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Category: CD・レコード > クラシック   Tags: ---

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『B.A.ツィンマーマン:協奏曲集 ギーレン指揮、バーデン=バーデン南西ドイツ交響楽団』

Zimmermann_Concert_Gielen.jpg 戦後の現代音楽作曲家のベルント・アロイス・ツィンマーマンさんの音楽は、折衷的と言われています。たしかにこのCDでは、響きはとっても現代音楽的だけど新古典な様式も従来のドミソ和声も用いてました。そういういい所どりの姿勢が、前衛全盛だった60年代ドイツでは軟弱にうつってしまったのか、ドイツ作曲界で傍流に追いやられました。そして本人、それを気に病んで自殺。ああ…。
 僕もツィンマーマンさんの曲は何度か聴いてたんですが、どうもよく分からなくって、これは解説をしてもらうかスコアを見るかでもしないと何とも言えないなと思ってました。でも、ドイツの受け売りの傾向が強かった日本では、日本盤は出る機会が極端に少ない状況。ところが2001年ごろ、タワーレコードに行くと…おおお~ツィンマーマンさんの日本盤が出てる、しかも解説が長木誠司さんだ!というわけで飛びついたのがこのCDでした。このCDに入ってる協奏曲は4曲で、チェロのものが2曲、あとはオーボエものとトランペットです。

・チェロと小オーケストラのためのカンタータ「カント・ディ・スペランツァ(希望の歌)」
・チェロとオーケストラのための協奏曲(パ・ド・トロワの形態による)
・オーボエと小オーケストラのための協奏曲
・ハ調トランペットとオーケストラのための協奏曲「誰も知らないわが悩み」

 チェロはハインリヒ・シフ(めっちゃ有名な人です^^)、オーボエはハインツ・ホリガー(現代曲を演奏するオーボエでいちばん有名な人です^^)、トランペットはホーカン・ハーデンベルガ―(知りませんでしたがメッチャうまくてビビりました)。ツィンマーマンさんの代表曲のひとつにチェロ・ソナタがありますが、協奏曲もチェロものを作っているし、チェロに思いれがあるのかも。

 そして、音楽です。響きはどの曲も基本的に前衛、構造は保守という感じでした。「チェロと小オーケストラのためのカンタータ」なんて、思いっきりABA3部形式ですしね。そしてもうひとつの特徴は、いくつかの音楽様式が混在するシーンがそれなりにある事です。「チェロとオーケストラのための協奏曲」なんて、チェロ協奏曲のくせにジャズ・ピアノが入ってきますし(^^;)。あ、この曲は、日本語解説つきのCDを買って、本当に良かったと思いました。というのは、この曲、元はバレエ音楽のために書いたスケッチを元にしてるんだそうです。いや~そういうのは解説抜きじゃわからない、もし解説を読んでなかったら「なんでチェロ組曲なのにこんななんだ?やっぱりツィンマーマンさんの音楽はデタラメだな」と思っていた事でしょう(^^;)アブナイアブナイ。そして、「オーボエと小オーケストラのための協奏曲」、いやあこれはすごい、僕程度の人間では安易にいいとか悪いとかいえないですが、すごい事やってるというのだけは分かります。

 印象だけでいえば、チェロ協奏曲2曲はイマイチ、オーボエ協奏曲の1~2楽章は引き込まれるほどの完成度、トランペット協奏曲はジャズになる部分以外はグッド。つまり、僕個人の好みは、前衛と新古典の折衷になる所は大歓迎のハラショーですが、ジャズやラテンや他の音楽をコラージュするような部分は疑問という感じなのかな?。そして、印象だけでなくて構造面ももう少し深く…という事になると、正直言って僕程度のアナリーゼ能力しかない人間には理解できない事が多くて、いい悪いなんてとても判断できないところが多かったです。
 このCDの中の曲でツィンマーマンさんがやった事って、もしシェーンベルク登場からトータルセリー全盛までの間にされていたら、高く評価されていた気がします。「オーボエ協奏曲」の第2楽章なんて、旋律は音列技法が支配的ですが、和声や様式やオーケストレーションはバルトークあたりの新古典。セリーの世界は原理主義者が多くて、誰かがやらなくちゃいけないこういう事にあまり手がつけられなかったんでしょうが、それをやって作曲界から排除されるんですから、ツィンマーマンは運がなかったというか、時期が悪かったとしか言いようがありません。…な~んて、僕もこのCDを聴くまではツィンマーマンさんの曲はあんまり好きじゃなかったんですけどね(^^;)。

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プロフィール

Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです。音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度ですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

最近気になってるCDとか本とか映画とか
intoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!!
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