じましたが、これをやるんだったら何もソフトマシーンを脱退しなくたってよかったんじゃないかと思ったりして(^^;)。色々あるんでしょうね。

 これは素晴らしいアルバムでした。マッチング・モウルを1枚だけ聴くなら、僕的にはこれかな。。マッチング・モウルのファーストはおろか、ソフト・マシーンのファーストもセカンドも手放してしまった僕ですが、このアルバムは今も好きで手元に残してあるのでした(^^)。

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『Matching Mole』

Matching Mole 超がつくほどのプログレッシブ・ロックの名バンド「ソフト・マシーン」創設者のひとりが、ドラム/ヴォーカルのロバート・ワイアットさん。ドラムはジャズ色が強くて、しかもメチャうま、でもブリティッシュ・トラッドみたいな曲が好きという、ちょっと不思議な人です。ワイアットさん在籍時の初期ソフト・マシーンは、どんどん先鋭ジャズ色を強めていき、ロバート・ワイアットのヴォーカルも曲の演奏もされなくなって、ワイアットさんはバンド離脱。そして結成されたのがマッチング・モウルでした。
 そんなマッチング・モウルが72年に発表したのがこのファースト・アルバムでした。ちなみに、マッチング・モウルという名前は、Soft Machine のフランス語訳Machine Molle をもじったものなんだそうで。

 メンバーは、カンタベリー・ロックの名バンドから集まった構成で、ロバート・ワイアット (vo, dr)、キャラヴァンで活躍したデイヴ・シンクレア (kbd)、キャラヴァン、マッチング・モウル、ハットフィールド&ザ・ノースなどで活躍したフィル・ミラー (g)、そしてビル・マコーミック (b)。さすがリーダーというか、作曲はほとんどがロバート・ワイアットでした。

 ワイアットさんの力が強かったソフト・マシーンの1st や2nd は、ブリティッシュ・トラッドをロック調にしたようなフォーク・ロックにややサイケ色の入った曲と、ジャズ・ロック調の音楽をやっていました。これってデイヴ・シンクレアが参加したキャラヴァンもそうでした。このアルバムもまったく同じ傾向で、冒頭3曲が昭和日本のホームドラマかと見まがうばかりの、ほのぼのフォークロック調。たまにテープの逆回転とかキモチ悪いスキャットがダブルになったりとか、そういうのはあるんですけど、そのへんが普通のフォークロックじゃなくてサイケに聴こえる理由のような気が。
 でもって4曲目以降が、これまでのフォークロックとはまったく相容れないと思えてしまう初期ソフトマシーンやウォータルー・リリーあたりの頃のキャラヴァンのような、ジャズロック調。ジャズロックとはいっても、カンタベリー系のカラーに感じるのが、細かい事はやっても、ニュージャズみたいな挑戦的な踏み込みもなければ、白熱もしないところ。淡々とインプロヴィゼーションしてるというか…でも面白くないかと言うとそんなこともなくて、このへんが独特と感じます。

 ソフトマシーンの最初の2枚や、キャラヴァンのやっぱり最初の2枚、そしてマッチング・モウルのこのアルバムあたりのカンタベリー・ロックを聴いていて、僕がいつも感じるのは、なんでブリティッシュ・トラッドとジャズ・ロックみたいな、いかにも相容れなさそうな音楽が同居させられているのかという所。理由はあるんでしょうが、それを追求するほどまでには夢中になった音楽ではないので(好きは好きなんですよ!そこまで追求するほどのめり込まなかったというだけで)、理由は今も分からず。
 カンタベリー・ロックって、一定の人気はあるけどちょっとニッチな感じあるじゃないですか。それって案外まっとうな所かも知れなくて、これがまだ統一が図れていない段階の音楽であったと仮定すると、自分の中で納得できたりします。「この音楽が暗示する事になっている価値とは○○である」という所まで行きつけていないなら、それが絶大な評価を受けられないのは自然だし、でも箇所箇所が実に良いもんだから、ニッチな目で見ると「いやいや、いいじゃん」ってなる、みたいな。

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You Tube チャンネル 【1973年のキング・クリムゾン "太陽と戦慄 Larks' Tongues in Aspic"】 アップしました

King Crimson 1973_Thumb Nail お待たせしました、キング・クリムゾンの第7回「太陽と戦慄編」です!

