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Category: CD・レコード > 民族音楽・ワールド   Tags: ---

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『ジャワの民俗音楽 (世界民族音楽大集成15)』

Jawa no Minzokuongaku15 CD『ジャワ スンダの巨匠S.ナノ』で、「チュルンプンガン」とか「クトゥック・ティル」なんていう舞踊音楽や音楽があるのを知って、しかもそれがメッチャ面白いもんだから、ガムラン以外のジャワの音楽もいろいろ聞いてみたいと手を出したCDです。このCDはそういう僕の需要にもってこいの内容で、ジャワってこんなに色んな音楽があるのかと驚きました!先に言うと、このCDは超おススメ!

 ライナーによると、バリ島が村単位で文化を持っているのに対して、ジャワ島は重層化した文化が並行して存在している土地なんだそうです。元にあったのは東南アジア共通の文化で、その上に仏教やヒンズー教というインド文化が重なり、さらにイスラム教が重なり、16世紀には西洋文化が重なって、さらにマジャパヒト王朝の封建制国家が長く続いたもんで(13~15世紀にかけての約200年)、それらが更新されずに階層状態になって併存してるんだそうです。そして、このCDを聴くと、本当に色んな音楽が混じったり共存したりしてるんだなと実感しました。

 僕的な分け方で大きく分けると、完全にジャワ化した音楽と、他の文化との衝突で生まれた音楽のふたつに分かれると思いました。前者はM1~5、後者はM6-9という感じ。面白かった音楽だけ備忘録として書いておくと…

 1曲目の大道音楽家の音楽がメッチャ面白かった!ジャワでは大道音楽家は「チョケアン」とか「バラガン」と呼ばれるらしいんですが、歌の掛け合いが入った小編成ガムランみたいな音楽でした。まったりして心地よく聴いていたところで途中でリズムがいきなり変わったりして、そういう所もジャワのガムランに似てました。途中でバイクがとおりすぎる音が入ってたのも東南アジアっぽくて良かったです(^^)。

Jawa_Kageesibai.jpg 2曲目は影絵芝居の音楽。インドネシアで影絵芝居は「ワヤン」とか「ワヤン・クリット」と呼ばれてるそうで、内容はラーマーヤナとかマハーバーラタみたいに、インドの叙事詩がもとになってるものが多いそうです。このCDに入ってた音楽は、組ゴングや音階打楽器を使って音楽がアッチェルしたりリットしたりするので、ガムラン的な面もあるんですが、どこか中国音楽のようにも感じたのが面白かったです。ストーリーは歌で語られていましたが、言葉が分からんし、途中でフェードアウトしやがった(;_;)。これはメッチャ面白そうと感じ、後にインドネシアの影絵芝居の音楽だけを扱ったCDを買ったんですが、それは次にでも紹介しますね(^^)/。

 3曲目は仮面舞踊の音楽。それにしても、本当に芸能が多いですね。仮面舞踊「トペン」は影絵芝居(ワヤン)に並ぶジャワを代表する芸能だそうで、中でもチルボンのトペンは有名なんだそうです。音楽面での影絵芝居との最大の違いは、歌詞が入らない事。声は入ってますが、「ワ~」みたいに、掛け声やコーラスのような感じ。音楽もけっこうシンプルで循環してマッタリな感じ…と思ったらさすがインドネシア、ここ一番ではやっぱりアッチェルして大盛り上がり。こう来ると分かっていたのにこれが気持ちいい(^^)。単純な恩恵を繰り返し、それが高揚していくという形式なので、トランスを目的とした音楽のように聴こえるんですが、それだけに音楽だけでなく仮面舞踊の方も見てみたかったです。

 4曲目はガムランですが、ここに入ってるガムランはあまり大編成ではないものでした。しかし、循環する音楽がテンポを自在に変えていく様は何度聴いてもいい (^^)。こういう音楽って、インドネシアの音楽以外にあるのかなあ。

 6曲目はクロンチョン・トゥグ」という音楽で、オランダによる植民地時代に入ってきた西洋音楽がジャワ化して大衆音楽になったものだそうです。ギターやウクレレを使って優雅に歌うので、音楽そのものはハワイアンっぽくて個人的にはあんまり面白くなかったですが、こういう歴史を肌で感じられる所が民俗音楽の面白さ(^^)。

 7曲目はレヨ」という道行芸能で、日本でいう獅子舞みたいなものだそうです。実際に、獅子舞のようなものと、馬を表現しているもので道を練り歩くんだそう。さっきはヨーロッパかと思ったら今度はタイとインドネシアが混じったような音楽。タイっぽいというのはチャルメラのような音型意識キックボクシングを思わせるからなんですが、この楽器はスラン・プレットというらしいです。

 8曲目は剣舞についている打楽器演奏。音楽そのものはそこまで面白いものじゃなかったんですが、マジで芸能が多い島なんですね。

 9曲目はイスラムの宗教歌。話では、イスラムがインドネシアにまでたどり着いているというのは聴くんですが、白いあの衣装を着ているわけでもないのでピンとこなかった僕でしたが、なるほど宗教歌ですらインドネシア音楽と混じって独自のものになるのか。印象だけでいうと、イスラムというより仏教音楽に近い響きで、映画『心中天の網島』の中で武満徹さんが書いた曲に似ていました。ついでに、ちょっとした発見があって、あの映画音楽の一部が、明らかにジャワの音楽を参照したものであることが判明。最後の首吊りのシーンの音楽とか、最初の方に出てきたゴングの音とか、「あ、ジャワの音楽が元ネタか」と思いました。なんかスッキリ、長年の疑問が解決した気分です(^^)。

 ジャワはバリに並ぶ芸能の島で、これほど芸能が多い土地は世界に他にないなんて言いますが、本当にそうなんじゃないかと思いました。そして、影絵芝居ワヤンと仮面舞踊トペンは、実物を見てみたいと思ってしまいました。それにしてもこのCDはすごい、ガムラン以外のジャワの音楽がこんなにいっぱい入ってるCDははじめて、しかも内容が素晴らしい!これは超おススメです(^^)。

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プロフィール

Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです。音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度ですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

最近気になってるCDとか本とか映画とか
intoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!!
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