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書籍『ピュア・ダイナマイト ダイナマイト・キッド自伝』

Pure Dynamite_DynamiteKid 昨2018年に他界してしまったプロレスラー・ダイナマイト・キッドの自伝です。僕はタイガーマスクと戦っていた時のキッドのプロレスが大好きでしたが、どういう人だったのかぜんぜん知りませんでした。この本では、キッドが歯に衣着せることなく赤裸々に語っていて、メッチャクチャ面白かった!とにかく口が悪い(^^)。。

 この本、キッド自身が、子どものころからプロレスで体が壊れて一生車椅子から立てなくなった時までを、時系列にバンバン喋っています。大きく分けると、格闘一家に生まれた幼少時からボクシングやセメント系レスリングをしたデビュー前まで。デビューから新日本プロレス時代まで。全日本移籍時代。WWFを主戦場にした時代。以降、体がボロボロになって引退し、その後どうなったか。
 話に軸がないので、「あの時、ハリー・レイスのパンツをウンコまみれにしてやった」とか、「テリー・ファンクが、荷物が何も入ってない鞄をさも重そうに引きずって、それを手伝おうとしたCAが力任せにその鞄を引っ張って吹っ飛んだ」とか、そんな事まで書いてあります(^^)。そしてそれが面白い!でもそれを面白いと思えるのは、僕がダイナマイト・キッドに子どものころ熱狂したからで、キッドを好きだからなんだろうなあ。嫌いだったら、こんなあぶないヤツはごめんだね。。

 そして、まったく忖度なくガンガン書いているのがいい!普通だったら「これを言ったらまずいかな」と、気をつかって口を閉ざしそうな事までガンガン書いてます。例えば、「全日本は三沢光晴という若手レスラーにタイガーマスクのギミックを使わせて、佐山が新日本にもたらしたのと同じ大ブームを期待した。だが三沢タイガーと佐山タイガーをどう比較しようにも、それはできない事だ」(P.130)とか、みんな思ってても言わない事を、当事者のキッド自身がずけずけ言ってます(^^;)。あ、あと、こんな書き込みも。「猪木がお辞儀をしたと思ったらそのマフィアの男が猪木の顔に平手打ちをかました。それも他の日本人レスラーが大勢いる前で」(P.97)…いやあ、これは口が裂けても言っちゃいけないアンタッチャブルな話題じゃないのか。。

DynamiteKid.jpg キッドから見た色んなレスラーの評価も興味深かったです。僕みたいなアマチュアが見ても「これはレベルが違うわ」と分かるほどのあのキレとレスリング・テクニックどおりに、キッド自身は、幼いころからボクシングもレスリングも習って育ったそうです。特に、キッドのレスリングの才能はビリー・チェンバーというシューターから早くから見出されて、学生の頃からシュート・レスリングをみっちりたたき込まれたそうです。ちなみに、僕はキッドをビリー・ライレー・ジム出身かと思ってたんですが、ライレー・ジムは本当にハードで2~3回しか行かなかった…キッドですらハードだったのか。それぐらい本物なキッドなので、褒めるも貶すもあけすけで怖いもの知らず。ホーガンの評価なんて、「レスラーとして見た場合、彼にはまったく能力がなく」(P.146) なんて言っちゃってます。キッドみたいなガチな人から見たら、ああいう技のないアメリカンレスラーがそう見えてもおかしくないんでしょうが、こういう言葉に説得力があるのも、キッドのものすごいレスリングを見せつけられてきたからなんでしょう。

 ホーガンや某レスラーたちの評価が低いのは納得でしたが、ハリー・レイスやバッドニュース・アレンの評価が高いのは意外。アレンなんて「俺がプロレスの世界で最も激しいレスラーだとみなす4,5人のうちのひとり」(P.105) というほどの高評価。へえ、アレンは肉体は凄いけど技のないレスラーと思ってたけど、実際のところは違うんですね。総じてキッドの評価が高いのは、イギリスのビリー・ライレー・ジムの選手と、日本のレスラー、逆にダメだと思ってるのがWWFみたいでした。日本では、セメントが出来る本当のレスラーは新日のガチ勢で、全日はそういう技術は全然ないけど全力でしていたので好ましく思ってるみたいでした。体が壊れる身体ダメージの蓄積で一番大きかったのが佐山との戦いで、でも佐山との戦いがいちばん素晴らしい試合だったとも語ってます。たしかに、あんな凄いプロレスは後にも先にも見た事ない。。このへんは、ファンが感じる印象と同じなんですね。

 キッドの実像がビンビン伝わってきたのも面白かったです。幼少時も、プロレスラーになってからも、とんでもない悪ガキで喧嘩屋。マクドナルドでジプシー・ジョーの背中に放火して楽しんだり、背中を強く叩いたファンを壁に投げ飛ばして蹴りを入れて逮捕されたり、気に食わない奴を控室でもリングでも本当に潰してしまったり。逆に、恨みを買って、バックヤードでルージョーズにナックルダスターを使って襲われて歯を4本折られたり。キッドの場合はすぐにパット・パターソンや他のレスラーが駆けつけてセーフだったらしいですが、こういう時に救出が間に合わず死んだのがブロディなんでしょう。こういう危険領域を超えて鼻で笑ってるあぶない感じ、アル・カポネとかのギャングの幼少期とぜんぜん変わらないというか、もう普通の人とは人種が違うんだろうなあ。

 そして…車椅子生活が続き、最後に他界してしまったキッドですが、キッドや佐山さんがいなかったら、僕の幼少時は何倍もつまらないものだったと思います。それぐらい、興奮させてくれるものを子どものころに見せてくれました。いまさらですが、ダイナマイト・キッド、天国でやすらかにすごしてくれ、そしてありがとう!これは本物のアウトローが書いたメッチャ面白い本でした。キッドのプロレスに感動した事のある方は、ぜひ!

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Comments
ふふふ(笑) 
ガチですね(笑)
友達にはなりたくないけど、プロレスラーとしたら最高のプロレスラーでした。
本当に強かったんだなと。
体が高かったらもっともっと凄かったと思うと、そこは残念だなと。
Re: ふふふ(笑) 
ボネ太郎さん、書き込みありがとうございます!毎日暑いですねえ。

友だちにはなりたくない、クラスで一緒でも気はあるけど一定の距離を置いておきたいです(^^)。
デモプロレスラーとしては最高でした!キッドに上背があったら…それは佐山も同じですね。

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Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです。音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度ですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

最近気になってるCDとか本とか映画とか
intoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!!
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