
オリジナルタイトルは「MDRIGALI EROTICI」ですが、日本タイトルは「愛のマドリガーレ集」…う~ん、ものすごくダサい。でも「エロいマドリガーレ集」よりはいいか。。
モンテヴェルディと言えばオペラ、そしてルネサンス音楽からバロックへの移行期の最大の作曲家ですが、実はマドリガーレという世俗音楽も大量に作曲していて、9巻までの楽譜集が出版されています。これがまた雰囲気があっていい曲ぞろいなんですよ(^^)。しかも、実際に歌おうと思ったらけっこう高度な二重唱なんかもあったりして。このCDは、1619年に出版された「マドリガーレ第7巻」に入っている曲を中心にセレクトされてます。
な~んて言っておきながら、僕はマドリガーレをよく分かっていません(^^;)。
14~15世紀のイタリアの世俗音楽で、マドリガーレ、カッチァ、バッラータの3つが盛んだったという事ぐらいしか知りません。調べてみたら
14~17世紀あたりにあったイタリア語の世俗音楽の多声歌みたいで、14世紀マドリガーレ(トレチェント・マドリガーレ)と16~17世紀マドリガーレに分かれるみたい。両者は音楽的に無関係みたいですが、モンテヴェルディは16~17世紀の人だから後のグループに入るのかな?でもこのCDには独唱のものも入ってたので、マドリガーレが常に多声というわけでもないのかも。あ、あと
、「マドリガル」というものがありますが、これはイタリアのマドリガーレがイギリスで模倣された物だそうです…なるほど、英語読みだとマドリガルになるという事かな?
このCDに入っていたマドリガーレは2曲を除いてみんな多声。ほぼ2声ですが、3声が1曲ありました。男声だったり女声だったり、2つのソプラノのための曲だったりテノールとバスのための曲だったり、多彩です。通奏低音っぽい曲もあるし、なかなか見事な対位法が使われている曲もあるし…16~17世紀マドリガーレって、技法的にはなんでもありなのかも知れません。歌詞は…このCDに入っているものに関していえば、愛の歌が多かったです。1曲目も2曲目も執拗に「口づけ」にこだわってるし(^^;)。なるほど、このへんが世俗音楽なんですね。
演奏しているコンソート・オブ・ミュージックは、ダウランドとか、主にイギリスの古楽を演奏しているグループみたいです。音楽そのものは
リュート伴奏に歌、チェンバロと歌…みたいな感じで、素朴でルネサンス的な透明感が素晴らしい!古楽は宗教曲も素晴らしいですが、世俗音楽だとよりタイムスリップ感が味わえるところが僕は好きです。というわけで、音楽面では不満のないCDでだったのですが…今はモンテヴェルディのマドリガーレは1巻からばら売りされているので、このCDを買うなら第7巻のばら売り分を買った方がいいかも。万一、最高に気に入ってしまって他の巻のマドリガーレも聴きたくなった時に、その方が買い直さなくて済みますもんね(^^;)。。
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