デュファイと並んでブルゴーニュ楽派で有名なのが、ダンスタブルです。デュファイが本家ならダンスタブルは元祖という感じなのかな?ダンスタブルはブルゴーニュ楽派とはいえイギリス出身。最後にブルゴーニュ公国の宮廷と関係を持ってたのでブルゴーニュ楽派とも言われるみたいですが、実際にはアルス・ノーヴァの作曲家に数えられる事も多いみたいです。このCDは完全な無伴奏合唱で、合唱は
ヒリアード・アンサンブル。
ダンスタブルがイギリスから大陸ヨーロッパに「フォーブルドン」なんて呼ばれた和声法を持ちこんだ事でルネサンス音楽が始まった…な~んて僕は学生時代に習いました。フォーブルドンがどんな書法かというと…学生の時に授業でとったノート、いま読んでも意味が分からない(^^;)。解読すると、
それまでは1,5,8度の和音でオルガヌムみたいな2声だったのが、3度や6度の和音が出てきて3和音になって…あたりみたいです。僕が授業で聴いた音楽では、4声でひとつはバス、残り3つの真ん中があるとして、その上が4度、その下が6度、な~んて感じのインターバルだった記憶がありまして、この4度と6度の和声を持ちこんだのがルネサンス音楽の始まりだ…みたいな。なんせ30年近く前の記憶なので自信がないんですが。もっとちゃんとノート取っておけばよかったな、聴かせてもらった曲のタイトルすら分からないし(^^;)。
フォーブルドン書法はイギリスでは既に使われてたんだけど、それを大陸ヨーロッパに持ち込んだのはダンスタブルで、ここからヨーロッパ音楽が一気に技法的に発展してルネサンス音楽に繋がる、みたいな(^^)。
そんな
ダンスタブルの代表曲といえば、「Veni sancte spiritus(聖霊よ、来りたまえ)」で、このCDでも1曲目だし、僕がこのCD以外で唯一ダンスタブルの曲を聴いた『
ルネサンス・モテトゥス集
』というオムニバスCDにも、この曲が入っていました。で、雰囲気でいうと、まだ4声が自在にバラバラに動く感じが弱くて、なるほど雰囲気でいえばたしかにルネサンス音楽以前のアルス・ノーヴァなのかな、みたいに感じました。それは、他に入っている8つのモテトゥスでも同じでした。
以降のデュファイや
ラッススあたりの作曲家と比べるとまだモッサリして地味な感じを受けましたが、ここからルネサンス音楽が始まったと思うと感慨深いものがあります。ルネサンス以前のヨーロッパなんて妖精が飛んでいるぐらいのイメージなので(^^;)。そんな時代の音楽をいま聴く事が出来るというのがすごい。そんな事が出来るのは楽譜が残ってるからだと思いますが、ダンスタブルの曲の楽譜って、観ても訳わからないんですよ、音符がひし形してたりして(^^;)。。
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