 もともとクリムゾンのファーストアルバム【クリムゾンキングの宮殿】は素晴らしい音楽だと思ってましたが、私が本当にキング・クリムゾンにのめり込んだのは、【太陽と戦慄】から。若い頃にはそれぐらい衝撃を受けた音楽。クリムゾン体験が【クリムゾンキングの宮殿】で終わっている人は人生損してますので、ぜひ聴いて欲しい音楽です。

 ここからのクリムゾンは、離脱者は出たものの、メンバーチェンジなしで解散まで突っ走ります。音楽の技法もほぼ同じなので、解散まで一気に話した方が話のまとまりは良いと思ったんですが、いざあれこれ言い始めたらまたしても一時間越え…分けさせていただきます。
 で、分けるにあたって、今回はこの時期のクリムゾンの音楽を特徴づけているもののうち、作曲やデザイン面に特に重点を置き、演奏面は次回の「スターレス・アンド・バイブル・ブラック編」に回させていただきます。

 もし楽しんでいただけましたら、チャンネル登録やいいねボタンを押していただけると、とても有り難いです♪

(YouTube チャンネル) https://www.youtube.com/@BachBach246
(1972年のキング・クリムゾン【太陽と戦慄】) https://youtu.be/s9QjiVckr8A


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『長渕剛 / All Time Best 2014』

NagabuchiTsuyoshi_AllThe Best 2014 フォーク・シンガー長渕剛さんのベストアルバム、4枚組です。僕にとっての長渕さんは『親子ゲーム』や『とんぼ』で主演した役者であって、ミュージシャンという印象が薄いんですよね。そのへんは萩原健一さんと同じ感覚。というわけで、やはり印象に残っているのはTV番組の主題歌。「ろくなもんじゃねえ」や「とんぼ」を聴くと懐かしくなるなあ…って、あれ?このアルバムに「SUPER STAR」は入ってないのか。。

 若い頃は声も歌い回しもまるで違っていて、聴くたびに驚きます。長渕さんというと、あのクセの塊のような歌い回しが印象的で、なんであんな謡い方するんだろうかと思っていましたが、若い頃に比べると、たしかにあのクセある歌い方の方が言葉が伝わってくるんですね、面白い。
 そして、詞です。典型的な弾き語りフォーク・シンガーで、作曲を勉強した形跡もないので、さすがに曲は面白くなかったですが、詞に聴かせるものがチラホラ。そんなに深い事を謳っているわけではないのですが、その日常の切り抜き方が良かったです。基本は生きている中で感じた葛藤・うっぷん・家族・恋愛などで、日常を歌ったものの中に良い意味での昭和を感じたりして。

 「パークハウス701 in 1985」は、同棲していた彼女と心がすれ違い始めた時の葛藤。「西新宿の親父の歌」は、恐らく流しで長渕さんが顔を出していた飲み屋の親父が死んだときの歌。「二人歩記」は、ひとり暮らしの部屋を引き払う時に、よく来てくれた彼女との思い出がよみがえる歌。「コオロギの歌」は、母親が死んだときの歌。「くしゃみじゃなくてよかったよ」は、ある女の子の誕生会であくびをして機嫌を損ねた歌(^^;)。「東京青春朝焼物語」は、彼女と二人で不動産屋を何軒もめぐって部屋を決めた歌。こういう日常にある情緒を歌われるとグッと来てしまいます…ジャパンがどうとか亡国の憂いがどうとかじゃなくて、こういうのでいいんだよ(^^)。

 長渕さんって、ベスト盤CDをやたらたくさん出してるじゃないですか。でも、うまいことひとつで有名曲すべてを揃える事が出来ないようになっています。商売うまいな。。僕的には、あとは「Super Star」「泣いてチンピラ」「スローダウン」が入っていたら文句なしでしたが、飲みの席でああでもないこうでもないと話してるのを横で聴いて楽しんでいるような音楽とは思うので、ベスト盤がどうという種類の音楽ではないのかも知れません。楽しかったです(^^)。


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『松山千春 / ゴールデン☆ベスト』

MatsuyamaChiharu_GoldenBest.jpg 70年代後半にデビューした日本のフォークシンガー・松山千春さんのベスト盤です。松山千春さんも中島みゆきさんと同じように、オールナイト・ニッポンのパーソナリティを務めて人気に火がついた人。ある考え方や感想を語るフォークシンガーさんですから、あれこれグダグダ語れる深夜長時間のラジオパーソナリティーにはうってつけだったのかも知れませんね。それにしても、深夜のラジオ放送から人気が出るなんて、今ではちょっと考えられない気が…時代だなあ (^^)。

