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『チュニジア、アルジェリアの音楽 (世界民族音楽大集成40)』

Chunijia Arujeria no ongaku_40 モロッコの西にあるふたつの国、アルジェリアとチュニジアの音楽です!アルジェリアとナイジェリアって間違えませんか?地理的にもそこまで離れてないですしね。僕は「地中海沿岸にあるジェリア」って覚えてます…アホですね(^^;)。映画「カサブランカ」で、ナチから逃れようとするイングリッド・バーグマンのアメリカ亡命ルートは、たしかフランス→チュニジア→アルジェリア→モロッコのカサブランカ→飛行機に乗ってポルトガル→アメリカ、だった記憶がありますが、違ってたかなあ。。このCDは兵庫教育大学の水野信男さんという民族音楽学の教授先生が現地に赴いての現地録音。やっぱり現地録音は素晴らしい、しかも音像が見事なステレオ録音です。

 北アフリカのうちリビア、チュニジア、アルジェリア、モロッコはマグリブ地方なんて言われますが、なるほどアフリカ大陸といっても打楽器や集団合唱のアフリカ音楽ではなく、思いっきりアラブ音楽でした。1~7曲目がチュニジアの音楽で、1~2曲目がイスラムの宗教音楽。
 トラック1のアザーンは、いつか取りあげた『シリアの宗教音楽 Syrie: Muezzins d’Alep Chants religieux de Islam』に節回しがすごく似てました。ひとりだけでの呼びかけという所も同じ。でも、『シリアの音楽 (世界民族音楽大集成36)』のものは呼びかける人と追従する人がいたし、もっと棒うたいだったので、アザーンといってもイスラムですべて統一の形式ではないんですね。
Chunijia.jpg トラック2はイスラム神秘主義のジクル、これがすごい迫力!ジクルはイスラム神秘主義の教団が行うもので、神の名をひたすら繰り返し唱えるというものですが、これはシャージリー教団によるもの。男声(恐らく女性は禁止なんでしょう)集団でひたすら神の名を繰り返し、どんどんアッチェルして音域も高くなっていき、いきなりまた元に戻って、また速く高くなっていき…という感じなんですが、ものすごいです。『シリアの音楽 (世界民族音楽大集成36)』に入っていたものは、ホモフォニーの他に詠み手がいた記憶があるんですが、これはホモフォニーのみ。それだけにトランスする感じがすごいです。CDでは5分ほどの抜粋でしたが、実際には3時間ほど続けられたそうです…これをそんなにやったら絶対トランスするわ(^^;)。

 4~7曲目はチュニジアの芸術音楽、マルーフでした。マグリブのアラブ風古典音楽は「アル・アンダルース音楽」なんて言われていて、レコンキスタでスペインからイスラムがアフリカ大陸の撤退した事でスペイン音楽とフュージョンして生まれたんだそうです。アル・アンダルース音楽は、チュニジアではマルーフ、アルジェリアではガルナーティと呼ばれるんだそうで。このCDに収録されていたのはウードの演奏で、どれも見事。フラメンコらブラジル音楽などなど、ギター音楽が好きな人だったら絶対に好きなはず(^^)。タクシーム(即興演奏)が多く、マカームはM4がラスト・エディール(マグリブ固有のものだそうです)、M5がナハーワンド(ほとんどフラメンコ!)、M6がラースト、M’がラースト・スーズナック。あ、M7はタクシームの後にマルーフが続いて、マカームはアスバハーン。

Arujeria.jpg M8からはアルジェリアの音楽。これが他ではなかなか聞くことの出来ない音楽のオンパレードですごかった!!チュニジアやモロッコよりも国土が圧倒的に大きいアルジェリアですが、僕はまったくイメージがないのです(^^;)。。国土の大半がサハラ砂漠で、人口の9割はアトラス山脈の北にある地中海沿岸に住んでるんだそうです。
 M8はナーイの合奏で、素晴らしい演奏だけど、これならエジプトや他の地域でも聴けそう。ビックリしたのはその次からで、まずはM9のヌーバ(またはナウバ)と言われる合奏の組曲がめっちゃエキゾチック!これはしびれた。。ラバーブやヴァイオリンなどの擦弦楽器が奏でている旋法もエキゾチックなら、タンブリンやダラブッカの打楽器の音やリズムもエキゾチック。いや~これは必聴、素晴らしかった。。
 M10は一変してしっとりとした歌音楽。コンボ編成ぐらいの歌音楽なんですが、これがアンサンブルや雰囲気を含めてまた見事!ものすごく眩惑的なムードで、ウットリしてしまいました。13分ほどの曲ですが、ルバートでゆったり流れていって、途中でインテンポになり…みたいに、構成も劇的。アル・アンダルース音楽というとこういうのが一番僕のイメージに近いんですが、これってマグリブの歌謡曲ぐらいの位置づけになると思うんですが、英米型のポップスよりぜんぜん高度でした。アル・アンダルース、すげえ。。

 いや~、アル・アンダルース音楽は、10年ぐらい前(?)にライス・レコードかどこかが3枚組のコンピレーションを出してたんですが、買いそびれたままなんですよね。このCDのアルジェリアのアル・アンダルース音楽の素晴らしいのを聴いてしまうと、買っとけばよかったな、まだ手に入るかな。知識がないから日本語解説つきがいいんだけどな…。。モロッコ、アルジェリア、チュニジアのマグリブの音楽は、宗教音楽も芸術音楽も歌謡音楽もどれも最高でした!!

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プロフィール

Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです。音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度ですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

最近気になってるCDとか本とか映画とか
intoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!!
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