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『アマリア・ロドリゲス / ファドの女王』

AmariaRodrigues_QueenOfFado.jpg いやあ、この端正な顔立ち、まるで往年のハリウッド女優のようですが、歌手なんですね。それも、美人に歌を歌わせたというのではなく、ナイトクラブで歌を歌って、実力で這い上がってきた人。ポルトガルの酒場音楽「ファド」の代表的歌手である、アマリア・ロドリゲスです。

 さて、ファドといっても、僕には詳しい事は分かりません。それどころか、僕にとっては、音楽が録音されるようになった20世紀初頭から第2次世界大戦が終わるまでの西洋の歌音楽というのは、みな同じ音楽に聴こえます。ポルトガルのファド、フランスのシャンソン、アメリカのヴォーカル・ジャズ、イタリアのカンツォーネ…もちろん多少の差は感じるんですが、それよりも共通項の方が目につくというか。これらの音楽の中でファドの特徴といえば、ジャズやカンツォーネといった他の歌音楽がプロ楽団が作って大々的に売った商音楽であったのに対し、もう少しフォルクローレに近いというか、酒場で歌い継がれたという所でしょうか。これは、南部イタリアの歌にも共通したものを感じます。ファドに漂うこの悲しげでエキゾチックな部分は、隣接するスペインのフラメンコにも近いものを感じます。酒場音楽というだけあって伴奏の編成もシンプルで、ギターとマンドリン(もしかしたら違うかも?いずれにしても復弦のギター属の楽器です)だけというものが多く、オーケストラやビッグバンドがつくという事はありません。
 そしてアマリア・ロドリゲスの歌声…う~ん、何と言えばいいか、うまいというより、強いというか。語弊を恐れずに言えば、貧困層の持つ独特の匂いというか、そういうものを感じます。で、これがマイナー調の曲の多さとか、シンプルなオケの素朴さと相まって、両大戦で火の海となったヨーロッパ独特の情緒を感じさせます。ハスキーで、哀愁漂う感じで、やっぱりフラメンコ的なものを少し感じるんですよね。これは国別の違いというよりも、ヨーロッパの地中海沿岸沿いの歌文化全てに感じることの出来る特徴かもしれません。教会の聖歌の流れではなくて、船乗りと酒場というものに育まれた歌文化の特徴なのかもしれませんね。海路が結びつける文化の流れというのがあって、大西洋を渡ったアルゼンチンのなんかにも同様の匂いを感じることが出来ます。

 いま、ポピュラー音楽というと、大量生産の商業音楽というものが大半であるという気がします。プロが作曲して、プロ演奏家が伴奏して、プロ歌手なりタレントなりが歌うという感じ。でも、歌というのは、もともとは子守唄であったり遊び歌であったり、プロでない普通の人たちが、洗濯しながら歌ったり、みなで集まって合奏したりして楽しんだりしたものだと思うんですよね。そういう匂いが残っているところに、「売る為」ではなく、本音が出たような良さが滲み出てきているんじゃないかという思います。最後にはプロ歌手の典型となったアマリア・ロドリゲスですが、その声の中に本当の歌を感じる気がします。



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Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです。音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度ですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

最近気になってるCDとか本とか映画とか
スゴイのが出る!King Crimsonの1970-1972年の間のスタジオとライブ音源!21CD+4BD+2DVD!リハーサルテイクとか、メッチャ聴いてみたい!2万円か、また貯金しないと。。 今月号のintoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 少し前に取りあげたエリザベス・コットンですが、ライブ盤なんてあるのか?!これは聴きたい… オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!!
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