 70年代の青春テレビドラマとかで使われてたような詞と音楽!フォークと言っても70年代後半で大手レコード会社からデビューした人なので、メッセージソングや社会的プロテストなフォークではなくて、フォークギターでやる歌謡曲、みたいな。ヒット曲「長い夜」に至っては完全にロック歌謡。曲は基本的にアコギ弾き語りにバンドがついているスタイルで、このアレンジが実にダサいんですが(「長い夜」は好き)、いま聴くと一周回ってクッソ懐かしくて涙が出てきそうです。。「め~ぐ~る~め~ぐ~る~季節の中~で~」とか、アーモンドチョコか何かのCDで流れてたなあ。

 詞は、産業音楽化の影響なのか、「青い空」「時の流れ」「空は高く」みたいに、頭で考えただけのリアリティの薄い綺麗ごと量産型が多くて、弱く感じました。フォークの人って、アマチュアの人を含め、なんですぐ「空は青く」みたいに言っちゃうんですかね?空の青さを言うにしても、もうちょっと詩の勉強をすればいいのに…。
 そんな中で出色だった詞が「恋」。ずっと同棲していて、いよいよ別れを決意した女性の心情を歌った曲なんですが、この詩だけは、若い頃からいつもグサッと心に刺さるんですよね。

部屋の灯りはつけておくわ 鍵はいつもの下駄箱の中
今度生まれてくるとしたなら、やっぱり女で生まれてみたい
だけど二度とへまはしない あなたになんかつまづかないわ


 僕がリアルタイムで聴いていた(と言ってもまだ小学生でしたけど^^;)日本のフォークは,千春さんや中島みゆきさんあたり。まだその前にはさかのぼってなくて、岡林信康さんも赤い鳥も反戦フォークも聴いてなかったし、アメリカのフォーク・リバイバルなんかも知らなかったので、こういうのがフォークだと思っていました。その前もその後も知っている今からすれば、フォークというより、Jポップスのシンガーソングライターの走りぐらいに思うけど、原体験のフォークがこのあたりの音楽なもので、聴くとたまらなく懐かしい気持ちになってしまうんですよね。「恋」は永遠の名曲、僕は何歳になってもこの曲を聴いて涙を流してる気がします。


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『河島英五 / アコースティック・ベストセレクション』

KawaSHimaEigo_Accoustic Best Selection 日本のフォークシンガー河島英五さんのヒット曲を、アコースティック楽器だけのバックで再録音したものです…たぶん。大資本の入ったレコード会社が出すようになった昔の日本のフォークって、レコード会社側の用意したスタジオミュージシャンのバックバンドがついて、いかにもお仕着せのレディメイドな歌謡曲にされちゃったものが多かったので、これはナイスなじゃないか?な~んて思った僕が甘かった(^^;)。。

 1曲目、たしかにアコースティック楽器のみの演奏ではありました。でもストリングスだよ…。僕が望んでいるのは、居酒屋や狭いライブハウスなんかでギター一本で歌ってるフォークシンガーの生の声という意味での「アコースティック」であって、これじゃレコード会社主導のお仕着せ歌謡曲となにひとつ変わりません(^^;)。アコースティックの本当の意味が分かってないな。。さらに2曲目に至っては、シンセサイザーにエレキベースも入ってて、アコースティックですらなかったです。タイトルに偽りありじゃねえか。

 聴き所は、「酒と泪と男と女」のピアノ弾き語りでしょうか。でも、これもエレベにドラムがついていて…マジで、どこが「アコースティック」なんでしょうね。どうにも、僕は河島さんのいいレコードと未だに出会えていないのかも。探せば、ギター弾き語りのいいライブ音源とかあるんだろうな。尾崎豊さんや河島英五さんみたいな強烈なヴォーカルのフォークシンガーさんは、弾き語りがいちばんいいと思うんですよね…。


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『河島英五 / ヒット全曲集』

KawashimaEigo_Hit Zenkyokushuu 日本のフォークシンガー河島英五さんのベスト盤です。僕は河島さんの「酒と泪と男と女」という曲がすごく好きだけど嫌いでもあり…みたいな状態なもんで、ベスト盤以上の所に踏み込めない状態が、子どものころからずっと続いているのでした(^^;)。

