マンドリルを聴くと思い出すのが、ファンクロック・バンドのオシビサです。イギリスで結成とは言っても、
メンバーの出身国はナイジェリアやガーナなどの旧イギリス領出身のアフリカ系。ブラスセクションが入って、エレピやオルガンが入ってて、ディスコじゃなくてロック色の強いファンクで、やっぱりパーカッションも入っていて、しかし有名な曲というのがぜんぜんなくて、でも上手くて…というわけで、マンドリルにかなり似ています。でも、出身がアフリカだからか、打楽器にアフリカ色を感じました。これは、オシビサが発表したセカンド・アルバムで、1971年発表…って、時代もマンドリルと丸かぶりなのか!時代がファンクだったんですね。
このアルバム、
モハメッド・アリのドキュメンタリー映画でアメリカの黒人音楽とアフリカの音楽の交流の模様を見てなかったら、かなり理解に苦しんだんじゃないかと思います。ついでに、ハイライフやジュジュあたりからサリフ・ケイタあたりまでの、洋楽に影響されたアフリカン・ポップスを知ってなかったら、聴こえ方が違っていたかも。この音を聴いてパッと想像するのはファンクなんですが、じゃあ似たバンドに何があるかと考えると、いないんですよ。Pファンクともスライとも違うし、ニューオリンズファンクともオハイオ・ファンクとも違う…タワー・オブ・パワーがちょっとだけ近いかな?要するに洋楽に寄せるんじゃなくて、洋楽を自分たちの音楽に塗り直しちゃうわけです。これはアフリカン・ポップス全体に言える事で、日本みたいに丸パクリするんじゃなくて、自分たちの言葉に一度咀嚼するんでしょうね。
極めつけは6曲目の「Rabiatu」、西アフリカのタムタム音楽とロックが混じったような感じで、これはかっこいい!この曲はオルガンの決まり具合もギターソロも
サンタナ的、そして展開部で炸裂するブラスセクションのトゥッティも最高!全体的には、スパッと切れ味がいいというより、ドスドスとボディブローが効いてくるようなロック。でも、マンドリルとオシビサは、いいと思ったのに1枚しか聴かずじまいだったなあ。アフリカン・ポップス系は、サリフ・ケイタやキング・サニー・アデみたいに心地よいものが多い中、こういうロック色の強いものは僕的には経験がなかったもんで、ちょっとばかり驚いた音楽でした。そういえば、サリフ・ケイタやキング・サニー・アデみたいに大ハマりした音楽ですらまだ日記で書いてないですね…本当に持ってるレコードを死ぬまでに全部書き終わるんでしょうか、心配になってきたぞ。。
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