 音楽は、基本的にフォークギターをジャカジャカ弾きながらの弾き語り。間奏でハーモニカを吹く事もあって、これにバックバンドがついてるのが大まかな編成。日本のメジャー系レコード会社が作る70年代フォークの典型的なスタイルです。このアルバムに入っていた16曲を聴くと、意外な事に曲はあまり印象に残るものがなくて、僕にとっての河島さんは詞と迫力あるヴォーカルなんだ、と思い知りました僕が好きな河島さんの曲はヒット曲と重複していて、「酒と泪と男と女」、「時代おくれ」、「野風増」、この3曲です。この3曲に共通している事は、4畳半フォーク的でありつつ、男性優位だった古い日本の古い価値観を持ってる事。そして、よく言えば心に沁みる、悪く言えばクサい事です。たとえば、いちばん好きかつ嫌いでもある「酒と泪と~」の詞は…

忘れてしまいたい事や、どうしようもない寂しさに
包まれた時に男は酒を飲むのでしょう
飲んで、飲んで、飲まれて、飲んで…


 これを、あのぶっとい迫力ある声で歌われると、ものすごい説得力でグラッとくるんです。言ってる事も痛いほど分かる。でも好きなだけじゃなくて、どこか抵抗したくなるんです。それって何か…そんな事言ったらオシマイでしょ、という事なんじゃないかと。「寂しさ」なんて自分の中で処理する事であって、それを人に語ってる時点でオシマイと思えちゃうんですよね。ほら、「こんなに辛いことがあって…」みたいな事を語り聞かせるって、それを分かって欲しいって事じゃないですか。でも、そんなもんはみんな自力で乗り越えてんだよ、みたいな。もっと言うと、それを美化してるように思えてしまう所が「クサい」「弱い」と感じちゃうんですよね。同じ事が他の曲にも言えて、「時代おくれ」では「妻には涙を見せないで、子どもに口をきかせず」とか言ってる奴が酒場に行き…そんなの強烈な自己弁護でしかないだろ、みたいな。

 でも、別の言い方をすると、そういう人には言えない事を代弁してくれるカタルシスが河島さんの歌の魅力だったという事なのかも知れません。僕にとっての河島英五さんは現代版の浪花節で、ものすごいヴォーカルの説得力が好きなところで、負けた人が傷をなめあうみたいな詞が苦手なところです。若いころの僕が、「泣いて酔いつぶれて」みたいな詞を歌う河島さんではなく、「金持ちどもを黒く塗りつぶせ」みたいな詞を歌う矢沢永吉さんに気持ちが傾いたのは仕方のないところだったと言えましょう、男の子は強いものにあこがれるんです(*゚∀゚*)。そんなわけで、僕にとっての河島さんは、ずっと好きと嫌いの背中合わせの人なのでした(^^)。


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『The Beatles / Rubber Soul』

Beatles Rubber Soul 1965年発表、ビートルズ6枚目のアルバムで、ここから中期ビートルズが始まります!

 音楽の前に…僕が持ってるのは日本盤のLPですが、1曲目の「Drive My Car」を聴き始めてビックリ…なんだこのステレオは!メインヴォーカルとコーラスとピアノは完全に右チャンネル、ドラムとサイドギターとベースは完全に左。コーラスのひとりは完全左。オブリで入ってくるギターは完全右…なぜ右か左かの2択なんだ、真ん中とかちょっと左という選択は許されていないのでした(^^;)。どこかの国の政治みたいで、微妙なものは曖昧にしときたい僕みたいな日本人にはつらかった(^^;)。そういえばビートルズのレコードって、モノ盤とかステレオ盤とかあって、わざわざモノを選ぶ人の気が知れないと思っていましたが、こういう事か。「ラバー・ソウル」は1965年のアルバムですが、発売当時はモノだったのかなあ。う~ん気になる。あまりに気持ち悪くて、うちのアンプにつているmonoボタンをはじめて押してしまいました。これ、ヘッドフォンで聴いたら、あまりの気持ち悪さに僕は吐いてしまうんじゃなかろうか(・ω・`)。

 さて、あまりに極端なステレオ音像にビックリしてしまってそればかり書いてしまいましたが、アルバムの内容の方を。コーラスがいいです。「Nowhere Man」のイントロのアカペラコーラスとか、きれいで聞き惚れてしまいました。子供のころの僕にはその良さがよく分からなかった「ミッシェル」も、バッキングコーラスの良さだけは今回分かりました(^^)。

 デビューからしばらくのビートルズは、ロックンロールやR&Bやフィフティーズをやるビートバンドと感じましたが、このあたりに来ると、自分で作曲をするポップス・グループという感じ。インドの楽器を使ってるとか、録音のエフェクトをしているとか、いろいろ言われるアルバムでもありますが、それらは味つけ程度なもので、そこまで革新的なものでもなければ音楽を特徴づけている核心にあるものでもなく、やっぱりポップス・グループという所が大きいんじゃないかと。このアルバム、中期といえば中期ですが、音楽的には初期サージェントの中間の過渡期的な印象でした。中期といえば、僕的にはやっぱり『リボルバー』なんですよね(^^)。


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『The Beatles / Help!』

Beatles Help 1965年発表、ビートルズの5枚目のアルバムです。そしてこれ、ビートルズのアイドル映画「4人はアイドル」のサントラでもあるんですね。アルバムタイトル曲「ヘルプ!」は、僕が一時ハマりまくって観ていたTV番組「開運!なんでも探偵団」のオープニングに使われてました。あの番組で浴びるほど聴かされて、うんざりして嫌いになってしまった気が (^^;)。

 アルバムの傾向は、セカンド以降のビートルズと1ミリも変わってません(^^)。何度か経験があるんですが、同じものが3枚も4枚も続くとどんなに好きなミュージシャンでも、さすがに飽きるんですよね…。ジャズのソニー・ロリンズや、Jポップの山下達郎さんあたりで似たような経験をしました。ビートルズは、この次のアルバム「ラバー・ソウル」から、アレンジや作風やサウンドを変えていきましたが、そういう意味もあって、僕にはこのアルバムが初期の残滓のように感じてしまいます。やっぱり、「なんでも鑑定団」で聴かされすぎたのがいけなかったのかな(^^;)。

 そんな中、まあまあ好きなのは、大有名曲「イエスタデイ」…ではなくて、「You've Got To Hide Your Love Away」。この曲は次のラバー・ソウルに繋がる気がするし、ポップス用の詩じゃなくってジョン・レノンの本音が聴こえる気がするんです。

 セカンド「With The Beatles」から5枚目「Help!」までのビートルズは、曲の傾向もバンドのレベルもアンサンブルもほとんど同じなので、好きな曲が入ってるかどうかが、僕にとっては大きかったです。そこで僕がどうしたかというと…シングル曲を全部集めた『Past Masters』を手に入れ、初期ビートルズは『A Hard Day’s Night』以外は手放したのでした(゚∀゚*)エヘヘ。


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『The Beatles / For Sale』

Beatles For Sale 僕が初期ビートルズ最高傑作だと思っている「A Hard Day's Night」に続いて発表された、ビートルズ4枚目のアルバムです。1964年発表…って、2年で4枚のスタジオアルバムを発表するとは、すごい勢いですね!プレスリーのブームもすごかったらしいですが、ビートルズのブームがどれぐらい凄いものだったのか、ちょっと見てみたかった気がします。
 
 「ハード・デイズ・ナイト」が全曲オリジナルだったのに、ここではまたカバーを増やしていました。そりゃそうですよね、すごい本数のライブをこなしながら、2年で4枚のアルバムはきつい。このアルバムで僕が好きな曲は、ドクター・フィールグッド&インターンズのカバー「ミスター・ムーンライト」。今となってはビートルズの演奏の方が有名になりましたが、それぐらい曲頭の「ミスタ~~アアアア~~ムウウンラ~~~イ」の歌唱が素晴らしかった(^^)。あとは、ウィルバート・ハリソンのカバー「Kansas City」にチャック・ベリー「Rock'n Roll Music」と、ロックンロールのカバーが大好き…あれ?このアルバムで僕が好きな曲って全部カバー曲?もしかすると僕は、初期ビートルズはロックンロールのカバーバンドとして好きなのかも。

 「ハード・デイズ・ナイト」とこのアルバムあたりが、ブームとしてのビートルズ最盛期だったのかも知れません。向かうところ敵なし、ライブにレコーディングに、まさにエイトデイズ・ア・ウィークなビートルズの勢いを感じるアルバムでした(^^)。


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Author:Bach Bach
狭いながらも居心地のいい宿で、奥さんとペット数匹と仲良く暮らしている音楽好きです。若いころに音楽を学びましたが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたレコード/CDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度のものですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば嬉しく思います(ノ^-^)ノ

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ロシアとウクライナがほぼ戦争状態に入りましたが、僕はソ連解体後のウクライナについて本当に無知…。これは2016年にオリバー・ストーン監督が作ったウクライナのドキュメンタリー映画。日本語字幕版が出たらぜひ観たい このブログをYoutube にアップしようか迷い中。するなら作業効率としては早いほど良いんですよね。。その時にはVOICEROIDに話してもらおうかと思ってるけど、誰の声がいいのか考え中
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